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(短編集)
モザイク事件帳(大きな森の小さな密室)
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モザイク事件帳(大きな森の小さな密室)の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.72pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全18件 1~18 1/1ページ
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作者の遊び心に富んだ作品集です。ただ、この遊び心を好ましく思うかどうかで、アイデアに富んだ好短編集と評価するか、くだらないと思うかの差が大きく出てしまうかもしれません。 ものすごくクオリティの高い短編集と呼ぶのは難しいかもしれませんが、少なくとも”遊び心”に富んだ短編集なので、いろいろなミステリを読んでみたいという方は、お手に取られてはいかがでしょうか。 | ||||
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バカバカしさも、悪凝りしすぎる面も含めて、まさにここにミステリの喜び極まるという至福の書。これに拒否反応を示す人はミステリに向いていないというのが言い過ぎなら、少なくとも私とはミステリに求めるものが全く違うのだろう。探偵役は過去の小林作品からの総動員だが、綺麗なロンド形式で2話交代をつとめ、それらを読んでなくても楽しみに支障はない。 文庫解説で『正直者の逆説』のラストは論理放棄となっている意味は不明。確かにだじゃれで落としているが、「犯人以外の人間が先に質問を受場合の答えはどうなるか」はきっちり文中で示されている。これ以上書いたらやぼというものだろう。 | ||||
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叙述ミステリーからバカミスまで。ネジが一本外れたような変化球ばかりを寄せ集めた小林泰三のミステリー短編集です。 目次を見るとご丁寧にどの短編がどんなミステリーかの担し書きまであるのですが率直に言うと8割方バカミスなのでミステリー小説として真正面から読むのはお勧めしません。ずっこけます。比較的まともに推理小説している話も何本かありますが、それもことごとく難易度が初心者レベルなのでミステリー好きの方は物足りなく感じるでしょう。 しかし(ミステリー小説に対してこう言ってはなんですが)推理小説だということを忘れて読むと小説としてはなかなか面白い短編ばかりです。特に私は著者の短編集を何冊か既読済みだったため、馴染み深い変人…もとい個性あるキャラクターが何人か再登場しているのを見て「小林泰三キャラのオールスターだ!」とちょっとした豪華さを感じました。もちろん小林泰三の本は本作が初めてだという方も楽しめますが、従来のファンにとっても嬉しい内容になっています。 そういったファン視点の加点抜きに純粋にミステリー小説として評価した場合は正直☆1がいいところです。トリックは初心者向け、穴だらけ、力業に反則技などある意味やりたい放題。作者楽しそうだなぁ…と推理どころか遠い目になります。どうして現代が舞台の推理小説でサイボーグに改造された人間が出てくるのか。作者楽しそうだなぁ以下略。 私は早々にミステリー小説として読むのをやめたため、単純に小説の面白さだけを評価して☆4とさせて頂きました。そこそこの分量ですが半日くらいで一気読みできますよ。暗くも重たくもないので、バカミスをお求めの方におすすめ。 | ||||
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単行本『モザイク事件帳』の改題文庫落ちであります。 それほど話題にならなかった単行本が、タイトル、表紙の印象を変えたところ大ヒット! 出版物の売行きにおいて出版社や編集者の力量が大きく左右することの証明といえる一作です。 それぞれ趣向を凝らした短編を七編収録しておりまして、ストレートな本格ミステリが最初の三編、SF仕立てのトンデモネタが次の三編、一見したところ日常の謎ながらシュールでブラックな真相に唖然となる巻末一編というラインナップ。本は売れていますが、内容はけっこう読者を選ぶものです。 表題作はシンプルな犯人当てモノながら出色のクオリティ。 | ||||
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「何か事件が起きたために個性が失われたと主張する者がある。そんなことなら最初から個性はなかったのだ。」とかつて花田清輝氏は書きました。 作者の作り上げる登場人物は、この伝でいうと最初から個性を持っています。 全7作中、羽目を外してコメディーそのものというものもあります。 面白かったです。 | ||||
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この著者の本は初めてで、オビの「ブラックユーモア大炸裂」に惹かれて手に取りました。 かなりクセの強い作家さんですね。。。 ブラックユーモアというか、知的なナンセンスコメディ、のほうがしっくりきますかね。 色々オーソドックスではないというか、「奇人変人な探偵たち」が活躍し、ミステリたりうる条件を時には笑い飛ばし、道徳を冷やかします。 最初に読んだときは、なんだかひねくれてるのが気になってしまい、登場人物の関係をまじめに考えたり、頭が痛くなる論理話に引きずり回され、正直におもしろがれなくて、ちょっとお休みしていましたが、 しばらく経って軽い気持ちで読みなおしたところ、コメディチックなのにかなり作りこんである精緻なところに感心しながら面白く読み終えました。 一番のお気に入りは「路上に放置されたパン屑の研究…日常の謎」でした。 このラストは、衝撃ですね。。。やっぱり、ブラックユーモアであってるかも(笑) | ||||
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2008年に出た単行本『モザイク事件帳』の怪談・文庫化。7本を収めた短編集。 創元推理文庫では著者の一冊目の本となるが、本書に登場する探偵たちは『密室・殺人』や『目を擦る女』など以前の著作に出てきた者たちばかり。前作の後日談的な色合いが強く、それらを予め読んでいないと充分に楽しめないだろう。 探偵たちのコミカルさが魅力。強引すぎる解決、わがままで個性的な言動にニヤリとさせられた。 トリックはたいしたことがない。 ストーリーのひねり方に特徴があり、めちゃめちゃなロジック展開が楽しい。 | ||||
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この作者の方は以前から知っていたのですが、 ホラー小説にあまり縁がなかったもので、この作品が初めて読む作品になりました。 この作品は七編からなるミステリ連作となっており、 『犯人当て(密室もの)』『倒叙ミステリ』『安楽椅子探偵』 『バカミス』『??ミステリ』『SFミステリ』『日常の謎』 となっています。 この顔触れを見てピンときて、さらに本の帯に 『ブラックユーモア大炸裂』と書かれていたので迷わず購入をしました。 ところが、実際に読み進めていくと、ありきたりなミステリの枠を出ず、 ブラックユーモアがあまり感じられませんでした。 これははずれかな・・・、と思って4つ目のバカミスを読み始めたところ、 黒い、黒い、そしてばからしい!!その後は一気読みでしたね。 全編読んでの感想ですが、この本自体が アンチミステリ・メタミステリ的な存在のような気がします。 作者さんはミステリがお好きなんだろう、ということが分かりました。 他の著書についても、ホラーなんだけどミステリ的な作品が多い、 とのことでしたので、ミステリ好きな方ならば多分この本を読むと 他の著書も読みたくなりますね、そんな作品です。 | ||||
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モザイク事件帳の改題文庫版です。 小林泰三氏得意の短編ミステリ集。 あいかわらず、当てて擦る作風です。 が、本業が現役の研究者だけあって 推理は実に理論的です、 そして突っ込みどころは満載です。 そこが面白いと感じる人は☆5個 つまらなければ☆2か3個でしょう。 | ||||
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この本は「モザイク事件帳」の文庫版です。 オリジナルを持っている人はご注意下さい。 自分は知らずに「おおっ!!新作が出る!!」と思ってポチりました。 届いてがっかりです。 「モザイク事件帳」自体は面白いのでオススメですが、 既読・所有済みの方はご注意下さい。 | ||||
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他の作品のキャラが出てくるのでファンには見てると楽しいと思います。 ファンでなくても内容が面白いのでオススメです。 でも他の作品を読んでおけば面白さは跳ね上がると思いますよ〜 | ||||
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ミステリの定番テーマに基づいて書かれた七つの短編 を、モザイク(寄木細工)をイメージして構成した連作集。 前日譚に当たる他作品(特に『密室・殺人』)を読んでおけば、一層楽しめます。 ■「路上に放置されたパン屑の研究」――日常の謎 記憶に欠落があり、自分自身が何者であるかすら把握できていない田村二吉 の家に、“徳さん”という老人が突然やって来た。徳さんが言うには田村二吉は 高名な探偵らしいのだが、田村自身には、まったく身に覚えがない。困惑する 田村をよそに、徳さんは自らが遭遇した謎について推理するよう強要してきた。 なんでも、路上のいくつかの場所で、二、三日に 一度、必ずパン屑が放置されているというのだが……。 “記憶障害の探偵役”というキャラ設定から、勘のいい読者は真相に 気づくかもしれませんが、本作の主眼はそこにはありません。真綿で 首を締めるようなある人物のねちっこい悪意こそ読みどころなのです。 ※この他の短編については、「コメント」のリンクを、ご参照ください。 | ||||
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それぞれ異なるテーマで書かれている短編集で、モザイクというよりビックリ箱です。 単体として見ても中々面白いですが、メインとなっているのは別の作品群で脇役だったキャラクター達が主役になって再登場するという所でしょう。 したがってファンは大喜び。買いです。「彼ら」にまた会えますよ! | ||||
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専門のミステリ作家でない人が書いた作品ならではの、少し離れたところからこそ見えるミステリの楽しさがあふれかえった1冊。 文章が明晰で、実にきびきびと読みやすい。ホラーを書くときとガラリ筆法を変えている。SF作家らしい論理展開も見事で、一部作品ではこれを過剰に披露し、またはわざと脱線させてパロディ的な笑いをとる、そう、ユーモアの冴えも大きな特徴で、「キャラクター・ドラマとしての名探偵物」のツボをわしづかみにしているのがうれしい。他の小林作品から何人かのキャラクターを援用して交代で探偵役をつとめさているが、中でもとぼけた関西弁で師匠・丸鋸博士をさしおいて「正直者の逆説」の謎を解く女助手は最高。なぜか名前が伏せられ(名乗りをさえぎられる)、途中までは性別すらわからない彼女だが、怪奇掌編「肉」の白井郁美助手ですね。 | ||||
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本当にこんなに笑ったミステリは初めてです(他の方もおっしゃってましたが)。 登場人物同士のたあいのない会話ですら、何度声を上げて笑ったことかw。 面白い話は好きだけど、ミステリみたいなシリアスなのはどうも...という方でもまず読んでみて。 マンガ本感覚で読めると思いますよ(笑)。 しかしこの短編集で一番面白いのは、同じ登場人物が他の話にも出てくることでしょう。 これらの人物たちは著者の別の作品にも登場しており、知っている人ならばつい、キター!と心の中で叫んでしまうでしょうw。 良い意味で「世界は狭いな〜」と感じ、まるで連作短編集を読んでいる様な気になります。 SF短編集「海を見る人」とはまた違った意味で、短編同士の世界観のつながりを感じます。 あと、これは過去の著者の作品を読んだ人限定になるのですが 最後の方に登場人物の紹介がありますが、自分はここに載っている人以外にもう1人 別の作品に出てきた登場人物らしき人を見つけました。 あまり言うとネタバレなんで、イニシャルだけいうとI.Sです。 皆さんは見つけられました? | ||||
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一篇ごとにミステリとしての「お題」が示され、それぞれの話で 探偵役を変えていくという趣向が採られたミステリ連作集。 「お題」は 〈犯人当て〉〈倒叙ミステリ〉〈安楽椅子探偵〉〈バカミス〉 〈??ミステリ〉〈SFミステリ〉〈日常の謎〉の七つです。 どの話も、決して「お題」からは逸脱しない着地を見せるものの、 ブラックで奇抜なアイディアが、一筋縄ではいかない、ひねくれた アプローチで展開されることで読者の読みを絶えず脱臼させていきます。 そうした微妙かつ絶妙なズレ具合こそが本作の読み所といえそうです。 本作は実験的な作風ではありますが、ミステリというジャンル 自体を茶化したり、パロディにしようとする意図は希薄です。 単純にコードを破壊し、それを笑うことが目的なのではなく、 あくまで本格ミステリという「素材」と戯れつつ、その可能性を 思考実験することが著者の狙いだったのではないでしょうか。 | ||||
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理論vs感性 しかし、氏はやはり理系なのでやや 狽フ勝ちか(笑) | ||||
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小林泰三氏のミステリー短編集です。 ミステリーと言っても彼が書くミステリーは 普通のミステリーとは一味も二味も違うものとなっています。 用意された七つの「お題」を解くのは マッドサイエンティストに記憶障害の探偵、超天才殺人者etc・・・ そして随所に散りばめられたユーモア。 こんなに笑ったミステリーは無かった(笑) また、作品中に小林泰三氏の他の作品に登場するキャラクターが たびたび登場し、ファンを楽しませてくれます。 私もその後が気になっていた「彼」が 苦労しながらもなんとかやっていけてるのを見て安心できましたw | ||||
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