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凍りのくじら
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凍りのくじらの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.72pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全166件 121~140 7/9ページ
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高校生の少女の成長物語。著者がドラえもんが大好きなので、作品を読んでいる間に僕もドラえもんをまた読みたくなってしまった。 ストーリー中、良い感じでドラえもんの道具の話が絡んできて、それゆえに本来であれば少し暗い印象の話なのだが優しさに包まれているような印象を受けた。この著者の作品は、いつも Sukoshi Fukanzen(少し・不完全)だけど、それも魅力のひとつかもしれないと思う。 | ||||
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前半の心理描写がとても好きで、ぐいぐい引き込まれた。 ストーリーはかなりシンプルで、あらすじにしちゃえば大して面白くないんだけど、 著者は本当に、「ある感情を書くための道具立て」みたいなところがうまいなぁ、と思う。 僕にとってはどうしても、若尾のことが他人事に思えなくて、 ずっと同族嫌悪に襲われながら読み進めていた。 理帆子の傲慢さにも、強く共感を覚えた。 また、読み返したいと思う。 | ||||
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最初半分近くまでは、「ブンガク」なつぶやきをずっと読まされていて、少し退屈しました。思春期特有の過剰な自意識のけばだちがとらえる、周囲の不完全、違和感、欺瞞、それへの残酷な洞察力。巧いけれども閉塞感が感じられる、出口なしの文学的饒舌。 ところが後半、その、真実なのに不快なこの「現実」のざらざらした暗さが、一挙、反転して光の中へ入ってゆくのです。 「別所」という謎の少年との出会いとともに。 ヒロイン理帆子は何もしていません。ただ「すこし・フラット」な別所と接しているだけで、いままで馬鹿にしたり、見下げたり、批判したりしていた友達や入院中の母親や、いろいろな局面の意味が、なぜ?といいたいほど唐突に変わって、明るく素直になってゆくのです。これはどういうご都合主義なんだろう? といくらか思いつつも、物語が出口に向かっていく加速度にあおられて一気に読みました。 このまますべてが明るくなって許しと愛に満ちてしまったら、前半と後半は水と油だったと思いますが、元カレ若尾が、どんどん心の迷路に迷いこんでゆくようすが、とてもなまなましく、それは理帆子が自分の鏡を見ているようでもあったかという気がします。なので少しとまどいつつも、前半の筆致と後半は彼によってつなげられていると、読みながら感じました。 この後半あたりから「ドラえもん」の道具名がつけられた章が生きてきます。「先取り約束機」「ムードもりあげ楽団」「ツーカー錠」・・そしてわざと章題にはなっていないけれど、クライマックスで輝く「テキオー灯」 びっくりしました、これ、ファンタジーだったのか。水と油だと思っていたら、この真相解明を知ると、ファンタジーにしかできない浮揚力がすとんと心に落ちました。 理帆子とその世界観が変わっていったのは、「氷にとじこめられたくじら」をすくいあげたのは、前半と同じレベルの「頭での鋭い観察」や「自他の心理のラベリング能力」ではなくて・・・・・ 前半と後半ではっきり折れ曲がった屏風のような作品ですが、旧来のオーソドックスな文学性を、新しい次元へもちあげた(放りあげた)後半はすばらしかったし、またそれは前半の、地に足をつけて現実の微細な違和感を落とさずに書いた部分があってこそ、そこが踏切台になって生きたのだとも思います。 このふた色を合わせて書くことのできる著者の力量に感服しました。 (「カワイソメダル」「どくさいスイッチ」などドラえもんの道具が、ひとの心理をいかに鋭くつかんでいるかにも驚きました。「ドラえもん」読み返してみたくなりました。) | ||||
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理帆子の内面が深く語られているが、世代感の差なのか、なかなか主人公への感情移入が難しく、ちょっとやっかいな小説だと思いながら読み進めていると、別所の登場あたりから、だんだんと整理されて展開が面白くなってくる。作者のドラえもん への深い愛情が背景に感じられるが、物語の終りに向けて、それなくしては成立しないことがよくわかる。最後はやはり Sukoshi Fushigi。 長い小説だが、途中であきらめずに読んで欲しい。 | ||||
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主人公の女子高生の気持ちが全然理解できないか、多少なりとも共感できるかで 評価の分かれそうな話だなぁと思いました。個人的には、彼女の抱える歪みと淋しさを 「少し・不在」という言い方で表したのはとても上手いと思うし、この年頃の女の子なら 「自分のことかも」と感情移入する人も少なくないのではと感じました。 ただ、この作家の小説では常のことなのですが、主人公の考え方は結構「イタい」です。 そのイタさに著者がどれだけ自覚的なのか、ということがひっかかります。 つまり、主人公も客観的に見たら「イタい」のだという描写があまりなかった。 ただ、これが書かれたのは6年前のことですし、今の辻村さんならそこら辺はもっと上手く書くんじゃないでしょうか。 いつものことながら、伏線の張り方はちょっと不自然で、オチは結構早く分かってしまいます。 でもドラえもんの使い方はとても上手く、「テキオー灯」の使い方には感動してしまいました。 こういうモチーフの使い方がとても上手い人ですね。 | ||||
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けっこう厚い本だったのに、ぐんぐん引き込まれて、先が気になって気になって、一気に読んでしまった。それは、主人公・理帆子に思いっきり感情移入できたから。 瀬名秀明氏のあとがきには、一般的には感情移入しにくい主人公だろう、という趣旨のことが書いてあったが、私自身が本をよく読む子どもだったこと、周りの子が自分よりも子どもっぽく見えたこと、それは、理帆子のように周囲をバカにしていたのかもしれない。バカにしながらも、そこで「生きている」友達たちがうらやましかったのかも。 だから、理帆子のこころの動きに共感してしまい、すじそのものもSF(少し不思議)で面白かったけれど、理帆子がどういう成長をしていくのか、というところにも興味を引かれ、あっというまにこの世界に引き込まれた。 父親の影響でドラえもんが大好きだった理帆子は、周りの人にSF(少し・ナントカ)というあだ名を付けるのが密かな楽しみ。それは、藤子先生がSFとはサイエンスフィクションではなく、少し・不思議と解釈しているから。 ちょっと引いた目線で周りを眺める理帆子の世界は、このまま淡々と流れていくのかと思いきや、母親は余命幾ばくもなく、元カレとの関係も微妙なほつれが生じていく。理帆子の前に現れた、一つ上の学年のあきら。口の聞けない小学生郁也。これらの人物を巻き込んで物語は急展開する。そうなると、もうじっくりと読んでいる暇などなく、私も一緒になって、理帆子ともがいた。頭ではわかっていてもこんな風に行動してしまう気持ちもわからないでもないから、よけい感情移入してしまったかな。 後半の母から夫へ、理帆子へあてた”ラブレター”は涙なしには読めなかった。勝手にじわじわと涙があふれてきて・・・そのときは、理帆子の立場ではなく、妻・母として読んでいたのだと思う。 辻村作品を初めて読んだのだが、これまでにない世界観に圧倒された。他の作品もぜひ読んでみたい。 | ||||
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主人公の成長を描いた作品、だと思います。 だと思う、というのは、主人公は何も努力をしておらず、単に夢のような願望を夢のような存在と周囲の善人が都合よく叶えてくれただけ、としか思えなかったためです。終わり方が美しいので騙されそうになりますが。 主人公の計算高さ、「好きになったのだから仕方ない」みたいな言い訳をしながら元彼と会い続けるところなどは読んでいて不快感しかなかったですが、女性たちの叱責を恐れずに言うなら非常に女性的ではあります。主人公が遭遇することになるトラブルも、私には自業自得としか思えませんでしたが、計算高い性格や恋による盲目(といってもこの主人公のはこれもひどく身勝手で偉そうなものですが)に理解を示せる人なら、あるいは共感できるのかもしれません。 文章はところどころ美しいし、部分的に切り取れば名言と言える文もありますが、都合のよい話の中で読むとこれもまた「計算」にしか思えません。 ご都合主義な展開を見ると興ざめする方には、本作はまずお勧めできません。 | ||||
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この間時間があったので 長い小説が読みたいと思って 読んでみました。 読んでるときもそうでしたが、 読み終わっても 感想は一言に尽きます。 なんか、、、 不思議な感じ。 最後には全部つじつまがあって なるほどなーとは思うんですけど、 なーーーんか 不思議な感じが残るんですよ。 読み応えはあるけど なんていうか達成感が感じられない感じ? ディズニーとか好きな人は、 私みたいに感じる人も 少なくないかもしれません。 ただ、複雑な主人公の心情だったり、 ドラえもんの道具は すごくわかります | ||||
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不思議な体験を絡めた主人公の成長物語。 どうも全体を通してちぐはぐな印象の本でした。 「私の言葉がこの先の彼を縛り、呪いのように彼に付き纏えばいい。いつか自分の生き方を反省し、人間の心を取り戻した時に、いつでも思い出して苦しむがいい」 この主人公はこれでちゃんと若尾から卒業できたのでしょうか? 私にはそう思えませんでした。 | ||||
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この作家さんの小説は初めて読みました。同年代の女性なので楽しみに読み始めましたが、主人公の理帆子さんの性格が余りにもひどくて挫折しそうになりながらも読みきりました。 自分が頭がいいことで孤独だと絶望感に浸り、他人を排除しながらも人と関わりたいという矛盾。 出だしの鯨のエピソード、父親との思い出、母親との確執… 元カレとの現状、そしてドラえもん 伏線なのかな?と思う描写がイマイチ回収されず仕舞いで消化不良に感じました。 この理帆子さんに共感できる方とは、ちょっとうまくやれないかなー。 オチも途中で分かりやすいし、でも無理やりな感じかな? シックスセンス観てない方なら衝撃うけるかも。 | ||||
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辻村さんの作品の中で1番最初に読んだのがこれ。 絶対にはずさないプラチナ本に入ってたのがきっかけ。 主人公のイタさに好き嫌いが分かれそうだなと思った。 自分は同年代って事もあり感覚がひしひしとわかって すごく面白いと感じたけど…。 たぶん鼻につくって人もいると思う。 | ||||
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ドラえもんが本当に大すきだ。たぶん、子どもの頃はみんなそうだろう。けれど、私は子どもの頃よりも、今の方がもっとそうであると思う。私が生まれて初めて出会った漫画が「ドラえもん」で、その頃は単純にのび太のふがいなさにやきもきし、不思議な道具にワクワクし、あんな道具が欲しいなあとうらやましかった。大人になるにつれて、ドラえもんの作品に流れる限りない愛を感じるようになった。ドラえもんは私たちにとって友だちであり、兄弟であり、先生であり、そして母ですらある。「凍りのくじら」の中に「大事なことは、みんなドラえもんから学んだ。」という台詞があるが、本当にそういってもかまわないくらい、人生においての根源的な喜びや悲しみがこの作品にはある。辻村深月は、私と同い年である。彼女が好んで読んできた本や漫画、その中で心をゆさぶられた台詞。心を痛めた事件。それが、私自身のそれと本当に重なっている。団塊の世代が生み出した第2次ベビーブームからは少し遅れて生まれ、生まれた時には日本が不景気だったゆとり世代よりは少し早く生まれた私たち。私たちは、何に価値観をおいて生きればいいのか、いつも摸索しているように思う。30を迎えた今、家庭を持ち仕事を持ち、社会の中でしっかり生きている友だちもいれば、結婚せず、正規の社員として働く事ができない友達もいる。何を大切にこれまで生きてきたのかが、この年齢になると表れてくる。「凍りのくじら」の主人公は、本を読むこと、その物語の中から人生の色々な感情を体験し、それを消化することで自分自身の価値観をつくりあげている。読書量がその人の頭のよさを決めているとまで言い切る。しかし、そのことに対して負い目も感じている。現実の人間関係を積極的に行えず、いつも距離をとり本音で話す事のできない自分を恥じているのである。作者もそういうところを持った人なのだろうか。彼女は、虚構の世界を愛し、それを自らも作ることを人生の価値にしたわけだが。同じ時代を生きてきた彼女の目線から紡がれる物語。薄っぺらいと感じる人もいるかもしれないなと思う。けれど、私は共感する。 そして、彼女が作家になってくれたことを嬉しく思う。 | ||||
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辻村さんの作品は初めて読みました。文章や構成がうまいなぁと感心しながら、何の先読みもせず読んだのが良かったのか、最後の方は妙に感動いたしました。ネタばれ防止のため、詳細はさけますが、普遍的かつ永遠の愛、愛情を扱った作品が好きな方にお勧めです。 | ||||
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自分の頭が良すぎて馬鹿な友達とでは同レベルの会話ができない‥と言ってしまう主人公の性格があまりにもイタすぎです。 仮に本当に頭が良いのならそれなりのエピソードがあっても良いと思うのだが、 話す内容はドラえもんの話ばかり、またルックスだけが取り柄の元彼氏を引きずっているのを理屈を付けて正当化しようとばかりしているただの女子高生。 そんな恥ずかしいほど中二病の主人公が自分の勘違いに気付き成長していく話か、もしくは読者がド肝を抜かれるオチが待っているのかと願って一応最後まで読みましたが、 主要登場人物がシリアス場面で「キミは頭が良過ぎて孤独なんだね‥」なんて本気で言ってしまっているからこの作者何がしたいのかわからない。 私が素直に感じたのは、主人公が中二病なのではなく小説自体が中二病だということです。 作家名と年齢からして中二病のニオイがしましたがやはり‥。残念です。 この著者の作品は初めてでしたが文章力もオチも普通。人には薦められませんが暇つぶし程度には読めます。 ドラえもんの道具の取り入れ方や、少しナントカと遊ぶ方法など、モチーフ自体は良いと思いますのであとは作者が中二病から抜け出すことに期待です。 ケータイ小説なんぞよりは俄然ましだったので星2つです。 高校生あたりには共感できたり、読みやすいのではないでしょうか。 | ||||
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「冷たい校舎〜」のイメージがあったのでてっきりミステリーだと思ったらヒューマン系だったので面食らった作品でした。 ドラえもんの道具が色々出てきて、しかも意外に全部知っててビックリしました。 最後にはなんか心が温まるいい作品だなと思いました。テキオー灯の使い方が上手い!!そう思った作品でした。 | ||||
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主人公の気持ち、というより気分をよく描いている。ドラえもん道具とからめた構成も悪くない。忘れてた道具がクローズアップされたりして懐かしい気持ちになった。ちゃんと道具の解説が章ごとにあるので、ドラえもんを知らない人でも大丈夫なはず。光が重要なようでいて、光に照らし出される“くじら”っていう存在が重要なわけで、つまりは自然を写実的に写しとる風景写真ではなく、ポートレートなんだよな、この物語自体。描きたい感情のために描かれてる小説。でも、人間が人間の為に描く小説って、そういうもんだよねまぁ、おもしろかったです。 | ||||
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25歳の主人公が高校2年生の夏〜秋の出来事を回想する話。 何の予備知識も無く、ネットで面白いと評判だっただけで読んでみたが、コレはおすすめ。 良質のエンタテインメントです。 日曜日を使って、是非いい時間を過ごして下さい。 | ||||
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この作者の作品は、初めて読みましたが、 文体が綺麗という印象です。 ただ、その反面、主人公と別所あきらという登場人物の会話が、 抽象的すぎるのに閉口しました。 また、その部分がやたらと長いと感じ、実際の登場人物なら、 このような会話はしないだろうと思いながら読み進めていき、 その内に、 「 これは○○のパターンなのか ? 」 と気付き、 その予感が当たってしまったのは残念でした。 なぜかと言いますと、私はこの作品をミステリと思っていたので、 そうではなかったため、興醒めする部分があったからに他なりません。 文章が美しければ全て良し、とは勿論いかないので、 評価は☆3つにとどめておきます。 何よりも、他人に対してあだ名をつける主人公には好感を全く持てなく、 「 ドラえもん 」 に関する記述が多いのも、やや鬱陶しかったです。 さらに、若尾のその後が不明なのも、私には不満が残るものでした。 しかし、他作品を読んでみたいという気持ちにはさせてくれたので、そちらに期待したいと思います。 | ||||
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初めてこの著者の作品を読んだのが「凍りのくじら」でした。この本、他の方が言う様に好き嫌いが分かれるのかもしれませんね。私にはすごく胸に込み上げてくるものはありました。しかし、最後のあの結末に恐怖を感じたのは私だけでしょうか・・・?読み終えた時間帯が遅かったというのもあるのかもしれませんが、彼と会話している時の彼女を想像するとなんだか寒気がします。 | ||||
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カメラマンだった父が失踪したあと、理帆子は母と二人で暮らしてきた。だが、母が病に倒れ、 命の期限を宣告される。そんな理帆子の前に現れたのは別所あきらという青年だった。彼の やさしさや温かさが理帆子の心を少しずつ元気にしていくが、昔の恋人若尾が執拗に理帆子に まとわりつき、事件が起こった! 各章のタイトルがドラえもんの道具なので最初は軽い内容なのかと思ったが、実際はかなり シリアスなものだった。理帆子とかつての恋人岩尾の関係、母の病気、父の友人の松永と 息子の郁也、そして理帆子の心を癒してくれた別所。さまざまな人間の絡みの描写が見事だと 思う。特に、壊れていく岩尾と理帆子の関係は何とも言えない。別れてしまったはずなのに、 未練を残す岩尾。そんな岩尾を振り切れずあいまいな態度をとる理帆子。かなり、ハラハラ イライさせられた。それと同時に、壊れていく男の心の怖さも味わった。ラストは、理帆子の 成長を思わせるものがあり、無難にまとめられていた。別所と理帆子の関係も心温まる。 やさしい感じがする作品だった。 | ||||
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