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黒い仏
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黒い仏の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.20pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全51件 21~40 2/3ページ
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面白いっちゃあ面白いのですが、ハサミ男の時の勢いはどこに行った!? って感じです。 あと、前作の美濃牛の時と石動の性格が変わりすぎてて困惑しました。性格というか口調かな? 相変わらずのゆったりミステリですので、合わない人にはとことん合わないかもですが、まぁ面白いです。 清涼院流水が問題なく読める人なら、多分読めます。 あと、限りなく一人称に近い三人称ですので、そういった文体が苦手な方は読まない方がいいかもです^^;(自由間接話法ではなく、本当に一人称に近い三人称なのです) | ||||
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殊能将之氏は私の中でトリックスターの異名を取るミステリー界の期待の星だったのですが、期待して本作を読んで、かなり失望しました。 ミステリーじゃない。 リーダビリティはあります。平易な文体ですらすらと読めます。半分過ぎまで普通にワクワクしながら楽しめました。ちょうど半分くらいでおかしな記述が数ページあったので嫌な予感はしたのですが、最後に予想通りドカンとやられました。 こんな結末は予想できませんでしたし、読後感が悪いですね。 まあ、最初からミステリーじゃなく、SFなりホラーなり無ジャンルのエンターテインメントなりだと思って読んでいれば多少は楽しめたかもしれません。これから読まれる方はそう思って読んでください。 | ||||
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デウス・エクス・マキナとはまさにこの事か。私はクトゥルー神話ファンで、関連書籍の紹介でこの作品を知り手を延ばしました。「本格ミステリーファン激怒」なんて強烈な風評が囁かれる本書。「ならば最初からクトゥルー神話ものだと思って読めば面白いのでは?」そう思ったのが私の不幸の始まりでした。クトゥルー神話ものだろうがミステリーだろうが、娯楽小説を期待して読むと馬鹿を見ます。読んでいる途中は面白いですよ。ある程度は、ですが。私なんかは、「これからどういう風にしてクトゥルー神話に結び付けていくんだろう」なんて無邪気にワクワクしてましたからね。残念なことにラブクラフト御大が描くような、「ぼんやりと、徐々に、しかし確実に近付いて来る異界の恐怖」はこの作品には微塵もありません。いきなり怪人蜘蛛男(笑)が出てきて、アントニオ君と法力(苦笑)云々の会話を始めた瞬間、私は悟りました。「ああ、この作者は真面目にこの話を書く気がないんだ」問題のシーンでの、手を抜いたとしか考えられない稚拙な文章を見れば、それは一目瞭然。鼻で笑いながら全てを読み終わって私が感じたのは、「作者はミステリー小説に対して皮肉を言いたかったんだろうな」ということ。娯楽小説を期待していた身としては、「だから何?」と言いたい所です。娯楽小説を期待すること自体が間違い、というならどうしようもありませんが。長文失礼しました | ||||
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やや消化不良な面もあるけどなかなか面白かった。クトゥルー神話ネタを盛り込んだミステリ風お遊び要素の強い作品というべきか。 ギルマンズ・ホテル、星慧、<銀の鍵>、イエローサイン(黄の印)などといった名詞が出るたびにニヤニヤしてしまい話の方に集中できない罠。 各章のはじめにある仏法的文章も、クトゥルー神話の有名な文章を仏教風に書いたものですし。 ラストでクトゥルー神話、ラヴクラフト、ナイアーラトテップの名前を出してオチにしてるところがなんとも。 神話知識なくて普通の推理小説だと思って読んだ人は面食らうだろうなあ。 巻末解説は余計だったと思います。解説者の痛さに苦笑せざるをえませんでした。 意訳すると、 『文庫版だから言っちゃうけど、この小説に文句をつける読者は低レベルで視野が狭いオツムの出来が可哀想な人たちですねww え? 小説内容の解説をしろ? そんなの本編読んで自分で考えてください。出版社や読者のために書かなきゃいけない義務は私にはありませんから』 こういう感じなのです。 言いたいことはわからんでもないけど一部の読者を嘲笑しすぎ。 解説の酷さのため評価は星二つとします。 | ||||
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これは・・・。なんと言うか、笑えるミステリーですね。 最後にはトリックもくそもなんじゃない。 みたいな・・・。 名探偵?石動の周りで、勝手にアシスタントも犯人もてんやわんやして 知らぬは本人ばかりのみ。と言う。 なんか涼宮ハルヒに通じるものが・・・w まぁミステリなんて、もう読み飽きた。 すかっと肩の力を抜いて読みたい、脱力系でした。 あと、面白いと言うか、あとがきで批評家が作品の批評をしていないとこ。 いいでしょうか? えんえんと訳のわからん事を書き連ねて、ぜんぜん作品に触れようとしていない。 ある意味、すげえです・・・・・。 | ||||
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ミステリマニアは、まずタイトルの『黒い仏』から、 「どうやらこれはクロフツのもじりで、アリバイ崩しがテーマなのだな」 とあたりをつけると思います。 おそらく、そのレベルの読者が、最も鮮やかに著者の 仕掛けたミスディレクションに引っかかったはずです。 本作の名探偵は、たしかにアリバイトリックを解明するのですが、 その裏側では、まったく別の「論理」にもとづいた秘儀が行われていて……。 本作では、特権的な〈名探偵〉という存在を相対化するため、 他ジャンルの「文法」が持ち込まれているのですが、決して、 著者が恣意的にやりたい放題にやっているわけではありません。 周到に伏線を張り巡らし、必要な手続きを踏まえることで、 異なる論理体系をシームレスに接合することに成功しています。 「遊び」をする時ほど、真剣さが必要ということでしょうね。 | ||||
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前作の『美濃牛』からの探偵石動シリーズ。 今作の『黒い仏』は本格ミステリーとは言いづらく、意外な展開から賛否両論の作品である。僕は謎解き抜きとしても作品のふいんきや石動と助手アントニオのやり取りなど楽しめたので星5つ。前作が本格派だった為に同じ探偵の話しでこの展開は否の意見を良く聞くが殊能将之は書こうと思えば本格ミステリーをもっと書けると思う。 殊能ファンの僕としては、この作品を見て殊能将之の小説からはなれないでほしいと思います。 | ||||
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カバー裏に書いてある通りです。 賛否両論、前代未聞、超絶技巧です。本気で。 レビュー読み進めるのはネタばれになって面白くないので、 さっさと読んだほうがより幸せになります。 主人公の名探偵と同じように。 | ||||
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2001年に講談社ノベルスとして出たものの文庫化。 石動シリーズの一冊。 こんなアホな作品があるのかとビックリした。途中からドンドン「あれ?」と思うような方向へ進み始めるのだが、結局、こんなラストに行き着くとは! 最後の一行が素敵だ。 ミステリとして真面目に読もうという人はガッカリするだろう。ホラー、バカミス好きの人におすすめ。 | ||||
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「ハサミ男」だとか「美濃牛」だとかを意識して読むととんでもない痛手を負います。 かといって最初にこれを読んだらこの著者の作品には二度と手をつけない気も。 物凄く心が広くて、尚且つ冗談がわかる人だけ読めばいいんじゃないでしょーか。自分は受け入れられませんでした。 | ||||
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残念ながら本格ミステリ好きにはお勧めできません。 「シャーロック・ホームズの冒険」の中の一編、『オレンジの種五つ』事件と同じで、 読み手は「あることの知識がないと謎解きに参加できず、 おはなしの行方を見守るだけ」になってしまいます。 逆を言えば、「知っていれば、たいした謎じゃなくなる」ということですし。 ミステリとして読むなら、読者はすごい疎外感を得るのではないでしょうか? どちらかといえば名探偵石動がでてくる伝奇小説という位置づけです。 以下のキーワードでピンと来る人には一読の価値アリです。その見方では面白かったですよ。 HPL、ブライアン・ラムレイ、サンディ・ピーターセン (テイストはHPL本家よりも、ラムレイっぽいです。あ、でも、このキーワードそのものは出てきません、念のため) このおはなしの主人公は名探偵石動ではあるのですが、 主人公に関係なくストーリーは進行して、きちんと収束を見ます。 「ウロボロスの偽書」のようなミステロイド(擬似ミステリ)とかいう詐欺まがい なのとは全然違いますので、その点はご安心を。 私は文庫版で読みました。文章量的にもこちらがベストだと思います。 表紙もこっちのほうが雰囲気あるし。 ただ、次回作に対する不安は拭えないので、星二つ。 やっぱり名探偵が出るなら、ミステリが読みたいですもんね。 | ||||
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残念ながら本格ミステリ好きにはお勧めできません。 「シャーロック・ホームズの冒険」の中の一編、『オレンジの種五つ』事件と同じで、 読み手は「あることの知識がないと謎解きに参加できず、 おはなしの行方を見守るだけ」になってしまいます。 逆を言えば、「知っていれば、たいした謎じゃなくなる」ということですし。 ミステリとして読むなら、読者はすごい疎外感を得るのではないでしょうか? どちらかといえば名探偵石動がでてくる伝奇小説という位置づけです。 以下のキーワードでピンと来る人には一読の価値アリです。その見方では面白かったですよ。 HPL、ブライアン・ラムレイ、サンディ・ピーターセン (テイストはHPL本家よりも、ラムレイっぽいです。あ、でも、このキーワードそのものは出てきません、念のため) このおはなしの主人公は名探偵石動ではあるのですが、 主人公に関係なくストーリーは進行して、きちんと収束を見ます。 「ウロボロスの偽書」のようなミステロイド(擬似ミステリ)とかいう詐欺まがい なのとは全然違いますので、その点はご安心を。 私は文庫版で読みました。文章量的にもこちらがベストだと思います。 表紙もこっちのほうが雰囲気あるし。 ただ、次回作に対する不安は拭えないので、星二つ。 やっぱり名探偵が出るなら、ミステリが読みたいですもんね。 | ||||
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これ笑いましたよ。相手も律儀につじつまを合わせたりして。いちおうトラベルミステリになるんでしょうか。人を小馬鹿にする感じの小説です。ミステリマニアだからこそ笑えるが、怒りもするという危険も伴う諸刃の剣。まじめな方にはお薦めできない。 | ||||
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「ハサミ男」、「美濃牛」と作品毎に作風を変えてきた作者の第3段。本作は体裁はミステリだが、冒頭近くで異界の物語という事が分かる仕組み。今度はそういう手で来ましたかという感じ。 異界のストーリーの中で、石動は一人自身のペースを守って、ある筈のない解答を導き出す所が笑わせる。石動が生き仏に見えてくるから不思議である。次作はどういう趣向を用意してくれるかが楽しみである。 | ||||
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「名探偵」石動シリーズの中では若い作品ですが、石動シリーズが「お遊び」であることを理解していない人は読むべきではありません。 トリックとか、登場人部の怪しい行動とか、使われている某怪奇神話とか、全て「小道具」です。 石動シリーズ全体に言えるのですが、まず「オチありき」ですので、「どんなオチでくるのか?」そして、「オチまでの構成、描写」、「随所に散りばめられたパロディー」を楽しむ作品となっています。 言ってみれば、「本格ミステリー風落語」 作者もはっきりとその路線を狙っています。 | ||||
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これはミステリではなく、SFです。 ですから、犯人や動機について考えるのはやめましょう。 普通に読んで、ただ面白かったか面白くなかったか。 ただそれだけを思い浮かべれば良いと思います。 私はというと、石動のキャラクターが好きなので、面白いと思いました。 しかし、「ハサミ男」でこの作者のファンになった方などへは、 随分と不親切であるかと思います。 私は最近、浦賀和宏さんなどをよく読んでいるので、それほどの衝撃はありませんでしたが、 「ハサミ男」「美濃牛」とはまったく毛色が異なる作品なので、これでいいのだろうか? と少し思ってしまいました。 読後感の良さと登場人物の魅力で、☆は3つにします。 | ||||
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ミステリーの棚に置かれつつ、理論付けすることの意味合いを問いかけてくる小説だと思いました。あるいは問いかけるのではなく遊んでいるのかもしれませんが。 | ||||
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明らかにおかしいって言うか、どうしたんだって感じ。まぁ、既にハサミ男や美濃牛で実力を発揮している作者だからこそ、書ける代物。何も知らない人がこれを読むと、ぶちきれて壁に叩きつけるかもしれない。 | ||||
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殊能 将之はやっちゃいましたね。ミステリー界ではあるまじき行為なんでしょうが、元々、伝奇モノ好きの私にとっては喝采を贈ってしまった作品です。今回の石動氏はまさに狂言師的な役回り、ホントの主人公は助手のアントニオ君なのですが、もう何があっても許せちゃう珠能ワールド。これを「ミステリー」でカテゴライズすることに出版社サイドでも賛否両論あったのでは?と勝手に想像してしまいますが、この英断にエールを贈りたいです。 | ||||
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この作者はクトゥルー神話が本当に好きなんだと思う。そうでなければ、漢詩風にリスペクトされた呪文を創作したりはしないだろうし、だからこそ、「神話的」オチか、「ミステリー的」オチか、のどちらを選択するかの判断において、後者ではなく前者を選んだのだろう。常識という範囲内では考えられない宇宙的な恐怖。それこそがラヴクラフトの創出した「クトゥルフ神話」体系に他ならない。ならば、その常識にしがみついて、現実的な解法に陥ってしまった名探偵をあざ笑うかのような本書は、まさに伝統的クトゥルフ神話である。文句なしに5点だろう。 | ||||
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