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死者の書
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死者の書の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.19pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全4件 1~4 1/1ページ
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前半がややスローです。 主人公トーマスとその恋人サクソニーから見たちょっとした違和感、あれ?と思う瞬間をもう少し散りばめてくれても良かったかなと思います。 他の方も書いていらっしゃるように、映画化したら面白そうです。 | ||||
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まずコレが処女作だということの驚きは既に他の方々もおっしゃる通りに文章力や表現力センスと細部に渡るまでの構成がずば抜けて高くキャロル氏の繊細さ才能たるや驚くばかりと思います。 しかしいわゆるある程度の読書経験から来る本好きや有名文学などを読み漁り行き着いた先に楽しむような内容でもあり。 普段からあまり読書しないような方々には本書の魅力は十分には伝わらず酷く退屈な作品に映るでしょう。 というのも物語はホントーに後半までにはこれという変化も薄くただ偏屈で融通が利かない利己的な主人公のどっちつかずの行動や言動にイラつかされつつも日々の事柄を主人公目線から淡々と記載されている。 やがてはその主人公すら二人の女性の間で業を煮やす情けない男に成り下がる訳ですがその女性達がかなり重要な役割を になっています。 後半につれて徐々にネタが明かされていき空気が一変しますがコレを面白いと感じるかただただ気味が悪いと感じるかでも評価が分かれそうです。 読み終えた後はなんとも言えない虚しい気分にさせられとある女性がただただ救われないのが残念でなりませんでした。 てか主人公が嫌www これが予めキャロル氏により計算された事ならやはりキャロル氏は素晴らしい。 | ||||
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ダークファンタジー。 裏表紙の末尾に「鬼才のデビュー作、驚嘆の一語に尽きる傑作!」とある。 主人公トーマスは著名な映画俳優を父に持つ高校の英語教師。今の生活に飽き飽きしている。あるクラスにポウを教えたあたりで精神の最終的な危機を回避するために休職を願い出ようと決める。トーマスの夢は彼の一番好きな作家マーシャル・フランスの伝記を書くこと。ある日、古書店でフランスのファンのサクソニーと出会い意気投合し、伝記の材料を集めようと、フランスが長年住んだアメリカ中部の小さな町ゲイレンへと車を走らせる。 ゲイレンに着く直前、現実世界に住む二人に異界が忍び込む。最初すぐにはそれと気づかない。着いてすぐ町の人たちやフランスの娘アンナとも知り合う。好意的な住民の部屋を借りることができフランスの取材を進める。小さな謎めいた出来事が積み重なり、ゲイレンの町と住人の秘密がじょじょに露わになっていく。 ロウ・ファンタジーとは日常生活に異界が侵入する物語のことをいう。ゲイレンの町を知りフランスの伝記的事実を調べていくうちに、いつの間にか侵入した異界が膨れ上がり全てを飲み込もうとする。現実世界の世界観が変容し別の世界が姿を現す。それに気がついたときには運命は取り返しのつかないところまで進んでいた。 物語の前半は才気溢れる作家の物語展開が眩しいほど。しかし謎が自己展開を始めるとともに、筆致は展開それ自体が中心になったように先を急ぎ、才気は萎み作家はストーリー・テリングを急ぐ。 物語の結末がその物語の中心だとすれば、町を覆う大きな暗い悪意のうねりに呑み込まれた個人の「茫然」と「無力感」が読後に残る。暗示はある場合は効果的な手法ではあるものの、物語の必然と作家の「恣意」では、読者は「物語の必然」を好むだろう。大きく広げた風呂敷くが大きすぎて畳めなくなると不思議が残ったままとなる。結末だけみれば、これが長編である必要はない。丹念に描写していった積み重ねがワン・アイデア・ストーリー的なものでは些か残念なほど、前半から中盤の描写が魅力的だと思う。 アメリカの作家特有の大袈裟な比喩、繰り返し出てくる映画の知識などは結構面白い。 しかし恐らく、読者は物語を語る主人公のトーマスに感情移入できなかったのではないだろうか。評者は物語の後半から出来なかった。後半はB級映画を見ているような気になった。アメリカ映画にありがちな出だしは壮大、結末は尻すぼみの轍。物語の展開と文章に最後まで才気を感じさせて欲しかったという気がする。 あと、登場人物のセックス描写であるが、物語の展開に必要だったのかと疑問に思う。そういう描写も決して嫌いではないけれど。「これがアメリカ人の日常ですよ、だんな」と言われればそれまでだけど。読者サービスの域を出ていないような気がする。 総じて謎のベールが少しずつ上がっていく展開と描写は上手いと思うし感心もした。 | ||||
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前評判がとても良い作家。 ホラーだと覚悟して読んだ。表紙の絵も怖いし。 (表紙の絵が一番こわかったかも) 読了後・・・ファンタジーのように感じた。 けれど、文章は物凄くうまい。 伏線の使い方が すばらしい。文章に無駄が無い。 最後の数ページで ビックリさせられたが、 結末の予測はできた。けれど、まさかね、と理性が 否定しているところへ この筆力で ねじこまれた感じだ。 しつこいようだが 近代作家、現代作家の中で この文章力はピカイチだろう・・・感嘆。 | ||||
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