我らが影の声



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初公開日(参考)1991年10月
分類

長編小説

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我らが影の声 (創元推理文庫)

1991年10月31日 我らが影の声 (創元推理文庫)

兄が死んだのは、ぼくが十三のときだった。線路を渡ろうとして転び、第三軌条に触れて感電死したのだ。いや、それは嘘、ほんとはぼくが…。ぼくは今、ウィーンで作家活動をしている。映画狂のすてきな夫婦とも知り合い、毎日が楽しくてしかたない。兄のことも遠い昔の話になった。それなのに―。キャロルの作品中、最も恐ろしい結末。待ちに待たれた長編第二作がついに登場。 (「BOOK」データベースより)




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我らが影の声の総合評価:7.45/10点レビュー 11件。Eランク


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全1件 1~1 1/1ページ
No.1:
(2pt)

う~ん、わからん。

何がどう怖いのかよく解らない。世評とのギャップが大きすぎて正直戸惑っている。

Tetchy
WHOKS60S
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No.10:
(3pt)

キャロルにしてはひねりがなくてやや凡作

「死者の書」に次ぐキャロルの第2作で1983年に発表されていますが、なぜか日本ではこれだけ翻訳が遅れ、6作目の「犬博物館の外で」の後、1991年に刊行されました。調べても「諸般の事情」としか出てこないので理由はわかりませんでした。ただ、個人的に感じたことですが、衝撃作だった処女作「死者の書」と凝った構成で名作の誉れ高い「月の骨」や「炎の眠り」にはさまれて、こちらはキャロルにしてはひねりがなく凡作に見えてしまいます。

残酷な兄ロスと凶暴なその親友ボビーにいつもいじめられながらきつい子供時代を過ごしたジョゼフ、今は物書きとしてどうにか名をあげ文筆で食べていけるようになりました。ハンサムだけれど根っこは今も臆病でヘタレな主人公、いつも安全な方ばかり選んで生きてきたことには内心忸怩たるものがありました。兄はどうしょうもないいやなヤツだったけど、その大胆さに憧れていたのも事実。このつらい幼少期というテーマはキャロル作品にはよく登場します。
それから話はジョゼフがウィーンへ移住した後に移ります。作中に書かれていますが、主人公が”何もかもが僕の好みに、静かで、落ち着いていて、気持ちよく退屈な街”ウィーンへ戻りたくてさっさとアメリカを後にする、これは現在もウィーン在住だというキャロルの気持ちそのままではないかと感じました。キャロルのように繊細そうな人にはマッチョなアメリカよりも屈折したヨーロッパの方があうような気がします。
そしてジョゼフはあるアメリカ人夫婦に出会って意気投合、それからはまるで家族のように一緒に行動することになります。けれどその妻とジョゼフがお互いに惹かれあってしまい・・・。夫は出張から帰宅後まもなく心臓発作で死亡してしまう、異変はそれから現れます。このあたりは真っ当なホラーと言っていいでしょう。

キャロル作品の中で一番の恐怖仕立てというのは本当で、他の作品でここまで恐怖を前面に押し出したものはなかったと思います。ただ、最後の4ページを省いてはごく普通のストレート直球な作品で、キャロルらしい複雑さ、多様さ、優美さに欠けるというか・・・。2作目でストレスがかかりすぎてトーンダウンしてしまったとか・・。実際、キャロルの名が知れ渡ったのは3作目が発表になってからです。
そしてそのラストですが、矛盾があるような気がしてなりません。ネタばれするのであまり書けませんが・・・もし妄想ならば、彼がそれまで通常の日常生活を送れていたわけがないし、おかしな行動をまわりに指摘されていたと思うのですが・・・。または、もし恨みを持った霊が存在するとしたら、たとえ地の果ての孤島に逃げても意味ないのでは・・。
ということで、キャロル作品にはめずらしく星3つになってしまいました。
我らが影の声 (創元推理文庫)Amazon書評・レビュー:我らが影の声 (創元推理文庫)より
4488547052
No.9:
(4pt)

勝負の第二作としてはまずまずの作品

兄を事故死で失った青年がウィーンで暮らし始め・・・というお話。

第二作という事で、新進の作家が勝負作になり、成功か失敗かが掛かり、その後の人生の岐路になる場合が多いらしいので、キャロル氏も相当気になったとは察しますが、まずまずの出来だと思いました。

で、表紙裏や解説で恐ろしい結末、と書いてありましが、私の場合加齢とか病気とか多くこういう作品を読み過ぎた性か、あまり怖くなかったと告白しておきます。もっと若い頃読んだら怖かったかも・・・と後悔しております。

でも、異色のビルドウィングス・ロマンとしては割と良く出来た作品に思えました。冬の欧州の描写も実際暮らしている性か、臨場感があり楽しめました。

第一作の「死者の書」の方が面白かったですが、これも悪くないと思います。あまり怖くはなかったですが・・・。

余談ですが、評論家だった故瀬戸川さんは著者が高名な映画脚本家のシドニー・キャロルだと聞いて期待してこの人の作品を読んだら、親のレベルではなかったと書いておりましたが、どの作品だったか忘れましたが、あまり好きではないらしかったです。確か「ハスラー」の脚本等を書いて評価の高い方だったそうで(違ったらすいません)、期待が高すぎたのでしょうか。

取り合えず、及第点は出せる異色小説。機会があったら是非。
我らが影の声 (創元推理文庫)Amazon書評・レビュー:我らが影の声 (創元推理文庫)より
4488547052
No.8:
(3pt)

キャロルに慣れてしまったせいかどんでん返しは効きませんでした

キャロルの日本で刊行されている他の作品を全て読んでしまっていた者には、あまりに単純と感じてしまう結びでした…。 書かれた順に読んでたらもっと楽しめてたかも。 でも登場人物たちのキャラクターと起伏ある言動、豊かに散りばめられた万華鏡のようにきらめく知識と引用など(読みながら何度もWikipediaを検索〜)はキャロルらしく、結末への収束がある程度は予測されながらも、楽しめました。
我らが影の声 (創元推理文庫)Amazon書評・レビュー:我らが影の声 (創元推理文庫)より
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No.7:
(4pt)

ダークファンタジーの要素を除いても、小説としてなかなかよくできた作品

ジョナサン・キャロルの名作『死者の書』につづく第二長編。

ジョセフは、13歳の頃、三つ年上の兄ロスを感電死させた過去をもっている。不良少年のロスにいじめぬかれた挙句の発作的な行動だった。事故死として扱われたロスの死は、家族の崩壊をもたらしてしまう。長じて作家活動を始めたジョセフは、ロスら不良少年の日常を描いた『我らが影の声』で名前が売れ、過去を振り払うようにウィーンへ渡航する。ウィーンで孤独な日々を送るジョセフは、ある日、映画館でポールとインディア夫妻と出会う。不幸な出来事を忘れ、友情に恵まれた楽しい毎日を過ごすジェフ。ジェフにとって二人はなくてはならない存在になっていく。しかし、ジェフとインディアの接近が彼らの関係に影を落とすのだった ・・・

ダークファンタジーの要素がなくても、小説としてなかなかよくできた作品。登場人物の個性がきっちりと描かれていて、作品世界に入り込みやすい。(翻訳者がすばらしいということか)普通小説として読み進めていくと、突然、日常が不協和音を奏ではじめる。いきなり異世界に突き落とされるような感覚が、ジョナサン・キャロルらしさなんだろう。

ポールは、ジェフとインディアの不貞をしった後、心臓発作で突然死してしまう。親友を失くし、忸怩たる思いに苛まれるジェフ。しばらくして、ジェフとインディアの前に、マジシャンの格好をしたポールが姿を現し始めるようになる。後半からは幽霊譚のよう展開だ。だが、この作品はそう単純ではない。ジェフの心の闇をえぐっていきながら、ラストはちょっとした仕掛けが待っている。あとがきの「結末は決して誰にも明かさないでください」という大仰なものではないと思うけれど、現実そのものが崩壊してしまうような薄気味悪さはある。

真実が明かされた後の短いエピローグが、虚しさを伴って物語に深みを与えている。
我らが影の声 (創元推理文庫)Amazon書評・レビュー:我らが影の声 (創元推理文庫)より
4488547052
No.6:
(5pt)

キャロルらしい

キャロル作品の中で最も怖いと言われています。結末はたしかにぞっとします。
・・・・が、そこに至るまではキャロルらしい、退屈のしない内容です。
充分読み応えのあるおもしろい本です。死者の書がおもしろかった人にはおすすめです。
我らが影の声 (創元推理文庫)Amazon書評・レビュー:我らが影の声 (創元推理文庫)より
4488547052



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