我らが影の声

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種別
長編
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あらすじ

1991年10月31日 我らが影の声 (創元推理文庫)

兄が死んだのは、ぼくが十三のときだった。線路を渡ろうとして転び、第三軌条に触れて感電死したのだ。いや、それは嘘、ほんとはぼくが…。ぼくは今、ウィーンで作家活動をしている。映画狂のすてきな夫婦とも知り合い、毎日が楽しくてしかたない。兄のことも遠い昔の話になった。それなのに―。キャロルの作品中、最も恐ろしい結末。待ちに待たれた長編第二作がついに登場。(「BOOK」データベースより)

評判

我らが影の声の評価:

2.00/10点 レビュー 1件。 E ランク

書評・レビュー点数毎のグラフです

平均点2.00pt

我らが影の声の総合評価:

6.89/10点 レビュー 9件。

感想一覧

サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

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Amazonレビュー

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

No.8
(5pt)

本物のサイコ・ホラー!

Carroll2作目は彼の全作品中で最も怖い作品だ。
主人公は子供の頃に誤って兄を死なせてしまうが、その事を自分だけの秘密として隠し、心の奥底に恐怖の記憶として残したまま大人になる。
そして兄とその友人をモチーフに描いた小説が映画化され有名になってしまう。
仕事目的で訪れたウィーンで、映画好きの魅力的なカップルと知り合い、交友を深め、心を開いていく主人公に子供の頃の罪悪の記憶が現実の悪夢の形で襲いかかる!
この作品は他のCarroll作品と違って、あくまで主人公の罪の意識が生み出した心理的な恐怖なのか、現実に超常現象が起きてるのかの判定も微妙で、登場人物のキャラクターの意味つけも精神学的にも面白いです。
ラストの畳み掛ける恐怖のドライブ感は凄まじい。
我らが影の声 (創元推理文庫) Amazon書評・レビュー: 我らが影の声 (創元推理文庫)より
4488547052
No.7
(5pt)

どんでん返し?

ジョーは小説家。ロスという兄がいた。ロスは、5歳の時にはすでに大変な悪童だった。15歳になるとチンピラにイメージ、チェンジした。世の弟たちが大抵そうであるように、ジョーはロスのからかいの対象、カモだった。しかしもうロスはいない。自分が殺したから。いいや!あれは事故だった!、、、、インディアとポール、かけがえのない親友。しかし別れの時は来る。おぞましい形で。全て自分の招いたことなのか?
我らが影の声 (創元推理文庫) Amazon書評・レビュー: 我らが影の声 (創元推理文庫)より
4488547052
No.6
(3pt)

キャロルにしてはひねりがなくてやや凡作

「死者の書」に次ぐキャロルの第2作で1983年に発表されていますが、なぜか日本ではこれだけ翻訳が遅れ、6作目の「犬博物館の外で」の後、1991年に刊行されました。調べても「諸般の事情」としか出てこないので理由はわかりませんでした。ただ、個人的に感じたことですが、衝撃作だった処女作「死者の書」と凝った構成で名作の誉れ高い「月の骨」や「炎の眠り」にはさまれて、こちらはキャロルにしてはひねりがなく凡作に見えてしまいます。

残酷な兄ロスと凶暴なその親友ボビーにいつもいじめられながらきつい子供時代を過ごしたジョゼフ、今は物書きとしてどうにか名をあげ文筆で食べていけるようになりました。ハンサムだけれど根っこは今も臆病でヘタレな主人公、いつも安全な方ばかり選んで生きてきたことには内心忸怩たるものがありました。兄はどうしょうもないいやなヤツだったけど、その大胆さに憧れていたのも事実。このつらい幼少期というテーマはキャロル作品にはよく登場します。
それから話はジョゼフがウィーンへ移住した後に移ります。作中に書かれていますが、主人公が”何もかもが僕の好みに、静かで、落ち着いていて、気持ちよく退屈な街”ウィーンへ戻りたくてさっさとアメリカを後にする、これは現在もウィーン在住だというキャロルの気持ちそのままではないかと感じました。キャロルのように繊細そうな人にはマッチョなアメリカよりも屈折したヨーロッパの方があうような気がします。
そしてジョゼフはあるアメリカ人夫婦に出会って意気投合、それからはまるで家族のように一緒に行動することになります。けれどその妻とジョゼフがお互いに惹かれあってしまい・・・。夫は出張から帰宅後まもなく心臓発作で死亡してしまう、異変はそれから現れます。このあたりは真っ当なホラーと言っていいでしょう。

キャロル作品の中で一番の恐怖仕立てというのは本当で、他の作品でここまで恐怖を前面に押し出したものはなかったと思います。ただ、最後の4ページを省いてはごく普通のストレート直球な作品で、キャロルらしい複雑さ、多様さ、優美さに欠けるというか・・・。2作目でストレスがかかりすぎてトーンダウンしてしまったとか・・。実際、キャロルの名が知れ渡ったのは3作目が発表になってからです。
そしてそのラストですが、矛盾があるような気がしてなりません。ネタばれするのであまり書けませんが・・・もし妄想ならば、彼がそれまで通常の日常生活を送れていたわけがないし、おかしな行動をまわりに指摘されていたと思うのですが・・・。または、もし恨みを持った霊が存在するとしたら、たとえ地の果ての孤島に逃げても意味ないのでは・・。
ということで、キャロル作品にはめずらしく星3つになってしまいました。
我らが影の声 (創元推理文庫) Amazon書評・レビュー: 我らが影の声 (創元推理文庫)より
4488547052
No.5
(4pt)

勝負の第二作としてはまずまずの作品

兄を事故死で失った青年がウィーンで暮らし始め・・・というお話。

第二作という事で、新進の作家が勝負作になり、成功か失敗かが掛かり、その後の人生の岐路になる場合が多いらしいので、キャロル氏も相当気になったとは察しますが、まずまずの出来だと思いました。

で、表紙裏や解説で恐ろしい結末、と書いてありましが、私の場合加齢とか病気とか多くこういう作品を読み過ぎた性か、あまり怖くなかったと告白しておきます。もっと若い頃読んだら怖かったかも・・・と後悔しております。

でも、異色のビルドウィングス・ロマンとしては割と良く出来た作品に思えました。冬の欧州の描写も実際暮らしている性か、臨場感があり楽しめました。

第一作の「死者の書」の方が面白かったですが、これも悪くないと思います。あまり怖くはなかったですが・・・。

余談ですが、評論家だった故瀬戸川さんは著者が高名な映画脚本家のシドニー・キャロルだと聞いて期待してこの人の作品を読んだら、親のレベルではなかったと書いておりましたが、どの作品だったか忘れましたが、あまり好きではないらしかったです。確か「ハスラー」の脚本等を書いて評価の高い方だったそうで(違ったらすいません)、期待が高すぎたのでしょうか。

取り合えず、及第点は出せる異色小説。機会があったら是非。
我らが影の声 (創元推理文庫) Amazon書評・レビュー: 我らが影の声 (創元推理文庫)より
4488547052
No.4
(3pt)

キャロルに慣れてしまったせいかどんでん返しは効きませんでした

キャロルの日本で刊行されている他の作品を全て読んでしまっていた者には、あまりに単純と感じてしまう結びでした…。書かれた順に読んでたらもっと楽しめてたかも。

でも登場人物たちのキャラクターと起伏ある言動、豊かに散りばめられた万華鏡のようにきらめく知識と引用など(読みながら何度もWikipediaを検索〜)はキャロルらしく、結末への収束がある程度は予測されながらも、楽しめました。
我らが影の声 (創元推理文庫) Amazon書評・レビュー: 我らが影の声 (創元推理文庫)より
4488547052

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