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(短編集)

ななつのこ



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【この小説が収録されている参考書籍】
ななつのこ
ななつのこ (創元推理文庫)

ななつのこの評価: 3.98/5点 レビュー 43件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.98pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全33件 21~33 2/2ページ
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No.13:
(4pt)

あたたかな7つの物語

この本の主人公は19歳。ある日、本屋さんで、表紙に惹かれて手に取った1冊の本を購入します。その本のタイトルは『ななつのこ』。
はやてという少年の身近で起こる小さな謎をあやめさんという女性が解くお話です。
そのお話を読んだ主人公は、作者にファンレターを出すのですが、この主人公、一風変わっていて、ただのファンレターではなく、自分の
身近なところで起こった謎を書き送ったのです。
そして、それがきっかけで、作者と文通のような手紙のやりとりが続くのですが、ただ単にそれだけでは終わらず、7つある物語の最後で、
ちょっぴり驚くような種明かしがされます。
物語のひとつひとつのエピソードが、とても温かく、そっと心に残るので、読了後、ほんわかした気持ちになれます。
ななつのこAmazon書評・レビュー:ななつのこより
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No.12:
(4pt)

日常はミステリーでできている

『ななつのこ』です。連作短編という形で、推理というよりプチミステリーという感じ。短大生イリゴマが、作家にファンレターを出し、そのやりとりの中で、日常で遭遇する小さな謎を解決して行きます。
日常描写が生き生きしているし、イリゴマの思考経過が面白く書かれているので楽しく読めます。
表紙と、各作品のトビラについているイラストが雰囲気を出していました。
最後の一作で、この本としての総括的ネタバラシをするのですが、そこだけがさすがに説明的で、展開もご都合主義的に感じました。
全体としては面白かったです。白秋の白○○○○ネタが良かったです。
ななつのこAmazon書評・レビュー:ななつのこより
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No.11:
(4pt)

良い世界

 本書が最初に出版されたのは1992年だから、もう12年も昔のことになる。加納朋子もベテランに分類されるようになったわけだ。しかし、本書を読むことは、その出発点を確認する以上の意味がある。ミステリとして純粋に面白いのである。トリックそのものはレベルの低いものが多いが、むしろ、どうしようもないトリックを活かす技術に感嘆させられる。全体に大枠をつくったり、伏線を張り巡らせたり、作中作を用いたり。それによって欠点が隠され、作品としての完成度が高まっているのだ。
 この手法は、その後、「連作短篇」という形式となって多くの作家の採用するところとなる。著者自身も多用していく。しかし、逆に連作ということに引きずられてしまったものすらある。そのあたり、本人も含めて『ななつのこ』に回帰して欲しい。
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No.10:
(5pt)

小さなハテナが物語の始まり。

七本の短編からなっている一冊で、それぞれが独立した謎を抱えています。一つ一つの謎は些細なものからスケールの大きいものまで様々ですが、どれも日常に溶け込んでいそうなものばかりです。自分でも似たような謎が見つけられるような気がしてきて、読了後は外に出て自分の「謎」を探してみたくなりました。少し大げさに言えば、世界の見方が変わった、とも言えるでしょうか。
どの謎解も話の結びになると微笑ましい気持ちになりました。その雰囲気こそ、この作品が大好きな最大の理由です。程よい温かさと優しい空気が物語全体を包んでいる感じで、一話ずつ大切に読み進んでいきました。
最初から最後まで、同じ空気がゆったりと流れている気がして、読んでいて心地よい一冊です。
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No.9:
(5pt)

身の回りの事件って結構あるのかもと思う一冊

駒子シリーズ第一作。
駒子が、偶然手に取った絵本の著者佐伯にファンレターを書くことに。
しかし、それはただのファンレターではなく、日常で起きた不思議を書いたものでした。
絵本では、主人公のはやと君が出遭った不思議なことをあやめさんが解いていくのですが、それと同じように駒子の不思議も佐伯さんが解いていきます。
ちなみに、返信された手紙では謎は解いてはいるのですが、そこで話は終わってしまうので、それが本当だったかまでは書かれていません。
そこは、多分当たっているんだろうなというのと、あとは読者の想像にお任せしますという意図もあるのでしょうか・・・。
ひとつひとつが完結されているのですが、最後「ななつのこ」を読むと、それがぐっと繋がることになります。
優しい感じの文章で、話も事件といいつつも、最初以外は殺人とかではなく日常の些細な疑問という感じで温かいものが多いです。
身の回りの日常にも、私だったら気に留めないという感じのものが、事件になってしまうんだなという驚きがありました。
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No.8:
(5pt)

大事にとっておきたくなる本

表紙に惹かれて購入しました。
読み始めると止まらなくなって、一気に読みました。
話の運びがとても丁寧で、途中で飽きることはありません。
謎解きですが、それは作中に出てくる作家、佐伯綾乃という人物に任せて、読者は主人公駒子とともに、ゆっくりとそれを聞くことができる感じです。
女性が書いたとわかる、優しくて温かい本です。
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No.7:
(5pt)

謎解きによって優しくなれるという幸福

鮎川哲也賞を受賞した加納朋子のデビュー作です。女子大生・駒子は『ななつのこ』という小説を読んで気に入り、その作者にファンレターを書きます。その手紙の中に自分の日常生活に起きた謎を書いたところ、作家本人から返事が来て、そこには作家が推理したその謎に対する解答が書かれていたというストーリーです。駒子と作家は文通のようにやり取りを続け、作家はその度に駒子が頭を痛める謎に見事な解答を与えてくれます。 日常に起きる謎だから、もちろん殺人事件のような大袈裟なものではありません。しかし、その謎に悩む駒子から見るとそれらの謎の多くは、その裏に誰かの悪意が潜んでいるように思わずにはいられません。しかし、作家の謎解きを読んだ後には、その誰かに対して暖かい気持ちを抱いてしまいます。そんなスタンスがとても魅力的だと感じました。僕たちの日常でも、他人の言動に悪意が込められているのではないかと疑心暗鬼になってしまうことがよくあります。そうした疑いも、きちんと謎解きをすれば暖かい気持ちに取って代わるのでしょうか。
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No.6:
(5pt)

やさしい気持ちになれます。

はじめは、表紙の美しさにひかれて手にとったのですが、中を読んでみると、表紙にぴったりな、とっても心温まるほんわかしたストーリーでした。ミステリーといっても、殺人や窃盗などの事件が起こってそれを解決するという話とは全く違います。題材は日常の中でいつもは見過ごしてしまうような小さな「謎」。そんな日常の「謎」が、あざやかに解明されていく気持ちよさ。それに謎解きには、加納朋子さん独特の人間に対する温かさがあふれていて、読んだあとは、ほのぼのとやさしい幸せな気持ちになれると思います。構成は短編集ですが、最後には全体がひとつの物語としてつながります。全部読み終わった後、もう一度読み返したいと思いました。「謎」はすっかり明らかにされてしまったにもかかわらず。それは作品全体に広がっている温かい雰囲気がなんとも心地よかったからだと思います。この本を読んで、すっかり加納朋子さんのファンになってしまいました。ミステリーは苦手だという人にも、ぜひ一度読んでみて欲しい一冊です。
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No.5:
(5pt)

この不思議な感じはなんだろう。

ファンタジーだけど、甘すぎない。読み終わったあと、あたたかくなれます。私の心に残る一冊の本はこれです。読んだまま心に響かせることができる純粋な目で素直に読んで欲しいと思いました。
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No.4:
(5pt)

不思議だなと思えるココロのあり方

~ときにわたしたちは平凡な人生を嘆いたり、波瀾万丈を望んだりします。でもほんとうに、わたしたちの人生は平凡なのかしら。もしかしたら、目が開いていないだけなのかもしれません。この本の最大の魅力は、日常の出来事に目を開いて、感性というアンテナをはり巡らしてせっせと生きている主人公・駒子のココロの有り様にあるのではないかと思います。~~物語は典型的な安楽椅子探偵の形式を取っているものの、構成はこれまでに類を見ません。短編集の中に、別の短編集が入れ子状態になっているのです。そして、どちらの短編集にも安楽椅子探偵が登場します。ふたりの安楽椅子探偵が、それぞれの短編集の中で、謎を解いていきます。最後まで読み進めると、これはほんとうに短編集だったのかしら、と、そんなふう~~にも思います。表紙の男の子と女の子。男の子は作中で明かされます。では女の子は? それはそれはすてきな謎が最後に残されたようで、読後はまた表紙を眺めてしまいました。~
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No.3:
(4pt)

普通の生活にも謎は満ちあふれている

何と言えばいいのだろう。 謎解き(ミステリー)が好きな人にはちょっと物足りない、というか、まどろっã"ã-いのではないだろうか。主人å...¬ã¯ã¡ã‚‡ã£ã¨ãƒ‰ã‚¸ã§å¯æ„›ã„19歳。普通の毎æ-¥ã®ä¸­ã®ã€Œè¬Žã€ã‚'作家へのファンレターにç¶'っているのだが、私的にはå°'ã-「退屈かな…」と感じてã-まった。作中作å"ã«ã-ても、主人å...¬ã®å‹äººãŒè©•価する通り「辛口のファンタジー」にè¿'くて、あまり心惹かれなかった。が、å...¨ä½"的にはすã"く良かったのである。すã"く、心に残った作å"ãªã®ã ã€‚では、何が良かったのだろう。読後、思わず自分に問いかã'て考え込ã‚"でã-まった。多分、é§'子ちゃã‚"のæ-¥å¸¸ã ã¨æ€ã†ã€‚「謎」自ä½"ではなく、「謎」ã‚'含む彼女のç"Ÿæ'»ã€‚友人たち。それらはç"Ÿãç"Ÿãã¨è¼ã„ているように感じた。そã-て、勘ã!®!いい人ならé€"中でæ°-づくであろう「ラスト」。(私は5話目で予想ã-てたã‚"ですが、ã"れってæ-©ã„のかな?é...いのかな?)7つの短編とã-て読むもよã-。でも、一つの長編とã-て、æ-‡ç« ã®ç«¯ã€...にæ°-ã‚'つã'て読ã‚"でみると、最後には思わずにっã"りã-てã-まうã"とでã-ょう。
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No.2:
(5pt)

良い本です

思わず手にとった本、「ななつのこ」から始まったこの物語。本の内容と現実を照らし合わせながら物語は進んでいきます。主人公の周りで起こる不思議な事件。「ななつのこ」の作者との手紙のやり取りで事件は解決していきます。心の触れ合いが温かい本。読んで見て下さい。
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4488023347
No.1:
(5pt)

あなたもファンレターが出したくなる? それとも・・・

 家に帰りポストを開けると、ダイレクトメールばかりでがっかり。メールのやり取りはするけれど、何か物足りない。そういえばここ何年も、手紙を書いた事がないなと気付く自分がいた。 ファンレターを書こう。『ななつのこ』を読んだ駒子はそう思い立つ。勢いで出したファンレターに思いがけず作家から返事が届き、文通が始まることになるが、その返事は駒子の日常に潜む謎を鮮やかに解いてくれるものだった。これはパズルを組み立てるのに良く似ている。 パズルのピースは駒子の手紙に全て揃っており、作家である綾乃さんの返事にはピースを埋める役割を持っている。  しかし、この文通は謎解きばかりではなく、駒子のやり場のない不安や悲しみを取り除き、成長を助けるものでもあった。   なぜだろう? 読み終わったとき友人の顔が浮かんだ。 久しぶりに手紙を書こう。そして『ななつのこ』と一緒に友人に送ろう。どうしてもこの物語を読んで欲しいから。         
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