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ゼロ、ハチ、ゼロ、ナナ。
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ゼロ、ハチ、ゼロ、ナナ。の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.76pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全119件 41~60 3/6ページ
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救いのない話かと思ったけど。 こういう女同士の気持ちが重なる話は僕には書けないな。 | ||||
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最初は健気でいじらしく思えたチエミがどんどん「痛い女」になっていき、苦しいほどだった。 少し前に角田光代著『八日目の蝉』を読んだが、あのヒロイン希和子より救いがないと感じた。 過剰とは言え両親から愛情を注がれて育ったチエミ、母親からの愛情を感じられずに育ったみずほ。 そんな彼女たちの人生が明暗分かれてしまったことに不自然さを感じず、ひたすらやり切れなくなるのは、著者の上手さだろう。 ただ、テーマがいくつもあるために、焦点がぼやけてしまったのではないか。 女同士の格差については、チエミ、みずほ、亜梨紗を描くことで十分伝わる。 政美や果歩らをもっとあっさり扱っていた方がすんなり読み進められたかと。 クライマックスの母の行動について、感動した、温かみを感じたという意見もあるが、そういう感想は全く抱けなかった。 ひたすら愚かさが痛々しく、悲しかった。 作品そのものはとてもおもしろく、引き込まれた。 | ||||
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辻村先生の本をつい最近読み始めた者です。 ゼロ、ハチ、ゼロ、ナナ。では、誰もが心で感じるが言葉では表現しがたい女性のセンシティブな部分を、田舎町で起きる非日常的な事件とともに、自然に、けれど痛烈に、読者に伝えていると思います。 こちらの作品の舞台となった地域ならでは(当方の出身地でもあります)の、他県から見ると少し閉鎖的だと感じられるかもしれない町内区の自治、隣保組や無尽などで形成される近隣同士のつながり、同世代の子を持つ親同士の密な情報交換などがストーリーの根底にある中で、そこで育つ女の子の純粋さ、成人した女性のさまざまな葛藤、母親の愛の表現の仕方を、一つひとつじっくり考えながら読み進めることができました。 田舎から上京し仕事をしている私にとっても共感できる部分が多く、長編ながら一気に読めましたし、また、今後自分が結婚し出産を考えるようになったら、再読したいとも考えています。仕事もプライベートも両立して頑張りたいと思う女性に、特におすすめの一冊です。 | ||||
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先日、この作品のNHKのドラマ化について、作者の権利を無視するNHKの主張は認められず、辻村さんが勝訴しました。 私は裁判を知ってから読んだのですが、NHKの脚本より、断然、原作を支持します! | ||||
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気持ち悪い親子関係だなと思ったが、知らないだけで以外とこんな家族は多いのかもしれない。母子、友達など女同士の関係性が詳しく描かれていて、共感できるだけに目を背けたくなるような不快さがあった。読み終えて、満足感はない。おもしろみが無いわけではないが、ミステリーとしてはいまいちな気がする。 | ||||
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タイトルにひかれ、初めての作家の作品にチャレンジしました。このところ母と娘を扱った本を何冊か読んでいるのですが、母と子は分かり合えると思っているからなのかもしれないけれど理解しがたいことが多いです。それゆえ、軋轢を感じ、親子であるがための葛藤があり、日々の生活での生き辛さにつながっていく気がします。基本はそれぞれが自分を大切にすることなのでしょうか。ゼロ、ハチ、ゼロ、ナナの意味が分かり、ほっとしたのですが、すれ違いがあった親子の関係を思うととてもつらかったです。 | ||||
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途中まで少しやりきれなさを感じていました。 ですが最後は少しほっとするような温かさに救われたので良かったです。 クライマックスには感動したの星4つです。 | ||||
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現代日本文学を読まない私ですが、作者に興味を持ち読んでみましたがとてもおもしろかった!「事件」とのことでサスペンス的なものだと思っていましたが、そんなわけではなく、女同士の関係性の描写が印象に残る一冊。格差、結婚、家族、子供。。。現代女性が考えるテーマ(私が登場人物と同じ30歳なので特に分かる)も絡んでおり、「わかる、わかる」と思ってしまった。 また辻村さんの作品を読んでみようと思いました。 | ||||
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後味は良くないのですが、話し的には惹きつけられました。 友人に勧めてもらって注文して、すぐに届いたのでびっくりしました。 | ||||
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衝撃的でした。でも、本当に救われる気がしました。人それぞれ考え方は違い、家庭の育ち方も違うのだと改めて考えさせられるし、現実にこの本にあるような家庭はたくさん存在すると思いました。 | ||||
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女の「それ」がよく描かれている。 「それ」の中には妬み、憎しみ、劣等感、格差、その他いろいろ。 しかし、本質はいずれも「愛」があった。 最後は泣いてしまった。救われない。重かった。 | ||||
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考えさせられるミステリーでした。母親との関係を考え直したい女性はぜひお読みください。 作者の辻村深月さんが山梨県の出身で、直木賞を受賞(『鍵のない夢を見る』で受賞。林真理子さん以来です)していなければ、手に取ることはなかった本だと思います(長いし、30代の女性が主人公ですから)。 小説の舞台は山梨県です。山梨の大半は周囲を山に囲まれた盆地です。中央本線と中央道が閉鎖されれば、文字通り「陸の孤島」になります(2014年の大雪がそうだったように)。 盆地に生まれ育った人は2つに分かれます。 ・盆地から出て行った(出て行けた)人と、 ・盆地に留まった(出て行けなかった)人です。 主人公はそんな2人です。 盆地から出ていくためには、まず盆地の外にも世界があることを教えられなければなりません。幸運にも盆地から出られた女性は、恵まれた環境や、容貌や、才能や、運がある人だけです。そんな人は憧れと嫉妬の対象になります。 盆地から出られない女性は、経済的な問題もあってパラサイトシングルを続けざるを得ません。唯一親から自立する道は結婚だけだ、そう作者は言います。 そこには、超えたくても超えることの出来ない格差があります。 文庫で500ページ近い本の半ばを過ぎるまでは、やや重苦しく、ストーリーの中に入り込みにくかったかもしれません。 盆地を出られた人間という後ろめたさを感じたからかもしれません。一方、くっきりと描かれている女性同士の友情や嫉妬や葛藤は、男には所詮は他人ごとだな、とも感じました。 ところが、285ページの、 「すべての娘は、自分の母親に等しく傷つけられている」 から、急にストーリーが濃密なります。グイグイと物語の世界に引きつけられていきます。(以下はぜひお読みください) 二組の母娘における、象徴的な母親殺しがテーマの小説です。 | ||||
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突如として鳴り響く弦楽器の荒々しい旋律がそうであるように、やがて迫りくる風雲を、 張りつめた静けさの中で鮮烈に暗示するプロローグは、壮大な交響曲を思わせるものです。 本筋の導入で一転する穏やかな調子はゆっくとり広がり、理性を下地に敷きながらも、 主人公に硬質で乾いた心理を持たせることで読者は一定の緊張感を維持し、 その奥行きのある世界観が刷り込まれてゆくことになります。 主人公の心の声は、親友に届くのか。 祈りとも解せるこの命題を基軸に展開される筋立てには、等身大の女性を投影するという 作者の決意と覚悟を見て取ることができ、作者の作品群の中では出色な空気をまとっています。 いつだって平気な顔でいられる凜とした女性にならねば、というぼんやりした不安と焦燥感。 決して拭うことの出来ない他者への従属と、自らの内に確かにある少女性への安住。 背反する十字架を背負うことが宿命づけられている女性の自我の発露や、本流ではない狭い コミュニティーの中での醸成を半ば強いられる女性の機微を、鋭角的な表現を多用しながらも、 しなやかで瑞々しく描き切っています。 逃避行の末に結びつく一人の女性との数奇な出会い。 わずかな時間の濃密なやり取りは秀逸で、まるでその場の闇間から固唾を飲んで二人の 会話の行く末を聴いているような臨場感に包まれ、私の心はえぐられるのです。 次第に迫力を増しながら明かされる“こと”の全容や、それに引き継がれる疾走感に満ちた クライマックスの描き出しはフルオーケストラが響き渡るように見事と言う他なく、 セピア色に染められた切ない光景を思わずにはいられません。 自立か依存かという平滑な二元に決して終わらせず、その彼岸にある生の女性の虚実を、 陰影の濃淡が美しい豊かな立体感で描き切った、数少ない秀作と言うことが出来ます。 | ||||
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母親殺しの容疑で失踪したチエミを追うみずほ。 その背景には親子の愛憎・女性の友情があった・・・ 著者らしい複数の登場人物が登場し、様々な視点で語り、 徐々に明らかになっていく全体像は、読む者を飽きさせない。 個人的には1部と2部のバランスが半々位であった方が、 より物語に深みが出たように感じるが、それでも良い終わり方であったと思う。 ツナグで著者を知った読者にも読んで欲しい1冊。 | ||||
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最後は泣いた。 いろんな出来事が繋がって、 いろんな人ひとたちの不器用な優しさが繋がって、 でも辛い結末で、やっぱりチエミちゃんは幸せにはなれなかった。 それがすごく切なかった。 お母さんと、お父さんと、親友と、恩師と、 逃亡中に出会った変わり者の大学生と、 みんなの優しさに泣いてしまった。 | ||||
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私は今27歳です。 この本は若い子が読んでも、男性が読んでも登場人物の彼女たちのリアルな世界観は分からないと思う。 これを読んでいて、彼女たち一人一人、自分と思い当たる節がある。 彼女たちみんなの気持ちがすごく分かる。 そして考えさせられる。女としての幸せと、矛盾と、違い。 狭い世界観に囚われて大事なものを見失ってはいけないと思った。 女とは脆い。弱い。 もしかしたら、一歩間違えば、チエミのような弱く、脆い女に誰にでもなってしまうのではないかと思った。 | ||||
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高評価の人が多いようだけど、自分には今一つだった。 面白いものは、読んでいる途中でも「これをレビューで書こう」とか「こんな風に書こう」とかいうものが全くなかった。 読んだ後、書こうと思った時も、ほとんどフレーズが思い浮かばなかった。 人によって評価が別れるのは当然なことなので、読もうとする人を止めることはしない。 あくまで、最後は自己判断だということを忘れないでほしい。 | ||||
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後半、主人公の親友が「私には何もない」って言うんだけど この作品自体に何もないよって言いたくなった。 母娘、女の友情、格差、など様々な要素がごちゃ混ぜに なっているんだけどどれも消化不良のまま、ダラダラと 冗長に、読んでる方がシラケるほど大げさに書かれている。 ミステリー的な部分も??だし。。。 とにかく浅い。 | ||||
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とにかく説明がくどい。 いちいちセリフの後に入る、そのセリフの説明。 もうわかったから、とげんなりしてイライラする。 そのせいで会話のテンポも悪い。 女同士特有の牽制やおべっか、見得の張り合いって確かにあるけど そこまで深く掘り下げて説明することか? 少し書くだけなら「わかるわかる〜」となるところを こんこんと説明が長いせいで逆に「そこまでじゃない」になる。 読者はある程度の説明で状況を飲み込めたり、心情を推し量ったりできるんですけど。 それをくどくど説明されると読む気も失せる。 そして個人的に大っっ嫌いな、夢で大事なヒントを思い出す展開。 なんじゃそら。 それがまかり通るなら、全ての事柄皆解決。 初めから寝とけって話ですよ。 2章は新キャラにやや引きながらも面白く一気読みしたので、 辛うじての☆2つ。 | ||||
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逃亡中の友人を探すため、手掛かりに学生時代の仲間たちを訪ねるシーンでは、自分はこの中の登場人物にどこか当てはまる部分があるのでは? と無意識に登場人物と自分を重ね合わせていた。 妬み、羨望、無意識に優劣を付けていたり・・・この年齢でおこる悩みや、女性特有の感情が上手に描かれています。 読み進めるうちに、息苦しいような悲しいような痛みも伴うけれど、最後まで一気に読め、友情や母親の愛情で涙が溢れました。 私は好きな1冊です。 | ||||
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