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虚無への供物



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虚無への供物の評価: 3.94/5点 レビュー 113件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.94pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全113件 101~113 6/6ページ
No.13:
(5pt)

“虚無”の面白さ

 摩訶不思議な殺人事件の連続と“探偵たち”の広範な推理が、最後の最後まで耽々と楽しめる二冊。
 また個人的には推理小説というよりも題名にある“虚無”の意味を頭に置きながら作品を読んでいくことで世界観や作品の味わいが深まり一層面白くなった。
 俗に探偵小説の<三大奇書>の一つに数えられる本書は、その他の『ドグラマグラ』(夢野久作・角川文庫)『黒死館殺人事件』(小栗虫太郎・ハヤカワポケットミステリー)を読んだ後でも、読み応え十分なものであったと思う。
 
虚無への供物〈上〉 (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:虚無への供物〈上〉 (講談社文庫)より
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No.12:
(5pt)

ハマりました…

私はこれを読んで、「中井英夫」にハマりました。探偵小説であって、探偵小説にあらず。推理小説であって、推理小説にあらず。上下巻の分厚さは、まるで感じません。文章も平易だし、登場人物もそれぞれ性格がしっかり描かれているので、この類の読み物にありがちな、「この人、誰だっけ?」と読み返すこともありません。「虚無への供物」…大仰なタイトルに躊躇していたあなた!騙されたと思って、是非読んでみて下さい。
虚無への供物〈下〉 (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:虚無への供物〈下〉 (講談社文庫)より
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No.11:
(5pt)

意味という病に囚われて

アンチミステリーと評される本作は、いかなる意味で「アンチ」なのだろうか?それは「探偵」という存在の「不可能性」と「不可避性」を暴ききったという意味で「アンチ」なのだと私は考える。最後に明かされる真犯人の動機が、純文学的すぎる、リアリティがなさすぎると感じる人は、もう一度最初から本書を読み直してみるといい。ザ・ヒヌマ・マーダー・ケースの前後に起きた、現実の悲劇的な事件に対する、陰鬱で執拗な列挙は、作者の超越者の視点からの描写ではなく、犯人の心象風景であったことを再確認できるはずである。この犯人は「意味という病に囚われた」人間ではない、なぜなら「意味という病に囚われた」存在こそが「人間」なのだから。アームチェアーズ・ディテクティブが殺人事件の推理を楽しげに戦わせる時、彼らは人命をおもちゃにする腐ったディレッタントなのかもしれないが、同時に現実に生起する残忍な事件を理解可能なものへと変換するために、認識の枠組みを酷使する、存在の不安におびえる存在なのである。本書で明らかにされるのは、犯人と探偵、犯行と謎解きが実は同じ「意味という病に囚われている」ことをはじめて明らかにした記念碑的な作品である。「そりゃ昔の小説の名探偵ならね、犯人が好きなだけ殺人をしてしまってから、やおら神のごとき名推理を働かすのが常道でしょうけれど、それはもう二十年も前のモードよ。あたしぐらいに良心的な探偵は、とても殺人まで待ってられないの。事件の起こる前に関係者の状況と心理とをききあつめて、放っておけばこれこれの殺人が行われるはずだったという、未来の犯人と被害者と、その方法と動機まで詳しく指摘しちゃおうという試み・・・」奈々村久生PS:どうでもいいことだが奈々村久生のキャラ、エヴァのアスカ・ラングレーそっくりで驚いた。似てるだけだと思うけど、頭に浮かんでしょうがなかったw
虚無への供物 (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:虚無への供物 (講談社文庫)より
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No.10:
(5pt)

反推理小説?!

この作品は、“四大奇書”のひとつに数えられる、中井英夫唯一の長編推理小説です。発表時は搭晶夫という名義で出されました。やたらと文学的な表現で紹介されているので、難解な本なのかと思っていたのですが、覚悟していたほど読みにくくはなく、大いに楽しめました。文学的な推理小説の味わいと、ユーモアミステリの味わいと、怪奇幻想小説の味わいを強引にミックスしたような作風で、そこがこの本に分類を許さない独自の輝きを与えています。一連の変死事件に対して複数の登場人物が推理合戦を試みるという趣向はバークリーの『毒入りチョコレート事件』を思わせます。しかし、本作では更に、変死事件が終わった後ではなく起きる前から推理合戦が始まっている点や、ある人の推理に他の人が反論する根拠が「そのトリックはノックスの十戒に違反しているからダメ」というようなとんでもないものである点など、とても風変わりな推理合戦となっています。いわゆる新本格派が盛んに試みているメタ本格的な視点を1964年に早くも提示していたという恐ろしい作品です。
虚無への供物 (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:虚無への供物 (講談社文庫)より
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No.9:
(3pt)

この3分の2の長さなら…

約4つ出てくる密室殺人事件にそれぞれ素人探偵がああだこうだと推理するのはいいとしても、それ以外のゲイバーだの会話だののディテールに凝り過ぎているために冗長になり、ミステリとしての切れ味を鈍らせていると思います。この構成は良く言えば消えた筈の推理が復活するのがどんでん返しの連打であり、4人の推理合戦が楽しいのですが、ヘタをすると「前に言ったのはウソでした」というようにも取れてしまう諸刃の剣です。新人がこんなの書いてきたら即座に落とされるのではないでしょうか。3大ミステリの冠は、その難解さ、冗長さ、煩雑さ故のような気がします。その意味では『ドグラ・マグラ』よりも『黒死館殺人事件』に近いといえるでしょう。
虚無への供物 (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:虚無への供物 (講談社文庫)より
4061360043
No.8:
(5pt)

今の時代だからこそ読んで欲しい。

若い人にこそ読んで欲しい、と思ったら文庫で新たに上下巻でましたね。これが、作者「中井英夫」が生きていた間にもっと売れていたらとおもうと胸が痛みます。人間の空しさを書いた本で、前にNHKのBSで、深津絵理、中村トオルなどが出演して映像化もされたのを思い出します。(再放送されないかしら)これを読んで、シャンソンを探したりと、懐かしく新しい発見も出来るとおもいます。推理小説でありながら、人間の心理を本当に書いた希有な名作だと思います。
虚無への供物〈上〉 (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:虚無への供物〈上〉 (講談社文庫)より
406273995X
No.7:
(3pt)

漂う禍禍しい気配・・・

推理小説好きにはあまりにも有名な作品。戦後の暗いイメージと物語の禍禍しさが見事にマッチして、おどろおどろしい雰囲気を盛り上げている。作中、推理小説マニア達が集まって推理合戦を繰り広げるくだりがあって盛り上がるが、読後には何ともいえない虚無感に打ちのめされる。遊び半分で殺人を扱ってはいけないんだよといわれてるようだ。旧版は読んだことがないが、新装版は字が大きく行間も広いので読みやすいように感じた。ただし、上下2冊買わなければならないので、懐は痛い・・・。
虚無への供物〈上〉 (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:虚無への供物〈上〉 (講談社文庫)より
406273995X
No.6:
(2pt)

<虚無>に浸りたい夜に。

時は昭和29年。東京は竜泉寺のゲイバーのサロメの舞で幕をあける摩訶不思議な殺人事件の数々。上流階級の子女たちの推理遊戯に振り回されていると、ふいに現実がぱっくりと鮫のような真っ赤な口を開けて僕たちに迫ってくる恐ろしさ。昭和30年代、暗い戦後の断末魔のような奇怪な現実の事件の数々が、殺人事件よりもはるかにシュールでホラーです。読み終えて思わず文中に登場した洞爺丸事件、紫雲丸事件、女子中学生集団水死事件、森永砒素ミルク中毒事件など、手当たりしだいにネットで調べている自分を発見……。まるでぬらぬらとした鮫の口に喰われてしまったみたいです。ミステリーにして、アンチ・ミステリー?!現実と非現実が手をとりあって頭の中で輪舞を踊ってる。鬱の状態のときにはすすめられないですが、<虚無>にどっぷり浸りたい夜には最適かも…。
虚無への供物 (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:虚無への供物 (講談社文庫)より
4061360043
No.5:
(2pt)

プチブル的道楽

戦後の推理小説ベスト3と言うことで、確かにトリック自体は見事なのかもしれない。しかし、犯行動機は文学的すぎるし、登場人物の日常や、心の中の葛藤はほとんど見えてこない。推理小説好きの小金持ちたちが、道楽としか思えない感覚で謎解きをしていく過程も緊迫感を欠く。実は最後の方で、そうとも言えない部分が出てくるのであるが、それに至るまでがあまりにも冗長である。トリックの巧妙さより、犯罪の裏にある人間ドラマや、登場人物の心理描写などを重要視する私にとっては、文体になじめないせいもあり、退屈な作品であった。これこそが真の、純粋な推理小説と呼べるのかもしれないが…。内外の推理小説を数多く読んでいる人にとっては、おもしろい作品であるのかもしれない。
虚無への供物 (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:虚無への供物 (講談社文庫)より
4061360043
No.4:
(5pt)

日本ミステリの最高峰、エベレスト。この作品より上はない。読まずに死ねるか!

故中井英夫氏は生涯で唯一のミステリでミステリの全てをやってのけてしまった。話の主軸となるのは、一応4つも出てくる密室と意表をつくアリバイ・トリックである。これだけでも十分凄いが更に圧倒されるのはその間に展開される眩暈を起こしそうな絢爛たるペダントリーの世界である。この作品に影響され、模倣した作品も数多いがあまり話には関係のない、作者が自分の知識をひけらかしているだけのものが殆どである。しかしこの作品は次元が違う。一見荒唐無稽なペダントリーが事実に基づいたものであり、実にわかり易く描かれその断片が見事結末に集約する。文章も練り練られてうまい。ミステリであることを忘れてしまうような思わず笑ってしまう描写も数あり、作品の長さを感じさせない。どこかに妙な親近感を抱かさせれ、青春小説ともとれそうな雰囲気さえある。また生き生きとした登場人物達もこの作品の大きな魅力である。殺人事件がありながら登場人物のキャラクターと卓越した文章力でもって話の残虐性はあまり感じられずこの大作は一気に読めてしまうだろう。多分ミステリビギナーでもすんなり受け入れられそうなところがこれまた脅威である。中井氏の作品は他にも読んだが物凄い筆力を持った本当に凄い人だったと思う。とにかく読むしかない。私はこの作品を読破したした後、暫くは他のミステリはつまらくてしかたなかった。
虚無への供物 (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:虚無への供物 (講談社文庫)より
4061360043
No.3:
(5pt)

虚無への供物という本物

真にオリジナルな作品は、不可思議な、誰の意表をも突くような稀有な偶然の組み合わせから生まれるのだろう。例えば、樋口一葉が生きた台東区竜泉や、日暮里、浅草といった東京の下町に、コルクの密室に閉じこもって生涯を一つの作品の完成だけに捧げた同性愛者プルーストの感性を持ち、おのれの「天才」を自覚した者が、時代の虚無をより深い自身の虚無と重ね合わせながら、長い雌伏の年月を生きたとしたら---。「虚無への供物」は、そんな創造の道を辿った稀有な作品であり、本物のオリジナルである。
虚無への供物 (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:虚無への供物 (講談社文庫)より
4061360043
No.2:
(5pt)

捧ゲル

「黒死館殺人事件」「ドグラ・マグラ」「匣の中の失楽」と並ぶ。四大アンチミステリの一つ。凄いなあ、凄いなあ。めくるめく。色彩。反転。溶暗。探偵小説という枠組みに対して、付かず離れず、弄び、愛しつつ。四十年くらい前の作品なのに全然古くない。やっぱミステリはいい。
虚無への供物 (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:虚無への供物 (講談社文庫)より
4061360043
No.1:
(5pt)

長編推理の傑作

 日本の長編推理は数多くあるが、この作品は間違い無くベスト10に入ると思う。この本には推理,探偵小説の楽しさが、いっぱい詰まっている。読み返したくなる数少ない推理小説の一つ。
虚無への供物 (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:虚無への供物 (講談社文庫)より
4061360043

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