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虚無への供物
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虚無への供物の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.89pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全14件 1~14 1/1ページ
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犯人は前半でわかった。トリックはとくにスゴイとも思えないが、文章力があるので最後まで読めてしまう。 | ||||
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中井さんのこの本は、奇書と言われます。欲張り過ぎたんですね。教養的でもあり、人生論的でもあり、かつ、科学論的でもあり、フランス文化論的でもあり、まあ、ありとあらゆる知性を、本来娯楽でしかない推理小説に組み入れようとして、10年もかかった、労作ですが、登山と同じで、長い時間がかかると、登る人は疲れるし、また見守る人も同様。そんな訳で、トリックの面白さはありますが、全体としての統一感がないのが残念な作品であります。なお、青いバラに関しては、ウイスキーの竹鶴の関連で、たしかどこかの会社が青いバラを作ったように記憶しております。また、題名はフランスの詩から引用しているようですが、推理小説では、フランスの作家が日本の作家に影響を与えたようにも思えませんが、筆者がフランスにあこがれていたことだけは読み取れました。そういう本です。 | ||||
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『虚無への供物』というタイトルを見た時は、非常に重々しく、何かとんでもないものなのではないかというイメージがしました。 しかし、中身は平凡な手垢の付いたミステリーでした。俗にアンチミステリーと言われる、既存のミステリーに対する異議申し立てのような存在として語られることの多い本作ですが、そんなことはクリスティや夢野久作がとっくに、しかも100頁程度の文量でやっているので、この文量でこの程度か、とがっかりしました。 文章自体は読みやすく、更に上下巻に分けられたことにより活字が大きくなったので、目の悪い人も読みやすいことでしょう。その反面、二冊持ち運ぶには重くなったはずです。 著名な作品です、これが本作の一番の売りでしょう。 | ||||
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内容は、文句ないんですが、 文字の大きさがどうか? 行間の幅などは、買う前に予想しなかったので、 ちょっと、読むのが大変です。 古い文庫本は、これからその状況もわかるように、示してほしいと思いました。 | ||||
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凄い作品だというのはわかるけど…読むのが疲れる。 ○大奇書の中では比較的読みやすいといわれていますが、ドグラマグラとかより読みづらい本は世の中になかなか無いし、あてにならないですね。 | ||||
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奇書と言われるほど、読みにくくもなく、それほど奇をてらったミステリーであるとも感じなかった。 唯一、事件の記述の一部に、登場人物が書いた小説の内容が断りなくいきなり挿入されていて、実際に起こった出来事との区別がつきにくい箇所があることには違和感を感じた。最後に読者に向かって、「真犯人はあなたたち御見物衆だ」と主張している点も目を引いた。 ミステリーとしての謎はごちゃごちゃしていて小粒感は否めないし、推理合戦での推理の中身はこじつけが目立ち、密室トリックの仕掛けも文章による説明だけではわかりにくかった。また、犯人が動機を説明する箇所があるが、読んでもなぜこのようなことをしたのか、よくわからなかった。 | ||||
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言葉遣いも現代っぽくて、読みやすい。 もっとお耽美路線まっしぐらなのかと、恐る恐るページをくったが、その辺助かった(笑)。 でも当時の年代の人々には、”異様な日本語”に映った気もするので、 それをもって”奇書”の異名がついたのかと思ったほど。 それから・・・ ルールタビーユを更に劣化させたような、奈々村久生という探偵気取りの阿呆推理には、だいぶ辟易させられます。 「これは、本邦バカミステリーの元祖でもあるのではなかろうか?」と何度思ったことか。 (私は「黄色い部屋の秘密」が嫌いです) 上巻は、一冊まるまる使って、”結局何もわかってない”ということなので 「それに耐えられた人だけが、下巻を手にする事が出来ます」という感じ。 なんかdisってるみたいですが、そういった事でもないのです。 凄い勢いで読めたので、それはたぶん「面白かった」ということなのでしょう。 でも何というか、雲を掴むような手応えしかないのです。 その辺が”アンチミステリ”と言われる所以なのかも知れません。 | ||||
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2004年の分冊版を見たことがないのでわからないが、 この文庫ではルビも少なく、意味のわからない熟語も多い。 文学部を卒業しているわけでもないので、絶賛している方々ほどには 内容を理解しているわけでもない。 しかし推理小説としては海外の古典的な作品に似ており、その辺りのファン にとっては満足のいくものとなるだろう。 江戸川乱歩や横溝正史ほどに耽美的ではなく、妖しさもそれほどないが、 文章は非常に巧い。マヤユタカの小説が、どうしても陳腐なラノベ風な 作りになってしまうのに比べると圧倒的な格の違いを感じずにはいられない。 残念なことに他にミステリは書いていないという。 怪奇小説を探すしかなさそうだ。 4つの密室殺人を考えるには、さぞ苦労のあったことだろう。 不満点としては、1.怪奇という印象はないこと、2.ゲイバーにはじまる薔薇に 関係する殺人と思わせて、その世界に関する暗い部分は出てこないこと、 3.よってつまり冒険がほとんどないこと、4.4人全員が安楽椅子探偵のようなもので、 女性ホームズは魅力のない女性であり、ムレタビンユウ氏の発言はイライラと させること請け合いだ。5.つまり色気がない。6.主人公のアリョーシャに存在感 がない。7.1955年という時代の雰囲気があまり出ていない。8.高尚過ぎる 殺人。9.字が細かくて読みづらい。 購入するときには両方を比べて、CPで選択するのがいいだろう。 安価でない限りは読みやすい方を選択した方が、後々のためになると思う。 ただ、この文庫にあるあとがきの三島由紀夫に関するエピソードはおもしろい。 モデルになった人物とはかのJ・Fだろうか。 | ||||
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あっちは「幻想博物館」のみに、感銘しもうしたえ…その他は、そないには… なんで?て聞かれても あっちはそうおもいんしただけなんし… | ||||
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あまり面白くないです。 一番面白いのは、数人の自称探偵が推理比べをするあたりまで。 「人の心」というブラックボックスを使って、あまり納得いかないストーリーを展開した作品だと思いました。 重要に思えたモチーフがあまり生かされず、「人の心」の方へ逃げてしまう。 ミステリのお約束を外した意味で「反推理小説」だとしたら、面白さを求めるのは筋違いなのかもしれません。 純文学にとってのボルヘスのようなものか。 ミステリを五百冊も読んで、あらゆるパターンが頭に入ったマニア向けかも。 「読者自身が犯人」という煽りほどの感動はないと思います。 | ||||
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恥ずかしながらこの作品の存在を最近まで知らず、 なにぃいいい、「黒死荘」、「ドグマグ」と並ぶ三大奇書・・・・?! とばかりに慌てて読み出しましたが・・・ストーリーとキャラ設定は面白くって満足しましたがトリックはこんなもんかぁ、という感じでしたね。アンチ・ミステリだそうなので、そもそもトリック云々を議論する方が間違っているのでしょうか?? だとすると他の2作程の規格外的な凄みは感じなかったなぁ。しかし、これだけ評判とっているのだから、私が汲み取りきれていないのかも。もう一回読み直してみます。 | ||||
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1954年、洞爺丸沈没事故で両親を失った蒼司・紅司とその従弟の藍司。悲しみにくれる間もなくその年の暮れに、さらに紅司が自宅で入浴中に死体となって発見される。風呂場は完全な密室で誰かが侵入した形跡はないが、果たして彼の死は本当に自然死なのか。 蒼司の友人である俊夫、その許婚の久生、そして友人の亜利夫ら素人探偵は、この密室事件を殺人と断定して真相を推理していく。しかし犯人にたどり着く前に第二、第三の事件が発生していく…。 上下巻で800頁超もある大作ですが、文章は平易でぐいぐいと引っ張られるように読んでしまいました。1964年に書かれたこの作品は、最近の社会派推理小説のような骨太な正統派ミステリーというよりも、一時代前の乱歩や正史といった作家が築きあげた妖美な怪異譚という趣の物語です。下巻399頁にヘッセの「デーミアン」の名が引かれていますが、まさにあの小説のように、「あやかし」と形容するが相応しいほど浮世離れした淫靡な美しさを見ます。 私はさほどミステリーに詳しくはありませんが、こうした懐かしき時代に属する探偵推理物語は必ずしも多くの読者を現代に獲得することができないのではないでしょうか。熱烈なるファンを得たカルト的要素を含む小説であると同時に、最近のミステリーファンを寄せつけないところが多分にあります。 ですから裏表紙にある「推理小説史上の大傑作」という謳い文句は誤解を与えると思います。むしろ怪奇趣味に溢れた、奇妙な浮遊感をずっと味わいながら読む作品といったほうがふさわしいのではないでしょうか。 軽い目まいを覚えながら頁を閉じた一冊です。 | ||||
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約4つ出てくる密室殺人事件にそれぞれ素人探偵がああだこうだと推理するのはいいとしても、それ以外のゲイバーだの会話だののディテールに凝り過ぎているために冗長になり、ミステリとしての切れ味を鈍らせていると思います。この構成は良く言えば消えた筈の推理が復活するのがどんでん返しの連打であり、4人の推理合戦が楽しいのですが、ヘタをすると「前に言ったのはウソでした」というようにも取れてしまう諸刃の剣です。新人がこんなの書いてきたら即座に落とされるのではないでしょうか。3大ミステリの冠は、その難解さ、冗長さ、煩雑さ故のような気がします。その意味では『ドグラ・マグラ』よりも『黒死館殺人事件』に近いといえるでしょう。 | ||||
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推理小説好きにはあまりにも有名な作品。戦後の暗いイメージと物語の禍禍しさが見事にマッチして、おどろおどろしい雰囲気を盛り上げている。作中、推理小説マニア達が集まって推理合戦を繰り広げるくだりがあって盛り上がるが、読後には何ともいえない虚無感に打ちのめされる。遊び半分で殺人を扱ってはいけないんだよといわれてるようだ。旧版は読んだことがないが、新装版は字が大きく行間も広いので読みやすいように感じた。ただし、上下2冊買わなければならないので、懐は痛い・・・。 | ||||
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