(短編集)
幻想博物館
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舞台は遠くに海の見える、丘の上に建つ薔薇に囲まれた精神病院。 1話がそれぞれ独立したオムニバス形式で、エピソードの登場人物の大半が精神病院の患者に行き着く構成が見事。内容も、現実と妄想が混ざりあっていて幻想的。 1970年に書かれた作品で少し古い感じはするけど、普遍的なエピソードだと思う。 あとがきにもあったけど、ドグラ・マグラを連想する。全体的によく出来ていると感じました。 | ||||
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うるわしないやうはよまねばわかりまへん とりあえずよんでください ませ | ||||
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アンチ・ミステリの大作「虚無への供物」で著名な作者の連作短編集。「虚無への供物」のイメージが強いが、本来は本作のような幻想性・夢幻性に満ちた短編が本領とされる。13の短編が収められている。澁澤龍彦氏の解説も楽しめる。 各々の短編は一応独立しており、それぞれに趣向が凝らされているが、緩やかな連鎖がある。登場人物達の言動の虚実の見せ方、時間の遡行等の手法が巧みに使用され、単にオチが良く出来ていると言うレベルを越え、読む者を幻惑感で包む。「地下街」を初め、妙にノスタルジックな印象を与える作品が多いのも特徴。なお、この「地下街」は澁澤氏が「この作品について、なにも語りたくない」と褒め言葉を放っている程、錯綜感と懐古趣味が入り混じった秀作。澁澤氏も述べているいる様に、一作一作を紹介するのは野暮な内容で、兎に角読んで見て下さいと言うしかない作品揃い。 深い理知に基づいて書かれていながら、読む者を幻想と錯誤の世界に引き込む佳品。 | ||||
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中井英夫というと、どうしても三大奇書と称されるアンチ・ミステリの傑作『虚無への供物』が思い浮かぶが、 その他の作品となると「?」となってしまう人が多いのではないだろうか。 1200枚の大長編である虚無のイメージから中井英夫は長編作家のイメージがあるかもしれないが、 実は長編は数えるほどしかなく、むしろ自ら偏愛した短編にこそ光るものが多い。 それは没後もなお、様々なアンソロジーに収録されていることからわかるだろう。 創元ライブラリの全集も健闘しているようではあるが、 「散逸」していた短編たちが、至高の形で甦った。 それがこの傑作短編集、『幻想博物館』である。 思わずニヤリとしてしまう『火星植物園』、 心地よい肩すかし感の残る『大望ある乗客』、 帯にもあるが、かの澁澤龍彦をもってして 「私はこの作品について、なにも語りたくないのである」と言わしめた『地下街』、 手紙形式での殺人を行う『蘇るオルフェウス』、 世にも恐ろしき短編『公園にて』・・・・・・。 ペダンティックでありながら厭味のない瀟洒な文体に酔いしれながら、 読者は一編ごとに中井英夫の描く短編の煌めきに眩暈を覚えるだろう。 短編小説の快楽が凝縮された一冊である。 声を大にして言いたい。中井英夫は『虚無への供物』だけの作家ではない! この『幻想博物館』を筆頭に、 トランプの形式を借りた『とらんぷ譚』シリーズが隔月で復刊される。 『虚無への供物』のみで語られがちな中井文学の、良き道しるべとなって欲しい。 幻想小説家、中井英夫の復活の烽火となることを切に祈る。 なお、プロフィールや帯に『人外境通信』に対して 「じんがいきょう」とルビが振ってあるが、これは「にんがいきょう」の間違いである。 | ||||
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「幻想博物館」はブリリアントカットの宝石のように、どこから読んでもキラリと光沢を放っている。 そして、これらの原石となっているのが、彼の詩集である。 ひとりの夜に、中井英夫と旅をするのも悪くない。 | ||||
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