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二の悲劇



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二の悲劇の評価: 4.24/5点 レビュー 17件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.24pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全1件 1~1 1/1ページ
No.1:
(1pt)

作中のキーパーソンの名前を書かずに、「きみ」と書く、書き方次第で読者を騙す愚作

ある新聞の書評に横山秀夫氏「64」と並んで本作が超絶技巧として挙げられていたので手に採って見たのだが、トンだ期待外れの愚作だった。

冒頭、作中のキーパーソンの名前を書かずに、「きみ」と書いている時点で底が割れている。書き方次第で読者を騙す最低のやり口である(バリンジャー「消された時間」以降、こうした例が後を絶たない)。シェア・ハウスで殺された女性が「1 yard」と書かれたキー・ホルダーを飲み込んでいた、という作者の敬愛するクィーン張りのダイイング・メッセージの趣向も、それが 「diary」のアナグラムとあっては拍子抜けで呆れる他はない。そして、本当に被害者が残した日記帳が存在するとあっては"何をか言わんや"である。また、主要登場人物の 「葛見」が「くずみ」ではなく「かつみ」であるなんて親族や勤め先に尋ねれば初動捜査で分かる筈なのに、途中で法月が気付くなんてどうかしている。これで名探偵なのだろうか ? 被害者が残した日記が第四章丸々費やして披歴されるのだが、少女マンガの様な内容に付き合わされる読者は堪ったものではない。

最終章が「真相」となっているのだが、本作中のある事件の真犯人が「きみ」である事は最初から明白で、「きみ」を誰にするかは作者の好き放題。こんなミステリがあるだろうか。読むだけ時間の無駄の愚作である。
二の悲劇 (ノン・ポシェット)Amazon書評・レビュー:二の悲劇 (ノン・ポシェット)より
4396325797

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