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誰彼
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誰彼の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.74pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全23件 21~23 2/2ページ
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顔の同じ3人による、三人一役と物理密室トリックを組み合わせた 作者の範としているクイーンらしくない作品。 誰がどうなったのかという謎。三人が絡み合うおかげでかなり複雑です。 そして、殺人がどうやって行われたのかを解く謎。 どちらも興味深く書かれています。 | ||||
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法月の比較的初期の作品。新興宗教の教祖に届いた謎の脅迫状から事件は始まる。教祖にある隠された過去から浮かび上がる二人の双子の弟達。 ここでは法月綸太郎は警視の父とともにかなり試行錯誤を強いられる。 教祖の取り巻きの人物達にも過去や利害関係があり物語の世界へ引きずりこんでくれる。 ただ後半になると犯人探しに追われ誰でもなく彼でもない(タイトルをもじってみた)話が続き、読んでいる側は当然、二つ三つのどんでん返しはあるだろうと知っているわけで、悪い言い方をすれば誰が犯人でもどうでも良くなってしまう。 | ||||
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”名探偵”法月綸太郎第二作。「首なし死体・双子・密室」の三題噺のような作品。冒頭で示される、長兄と、その出産のために母の命を奪ったと父に忌み嫌われ養子に出される双子の兄弟・・・という設定は言うまでもなく後期クイーンのある作品を連想される。しかし、この『誰彼』の場合、双子が互いに同じ顔である上に長兄にも似ている、という設定が少し新しい。著者は、余程「謎は解けたと見せかけて最後の僅かな間にもう数回のどんでん返しを持ってくる」のが好きなようだ。大詰めでのどんでん返しの連続はいいが、ドラマとしては空虚な感じがする。探偵に感情移入しづらいのは読んでいて辛い。この次の作品『頼子のために』の解説で池上夏樹氏が述べているように、”名探偵”の存在ゆえに物語全体の小説としての面白さに欠ける面は否めない。推理小説に物語としての完璧さを求めはしないし、惑わされること自体はいいとしても、何か勿体無いという感じが残る。同様に、恋愛の要素を、淡くとはいえ持ち込み、この部分で綸太郎を道化にするのもとってつけたようだ。”名探偵”の暴走ともいうべき、鼻持ちならない綸太郎の行動に対して、あくまで裏づけを重視している父法月警視の予測が実はほとんどの場面で正鵠を得ている、というところで辛うじて推理のバランスがとれているが。もう一つの三題噺としては、「新興宗教・じゃぱゆきさん・過激派の悲劇」が含まれている。こちらは個性的なキャラクターの配置で、新鮮さを失っていない。なお、次作『頼子のために』は、打って変わって素晴らしい私立探偵小説になっている。 | ||||
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