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盤上の敵
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盤上の敵の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.80pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全27件 21~27 2/2ページ
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この世に絶対的な『悪』が存在するのでしょうか。バカの壁ではありませんが、話せば分かるというのは、やはり幻想なのでしょうか。では、その絶対開くに対峙した時に、自分だったらどうすべきなのでしょう。それを考えると、登場人物のとった行動が止むを得ないと思うと同時に、でもやっぱり。。。と思う、両方の考えに揺れる自分がいます。北村氏の作品では、マイナーとも言える作品かもしれませんが、他の一見柔らかな雰囲気の作品でも、同様な厳しさは根底に流れていると感じていましたので、このような作品の出現にも驚きはしませんでしたが、正直そのあまりの厳しさになかなか手に取る事が出来ずに、それでも棄てる事も出来ず、いつかもう一度きちんと読もうと、本棚に眠っています。」 | ||||
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物語は単純なように見える。家で妻を人質にして、殺人犯がたてこもっている。夫は警察に頼らないで妻を奪還できないか、考え出す。そこまでが序盤戦だ。主な登場人物は、黒のキング(殺人犯)白のキング(夫)白のクィーン(妻)しかいないように見える。物語の構成で、何故か妻の昔の回想がはいってくる。たぶんこれがミソなのだろう。しかしいちばん大きな謎である。これがなぜチェスの形を借りて語らなければならなかった物語なのかを、恥ずかしながら私は読後二日ぐらいしてやっと気がついた。「なるほど後味の悪い物語だ」と遅まきながら呟いた。 | ||||
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北村作品はどれも優しい人たちばかりが登場したハートウォーミングな作品、に見えて、「悪人」に対して潔癖なまでに厳しいところがあります。殺人犯でもあたたかに包み込む一方で、ちょっとした、犯罪とも言えないような犯罪に対して、登場人物が心の底からの嫌悪感を表したり、と言ったような。この作品は、そんな、これまで冷たい視線で突き放されてきた悪意がどの登場人物にも見え隠れする、他の北村作品とは違ったテイストの作品です。が、いつものような優しい光景もそこかしこに挿入されています。北村さんの他の作品を読む時とはちょっと違った心持ちで読めば、しっかりと楽しめる作品だと思います。 | ||||
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北村薫さんの小説は良く読むのですが、非常に残酷で意外でした。円紫さんのシリーズが好きな方は、同じ雰囲気を期待すると愕然とするかも知れません。猟銃を持って家を出た男性は見知らぬ男をはねてしまう。その男は・・・!「今見えているシーンは、事件のほんの一部でしかない」そう最初から教えてくれているのに、見事にだまされました。小説の構成が見事です。しかし、単純にトリックで驚かせたいのではないと思います。事件に関わる人達が丁寧に描かれすぎて、パズルとして楽しむにはあまりに辛いからです。この構成は、人間の「悪意」と「愛情」との闘いをくっきりさせ、ぞっとさせるためのものではないでしょうか。それで「盤上の敵」なのでしょうね。 | ||||
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北村薫さんの小説は良く読むのですが、非常に残酷で意外でした。円紫さんのシリーズが好きな方は、同じ雰囲気を期待すると愕然とするかも知れません。 猟銃を持って家を出た男性は見知らぬ男をはねてしまう。その男は・・・!「今見えているシーンは、事件のほんの一部でしかない」そう最初から教えてくれているのに、見事にだまされました。小説の構成が見事です。 しかし、単純にトリックで驚かせたいのではないと思います。事件に関わる人達が丁寧に描かれすぎて、パズルとして楽しむにはあまりに辛いからです。 この構成は、人間の「悪意」と「愛情」との闘いをくっきりさせ、ぞっとさせるためのものではないでしょうか。それで「盤上の敵」なのでしょうね。 | ||||
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北村薫の緻密な構成力が良く現れた作品。設定が全てと言えるものの、このアイディアを具現化してみせる手腕はやはり天才的なものがあると感じてしまう。 心温まる話しではないし、読む人を選ぶ小説かもしれない。だが素晴らしい。 北村氏はまた一歩新しい地平線に踏み出した。 | ||||
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北村薫の緻密な構成力が良く現れた作品。設定が全てと言えるものの、このアイディアを具現化してみせる手腕はやはり天才的なものがあると感じてしまう。 心温まる話しではないし、読む人を選ぶ小説かもしれない。だが素晴らしい。 北村氏はまた一歩新しい地平線に踏み出した。 | ||||
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