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盤上の敵
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盤上の敵の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.80pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全14件 1~14 1/1ページ
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誰が善で誰が悪なのかが物語の終了までわからないのがノンシリーズのミステリの良さなので、スピーディーなサスペンスの展開にハラハラしながらあっという間に読めます。事件パートと交互に挟まれるモノローグ的な友貴子の生い立ちを語る場面があまりにも重く暗く残酷でしかも長いので、著者がわざわざのそのことを冒頭で断りを入れているのも納得です(もっとも、そう言われれば言われるほど読んでみたくなるものですが)。終盤のどんでん返しも驚きました。このサプライズを成立させるためのややご都合主義的な展開もありますが、序盤から伏線はちゃんと張ってあり決してアンフェアではありません。それにしても、友貴子パートは読むのがあまりに辛かった…。そこだけで言えば完全にイヤミスです。 | ||||
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猟銃を持った殺人犯が、妻を人質に自宅に立てこもった。夫の末長は、妻を助けるために警察には秘密にして犯人と個別に交渉をしていく。 どんな展開になるか楽しみにしていたが、犯人とのやりとりや警察を出し抜く場面も緊迫感がなく読み応えがなかった。 妻の回顧録は冗長が多いし、同僚のシメタが何をやらかすか期待していたのに特に見せ場もなかったし、驚愕の真実というほどの内容でもなかった。 友貴子の同級生の兵頭三季がなぜ絶対的な悪になり、友貴子を憎むのか。そのあたりの事情も知りたかった。 友貴子の過去には同情すべき面が多々あったが、色々と過去を遡って盛り上げたわりに期待はずれの展開だったのが残念。 | ||||
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90年代後半の年間ミステリー・ベストテンにランクイン。登場人物を、チェスのクイーンやキングに例えるのはなかなか洒落ている。けれど、内容はいじめを含む重い部分もあったりして、全編カラッとしているわけではない。 ストーリー自体はとてもおもしろかった。中盤で意外な事実が明かされ、最後もまずまず。「奥さん」が誰なのか、というのがキーワードだ。 但し、ストーリーテラーとしての作家・北村薫はどうなのか。これだけの素材なのだから、もう少しサスペンス風味をきかせて、ハラハラドキドキ心臓バクバクの描写をしても良かったのではないかとも思う。 300頁あるものの、文章が平易かつ行間がスカスカなので1日で読める。どうでもいいような心理描写も思いっ切りすっ飛ばす。そうすれば半日で読了。 | ||||
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女性視点のクイーンパートは事件と関係ないと感じてしまう 日記帳のような内容が多く、これまた関係あるのかと思ってしまう 陰湿な描写も取ってつけたようで好きになれませんでした。 キングパートは事件がそれなりに面白いため退屈はしません でしたが、やや間延びしていてページを使っている割には 進展が遅いです。終盤事件が進展してからはテンポが良くなり 驚くこともいくつかありました。 登場人物がしっくりきません。女性は美化されすぎて足の 着いていない存在みたいな印象があり入り込めません。男性は 中盤ぐらいまでは良かったのですが、後半はちょっと異常で 気持ち悪いです。 犯人に至ってはかなりひどいです。男女の内面は丁寧に描写 してるので、よけい違和感があります。ストーリーを成立させる ための盤上の駒です。 ミステリーというよりも、主人公二人の物語という面が強い 作品だと感じました。 | ||||
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よく言われる「嫌ミス」に属する作品かもしれない。この作品、かねがね評価が高いのは知っていたが、わたしは今回が初読。 うーん、わたし個人の読後感はちょっと微妙かな。冒頭の殺人に至るまでのシーンが無駄に長い気がする。犯人がただ猟銃を奪うためだけの犯行なのに。 あと主人公の妻をめぐる過去の悲劇もいまいち説得力がない。悪役三季の異常なキャラもややインパクトに欠けるような。 チェスに見立てた構成は、エラリ―・クイーンへのオマージュなのかもしれないが、活かしきれてない気がする。 と、批判ばかりしたが、読み始めれば一気に読ませる力を持った作品であるのは確か。 主人公もしくはその妻に感情移入できれば、エピローグは絶対泣ける。 | ||||
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なかなかトリッキーな展開なのですが、イジメ、実際は傷害です、の場面が恐ろしいです。 トラウマになりそうです。 あれほどの悲惨さの描写が必要なのでしょうか。 | ||||
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粗筋からだと、立てこもり犯と妻を人質に取られた主人公が警察の目をかいくぐり、犯人を出しぬいて妻を救出するゲーム感覚溢れた緊迫するリアルタイムサスペンスのようにどうしても読む前は期待するのだが、そういう狙いの作品ではない。 立てこもり事件と並行してある人物の語りが並行する。どうも叙述トリック系かなと身構えるが、そういう訳でもない。 ある種のノワール要素を立てこもりというミステリー的要素に絡めて描いた作品で、ミステリー的な面白さというよりは北村氏ならではの心理描写を味わうべき作品なのだろう。 少ないページ数にかかわらず重い読後感あり、作品としては質は高いが、岡嶋二人的な丁々発止の犯人と警察と主人公が繰り広げる頭脳ゲーム的なものを期待していたので、やや違ったなという印象。 衝撃の落ちもののミステリーとして名前が挙がることの多い作品だが、プロット自体は短編レベルだと思う。それを別の要素で膨らましたことろに本作の価値があるのだろう。 | ||||
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全編に渡るご都合主義っぷりに耐えられるかが評価の分かれ目になる作品 特に影の薄い立てこもり犯の協力っぷりは謎だ もし自分が犯人の立場なら、主人公など脱出した後適当に殺していたと思う また冒頭思わせっぷりに銃を撃たせたりしたのに、特に意味がなかったのも残念 奥さんの回想も長い。しかも事件に絡むのはちょっとだけと恐ろしいほどの水増し そしていくらなんでも警察が間抜けすぎる こういった人の目の集まる事件の場合、もっと気合を入れそうなものだが・・・・ もう少し車を追い回したり、もう一つの事件に絡んだり執念を見せて欲しかった チェスで例えるなら主人公だけ盤の上にクイーン三個ぐらい置ける超ハンデ戦で楽勝みたいな感じで 読み終えてもあまりすっきりしなかった | ||||
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日本の警察力を過信してるかもしれないが。妻を救うために末永の取った行動は突飛なものだ。都合がよすぎるのかも知れない。 しかしこの小説で光るのは「白のクイーン」妻の由紀子の「語り」である。北村さんは心の美しい女性を書くことにどうしてこんなに長けているのやら。 清潔で静かで、そんな彼女の心が「黒のクイーン」の悪意によって破壊された。読んでいて衝撃のあまりめまいがする思いでした。この小説は「事件」より「語り」によって支えられてる。 ところでタイトルも「白、黒のキング、クイーン」といった比喩はチェスを意識してるけど。別にチェスのルールを知らなくても読めます。むしろ関係なくってもいいくらい。一時的にはまったことのある私が言うんだから本当。 | ||||
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この小説は何の罪も無い中年男性がいきなり、山の中で襲われるところから始まる。 その男がどうなったかわからないまま、いきなり、脈絡も無く、古い中国のおとぎばなしが女性によって語られる。 章毎に話しが飛ぶのだが、それが主人公の妻の告白である事が読みすすめていくうちに分ってきて、彼女がかかえたすざましい過去が明らかにされる。 話しとしては面白いし、最後のどんでん返しも良く考えられている。 語り口も工夫はされていて斬新ではある。 「盤上」に例え、チェスの対戦を模して、交互に話しがすすんでいくのだが、すっきりとは書ききれていなくて、あまり没頭できる小説ではなかった。交互に書き進めている間にストーリーが散漫になってしまったのかもしれない。 そして、何よりも解決していない逸話を多数残してしまったり、妙にありえない展開となってしまっている。 作者が手法に頼りすぎた感なきにしもあらず。 | ||||
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緊迫感漂う展開に一気に読みきってしまう。 愛する妻を見えざる敵から救うために夫が取った行動とは?をメインテーマに物語が進んでいくが、最後には思わぬ展開に驚かされる。 ただ、悪意の真相、そしてそれに対する行動の善悪が読者に投げかけられたままのエンディングに少々肩透かしな感じも受ける。 もし自分が主人公だったら・・・やっぱりこういう行動は取らないよなぁ、といま一つ感情移入出来なかったせいだろうか。 作中の語り口や伏線は流石に上手いな、と思わされる。 | ||||
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最初はバラバラに見えた各エピソードが、話の進行とともに徐々に凝縮され焦点を結んで行く過程は見事であり、バリンジャー型の話として出色のものでさすがに北村薫だと思わせる。人に対する「悪意」というテーマの怖さも心に沁みる。 但し、推理小説としてみた場合の筋書はやや安易ではないか。結末まで読み終えて冷静に考えてみると、どう考えても完全犯罪になるとは思えず、いずれ警察の捜査で簡単に発覚しそうである。好みとしては、起こったことを利用して完全犯罪にするという筋書を期待したが、そのような結びつきはない。かえってそういう脆弱さが、物語の余韻を残すという面もあり、それが狙いなのかもしれないが、如何であろうか。 当方には、同じ作者の他の作と比べると、叙述のテクニックの巧さが、やや目だちすぎた印象の作品に感じられた。 | ||||
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なぜ彼女はあんなにしつこくつきまとったのでしょうか?彼女の顔つきが気にいらなかったのでしょうか?疑問です。とにかくすごい執念ですね。 | ||||
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なぜ彼女はあんなにしつこくつきまとったのでしょうか? 彼女の顔つきが気にいらなかったのでしょうか? 疑問です。 とにかくすごい執念ですね。 | ||||
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