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ファミリーポートレイト
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ファミリーポートレイトの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.69pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全58件 21~40 2/3ページ
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これはいわゆる少女小説と言うのでしょうか、 甘美な言葉に酔うような おセンチな独り言を聞かされるような気分にさせます。 美しい母との逃亡生活、ノーマルでない日常生活。 愚かさゆえに翻弄される母娘。 ほとんど人間の子供扱いされてないペットのように 生きてきた前半部分はまだ読ませますが、 後半は、さすがにちょっと退屈。主人公も本能のまま、だらだらと生きるだけで、 人間としての成長もありません。 相も変わらない自己陶酔の独り言が延々続く気がして 読む気も失せました。期待していただけに残念です。 | ||||
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全体的にまとまりがなかった。 後半が平凡すぎて、前半の壮絶な生い立ちとバランスがとれていない。 特に後半に進むほど、これ必要なの?と言いたくなるくらい短絡的なエピソードが多くて読むのに飽きた。 「虐待されたけど、いろいろな出会いがあってコマコはだんだん人を信じられるようになりました。」でまとめられる気がする。 あと、コマコの独特の魅力を強調するあまり、リアリティーに欠けた漫画のような人物になってしまっていた。 それが突拍子もなくて面白いと思う人もいるだろうが、個人的にはいかにも作り話という白々しさがあって物語に入れこめなかった。 | ||||
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第一部と第二部でまるで違う印象を受けた。罪を犯し、コマコを連れて逃亡生活を送るマコには非常に魅力があり、その破天荒な生き様には強く惹かれた。また、そんなマコを冷静に見つめるコマコの視線も興味深い。過去の事件を匂わせつつサスペンスフルに展開するあたり、非常に面白い。 ところが、豊かな発想とユニークな展開で楽しませてくれる第一部から一転、父親の元に引き取られたコマコの人生が始まると、途端に物語はスローダウン。漂うように生活するコマコを描いた第二部は、正直言って凡庸。物語を即興で作ってみせるくだりにわずかに魅力を感じた程度で、その他の部分には既視感すら漂う。特に、最後の方は蛇足に蛇足を重ねているように感じた。 第一部で描かれている世界を広げていくことでも十分に物語を描けたのではないか?マコとコマコの関係性に的を絞ってほしかったところ。マコが冷たい海へと消えていった第一部のエンディングこそ、この物語の結末にふさわしいように思えてならない。 作者の意図は別のところにあったのかもしれないが、それでも苦言を呈さざるをえない。非常に残念な出来。 | ||||
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第一部と第二部でまるで違う印象を受けた。罪を犯し、コマコを連れて逃亡生活を送るマコには非常に魅力があり、その破天荒な生き様には強く惹かれた。また、そんなマコを冷静に見つめるコマコの視線も興味深い。過去の事件を匂わせつつサスペンスフルに展開するあたり、非常に面白い。 ところが、豊かな発想とユニークな展開で楽しませてくれる第一部から一転、父親の元に引き取られたコマコの人生が始まると、途端に物語はスローダウン。漂うように生活するコマコを描いた第二部は、正直言って凡庸。物語を即興で作ってみせるくだりにわずかに魅力を感じた程度で、その他の部分には既視感すら漂う。特に、最後の方は蛇足に蛇足を重ねているように感じた。 第一部で描かれている世界を広げていくことでも十分に物語を描けたのではないか?マコとコマコの関係性に的を絞ってほしかったところ。マコが冷たい海へと消えていった第一部のエンディングこそ、この物語の結末にふさわしいように思えてならない。 作者の意図は別のところにあったのかもしれないが、それでも苦言を呈さざるをえない。非常に残念な出来。 | ||||
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あまりにも儚く幻想的、日本でありながら日本でない不思議な世界観の前半、 なんとも殺伐として、エロっぽい後半、そして鳥肌もののラスト。 「私の男」に比べると、無駄とか、余白とかが多い、歪な小説と感じるが、 その歪さが許されるのが、文芸という世界の懐の広さだとも思う。 殴り、殴られ、軽蔑し、愛する。 この小説にはなんともいえない味があるよ。美しい。 私は桜庭一樹の作品が好きなんだな、と思った。 | ||||
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あまりにも儚く幻想的、日本でありながら日本でない不思議な世界観の前半、 なんとも殺伐として、エロっぽい後半、そして鳥肌もののラスト。 「私の男」に比べると、無駄とか、余白とかが多い、歪な小説と感じるが、 その歪さが許されるのが、文芸という世界の懐の広さだとも思う。 殴り、殴られ、軽蔑し、愛する。 この小説にはなんともいえない味があるよ。美しい。 私は桜庭一樹の作品が好きなんだな、と思った。 | ||||
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この作品が、小説作品としてどの位置にあるかについては さっぱり判断がつきかねますが、 程度はどうあれ、現実の自分が、社会的にマイナス方向のものに 引かれる(また惹かれる)性質があり、それが趣味の範囲におさまらず、 人生に影響してしまうことに危機を感じている人には滋養ある小説。 生き延びたはいいけれどその後の人生どうすればいいか模索してる人、 また、今必死で生き延びようとしている人(には最中すぎて不向きかな)に、 ここに生き延びて、健全そうな人と結婚した人がいるよ〜 と言いたくなった。 世界は美しいです。 生き延びよう。 そして生き延びた後も幸せでいる方法はある。 という確信を深めてくれた小説です。 | ||||
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この作品が、小説作品としてどの位置にあるかについては さっぱり判断がつきかねますが、 程度はどうあれ、現実の自分が、社会的にマイナス方向のものに 引かれる(また惹かれる)性質があり、それが趣味の範囲におさまらず、 人生に影響してしまうことに危機を感じている人には滋養ある小説。 生き延びたはいいけれどその後の人生どうすればいいか模索してる人、 また、今必死で生き延びようとしている人(には最中すぎて不向きかな)に、 ここに生き延びて、健全そうな人と結婚した人がいるよ〜 と言いたくなった。 世界は美しいです。 生き延びよう。 そして生き延びた後も幸せでいる方法はある。 という確信を深めてくれた小説です。 | ||||
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作者のハードカバー作品は、しばらく寝かせておいてから、気力の充溢した時に読むのを通例としている。だからこの作品は、ボクの書架で一年くらい眠っていたことになる。そしてついに読んだ。第一部を読むのが辛くて、でもこれがあるからこそ第二部がとても面白いと思えるのだから、やっぱりそれは必要なプロセスなのだろう。 母親と共に各地を転々と放浪していたコマコ。小中学校に通うことも無かったが、文字を教えられてからは物語の世界にのめりこみ、呼吸をする様に本を読む、そんな生活が続く。そして14歳の時、母親との生活は終わりを告げ、父親の下で生活することとなった。 14歳までの生活で人としての根本を母親に依存していたため、何にもなくなってしまったコマコ。しかし様々な男との出会いで、自らが拠って立つ世界を再発見していく。 第一部を読み終わったとき思ったのは、本当に自分は教師にならなくて良かった、ということだった。ほんの気まぐれの行動で可能性をスポイルし、しかもその相手から好かれているなんて、地獄でしかない。(あるいは神になったと思うのか。) 第二部は面白いけれど、ある意味では哀しい。結局奪いつくされたものは、取り戻したとしても、本当に自分のものにはなってくれない。それを持っている何者かを想定しなければ、表現することも出来ないのか。 作家がどの様な気持ちで文章を書くのか分からないけれど、自分の中に無いものを素通りさせて表現することは出来ないだろう。そう考えると、この物語を著せることが少し恐ろしい。 | ||||
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三島由紀夫全集を全巻読破ののちなにげなく書店にて手にした。桜庭作品というか現代作家の作品はこれは初めてだが奇をてらわぬ文体で現代という時代が抱える病巣を見事に描き出されている本作品には正直脱帽した。これは万人うけするものではなくまたゴシックシリーズとは全く質を異にしておりふるい落とされた方々も多いかもしれない。しかしこれは筆舌に尽くしがたい作者が骨身を削ったあとが伺える最高傑作である。 | ||||
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三島由紀夫全集を全巻読破ののちなにげなく書店にて手にした。桜庭作品というか現代作家の作品はこれは初めてだが奇をてらわぬ文体で現代という時代が抱える病巣を見事に描き出されている本作品には正直脱帽した。これは万人うけするものではなくまたゴシックシリーズとは全く質を異にしておりふるい落とされた方々も多いかもしれない。しかしこれは筆舌に尽くしがたい作者が骨身を削ったあとが伺える最高傑作である。 | ||||
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こちらでは賛否が極端で驚きましたが、僕は圧倒的に賛です。 受賞時に「私の男」を読んで、「私の男」も面白かったですが、他のもすぐ読みたいというほどではなく、桜庭一樹って男か女かも知りませんでしたが、正直なところ興味もそこまででした。 本書は友人にすすめられて、最近読みましたが強烈に面白かったです。「私の男」は一枚の絵のような一貫したトーンがあって、完成度という点では勝るのかもしれませんが、本書の少し壊れ気味なドライヴ感の方が僕は好きです。ファンタジーの強い部分とやや現実的な部分のバランスが悪いと感じる人もいるかもしれませんが、その入り交じる制御しがたい力、唐突なインサート映像のような登場人物や挿話が僕には映画的で音楽的でした。主人公と桜庭自身が少しだぶってしまうところが惜しいとも思いましたが、そこにコントロールし難い力というかスピード感があるとも言えます。 物語とか言葉自体が力をもっていると信じる感じが僕は好きです。おもしろかった。 | ||||
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こちらでは賛否が極端で驚きましたが、僕は圧倒的に賛です。 受賞時に「私の男」を読んで、「私の男」も面白かったですが、他のもすぐ読みたいというほどではなく、桜庭一樹って男か女かも知りませんでしたが、正直なところ興味もそこまででした。 本書は友人にすすめられて、最近読みましたが強烈に面白かったです。「私の男」は一枚の絵のような一貫したトーンがあって、完成度という点では勝るのかもしれませんが、本書の少し壊れ気味なドライヴ感の方が僕は好きです。ファンタジーの強い部分とやや現実的な部分のバランスが悪いと感じる人もいるかもしれませんが、その入り交じる制御しがたい力、唐突なインサート映像のような登場人物や挿話が僕には映画的で音楽的でした。主人公と桜庭自身が少しだぶってしまうところが惜しいとも思いましたが、そこにコントロールし難い力というかスピード感があるとも言えます。 物語とか言葉自体が力をもっていると信じる感じが僕は好きです。おもしろかった。 | ||||
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桜庭一樹作品はとても好きだったのですが、これはがっかりしました。 ある意味桜庭作品らしいのですが、どこかで読んだことがあるような、今までの著者の作品をミックスしてクオリティを下げた印象を受けました。 母娘の逃亡生活、言葉が喋れない幼少期、スカートをはいた男の子、葬式婚礼、自殺、DV、殺人、同性との関係、ポルノスター……など、他にも過激な出来事や設定が多々出てくるけど、それら全てが理由づけはされず、物語にも響いてこない。 説明しないことで想像させようとしたのかもしれないけれど、色々な出来事があまりに唐突に説明不足で起きるし、人はたくさん死ぬし、心理描写は足りないどころか同じ様な繰り返しばかりに思えた。 ほとんどが不必要な要素なんじゃないかと思ったほど。 退廃的で、排他的な愛と、生と性、混沌と混乱。著者自身も混乱しながら書いたのではないかと思うほど、後半は特にぐちゃぐちゃしていた。 かなりのページ数で読み応えがあるはずなのに、中身を伴わずに無理やりページ数を増やしたような印象が、読んでいて疲れただけだった。 一言でいえば「桜庭一樹≪っぽい≫」けれど、表面上の過激さだけを詰め込んでみた薄っぺらいダイジェストの様な作品。 | ||||
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桜庭一樹作品はとても好きだったのですが、これはがっかりしました。 ある意味桜庭作品らしいのですが、どこかで読んだことがあるような、今までの著者の作品をミックスしてクオリティを下げた印象を受けました。 母娘の逃亡生活、言葉が喋れない幼少期、スカートをはいた男の子、葬式婚礼、自殺、DV、殺人、同性との関係、ポルノスター……など、他にも過激な出来事や設定が多々出てくるけど、それら全てが理由づけはされず、物語にも響いてこない。 説明しないことで想像させようとしたのかもしれないけれど、色々な出来事があまりに唐突に説明不足で起きるし、人はたくさん死ぬし、心理描写は足りないどころか同じ様な繰り返しばかりに思えた。 ほとんどが不必要な要素なんじゃないかと思ったほど。 退廃的で、排他的な愛と、生と性、混沌と混乱。著者自身も混乱しながら書いたのではないかと思うほど、後半は特にぐちゃぐちゃしていた。 かなりのページ数で読み応えがあるはずなのに、中身を伴わずに無理やりページ数を増やしたような印象が、読んでいて疲れただけだった。 一言でいえば「桜庭一樹≪っぽい≫」けれど、表面上の過激さだけを詰め込んでみた薄っぺらいダイジェストの様な作品。 | ||||
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レビューを読むと賛否両論あるように、この物語の前半と後半の様子は違っています。 前半のマコとコマコの長い旅〜は私の好きな桜庭一樹の世界、「私の男」に通じる密閉された感情のむせ返るような物語。誰もが経験したことのある惨めさ、過去への怯え、背徳が静かに胸の奥を浸していくような…官能にも似たこの世界観が好きです。 後半のコマコの一人旅(成長)〜は私にとっては少々退屈でした。鬱屈した感情が徐々に解放され、拡大してゆく様子に無理があるといいいましょうか。コマコが骨身を削ってできた作品が「セルフポートレイト」って…これは作者の自伝だった?まさかこれがオチ?…と不安になり重苦しい気持ちが増しました。 前半には★★★★★、後半には★★くらいの気分です。 前半の物語〜ふだんは気付かないふりをしているだけの心の闇に静かに引きずり込まれるような気持ちにさせられる〜私にとっては、心のデトックス小説です。 | ||||
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レビューを読むと賛否両論あるように、この物語の前半と後半の様子は違っています。 前半のマコとコマコの長い旅〜は私の好きな桜庭一樹の世界、「私の男」に通じる密閉された感情のむせ返るような物語。誰もが経験したことのある惨めさ、過去への怯え、背徳が静かに胸の奥を浸していくような…官能にも似たこの世界観が好きです。 後半のコマコの一人旅(成長)〜は私にとっては少々退屈でした。鬱屈した感情が徐々に解放され、拡大してゆく様子に無理があるといいいましょうか。コマコが骨身を削ってできた作品が「セルフポートレイト」って…これは作者の自伝だった?まさかこれがオチ?…と不安になり重苦しい気持ちが増しました。 前半には★★★★★、後半には★★くらいの気分です。 前半の物語〜ふだんは気付かないふりをしているだけの心の闇に静かに引きずり込まれるような気持ちにさせられる〜私にとっては、心のデトックス小説です。 | ||||
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こんな主人公の生き方はあり得ないが、作者の筆力があるので、なぜか成立してしまっている。 そこにはフィクションとか虚構が持つイヤらしい胡散臭さはない。 普通読むに耐えられない内容の小説だと思うが、何故か嫌じゃない。 私は主人公と全く人生が違うので、共感めいたものは全くできない。 しかし、そういう人生もアリなんじゃないか、むしろそういった数奇な人生が 送れてちょっと羨ましい、と羨ましがり屋で平凡な私は思ってしまう。 ただ少し気になったのは、後半がちょっと苦しい。 何が苦しいって、主人公がかっこよすぎるところなのかも。 人生のステージが上がったり、救いがあったりするのはいいことだけど、 やりすぎるとリアリティがなくてそれこそ胡散臭い。 大学教授の実父とインタビューで話すところとかさあ。 いいんだけど、なんかむず痒い。 フィクションはリアリティがないと駄目だというのはよく聞く話だけど、 何となくこれ読んで納得。 でもとってもいい小説ですよー。 基本的にしっかりしたフィクションなので自分が生きている現実に 疲れた人は読むとちょっとなごんで救われた気持ちになるかも。 | ||||
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こんな主人公の生き方はあり得ないが、作者の筆力があるので、なぜか成立してしまっている。 そこにはフィクションとか虚構が持つイヤらしい胡散臭さはない。 普通読むに耐えられない内容の小説だと思うが、何故か嫌じゃない。 私は主人公と全く人生が違うので、共感めいたものは全くできない。 しかし、そういう人生もアリなんじゃないか、むしろそういった数奇な人生が 送れてちょっと羨ましい、と羨ましがり屋で平凡な私は思ってしまう。 ただ少し気になったのは、後半がちょっと苦しい。 何が苦しいって、主人公がかっこよすぎるところなのかも。 人生のステージが上がったり、救いがあったりするのはいいことだけど、 やりすぎるとリアリティがなくてそれこそ胡散臭い。 大学教授の実父とインタビューで話すところとかさあ。 いいんだけど、なんかむず痒い。 フィクションはリアリティがないと駄目だというのはよく聞く話だけど、 何となくこれ読んで納得。 でもとってもいい小説ですよー。 基本的にしっかりしたフィクションなので自分が生きている現実に 疲れた人は読むとちょっとなごんで救われた気持ちになるかも。 | ||||
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暗くて、光が見えなくて、気が滅入ります。 母に連れられ、日本中を点々と逃げるように生きてきた駒子。 学校にも通わせてもらえず、普通や常識とは何かを知らずに大きくなってしまった。 しかし、母との突然の別れにより、普通の世界で生きていくことになります。 前半の逃亡生活の部分は老人だらけの村、葬式婚礼、目の見えない大家さん・・・など幻想的な雰囲気も漂う。 でも後半は社会からはみ出して生きる苦痛がにじみ出ていて、より暗さも増す。 虐待されても、きっと駒子にはそれがひどいことだとは思えなかった。 ママと駒子、お互いだけがすべてでつながっていた2人。 ママと駒子の距離感は、「私の男」の親子のそれと似てるなぁ。 あまりにも濃い血、どす黒いどす黒い粘り気すらするような血の深さを感じました。 | ||||
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