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ファミリーポートレイト
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ファミリーポートレイトの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.69pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全15件 1~15 1/1ページ
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マコとコマコが、住んでいたコーエーから逃走する冒頭のシーンの世界観がとても好きです。 読んでいる側も、一緒に手を引かれてその世界に連れ込まれるような力強さがあります。 でも、魅力的なのはその部分だけでした。 前半。マコとコマコの逃亡生活は、二人の心が特に変わるわけでなくじゃあ何が物語を進めているのかといえば背景(場面)だけ。 非現実的な世界という、一見面白そうな背景に、いつも同じセリフしか言わない役者が二人立っているだけです。 なんの伏線もないまま、後半のマコを失ったコマコの生活に突入。 こちらはもっとひどくて、背景も役者も変わらず、ただスポットライトが変わるだけの展開。 コマコが最初から最後まで生きていません。 だから、絶望も頂点もない、ただただ生温い温度。 読んでてドキドキも冷や冷やもありません。 現実味が一切ないから、共感もできません。 だから、つまらないというか、読んでいて先の展開に興味を失う。 区切りのいいところまで読みたいとか、そういう気分にもさせない。 どこから読んでも同じだし、どうでもいいやと思ってしまう。 この本を読んで良かったと思えない。 だから、人にはおすすめできません。 ただ、コマコのように 冒頭の部分だけ読んでその先は自分の空想で楽しむのならいいかもしれません。 そういう楽しみ方なら、この本はとてもおすすめできます。 | ||||
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これはいわゆる少女小説と言うのでしょうか、 甘美な言葉に酔うような おセンチな独り言を聞かされるような気分にさせます。 美しい母との逃亡生活、ノーマルでない日常生活。 愚かさゆえに翻弄される母娘。 ほとんど人間の子供扱いされてないペットのように 生きてきた前半部分はまだ読ませますが、 後半は、さすがにちょっと退屈。主人公も本能のまま、だらだらと生きるだけで、 人間としての成長もありません。 相も変わらない自己陶酔の独り言が延々続く気がして 読む気も失せました。期待していただけに残念です。 | ||||
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全体的にまとまりがなかった。 後半が平凡すぎて、前半の壮絶な生い立ちとバランスがとれていない。 特に後半に進むほど、これ必要なの?と言いたくなるくらい短絡的なエピソードが多くて読むのに飽きた。 「虐待されたけど、いろいろな出会いがあってコマコはだんだん人を信じられるようになりました。」でまとめられる気がする。 あと、コマコの独特の魅力を強調するあまり、リアリティーに欠けた漫画のような人物になってしまっていた。 それが突拍子もなくて面白いと思う人もいるだろうが、個人的にはいかにも作り話という白々しさがあって物語に入れこめなかった。 | ||||
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第一部と第二部でまるで違う印象を受けた。罪を犯し、コマコを連れて逃亡生活を送るマコには非常に魅力があり、その破天荒な生き様には強く惹かれた。また、そんなマコを冷静に見つめるコマコの視線も興味深い。過去の事件を匂わせつつサスペンスフルに展開するあたり、非常に面白い。 ところが、豊かな発想とユニークな展開で楽しませてくれる第一部から一転、父親の元に引き取られたコマコの人生が始まると、途端に物語はスローダウン。漂うように生活するコマコを描いた第二部は、正直言って凡庸。物語を即興で作ってみせるくだりにわずかに魅力を感じた程度で、その他の部分には既視感すら漂う。特に、最後の方は蛇足に蛇足を重ねているように感じた。 第一部で描かれている世界を広げていくことでも十分に物語を描けたのではないか?マコとコマコの関係性に的を絞ってほしかったところ。マコが冷たい海へと消えていった第一部のエンディングこそ、この物語の結末にふさわしいように思えてならない。 作者の意図は別のところにあったのかもしれないが、それでも苦言を呈さざるをえない。非常に残念な出来。 | ||||
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第一部と第二部でまるで違う印象を受けた。罪を犯し、コマコを連れて逃亡生活を送るマコには非常に魅力があり、その破天荒な生き様には強く惹かれた。また、そんなマコを冷静に見つめるコマコの視線も興味深い。過去の事件を匂わせつつサスペンスフルに展開するあたり、非常に面白い。 ところが、豊かな発想とユニークな展開で楽しませてくれる第一部から一転、父親の元に引き取られたコマコの人生が始まると、途端に物語はスローダウン。漂うように生活するコマコを描いた第二部は、正直言って凡庸。物語を即興で作ってみせるくだりにわずかに魅力を感じた程度で、その他の部分には既視感すら漂う。特に、最後の方は蛇足に蛇足を重ねているように感じた。 第一部で描かれている世界を広げていくことでも十分に物語を描けたのではないか?マコとコマコの関係性に的を絞ってほしかったところ。マコが冷たい海へと消えていった第一部のエンディングこそ、この物語の結末にふさわしいように思えてならない。 作者の意図は別のところにあったのかもしれないが、それでも苦言を呈さざるをえない。非常に残念な出来。 | ||||
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桜庭一樹作品はとても好きだったのですが、これはがっかりしました。 ある意味桜庭作品らしいのですが、どこかで読んだことがあるような、今までの著者の作品をミックスしてクオリティを下げた印象を受けました。 母娘の逃亡生活、言葉が喋れない幼少期、スカートをはいた男の子、葬式婚礼、自殺、DV、殺人、同性との関係、ポルノスター……など、他にも過激な出来事や設定が多々出てくるけど、それら全てが理由づけはされず、物語にも響いてこない。 説明しないことで想像させようとしたのかもしれないけれど、色々な出来事があまりに唐突に説明不足で起きるし、人はたくさん死ぬし、心理描写は足りないどころか同じ様な繰り返しばかりに思えた。 ほとんどが不必要な要素なんじゃないかと思ったほど。 退廃的で、排他的な愛と、生と性、混沌と混乱。著者自身も混乱しながら書いたのではないかと思うほど、後半は特にぐちゃぐちゃしていた。 かなりのページ数で読み応えがあるはずなのに、中身を伴わずに無理やりページ数を増やしたような印象が、読んでいて疲れただけだった。 一言でいえば「桜庭一樹≪っぽい≫」けれど、表面上の過激さだけを詰め込んでみた薄っぺらいダイジェストの様な作品。 | ||||
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桜庭一樹作品はとても好きだったのですが、これはがっかりしました。 ある意味桜庭作品らしいのですが、どこかで読んだことがあるような、今までの著者の作品をミックスしてクオリティを下げた印象を受けました。 母娘の逃亡生活、言葉が喋れない幼少期、スカートをはいた男の子、葬式婚礼、自殺、DV、殺人、同性との関係、ポルノスター……など、他にも過激な出来事や設定が多々出てくるけど、それら全てが理由づけはされず、物語にも響いてこない。 説明しないことで想像させようとしたのかもしれないけれど、色々な出来事があまりに唐突に説明不足で起きるし、人はたくさん死ぬし、心理描写は足りないどころか同じ様な繰り返しばかりに思えた。 ほとんどが不必要な要素なんじゃないかと思ったほど。 退廃的で、排他的な愛と、生と性、混沌と混乱。著者自身も混乱しながら書いたのではないかと思うほど、後半は特にぐちゃぐちゃしていた。 かなりのページ数で読み応えがあるはずなのに、中身を伴わずに無理やりページ数を増やしたような印象が、読んでいて疲れただけだった。 一言でいえば「桜庭一樹≪っぽい≫」けれど、表面上の過激さだけを詰め込んでみた薄っぺらいダイジェストの様な作品。 | ||||
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暗くて、光が見えなくて、気が滅入ります。 母に連れられ、日本中を点々と逃げるように生きてきた駒子。 学校にも通わせてもらえず、普通や常識とは何かを知らずに大きくなってしまった。 しかし、母との突然の別れにより、普通の世界で生きていくことになります。 前半の逃亡生活の部分は老人だらけの村、葬式婚礼、目の見えない大家さん・・・など幻想的な雰囲気も漂う。 でも後半は社会からはみ出して生きる苦痛がにじみ出ていて、より暗さも増す。 虐待されても、きっと駒子にはそれがひどいことだとは思えなかった。 ママと駒子、お互いだけがすべてでつながっていた2人。 ママと駒子の距離感は、「私の男」の親子のそれと似てるなぁ。 あまりにも濃い血、どす黒いどす黒い粘り気すらするような血の深さを感じました。 | ||||
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暗くて、光が見えなくて、気が滅入ります。 母に連れられ、日本中を点々と逃げるように生きてきた駒子。 学校にも通わせてもらえず、普通や常識とは何かを知らずに大きくなってしまった。 しかし、母との突然の別れにより、普通の世界で生きていくことになります。 前半の逃亡生活の部分は老人だらけの村、葬式婚礼、目の見えない大家さん・・・など幻想的な雰囲気も漂う。 でも後半は社会からはみ出して生きる苦痛がにじみ出ていて、より暗さも増す。 虐待されても、きっと駒子にはそれがひどいことだとは思えなかった。 ママと駒子、お互いだけがすべてでつながっていた2人。 ママと駒子の距離感は、「私の男」の親子のそれと似てるなぁ。 あまりにも濃い血、どす黒いどす黒い粘り気すらするような血の深さを感じました。 | ||||
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作者には母親から虐待された経験などないに違いないから仕方ないのだろうけれど、まったくリアリティを感じない。かつて虐待を受けた経験者から言わせてもらえば、自分に危害を与える母親をそもそも愛せない。愛したい、愛されたいとは望むけれど、絶望や憎悪の方が勝るから。それでも母親への愛が全てで、まるで死んだように現実味なく生きてきた駒子が、最後どうなるのか確認したくて読み進めたが、最後は強引な帰結に終わった気がする。これを読んで良かったと思える人は、きっと本当の地獄を知らない幸せな人なのだろう。 | ||||
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作者には母親から虐待された経験などないに違いないから仕方ないのだろうけれど、まったくリアリティを感じない。 かつて虐待を受けた経験者から言わせてもらえば、自分に危害を与える母親をそもそも愛せない。愛したい、愛されたいとは望むけれど、絶望や憎悪の方が勝るから。 それでも母親への愛が全てで、まるで死んだように現実味なく生きてきた駒子が、最後どうなるのか確認したくて読み進めたが、最後は強引な帰結に終わった気がする。 これを読んで良かったと思える人は、きっと本当の地獄を知らない幸せな人なのだろう。 | ||||
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少し前に読みました。とはいえ、1ヶ月かそこらしか経っていないのですが、印象的なシーンが特に思い出せず・・・あれ?っと、思っている次第です。 この本は、桜庭一樹2冊目になります。前回、「私の男」を読んでいるので、シチュエーションに変化を感じることができませんでした。幼児期の虐待についてはリアリティに欠けているように思え、違和感を覚えた記憶があります。私の中において登場人物の性格・設定がフィクションの域をでなかったところが残念です。 ただの娯楽として、毎日流しているテレビのように、あってもなくても良いものとして読むには良い本だとは思います。でも、これでは同じ作者のものを2冊読む意味はないと感じてしまいます。とはいえ、「私の男」の流氷のシーンは好きだったので、あっちの方が良いかなあ。題材やシチュエーションは似ていても、違う面が見たかったと思ってしまう次第です。 | ||||
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少し前に読みました。とはいえ、1ヶ月かそこらしか経っていないのですが、印象的なシーンが特に思い出せず・・・あれ?っと、思っている次第です。 この本は、桜庭一樹2冊目になります。前回、「私の男」を読んでいるので、シチュエーションに変化を感じることができませんでした。幼児期の虐待についてはリアリティに欠けているように思え、違和感を覚えた記憶があります。私の中において登場人物の性格・設定がフィクションの域をでなかったところが残念です。 ただの娯楽として、毎日流しているテレビのように、あってもなくても良いものとして読むには良い本だとは思います。でも、これでは同じ作者のものを2冊読む意味はないと感じてしまいます。とはいえ、「私の男」の流氷のシーンは好きだったので、あっちの方が良いかなあ。題材やシチュエーションは似ていても、違う面が見たかったと思ってしまう次第です。 | ||||
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直木賞受賞『私の男』を連想させるような粘りつくような母と娘の関係が、私が作品の設定に納得できないからか最初から面白くない。 後半に進んできて改めて気付くのは、重松清『疾走』角田光代『八月の蝉』などみたいな、作者の気負いからくるうっとおしさだった。 一生懸命書いた気配が物語を勝って、本というものを愉しませてくれない。 眞子と駒子の物語は、駒子が作家になり、有名な大衆文学の文学賞を受賞して、昔眞子が出てた映画のスクリーンでやっと終わる。 517頁の作品を読み終えた感想は「押し付けやがって」だった。 作品の中で作者が自分の言いたいことを、引くこともせず押しつけてくる作品など、読者からすれば押し売りでしかない。 | ||||
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直木賞受賞『私の男』を連想させるような粘りつくような母と娘の関係が、私が作品の設定に納得できないからか最初から面白くない。 後半に進んできて改めて気付くのは、重松清『疾走』角田光代『八月の蝉』などみたいな、作者の気負いからくるうっとおしさだった。 一生懸命書いた気配が物語を勝って、本というものを愉しませてくれない。 眞子と駒子の物語は、駒子が作家になり、有名な大衆文学の文学賞を受賞して、昔眞子が出てた映画のスクリーンでやっと終わる。 517頁の作品を読み終えた感想は「押し付けやがって」だった。 作品の中で作者が自分の言いたいことを、引くこともせず押しつけてくる作品など、読者からすれば押し売りでしかない。 | ||||
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