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暗黒告知
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【この小説が収録されている参考書籍】
暗黒告知の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.73pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全11件 1~11 1/1ページ
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『アルキメデスは手を汚さない』は、いわば「今どきの若い者は」小説。1970年代の高校生(今どきの若い者)の生態を描いているのですが、半世紀を経た今となっては正直ピンときません。最後の「汚れた世間には、手を汚して立ち向かおうじゃないか」というのが、子供時代を卒業していく青年へのはなむけの言葉かな。 | ||||
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実感の伝わらない生硬な表現が散見されはするが、着想と構成は素晴らしい。歴史上の人物(本作では足尾鉱毒事件の“義人”田中正造)をフィクション上で動かす手法も自然だ。 追伸。著者の映画エッセイ『雨の日の動物園』(キネマ旬報社刊)に本作執筆の前後の事情が出ている。松竹のプロデューサーの名前が本作の重要な登場人物と同一だ。興味のある方に一読を薦める。 | ||||
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日本初の公害事件である、明治の足尾銅山鉱毒事件を背景とした社会派ミステリだ。 ときの権力者やその利権に群がる人々と、正義を貫こうと行動する人々との軋轢の中発生した密室殺人。第二、第三の殺人を追う地方紙のいち記者が見た真実とは。 田中正造の事績など歴史的事実を調べながら読み進め、背景そのものにいたく興味をそそられた。直木賞候補の作品だっただけに、文章が上手い。民衆に対する非情ともいうべきな圧力に、ふつふつとした憤りさえ覚える。 トリックが現実的かはあるが、顛末の意外性は堪能できるだろう。【乱歩賞】 | ||||
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■アルキメデスは手を汚さない 女子高校生の堕胎手術後の死に端を発し、彼女の同級生周辺に起きた殺人を含むいくつかの事件を解き明かすミステリ。 ストーリーの中心となるのは、男子高校生の姉とその愛人の死で、密室殺人やアリバイトリックを扱っている。一見無関係に見える出来事が、本質とのところでつながりをみせるわけだが、そこを良しとするかで本作品の評価が分かれてしまいそう。 大人になり切れない世代を描いている本作品。青臭い正義感や幼い恋愛表現、無謀ともいえる行動力、牙をむく反発心等、作品発表当時の高校生気質なのだろうか。 そのあたりのリアルさが気になって謎解きに集中できなかった。 ■暗黒告知 日本初の公害事件である、明治の足尾銅山鉱毒事件を背景とした社会派ミステリだ。 ときの権力者やその利権に群がる人々と、正義を貫こうと行動する人々との軋轢の中発生した密室殺人。第二、第三の殺人を追う地方紙のいち記者が見た真実とは。 田中正造の事績など歴史的事実を調べながら読み進め、背景そのものにいたく興味をそそられた。直木賞候補の作品だっただけに、文章が上手い。民衆に対する非情ともいうべきな圧力に、ふつふつとした憤りさえ覚える。 トリックが現実的かはあるが、顛末の意外性は堪能できるだろう。 *巻末エッセイは東野圭吾さん。 | ||||
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当初、文庫本かと思って購入したら、乱歩賞受賞後の初版単行本で、嬉しい誤算(笑)! 作品内容は、大正~昭和初期。足尾鉱毒事件という公害問題を背景に、土地収用や利害関係の絡みなどが相まった、読み応えたっぷりの群像劇。 しかも、あの田中正造先生が最重要容疑者となる仰天の展開。 密室トリックは偶然の産物で、真犯人も容易に推理出来るが、何度も読み返したくなる「社会派」のドラマが重厚で素晴らしい作品です。 | ||||
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足尾鉱毒事件を題材にして、元衆議院議長ー反骨の獅子ー田中正造氏を中心に物語が進んで行く重厚な公害問題の原点を鋭く抉った社会派ミステリーの傑作。堂々の江戸川乱歩賞作品です。この作品に限っていえば、ミステリー部分はメインテーマではなく、おそらく作者は「公害事件とゆうか、鉱毒とは何かを世に知らし召したかったのではないでしょうか」。兎に角、色々考えさせられる作品で無理をしても読む価値ありの作品です。ここ、10年の乱歩賞とはレベルが違い、ここに本物の江戸川乱歩賞作品があります。 | ||||
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埃とゴミまみれだったのを掃除して読み始めたが、各ページ内に頻繁に毛髪、ゴミがはさまっており、始めの30ページで読むのを止めた。別の出品者から同じ本を注文し直した。 | ||||
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アルキメデスのほうは他で書いていますので、小林久三氏の作品だけコメントします。足尾銅山の公害問題をテーマにした、極めて重い話です。このテーマを推理物にしていますが、推理はアバウトです。しかし、優れた筆力でこの大きなテーマを独自の感性で描き,燻りだした傑作です。 | ||||
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実在の人物、実在の歴史が出てくる 完全なるフィクション、とはいえないミステリーです。 なんと、足尾鉱毒事件の田中正造がでてくるのですから。 事件はこの田中正造に あからさまな罪を着せようとするものの犯行から すべてが始まります。 事件もそうですが、歴史背景に関しても 非常に読む価値のある本で、 警察のとんでもない事実が後に露呈してきたりもします。 これは現代では決して考えられないような 事だと思います。 ただし、この本は あからさまに読者に対する心理操作が 過ぎてしまったがために 犯人を看破するのがやや容易になってしまっています。 これは推理小説を読みなれている人には 犯人指定の段階であまり意外性は 見出すことはできないでしょう。 ただし、まさか…とはなるかもしれませんが。 確かに、このようななんはある作品ですが この「仕立て人」が巻き込まれていった 経緯には同情せざるを得ないでしょう。 そして、最後のほうで発覚する 「ある事実」にも。 かなり濃い作品です。 | ||||
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青春推理の原点、ということだったが、いまいち主人公たちに 共感できなかったなあ。むしろ被害者に同情してしまった。 「怒れる若者」という70年代的時代背景が濃厚な作品。 | ||||
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「暗黒告知」 文句無しの傑作。評価すべきは話の展開、人間よりもその筆力の濃さ。 数年に1度は、物凄い新人が出る最近の乱歩賞だが、はっきりいって本作の筆力はずば抜けている。足尾鉱毒反対派の集団の行進と、その後の警官隊との衝突の場面などは、まるで自分がその場に居る様な錯覚を起こさせる。このシーンだけで本作は★5つだ。 が、「アルキメデスは手を汚さない」で1つ減点。 一体全体、結局、誰が主役だったんだ? | ||||
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