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未明の悪夢
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未明の悪夢の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.25pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全5件 1~5 1/1ページ
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説明の通りでした。問題無し | ||||
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古書店で入手。 阪神淡路大震災の被災者にしか書けない内容となっている。 しかしミステリだけをみるとトリックが安易であり残念である。 当時祖母がアパートの潰れた1階から自衛隊の方に救助されたこともあり、私にはミステリという面より震災のドキュメント的な面が逆に興味深く拝読した。 ミステリに地震を絡めたものは震災後いくつも有るが、それらと比較するとやはりミステリとしての弱さに気付く。 阪神淡路大震災の話として読むのが良いと思った。 | ||||
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第8回鮎川賞受賞作だが、この年は非常に最終候補作がレベルが高く、柄刀一や城平京やメフィスト賞を後に受賞する氷川透の作品を押しのけて本作が受賞となった。本作を含めて最終候補作5作のうち、何と4作が後に書籍化されている。 阪神淡路大震災の未曾有の災害状況を丹念に描きながら、そこに猟奇殺人を絡め、トリックは島田荘司直系の大掛かりな物理トリックが炸裂する意欲作である。 作者自信が被災者だけに、その震災の描写はリアルである。だが、ちょっとミステリーとして見るとこの描写が必要以上に多い印象も残る。 不可能奇想トリックも3つも仕掛けられており、その大掛かりな物理トリックが震災という災害なくしては成り立たないものであるということが本作の最大の魅力だろう。 決して優等生的によくまとまったストレートな内容ではないからもしれないが、コントロールは多少乱れていても豪快な球を放り投げた本作を審査員が最終的に評価したと寸評に書かれているが、それが本書の特色を最もうまく表現しているだろう。 | ||||
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私も被災者のひとりだったので、描かれている情景はすべて納得のいくものばかりだった。 ただし、これはミステリー小説のはずだ。ドキュメンタリーではない。 とすると本質のミステリーがどうしても弱く感じてしまう。 著者は大震災の描写を半分くらいに削るべきだったのではないだろうか。 | ||||
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ミステリとしての出来映えはどうであろうか? ☆2つか3つ。 しかし、本作は1995年1月17日未明に起こった阪神淡路大震災を描いていて感慨深いものがあるため、☆がひとつ増える。この大震災を描いたものとしては辻原登の秀作『ジャスミン』が第一に想起されるが、災害の地に這いつくばって懊悩する本作の痛切な叫びのような文体は容易には忘れ難い。そのインパクトを前にしては作品の技巧的精度など、どうということもないという気になってくる。魔都上海など国際的な舞台を用意している『ジャスミン』とは、およそ異なるテイストではある。 おりしも中米のハイチでは、死者10万人(20万人との説も)を超えるとも予想される大惨事が起こった。(テレビ映像で見る限り)ほとんど“旧約”的なカタストロフィを思わせる悲惨さは、想像を絶するものであろう。 ネットによってあるいはメディアによって、その大惨事を知った我々地球の裏側の住人は、一時の同情を寄せるが、どうすることも出来ない。このニュースをも我々は消費するのである(そうではない人々が裏側の住民のなかにも少数いることは承知している)。 政府は人及び金の支援を早々に決し、実践に移しつつあるようだが、国内で現に生じている自らの悲惨のうちに、遠い隣人への想像力や感情を一層希薄化させている人々が増えていることは間違いない。 貧すれば鈍すというが、巡り巡って弱者が弱者を苛む力学は構造的なものだとも言えるかもしれない。この力学に対する“抵抗力”は、ハッキリとこの震災以降弱体化してきたように思われるのだ。 地球上の最弱者とも言い得るハイチの一般人民は、最も過酷な運命に曝されている。悪夢は今日も明日も未明を貫き居座り続けるのである。 | ||||
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