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未明の悪夢
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未明の悪夢の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.25pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全8件 1~8 1/1ページ
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説明の通りでした。問題無し | ||||
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経年劣化か日焼けなのか、黄ばみがひどくて触る気が起きません。状態良好とあったので購入したのに、これは中の下ですよ。 | ||||
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古書店で入手。 阪神淡路大震災の被災者にしか書けない内容となっている。 しかしミステリだけをみるとトリックが安易であり残念である。 当時祖母がアパートの潰れた1階から自衛隊の方に救助されたこともあり、私にはミステリという面より震災のドキュメント的な面が逆に興味深く拝読した。 ミステリに地震を絡めたものは震災後いくつも有るが、それらと比較するとやはりミステリとしての弱さに気付く。 阪神淡路大震災の話として読むのが良いと思った。 | ||||
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第8回鮎川賞受賞作だが、この年は非常に最終候補作がレベルが高く、柄刀一や城平京やメフィスト賞を後に受賞する氷川透の作品を押しのけて本作が受賞となった。本作を含めて最終候補作5作のうち、何と4作が後に書籍化されている。 阪神淡路大震災の未曾有の災害状況を丹念に描きながら、そこに猟奇殺人を絡め、トリックは島田荘司直系の大掛かりな物理トリックが炸裂する意欲作である。 作者自信が被災者だけに、その震災の描写はリアルである。だが、ちょっとミステリーとして見るとこの描写が必要以上に多い印象も残る。 不可能奇想トリックも3つも仕掛けられており、その大掛かりな物理トリックが震災という災害なくしては成り立たないものであるということが本作の最大の魅力だろう。 決して優等生的によくまとまったストレートな内容ではないからもしれないが、コントロールは多少乱れていても豪快な球を放り投げた本作を審査員が最終的に評価したと寸評に書かれているが、それが本書の特色を最もうまく表現しているだろう。 | ||||
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私も被災者のひとりだったので、描かれている情景はすべて納得のいくものばかりだった。 ただし、これはミステリー小説のはずだ。ドキュメンタリーではない。 とすると本質のミステリーがどうしても弱く感じてしまう。 著者は大震災の描写を半分くらいに削るべきだったのではないだろうか。 | ||||
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ミステリとしての出来映えはどうであろうか? ☆2つか3つ。 しかし、本作は1995年1月17日未明に起こった阪神淡路大震災を描いていて感慨深いものがあるため、☆がひとつ増える。この大震災を描いたものとしては辻原登の秀作『ジャスミン』が第一に想起されるが、災害の地に這いつくばって懊悩する本作の痛切な叫びのような文体は容易には忘れ難い。そのインパクトを前にしては作品の技巧的精度など、どうということもないという気になってくる。魔都上海など国際的な舞台を用意している『ジャスミン』とは、およそ異なるテイストではある。 おりしも中米のハイチでは、死者10万人(20万人との説も)を超えるとも予想される大惨事が起こった。(テレビ映像で見る限り)ほとんど“旧約”的なカタストロフィを思わせる悲惨さは、想像を絶するものであろう。 ネットによってあるいはメディアによって、その大惨事を知った我々地球の裏側の住人は、一時の同情を寄せるが、どうすることも出来ない。このニュースをも我々は消費するのである(そうではない人々が裏側の住民のなかにも少数いることは承知している)。 政府は人及び金の支援を早々に決し、実践に移しつつあるようだが、国内で現に生じている自らの悲惨のうちに、遠い隣人への想像力や感情を一層希薄化させている人々が増えていることは間違いない。 貧すれば鈍すというが、巡り巡って弱者が弱者を苛む力学は構造的なものだとも言えるかもしれない。この力学に対する“抵抗力”は、ハッキリとこの震災以降弱体化してきたように思われるのだ。 地球上の最弱者とも言い得るハイチの一般人民は、最も過酷な運命に曝されている。悪夢は今日も明日も未明を貫き居座り続けるのである。 | ||||
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ミステリの演出としては、消える死体、犯人消失、倒壊したビルに残された磔死体などなど不可能犯罪的な要素がてんこ盛りで、そこはおおいにうれしいのだが、解決してみれば肩透かし的な印象は否めない。震災という異常時に起こる殺人という特異な状況でしか成立しないトリックは評価するが、ちょっと弱いと思った。 しかし、震災の記録としてはかなり書き込まれていて被害状況だけだはなく、当事者しかわからない様々な混乱が描かれており、あらためて震災当時の状況がわかり興味深かった。 もうひとつ付け加えるならば、探偵役の女性占い師雪御所圭子が震災時に倒壊した家屋に生き埋めになり、PTSD(心的外傷後ストレス障害)になってしまうことである。この展開には驚いた。探偵役が自失して寝たきりになってしまうなんてミステリいままでにあっただろうか。 とにかく、本書を読んで谺健二は気になる作家となった。これからも追って読んでいきたいと思う。 | ||||
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実際に大震災に罹災した著者の、神戸への思い入れたっぷりな本である。おそらく、著者が描かなければならず、またこの著者に描かれなければならなかった物語なのだろう。物書きとして作品に昇華させざるを得なかった、現実の澱のようなものが行間から匂いたってくるようだ。そこには、本物の迫力がある。 生々しい被災地の圧倒的な力を持った描写に比べて、フィクションのミステリ部分はやや物足りない。謎は確かに猟奇的で素敵ではあるのだが、犯人が登場時からかな~り怪しい。ゆえに震災を描いた物語としては★★★、ミステリとしては★であろうか。事件までの導入がかなり長いのも、かなり読者の忍耐力を要すると思う。 | ||||
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