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サクリファイス
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サクリファイスの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.19pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全247件 201~220 11/13ページ
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ネタバレを含む。 最後の読後感は確かに悪くない。しかし許せない人物がそのままなのが腹立たしいところ。 もちろんロードレースという魅力的な珍しい題材を作者は書きたかったのだろうが、それ以上に、大きなサクリファイスが一見釣り合わない対価に見合う瞬間、等価となる状況と人間を書きたかったのではと思う。サクリファイスのよく知られた訳は犠牲だが、殉じるという崇高なニュアンスも本来は有するだろう。先達に認められたいロードレース後発国、かつ侍のメンタリティも理解しうる、日本を題材にしか出来ない着想だろう。 主人公を狂言回しとして、犯人、その他の登場人物を掘り下げることも捨て、ポイントを集中することでそれは説得力を有して成功したと思う。そして評価している人の多くも、そう感じているからこそと思う。 自転車だけが生活で、誇りを持ってアシストを踏み台にしてきた男が、より大きなチームの危機を回避するため、自分にしか出来ない戦略でアシストを全うした。他の方法があったかもしれない。でも、自分にしか出来ないことに気づいて、彼は笑ったという。 他の人なら自転車に乗れなくなるという行いの贖罪と皮肉に感じたか、あるいは破滅の危機の解決法のシンプルさに頬が緩んだのか。 チームを守ることが、結果的には自分とその夢を守ったはずだ。 だが、今の自分にはそこまで何かに打ち込めるものがない。羨ましくもある。 | ||||
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読み応えのある本だった。 「犠牲」というタイトルに関して中盤までロードレースという自転車競技自体がメインに述べられていると思わせておいて、最後に実はそれ以上の深い「犠牲」の存在が明らかにされる過程が面白かった。 自分の為ではなく、他の為に自らを犠牲にするという姿勢が心を打つのだと思う。 | ||||
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スポーツ&ミステリ小説です.もちろんメインはスポーツです.川西蘭:『セカンドウインド』や高千穂遙:『ヒルクライマー』とは異なり,本小説の主人公は最初からプロのロードレーサーです.したがって,主人公が成長していく面白さはありませんが,本格的かつ専門的な描写で,「エース」ではなく「アシスト」としての「やりがい」が伝わってきます.冒頭の伏線が意味深で,最後まで気を張りつつ一気に読めてしまうところはあたかもロードレースのようですね.また,タイトルの「サクリファイス」は「犠牲」を意味します.ロードレースはエースがアシストを犠牲に勝利を目指しますが,本小説では別の意味があるのかもしれません. | ||||
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今年から本格的に自転車ロードレースの観戦(テレビですが)を始めた身にとっては、実に興味深い本でした。ジロ、ドーフィネ、ツールドスイス、ツールドフランスと観て、それでもまだ残っていた疑問がこの本で氷解しました。 って、そんなことは何か自転車ロードレース観戦者用の入門書(あるのかな?)を読めば書いてあることなのかもしれませんが……。 ミステリに分類される作者のように思いますが、その手の作品としてはつまらなかったです。無理がありすぎます。 | ||||
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↑終盤の展開に対するリアクションです。 個人競技なのにエースの為にアシストが潰れていくロードレースの特殊性を"あれ"で表現したかったのだと思いますが、あんな事件がなくたってそれまでの展開で十分それは理解できたし、この競技についてすごく興味を持ちました。実際のロードレーサー達は99.9%そんな理由で"あれ"をしないでしょう。アスリートを完全に話の種として使っていて、リスペクトが足りないと思いました。 僕としては、淡々とロードレースの世界の中での主人公の成長を描いてくれる方が良かった。 | ||||
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ツールド・フランスで知られる自転車のロードレースだが、それがどんな風に戦われるのか、細かいルールはどうなっているのかなどは、まったく知らなかった。 その意味で、大変興味深く読めた。日本にもこういう競技があったのだろうか。 自分を犠牲にして、他人に勝利を譲るために戦うという、この競技の特殊性は面白かった。 しかしミステリーとしてはどうだろう? いくら後輩を救うためとはいえ、あそこまでやるだろうか? それに最後の最後で、バタバタと謎解きが立て続けにされるのは、少し芸がないのではないだろうか。 | ||||
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ロードレースに人生かけてるような人が見たら「怒るというより笑っちゃう」のだろう。伏線は「おおそういえば、なるほど、言われてみると」というようなものではなく、「それってありなの?」 あっという間にさらっと読めるが、冒頭で予告された決定的な事件の起きた後の後半1/4には唖然とさせられた。もともと近藤史恵は好みの作家でなかったのだが、試しに読んでみたのだけれど、やっぱり彼女の作品だなあという感想。他の彼女の作品が読めなかった人は、きっとこれも駄目です。 | ||||
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自転車は、ママチャリに乗るだけなのだけど レースのおもしろさがよくわかった。 じっさいに見てみたくなる。 物語は、一気に読めて、最後のサクリファイスの意味が わかったときにはズシリと打ちのめされた。 | ||||
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自転車のロードレースを舞台にした青春小説。文章もそれほど ボリュームもなく、簡単に読めます。 サクリファイスとは、「犠牲」の意味。主人公は、ロードレー スでエースを勝たせる為に自分が犠牲になるアシスト(マンガ 「シャカリキ」で初めて知りました)役。所属する国内のプロ チームは、ツール・ド・ジャポンからリエージュ・ルクセンブルク に参加していき・・・ 主人公とその周りの登場人物(エース、ライバル、元恋人、etc) と設定はありきたり。ストーリーもどこかのマンガでも見た感じ。 でも、主人公に感情移入できて、ぐーっと話に引き込まれていけ ました。 読後の爽快感があって、読んでて気持ちいい本です。 | ||||
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正直な話、序盤からいきなり話に入り込めたわけではありません。 そもそも、ロードレースの「アシスト」の役割を、誇りを持ってこなす選手の気持ちがその時はよくわからなかったせいか、なかなか話が頭に入ってきませんでした。 それでも読み進められたのは、「エース:石尾は何を考えているんだろう」という興味があったからだと思います。 しかし途中、その「アシスト」である主人公:白石のヨーロッパ行きへの欲が出てきたあたりから、ロードレースにおける「アシスト」の存在価値がだんだんと私自身も理解でき、それに従って話に入り込むことができました。 著者の細かなレース模様の描写は、私のようなロードレースを全く知らない者をその世界に引き込むのに十分すぎるものでした。 終盤に出てくる「勝利はひとりだけのものじゃないんだ」という言葉は、ロードレースの根底に流れる精神なのでしょうね。 ただ、帯に書いている「ミステリ」の部分は、本当に終盤にならないと出てはこないです。 そこまではミステリーというよりも、「ロードレースに関わる人間模様、心理模様」を垣間見ることが出来、その世界に入り込める小説として接していたため、急激にミステリーの様相が出てきたことに驚き。 そして真相が全て明らかになったとき、後味の悪さもあり、「サクリファイス」というタイトルと深く結びつく内容に胸が締め付けられたこともありと、いろんな意味で心にズシンと来る1冊でした。 | ||||
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本屋大賞ですので、テンポもよく、内容もわかりやすいです。 この競技自体を知らない人には、よくわかりやすいし、薄いので、半日ぐらいでも読めてしまいます。 が、最初はいやなやつ扱いだった石尾が、最後には、とてつもなくすごいやつになるのが、ちょっと違和感あります。特に種明かしの最後の部分。ここまで、すごい人は、想像できないのです。 ほぼ同時期に読んだ、Boxの方が個人的には楽しいです。 | ||||
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作者はおそらくロードレースをよく知らない方だと思うが、綿密に取材された後がうかがえる。 ロードレースと言うマイナーな種目なため、競技の説明的な所が多い。がロードレースの雰囲気や心理は非常によく書けてている。 今までに自転車ロードレースを取り上げここまでリアルに描いた作品はないと思う。 ただ残念なのは、ミステリーの部分は根本的欠陥がある為ない方がよかったと思う。 作者の方にはぜひ続編を書いて欲しい。 できれば、世界選手権自転車競技大会ロードレースにチーム日本として佐藤とのレースを読んでみたい。 そのレースのなかで主人公がアシストからエースに変わる変化が見たい。 そして年をとりアシストに戻り、新しいエースを育てるようなアシストに変わる様を読みたい。 これれを読んだとき昔TVのツールド北海道のなかで、エースの今中大介にキャリアのあるアシストの真鍋選手がダメ出しをしていたのを思い出した。 | ||||
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自転車レースにほとんど詳しくない自分にとっては、 レースにおけるエースとアシスト役の関係や、自転車の世界の 様々な「暗黙の了解」等も知ることができ、面白かった。 単純に“レースもの”として終わらせる作品にしても、 それはそれで良作になったと思うが、 作者はさらにそこに一味も二味も加えている。 話の展開を二転三転させる作者の力量は見事。 そしてこの「サクリファイス」という題名。 読み終えて、この題名が放つ威力を感じた。 | ||||
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空白が目立つ。ページ数もけして多くはない。 ちょっと割高感のある本だなぁ、と思っていました。 描写はいたってシンプルで、特に気の利いた比喩なんかも出てこない。 ただ、淡々とストーリーを追っていくだけ。 疾走するように、あっという間に読み終えてしまいました。 単純で、純粋で、勢いのある小説でした。 けして高くはなかった。 すぐにでも読み返したいと思えました。 | ||||
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本屋大賞第二位ですので、レビューの数も多かったので、あえてレビューを書くつもりはありませんでした。 実際に皆様の賛否含めて、最もな意見も多いですので。 軽くだけ内容についての感想を書くと、面白くてすらすら読めました。自分の周りで4人読んだ人がいるのですが、その中で唯一評価が低かったのは、実際に自転車に乗り、多くの欧州の自転車レースをTVでずっとおっている人でした。要するにマニア向けではない作品なのでしょう。(これについてはランナーの私が三浦しおんさんの「風が強くふいている」を受け入れられなかったのと同じだと思います。)ただ、そのような方を除いた私を含めた感想では、自転車競技が身近に感じるように成りましたし、最後のサクリファイスは「え〜?!」と思いながらも、読んでよかった一冊でした。 さて本題の重い腰を持ち上げてこのレビューを書いた理由は、またしても本屋大賞から漫画化が決定したことです。やめてくれ〜!確かに映像や劇画の世界にして上手く行く作品もあるでしょうが、お願いだからやめてって言いたかったのです。活字だから浮かんでくる石尾やチカのイメージが狂うではないか!最近のこの安易な本屋大賞=漫画化路線に悲しみを感じます。漫画になる前に自分のイメージで読んでほしいです。 | ||||
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ロードレースという素材に頼りきりのあらすじ。 小説ではない。 筋書きを並べただけの本が売れるんだね。 ロードレースを走る自分としてもつまらない。 | ||||
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この物語の真の主人公は、アシストのチカではなく、エースの石尾だ。 彼にとって、「勝利」とは何なのか。 アシストのチカは、単なる語り部にすぎない。 エースの石尾の生き方が、強烈で、そして爽やかだった。 「非情にアシストを使い捨て、彼らの思いや勝利への夢を喰らいながら、 俺たちは走っているんだ」 エースとしての勝利への執念。 そしてその彼が、最後に選んだ行動とは。。。 エースの石尾を、もっともっと見ていたかったよ。 | ||||
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3000m走で高校総体を獲りながら,勝利の期待を背負って走ることを嫌って自転車に転向した白石誓。この駆け出しのプロロードマンは,エースのために風を受け,時にわざとリタイアまでするアシストこそ「自由な走り」と言い切ります。 前半は主人公の属するチームがツール・ド・ジャポンを戦うさまが描かれます。レース描写は生々しく,ドキュメンタリーを読むような感じ。後半は舞台がベルギーに移りますが,一転してミステリタッチの展開に。 物語中の伏線はキレイに回収されるものの,その展開は山を下るレーサーのごとく速く,ミステリとしては正直軽い印象がぬぐえません。しかしそれを差し引いても,ヨーロッパの青空と乾いた空気が似合うカラっとした作品に仕上がってます。 | ||||
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ツルツル読めます。 自転車のロード・レースの知識が全くなかったので 本の評判は聞いていましたが手に取れずにいました。 エースとアシストの関係とか先頭交替の暗黙のルールなどなど かなり独特なシステムが根気よくわかりやすく書かれていて ロード・レースの雰囲気が伝わりそれだけでも楽しめました。 ただストーリーはというと 登場人物の心理描写が薄いため作品の方向性があいまいです。 ミステリーに持ち込もうとするあまり強引なラストになってしまい 駆け足で後づけの説明に終始した感があります。 主人公の元彼女という女性の扱いも後味悪かったなぁ。 「クライマーズ・ハイ」での横山秀夫の匂いがしたので いっそ泣かせに徹した作品に仕上げても良かったのでは..... それでもあまり馴染みのない自転車のロード・レースという設定は斬新で レース部分は十分楽しめたので読んで損はないと思います。 | ||||
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ロードレース入門的なストーリーに軽快なリズムの軽いミステリーをこめた小説。 小さくまとまっていて、軽く読めるしどんでん返しも重層化していて小説としてはとても面白い。 が、女性がロードレースを座学で勉強した、という空気のある内容で、コアなアスリートには物足りないかもしれない。自分も自転車に乗るので、分かりやすさは評価しつつも、ほとばしるような熱気と汗は感じられなかった。 ヒューマンドラマとしても、もう少し主人公以外の内面描写が加えて登場人物の人物像に厚みを持たせると良かったかもしれない。 しかし十分に楽しめるレベル。 | ||||
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