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ベルカ、吠えないのか?



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【この小説が収録されている参考書籍】
ベルカ、吠えないのか?
ベルカ、吠えないのか? (文春文庫)

ベルカ、吠えないのか?の評価: 4.06/5点 レビュー 68件。 Cランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.06pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全68件 21~40 2/4ページ
No.48:
(5pt)

軍用犬の血統を追いながら20世紀後半を駆け抜ける爆発小説

大東亜戦争のさなか、キスカ島に3頭の軍用犬が取り残された。そのへんまでは史実かもしれない。しかし、その後のそれぞれの犬の生涯、そして生き残るために血統を絶やさず強靭に生き抜く軍用犬魂。読んでいて、どこからフィクションに入ったのか分からない巧妙な手腕に舌を巻く。物語はそれぞれの血統が戦争、犬橇、麻薬等と関わりながら、旧ソ連のスプートニクの犬の血統に収斂していく様を描く。一方で、それらの血統と世代が巻き込まれた冷戦下の局地戦争、すなわち朝鮮戦争、ベトナム戦争、アフガン侵攻、最後にはソ連崩壊の裏側を同時並行に描き、犬を交えた様々な人間模様も絡まっていく。犬に対して徹底的に「お前」という二人称を使い、対する犬語がカタカナで記述される様子は不思議でもあり、この本の魅力でもある。傑作と言っていいだろう。
ベルカ、吠えないのか?Amazon書評・レビュー:ベルカ、吠えないのか?より
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No.47:
(5pt)

壮絶な犬の系譜の物語。

初めて古川日出男の本を読みましたがとても面白かったです。本書は歴史と物語の織り込み方がとてもよいと思います。また読みながら情景が目に浮かぶように感じた本でした。近現代史が好きな方にはお勧めです。
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4163239103
No.46:
(5pt)

ひたすら犬

イヌの、何と分かちがたく人間の営みに寄り添っていることか。四頭のイヌの子孫たちは、時を経て何度も運命的な邂逅を繰り返すが、イヌたち自身はそれを知るはずもなく、読んでいる私らが「ああっ、今二つの血筋が重なり合った!」と勝手にわくわくするだけの話。そしてその血筋が、スプートニク5号で宇宙を旅して生還した初めてのイヌ、ベルカとストレルカの血筋と交わる…わくわく。このイヌたちの物語を縦糸とすると、横糸であるところの物語、人間側の主人公とも言えるかつてのソビエトの英雄(英雄、と書いてイヌ、と読んで下さい)である老人と、やがてストレルカを名乗ることになるわが日本のヤクザの娘、この二人の孤独な孤独な物語にも強烈に心惹かれる。
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No.45:
(3pt)

細部は面白いところもありますが

作者によれば、この作品は「想像力の圧縮された爆弾」とのことです。うーん、文庫版で400ページ近く、結局最後まで読まされてしまったけれど、読みながら何度か、「軍用犬の歴史」とか「宇宙開発競争史」といった手頃な本があれば、そっちの方が面白いかもと思ったのも事実。そのリアルな歴史を再構成して肉付けするのが「想像力」だと思いますが、時代の進行とともに、犬たちが移動し、次々に代替わりしていく構成はやはり分かりにくいような気がします。その分かりにくさを乗り越える、この本でしか書けなかったものがもっと明確に現れればすごい「爆弾」になったのでしょう。ソ連の元秘密部隊の老人とか、人質になっているヤクザの子供の少女とかのキャラクターは面白いし、細部は面白いところもあるのですが。あと、犬が話すということについては、どうなのかな。動物ファンタジーではないのだから、人間の作者が動物に言葉で話をさせてしまっていいのか、ちょっと考えどころです。
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No.44:
(5pt)

マジカルでリリカル

最近、お気に入りの作家。『13』、『アラビアの夜の種族』など、卓抜したストーリーテリングを発揮する。この小説も読ませる。第2次世界大戦から連なる現代史を、犬を軸として描く。 しかし、私が好きなのは、そのストーリーではない。マジカルでリリカルで、リズムのある文体。決して長さを感じさせないトールテラーである。 もっと長いものが読みたい。
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No.43:
(4pt)

「ムツゴロウの動物王国」ばりのフィクションな小説である。

戦争の世紀/軍用犬の世紀/20世紀。実は20世紀は犬の世紀でもあった。1957年(イヌ紀元元年)、人間よりも4年も早く宇宙に行った動物こそ犬であり、太平洋戦争、朝鮮戦争、冷戦、ベトナム戦争、アフガン侵攻、そこにはかならず犬がいた。本作は犬を中心に描かれた歴史エンタテインメント小説である。 読んでいて、「カムイ伝」を思い出した。あんまりよく覚えていないのだが、確か「カムイ伝」は、カムイとか正助とかの本筋のストーリーの間に急に、狼だとか、熊だとか、自然の営みの話が挿入される。それと、どことなく似ている。本作は、本筋がイヌのストーリーであり、イヌの周りの人間の話が挿入される、といったイメージである。あと、実際にあった戦争を違った視点(イヌの視点)でみる、というのもなんとなく「砂のクロニクル」の様相である。もう、これらの作品を思い出すってことは、相当面白いってことですよ、これは。 始まりは、太平洋戦争時のキスカ島。取り残された4頭の軍用犬の血筋の系譜がどのように巡り、「ベルカ」と呼ばれるイヌにいきつくのか。ソビエト連邦を取り戻そうと画策する(うそかも。ちょっとこのキャラクターの目的が読み取れない。。)「大主教」と日本のヤクザの娘はその系譜にどう絡むのか、といったところも見どころ。歴史もちょっと知れて、エンタテインメントも楽しめて、さらにボリス・エリツィンの秘密も知れるという、「ムツゴロウの動物王国」ばりのフィクションな小説である。 でも、最後ちと尻切れトンボ??文章から意味が読み取れなかった。新たなる時代の始まり、ってことでいいのかしら??
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No.42:
(5pt)

話が脱線して申し訳ありません。

読み応えも歯応えもある一冊だった。エンタメ小説に分類されるのだろうが、ハードボイルド的な文体は独特。作品紹介にもあるがここまで文体に特徴(作者にとってはこだわり)がある作品は純文学といってもいいのかもしれない。好き嫌いのはっきりしそうな文体だ。作者は、この作品において犬を擬人化してしゃべらせることはせず、自分自身が犬に語りかける(犬の気持ちを代弁する)形をとっているが、これがこの作品を硬質で魅力的なものにしているのだと思う。小説ではないが、軍用犬を出自とする犬を主人公とした作品に谷口ジローというマンガ家が描いた「ブランカ」とその続編「神の犬」という傑作マンガがある。この「ベルカ、吠えないのか?」を読んで谷口ジローのことが頭をよぎった。彼のことは「孤独のグルメ」というマンガのことで知っている方もいるかもしれないが、80年代中盤までの谷口ジローはいわゆる劇画をフィールドとするマンガ家であり、その描線も現在よりも太く劇画的なものであり、現在の彼の繊細な描線とは異なるものだが、この劇画時代の描線や世界観(多くが関口夏央原作の作品)が、この小説の文体や世界観にピッタリだと思う。しかも、彼は原作なしのオリジナル作品では多くの野性動物を主人公に据えたマンガを描いておりその描写力は圧倒的だ。わたしは、小説をマンガ化することについては否定的な部分もあるのだが、この「ベルカ、吠えないのか?」を読み終わった後、谷口ジローにマンガ化して欲しいと切実に思った。この気持ちは、谷口ジローのファンならわかってもらえるような気がするし、谷口ジローを知らない方でも、彼の描く“絵”だけでも見てもらえればわかってもらえるような気がする。
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No.41:
(5pt)

人の争いとともに盛衰する犬の血脈を味わう

通常の小説で、一定期間のある断面を切り取って、そこにドラマを作りこむ構成は見慣れていますが本作で切り取られた時間軸はまったく違います。時代背景は1943年から1990年約50年間での人間の現代史が舞台になっています。通常この期間であればその50年間を生きた誰かが主人公になるのが普通ですが、本作ではその時代と歩みを共にする特定の主人公は存在しません。つまり本作は50年間の時間軸を主人公なしで一遍の作品をなしているというやや実験的な作品となっています。では、おもしろくないのかと言えばこれがめっぽうおもしろく、一気読みしてしてしまいました。 本作で時代と歩みを共にするのは犬の血脈といえましょう。三匹の日本軍軍用犬が太平洋の北側、アリューシャン列島に置き去りにされてから、それぞれの子孫が戦争とともに世界に拡散し、人間の戦いとともに世代を超えて命を繋げていく営み自体がドラマとなっています。作中何匹もの兄弟姉妹、親子が出てきますが、家系図は大きな問題ではないでしょう。彼らの生命力は人間の争いや善悪、敵味方とは関係なく生きることを目的に環境に順応していきます。彼らの生命力を見せつけられると、現在地球に君臨している人間の営みがなんとも小さく見えてしまいます。そんな犬たちの生命力を感じることが本作の楽しみ方だと思いました。
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No.40:
(5pt)

犬達によるもう一つの戦争史

犬達を中心に繰り広げられる戦争の歴史と犬達の視点による壮大な叙情詩。軍用犬の存在というものをこの本を通して初めて知りました。戦争の歴史の中にも人間以外にも運命を狂わされ、時代に奔走された多くの犠牲者(犬)がいたんだと・・・。そういった意味でも非常におもしろく読めました。昨今の小説にはめずらしい重厚な読み応えの小説でそれが新鮮でした。軽いポップスやボサノバが流行の中、ひさしぶりにフルオーケストラのクラシックを聞いたような感がありました。作中、数少ない犬側の人間として描かれている少女をありがちなパターンで美少女にしないあたりも独特の重みをだすのに役立っていて他のアバンギャルド系小説世界と一線を画しているように思えました。日本人が書いたと思えない全編を通してロシア的な美意識と世界感にあふれています。
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No.39:
(5pt)

犬だけでなく

読んでいる途中で、これは「犬」についてだけの話ではない、と思ってしまった。いくつかの血統をもった犬たちが、世界に散りながらも、人間がつくった歴史の流れのなかで、また出会い、また離れていく……。まあ、言ってみれば、人間だって同じようなものだ。歴史に名を残すのは、ごく一部の人間のみ。それ以外の人は、どこで何をしようが、誰とめぐりあって、子を残そうが、数世代のちには、ほとんど知られなくなる。そう思い始めると、「犬」がただたんに犬には思えなくなって、なんとも感慨が増してしまった。いぬどしだからかもしれない。
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4163239103
No.38:
(4pt)

吠えないのか?

文体が独特.慣れるまでは非常に読みにくく,言葉使いも特徴的.これらを「野性味溢れる」「力強い」と好意的に解釈できれば良作,「下品だ」「浸りすぎ」と断じてしまえば駄作.そういう本だ.
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4163239103
No.37:
(5pt)

さてさて

相変わらずジャンル分け不能である。人に薦め難くてしょうがない。勿論べらぼうに面白いのだけど。犬達の話である。第二次世界大戦終戦前夜、日本の遥か北方で四頭の軍用犬から始まった物語。20世紀を駆け抜けた全ての犬達が生きることに健気であった。人間共は犬達につられるように走り、去っていった。生きろ。繁殖しろ。ときに本能のままに。ときにメロドラマのように。舞台は東へ西へ、地中へ宇宙へ。 そして21世紀。ベルカとストレルカは戦いを仕掛けるのだろうか。それとも、再びアダムとイブになるのだろうか。
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4163239103
No.36:
(5pt)

読み切るには気力も体力も要ります

ラジオの紹介が気になって購入しました。大満足。ガツンと来ました。犬たちが20世紀を、戦争の歴史を駆け抜けます。人の傍で生きることを運命づけられた犬たちは、時には美術品に、時には怪物に姿を変えます。けれど、自分たちの運命を切り開いていきます。終幕はまるで神話のように混沌としています。 荒々しい物語が、飾ることのない猛々しい文章で書きなぐられていました。気合いを入れて読まないと、噛みつかれるかも知れません。 読み終えた夜、“犬のベルカ”と“犬になったストレルカ”が、ボクたちの平穏な生活を食い破る夢を見ました。 犬よ犬よ、今お前たちは、どこにいるんだ。 
ベルカ、吠えないのか?Amazon書評・レビュー:ベルカ、吠えないのか?より
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No.35:
(4pt)

疾走する言葉,時代の奔流をいく

始まりは数頭の犬。それが世界に散らばる。「お前は今どこにいる?」人間の戦争によって,人間の利害によって,出会っては別れる血。交錯する血。生まれては名づけられる。しかし,決して翻弄されているのではない。彼らは生きている。見失ってはいない。何処に行っても,何処にいても,生きている。犬からみた20世紀。従順な人を「犬」と蔑称することがある。犬は従順か。違う。いや,そうか。いや違う。彼らは「何か」に対して常に忠実なのだ。時には飼い主の命令に忠実なのかもしれない。しかし,常に動物の「犬」としての使命に忠実なのだ。「生きる」ということ。「子孫を残し,生きなければならない」ということ。「生きる」という動物の本能。文体は,とても個性がある。古川「節」がある。好き嫌いがあるだろう。自問自答。語りが進む。物語が進む。アクセルとブレーキ。その使い分けが激しい。急発進。急制動。と,文体をまねてみたつもりです。最後の「20世紀を殺す」「21世紀に宣戦布告をするだろう」という言葉が印象に残った。登場する犬の系統図を書いておいた方がわかりやすいかも。
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4163239103
No.34:
(4pt)

力強く美しい、犬達の大叙事詩

一節一文が爆竹のような小気味良さと瞬間の熱を放つ古川日出男節全開の作品。切れ味鋭い動的な描写とシャッター音が聞こえるような情景描写のジャンプ率がすばらしい傑作。 激動の二十世紀を軍用犬の世紀と位置づけ、犬達の血の系譜で物語を展開させる構想はさすがとしか言いようがない。 本来ならば人間で展開される「血族」の物語を犬に落とし込んだことで歴史が拡張され(世代交代が早いので)、より血の物語を濃密に感じることができる。 特に感動を呼ぶのは、アイスからシュメールへ受け継がれる下りにカブロンからグッドニュースへという相似形をかぶせたこと。喚起されるイメージの美しさには涙せずにはいられない。オススメ・大叙事詩が好きな方・戦争史などが好きな方
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4163239103
No.33:
(4pt)

犬になるには

戦後の歴史のなかで翻弄される犬たちの歴史。犬に「お前」と呼びかけつつ犬の内面も代弁する作者=神の視点からの小説。「うぉん」に籠められた犬たちの思いの多層性。人の歴史と犬の歴史の交錯を描き、人でも犬でもないものが生まれるのがすばらしい。犬と気脈を通じる三人の人間(日本人の少女、メキシコ人のマフィア、ロシア軍特殊部隊の軍人)を通じて「犬になる」ことが描かれます。時期的に松浦理英子さんの「犬身」と較べてみたくなりますが、あちらが幻想的にだとしても現実の犬になるのとは異なり、こちらは人間の姿のままで「犬になる」ことを描いているのが面白いところです。犬になる二つの道。古川さんの「偽史的想像力」(byスガ秀実)も楽しみたい。
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4163239103
No.32:
(5pt)

映像がスパークした

大傑作ベルカ!シブイ!ちょーシブイ!クール!えらいクール!読みながら映像と音楽が炸裂しました。ハリウッドで映画化していただきたいものです。プロデューサ兼監督そしてロシアの老将軍はC・イーストウッド。メキシコの怪犬仮面はジョー・ペシ。そしてイヌはイヌは・・と妄想が・・・。ベルカ強力推薦太鼓判!
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4163239103
No.31:
(5pt)

映像がスパークした

大傑作ベルカ!
シブイ!ちょーシブイ!
クール!えらいクール!
読みながら映像と音楽が炸裂しました。
ハリウッドで映画化していただきたいものです。
プロデューサ兼監督そしてロシアの老将軍はC・イーストウッド。
メキシコの怪犬仮面はジョー・ペシ。
そしてイヌはイヌは・・と妄想が・・・。
ベルカ強力推薦太鼓判!
ベルカ、吠えないのか? (文春文庫)Amazon書評・レビュー:ベルカ、吠えないのか? (文春文庫)より
4167717727
No.30:
(4pt)

女子にはオススメいたしません。

イヌを題材としたから、というわけでもないのでしょうが、言い回しがかなり下品な箇所もあるので、女子にはオススメいたしません。歴史、軍隊、戦争、マフィアなどに興味がある女子で(イヌに興味がある・・・というと誤解を招きそう)多少下品な言い回しにも我慢ができる方にならオススメします。作者自身が内容に酔ったようにも見える文章が、読書欲を多少妨げるところはありますが、上記のテーマに興味がある人ならば、作品の背景となる壮大な世界と、まさしくイヌが疾走するかのようなスピードのある展開をかなり楽しめると思います。ただ、他の方が書かれているように間違いなく読者を選ぶ作品です。それこそ、口を開けて涎を飛ばしながら疾走するイヌのような作品で、その野性味に惹かれる人ならば楽しく読めるし、その剣幕に引いてしまう人ならばすぐにリタイヤしてしまうことでしょう。美しいイヌは出てきますが、美しい人間は全く登場しません。とはいえ、イヌ好きの方にオススメする作品でもありません。歴史と戦争に興味のある方ならば、わりと楽しく読めると思います。
ベルカ、吠えないのか?Amazon書評・レビュー:ベルカ、吠えないのか?より
4163239103
No.29:
(5pt)

文庫本化で良かったこと

私は実は単行本で読んだのですが、内容は他の方が文庫でも単行本でも書いているので軽くだけですが、この本は読み手を選ぶと思います。何を訴えているのか、と言う点を聞かれると何も訴えていないと思います。しかし得手不得手はあるものの第二次世界大戦から刻々と変わる米ロ情勢など興味深く読めましたし、私は結構はまりました。で、単行本を読んだのに、文庫本のレビューを書いている理由は、単行本に載っていない犬の系譜図がついていることです!先に読まれた方に、犬がどれがどれか分からなくなるぞと忠告されたものの、な〜にそんな風になるものか!と思って読んだのですが、結局後半はこの犬はどの犬の子孫かさっぱり分からなくなってきました。本自体は内容が4つ星にしようと思いますが、この系譜図があることでもう1つ星を加えた満点の星です。
ベルカ、吠えないのか?Amazon書評・レビュー:ベルカ、吠えないのか?より
4163239103

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