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泥棒が1ダース
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泥棒が1ダースの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.20pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全2件 1~2 1/1ページ
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さすが《プレイボーイ》に掲載されるだけあって、軽妙で洒脱なそのストーリーはどれも見事なものといえるのだが、逆に盗人のそのやけに洒落たやりとりが鼻につくのも確かではある。だがしかし、時折案外とセコイ一面を見せるところはご愛嬌だ。「馬鹿笑い」はシュール。「今度は何だ?」の畳み掛けてくる災難の意外性はコミカルで楽しめる。巻末の「悪党どものフーガ」は《プレイボーイ》のヒトコマ漫画でおなじみ、いわゆる“間男”ネタの変形ともとれるコメディ。 | ||||
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本書の存在を知ったのは、2009年末の「このミステリーがすごい!」で第8位にランキングされているのを目にしたからです。 その題名からも窺えるのは、泥棒を主人公としたミステリ短編集であることですが、こうした泥棒や怪盗を主人公にした小説の場合、一番の魅力は、その犯行手口の巧みさや奇抜さ、華麗なテクニックといったもので、どうやって盗むのかというハウ・ダニットを楽しみたいと思って読み始めました。 ところが、この作品集の主人公、ジョン・ドートマンダーが犯す犯行は、これと言って特色のないものばかりで、ちょっと残念な気がしました。 例えば、アメリカ探偵作家クラブ最優秀短編賞を受賞した作品、【悪党どもが多すぎる】では、冒頭、相棒とともにトンネルを掘っているドートマンダーが描かれます。 じつは、そこは銀行の金庫室の地下で、壁を打ち破って金庫室に侵入してみると、室内には大勢の人達がいるのでした。 偶然にも少し前に別の強盗団が、地上から銀行に侵入しており、その人達は人質となっていた…という展開のストーリーです。 トンネルを掘って銀行へ侵入という犯行手口は、ミステリではよくある話で、特別面白みのあるものではありません。 この作品で著者が力を入れているのは、ドートマンダーが犯行を行おうとすると、不測の事態が発生し、計画がどんどん思わぬ方向へ行ってしまうという展開の妙なのでしょう。 その他の作品もこの「不測の事態」を扱ったものが多く、このシリーズの特色なのかもしれませんが、当初期待していたハウ・ダニットの部分があまり描かれていない点で、今一つ物語に引き込まれませんでした。 軽妙でテンポが良いところは、この作品集の魅力と言えると思いますが、もっとミステリらしさを味わいたかったというのが、正直な感想です。 | ||||
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