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パラダイス・クローズド
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パラダイス・クローズドの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.65pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全18件 1~18 1/1ページ
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もし、受賞したと知らずに読んだとしても、読み終わったところで「この小説は何という賞を受賞したでしょうか」と問われたら、「メフィスト賞!」と即答できちゃう、そういう感じのミステリ作品です。 シニカルなユーモアとともに次々と繰り出されるミステリネタに、ついニヤニヤしてしまうので、ミステリマニアにこそ読んでほしいと思います。 たまに元ネタの分からない箇所があった私は、まだ精進が足りません。今後も様々なミステリの摂取に励もうと思います! | ||||
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粗筋等については他のレビューに書かれているので省略し、これから購入しようという方にお願いを。 第1巻では舞台設定やキャラクター背景の説明が要求されるため、どうしても作者の真骨頂が発揮されるのは第2巻以降になる、というのはシリーズ物の宿命でしょう。作者が「メフィスト賞狙い撃ちの1巻」と明言しておられるように、この作品は、メフィスト賞受賞作としては賞賛されようと、世間一般からの目から見れば穴と取られるであろう要素を多分に備えています。いっそしつこい程の魚薀蓄、過度にキャッチーなキャラクターとやたら暗い背景の組み合わせ、動機をまるっと無視した解決編、そしてラストの強引な畳み掛け。 私のようにそれらを気に入ったという方々はどんどん続きを攻略していけばよろしいかと。 けれど、皆さん仰るように好みが別れる作品ですから、第1巻で挫折した方も沢山おられるかと思います。コミカルな文体にアレルギー反応が出たという方は仕方ない、時事ネタやネット描写こそが著者の強みのひとつですから、ご縁が無かったとお別れする他ありません。ですがその他の、例えば「薀蓄が長い割に深みがない」「本格に喧嘩を売りやがって新人が」「動機は書くべきだろ」といった理由で本作を投げ捨ててしまった読者には、是非2,3巻を読んでから、著者に見切りをつけるか否かを判断して頂きたいのです。 この作品は、メフィスト編集部に届けられた5作品ワンセットのうちの1作です。第1巻には後続作品で回収される伏線が大量に張り巡らされています。一見冗長な薀蓄もそのひとつ。第1巻では触れられなかった動機は第2巻で物語の主軸となりますし、魚への投影と相まってキャラクターにぐっと厚みが出るのもそこからです。3巻ではまたガラッとテイストが変わり、1,2巻で軽視されていたものにスポットが当たります。 欲を言えば5巻まで読んでほしいところですが、とりあえず2巻を。話はそれからだ。 | ||||
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サクサク読めてとても面白かったです。 おサカナにも詳しくなれそうです。 | ||||
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メフィスト賞受賞作おさかなミステリ。Kindle は文庫だけど私はノベルスのほうがおすすめです。動機についてなんだのかんだのと挙げられてるけど文庫のほうがまだ言及されてるほうだと。もう十回以上は再読してるけどいまだに分かんないネタばかり。でもそれでも面白いのが魅力。 | ||||
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人を選ぶという意味で星4にしていますが、個人的には好きな作品なので高めの評価にしています。薔薇が始め読むといろいろと衝撃を受けます…。 主人公たちの周りで人がよく死ぬっていう死神という設定面白い。 この双子に何かしらあるのだろうと気になる。 先ほども書きましたが、1番のネックはやはり薔薇の部分ですが、それも美樹という人物の特徴でもあると思います。 双子とハマればハマる作品なので読んでみて決めるのが1番です。 本当に…癖の強い作品ではありますが、これはこれで面白いと思いますよ…? | ||||
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面白いです。新書、文庫、電子書籍と3冊持っています。新書と文庫で冒頭が若干違うような気がします。読み比べが楽しかったです。 | ||||
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タナトスシリーズもスピンオフのいろいろも読みましたがとても好きです 登場人物のキャラが濃いのと、魚関連のうん蓄、パロネタ時事ネタネットスラングなど、 ちょっとギリギリなところが好きです | ||||
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ええ、ひとを選びます。 そもそもミステリーはひとを選ぶのに、更にひとを選ぶ薀蓄たっぷり語りたがり。 嫌いなひとは唾棄するレベルであろうなぁ、と思いながらも私は好きです。 トリックには関係なくとも、この作品がこの作品であるためにそれらは要る。 私はガチのミステリ好きには薦めませんでした。でもね、好きなひとは好きだと思うので、同士であろうなと思うひとには薦めてみたいのですよ。 そう、好きなひとは好き、な作品です。 私は好きですよ。当時新書で買ってカバーつけて日焼けしないようにしてヒョウモンダコを愛でつつ、最近電子書籍で文庫版を買うくらいには。文庫版も表紙をそのままにして欲しかった…。表紙の美しさはこの新書版ならではだと思います。 きっと受け入れられ難いであろう点も一つ。その当時の人間でなければわからない言い回し、流行りのものが作中では散見されます。 2008年の出版時に比べたら、最大限の魅力は褪せていることでしょう。 でも文化って、娯楽ってそういうもんですよ。当時を生きてる人間のためのもの。ああこれ半年後には古くなってるだろうな死んでるだろうなと、そう思いながら読書の悦を享受する。 哲学だかわからないようオハナシや、明日役に立たないような薀蓄を脳に引っ掛けて、それを快いと思えるひとが読むと楽しい作品です。 | ||||
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面白かったです。このシリーズとても好きなので、どんどん出て欲しいです! | ||||
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物語としても面白いですが、自分が今まで触れることのなかったお魚薀蓄が大変興味深かったです。知らないことを知るのは楽しいです。こんなミステリーもありだと思います。 | ||||
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キャラクター性の強い、ライトで読みやすいミステリです。ただし結構重い。キャラクターのバックボーンがかなり暗いのを、コミカルな描写とライトな読み味でなんとか軽くして支えている感じがあります。 キャラクター性で読ませるところが強いので、ミステリ部分だけを期待している人には物足りないかもしれません。しかしこのキャラクター達がとても良い。キャラクターの個性の強さ、面白さはキャラミスとしてはかなりのものだと思います。 アクアリウムの薀蓄が鬱陶しい、または深みがないと言われたりしているようですが、個人的にはいい分量で楽しめました。主人公のキャラクター性にも関わっていて面白いと思うのですが。 とりあえずメフィスト賞だということを念頭に入れながらライトミステリだと思って読めば楽しめるのではないでしょうか。 | ||||
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かつてこんなにお魚についての雑学を語るミステリーがあっただろうか、と言いたくなるくらい魚についての蘊蓄がふんだんに登場します。蘊蓄の量が非常に多いので、たしかに読む人を選ぶところもあると思いますが、それらの雑学を楽しめる人であるならばおすすめできる作品だと思います。 | ||||
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他の方達も書いておられるように、前半の衒学的な描写が些かクドいものの、 全体的には読ませてくれるプロットでした。 ただ気になったのが、海洋生物への異様な執着と、『本格』ミステリに対する敵愾心です。 筆者は本格ミステリのせいで親しい人に不幸でもあったのだろうかと邪推してしまう程、 所々に『本格』に対するライバル意識のようなものを感じます。 本書はその二つがテーマなので筆者の私見が漏れ出ていても気にならないようなっていますが、 まるで「筆者から見た一人称」のような三人称なのは終始気になる所でした。 とは言え、有栖川有栖氏も言っているように、最後にはしっかりと『本格』らしいオチも用意しているあたり、 推理小説としても海洋生物薀蓄ものとしても楽しめるのではないかと思います。 | ||||
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メフィスト賞受賞作で読む人を選ぶ作品だと思います(笑) とにかく魚や進化についての薀蓄の量が多いので、薀蓄苦手な方は止めておいた方が無難かと。 ノベルス版の帯には、ミステリ作家の有栖川有栖さんが「本格ミステリを打ち倒そうとする生意気な新人が現れた」と推薦文を寄せたそうで、その通り本格ミステリ好きはともかく、王道展開大好き!!…という方にも不向きやも。 けれど登場人物のキャラクターが立っていて、会話の掛け合いが軽妙で、地の文にもユーモアと皮肉が効いています。 漫画やライトノベルが読めて、薀蓄が大丈夫なら楽しめると思います。 ハマる人はハマる感じ。 漫画やゲームや映画や文学の小ネタがちょいちょいあって面白かったですよ。 なおこれらの傾向(特に魚・進化薀蓄てんこ盛り)は、シリーズ通して続いているようなのでご注意を。 | ||||
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英国の本物の貴族探偵翻訳版は第一作で謎解き直前に本人の精神混迷が文章化されていてくどくてうざかった…2作目以降はなかったのであれは作者も版元も失敗だと気付いたらしい。本作の魚:生物学蘊蓄はそれに比べりゃかわいいもの。つか学術系読まないヤツ大杉。ミステリ以外もたまには読んどけ?意外と楽しいのに。せめて故ワトソン先生とか犬猫気持ちがわかる系とか。さて作品の評価。孤島密室鉄板に加えて蘊蓄でない部分のサブカル系含む引用とネットスラング山盛りは事実。双子〇〇もちろんあります☆:つか、ない方がおかしい。ぶっちゃけキャラ小説でやり過ぎだと思うが造型がしっかりしているので許容範囲。探偵が職場放棄したが高校生だモンしょうがないよね、ガンバレ刑事はたらけ公務員!のノリはなかなかウケた。そしてそこだけじゃなくて双子の宿命的命題と子守役の葛藤もちゃんとあるので、本作はミステリ作品部分以外もいいと思う。 個人的に、メフィストでここまで楽しめたの他にないので☆5です。古本店主兼祓い屋は時代設定もあって許せたが、探偵1000人トップはイケメン過ぎてグラサンデフォルトとか闇に隠れない妖怪3匹がダメだったので。全然まし!つかアリ!実際2作目待ったもん!新作出るたび買ってるもん!今や楽しみですよ美樹ちゃんの蘊蓄!そしてこの作品での海水浴風景:※誰も泳いでない:が、シリーズ中一番和やかだと今にして思う…是非心に焼き付けてあげてください。この後、刑事は特にいいことありません。 | ||||
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私は好きなタイプの小説です。作家を批判するキャラいいですね。高校生が頻繁に事件に遭遇するっていうのを死神だからとした設定も潔くて好き。ただ、実在の人の名前とか、アニメのキャラ設定てかを出し過ぎなのが気になる。ぼかせばまだいいけど、ストレート過ぎます。あと、改行のない長い長い説明は、ページ開いた瞬間読む気が失せる。なので星一つ減らしました。でもでも、デビュー作とは思えない、面白い作品だと思います。 | ||||
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メフィスト賞らしい作品です。ミステリーは先人のミステリーを反復しながらも批判していき、 新しい形となるって言う話をどこかで読みましたが、その通りの本。この作者はそれを分かった書いている印象。 ま、双子ってことでお約束の用途として使われてますが。けっこう確信犯的。 作者は勝手に女性だと思ってますが、美少年の双子、死神と探偵という萌え狙いかと思いきや、 そこよりも「生物・遺伝」に結びつける道具に過ぎずない。 未読ですが、ウィリアム・ゴールディングの「蠅の王」を中心に浦沢直樹とかナウシカ、 バトルロワイヤルに言及するなど引用癖があるところも確信犯的だと思わせる。 この一作目からだと、本格ミステリー路線か、そこから外れていくのか分かりませんが、 キャラは立ってるけど、西尾維新みたいに表紙に漫画絵つけなかったから大丈夫かな。 メフィスト賞特有の「ミステリー」と「毒」を併せ持っていてシリーズ化されるようなので、それを含めて、個人的には期待を込めての星5つです。 | ||||
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自然は大きなデスメタルミステリー。 原稿用紙に換算しておよそ五百枚強のこの中編小説に、地球太古四十億年の物語が封じ込められていた……としたら、それは大風呂敷を広げすぎだろうか? 本編はミステリーであり、そこに設えられた舞台は密室だったり、殺人事件だったり、トリック構築だったりするのだけれど。 探偵は密室を解かないし、語られるのはひたすら魚や無セキツイ動物の蘊蓄だし、それを語る男の子は死神だし、「タナトスきゅん」なんて信じられん呼び方で呼ばれてるし。 でもそこには確かに、共生という多分に利己主義的でそれゆえに透明な兄弟関係が描かれていて。 我らが「愛」なんて言葉で呼びあってる「それ」を、「その方が都合が良いから(そうしてるだけだ)」の一言で突っぱねる彼ら兄弟が、やはりそれでもどうしようもなく美しく見えてしまうのはなぜか。 多分地球四十億年の蘊蓄は、最後の参考文献に挙げられていたNHK出版の本からだろう。 また、ミトコンドリア・イヴの話はどうしても瀬名さんのパラサイトイブを思い出させる。 蘊蓄自体はだから、ネットのような手軽さで手に入れられたものばかり、なのかも知れない。違うかも知れない。 それでも。 パラダイスは、あっというまに、ちょっとした刺激や、何てことない変化によってあっさりと崩壊する。その、直前の蠢動。 まさに、本格の崩壊。 理解した上で、ひっくり返す、その手練手管。 それらをこのわずかなページ数で行ってしまったその手腕は、恐るべきものがある……かも知れない。 「本当の密室は、開かれない」と弟は言う。 「密室は開かれてこその密室である」と警察官僚は言う。 どちらだろうと。 我ら読者は、そこにある密室を眺めているだけ。 ちょうど、美樹がモナコ水槽を眺めているように。うっとりと。 それもまた、心地良き哉。 ただ。 語りは、谷川流調。 慣れないうちはやや、鼻につきます。 故きを温ねて新しきを創った、その才能に期待して、星五つ。 世間を斜めに見すぎてどこにも糸口が見えなくなったペシミスト達へ。 | ||||
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