蜜の森の凍える女神
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蜜の森の凍える女神の総合評価:
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直接的ネタバレはないですが、 未読の方にはいらぬヒントとなってしまうかもな文も書きましたが、 かなりぼかしてるからセエフとも思いたいです。 危なそうな人は本書を読んでからこの文読む方がいいかもしれません。 個人的に好きな箇所 ・かまいたちの夜をかなり昔にして以来、 吹雪の山荘シチュエーションは魅力的 ・一応、ミスリードにアンフェアさは感じなかった 隠されてる情報もあるにはあるんですが、 そこが不満点にはなりませんでした ・ヒロインが語り手の男性主人公の文章力(つまり作者の文章力へのメタファ?)に辛辣 これは作者なりの遠回しな謙虚さなのかも ・物語の舞台となる屋敷や風景描写に、 気取りがなくシンプルに臨場感 たまに、珍しい例え方するななくだりも ・男性主人公と女性主人公のクライマックスの行動に納得感 推理物でたまに探偵ポジの主人公が、 例えば逆説的被害者性明白な犯人(便宜上犯人と定義したとて、その存在の被害者性を私は認識してない訳でなく、ゆえにこのくだり書いてます)、 にさえ、 説教してたりするともやるんで、 私は例えばあるファミコンの推理物の主人公はあんま好きくないんですが、 その辺本作のダブル主人公(男主人公と彼の姉)の行動はよかった ちなみに私は昔、自分が推理物書くとしたら、 常々主人公にさせたいある行為があって、 それを本作男性主人公が本作でしていたので、 結構推理作家は主人公にああいう事させたいんかな、と。 個人的もやり点 ・語り手が、その相手との会話時以外の物語進行部分にて、年上の登場人物も呼び捨て 仮に透君がみどりさんや俊夫さんを、例えナレーション的台詞でも呼び捨てにしたら、なんか嫌でないですか ・前後の文脈から同性愛者に対し偏見が感じられなくもないくだりが ある人物が、別のある人物が同性愛者である事を否定した際、 同性愛者でない事がまるで美徳であるかのような発言 作者の意図が不明な為、 あまりこちらも滅多な事は言えませんし、 じゃあ俺に偏見はないのかと言うと、 多少自分にもあると思うし、 でも気になるし ・作品内最大の被害者を凄惨な目に合わせすぎ 悲しみの復讐鬼に正当性を与えたかったのだと思いますが、 あそこまでの必要性があったのかは、 多少疑問 作品全体を通しての、 因果応報バランスに関しては、 個人的に、フィクション性重視(ダアクな部分において)のメフィスト賞系作品としては、 私は概ね肯定的ですし、 悲しみの復讐鬼としての犯人の行動自体には納得できますが ○総合的に 力作かと思います。 個人的には作者さんの、 過不足ない天候や風景、屋敷の内装関連の基本的な描写力に、 作家としての基礎体力の高さを感じ、 この作品で自分が一番下から目線で尊敬してるのはそこら辺です。 あと今まで読んだメフィスト賞本のなかでは、 一番ハッタリに頼った部分薄い印象なのも、好印象です。 長くてまとまりのない文章読んでくださり、 有難う御座いました。 | ||||
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メフィスト賞受賞作だが、意外と少ない本格路線の推理作品。 タイトルと内容の関連性がよく分からないが、割と軽めのタッチで物語は進行していくが、事件の真相は結構暗かったりする。 雪の山荘のクローズドサークルという王道的作品だが、主人公達が探偵ゲームをしている最中に実際の殺人が起こるという趣向がうまく活かされている。 殺人事件のトリックとともに、もう一つ、読者を騙す大トリックがあるのでそちらも期待して頂きたい。 メフィスト賞作品としては強烈な個性はないが、手堅くまとまった作品と言える。 | ||||
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全部を読まずにミステリを語るのは反則だと思うが、書かせてもらう。この作品はひどい。一人称による『僕』の文が、圧倒的にひどい。人を小馬鹿にした、小賢しい文章。鬱陶しさ。なんだこれ。開始46ページ目で、耐えきれなくなって読むのをやめた。たぶんこの『ヘタな文章』も、叙述トリックのひとつなんだろうと思ったが、我慢できなかった。読者は、お金を払って本を買っているんだぞ。作者、その自覚はあるのか?もう新人の未熟な作品は出さなければいいのに、と思う。ミステリ界の傾向がどんどんそんな感じに移行していってて、このままじゃ滅びるのでは、と懸念を抱く。ああ、腹が立った。無駄な時間と金を使った。 | ||||
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ミステリーとしてかなり高いレベルで完成されていることは確かです。 ストーリーの流れとしては、美しいとすら言っていいほど綺麗に伏線がまとまっている。 しかし、シーンのひとつひとつの描写は素晴らしいのだが、その「つなぎ」があまりに機械的だと思う。 なんというか、流れが先にあって、機械的に文章を書いている感じ。そして作者にとってあまりにも都合のいい行動しかしないキャラたち。 ストーリーの流れが強引なところでも、抵抗することなく役割を演じ続ける人形……それは「キャラクター」ではなく、一人の人間が仮面を付け替えて演じているだけだというのが露骨に表れている。 まあ、小説なのだからそれは仕方ないですが。 そして気になったのが、物語の語り手「僕」です。一人称で書いている小説なのに、かなり年配の女性を呼びつけにしていたり、アパート名を聞いて「スペイン語で……だ」と独白したり(彼が語学に堪能だという描写はなく、ただその異様な言葉だけがぽつんと出てくる)、明らかにそれは第三者的描写と混ざってしまっている。なにかの複線かと思ったが、そうではなかったし。 そして女性描写がくどいというか、「……というしぐさも彼女がすると凛々しい」などと地の文で繰り返されてもこちらはちょっと冷めるというか。 推理の道筋などは本当に美しく、密室の理由もミステリーとしては面白いので、読み物としては悪くないと思います。 ひょっとしたら「化ける」力を持った作家だとは感じたので、その将来性に期待して辛めに星三つにしておきます。 | ||||
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ゴールデンウィークを目前にした週末、中学生の誠は、姉の「ヴィッキー」、その友人・吉乃と3人で知り合いの別荘へと遊びに来た。ところが、外は季節外れの猛吹雪。助けを求めてきた大学生グループを受け入れ、余興として推理ゲームを行うことに。しかし、そんな中、本当に事件が起きてしまい…。 第28回メフィスト賞受賞作。 うん、正統派の本格モノ…という感じかな。密室、アリバイ工作、そしてちょっとのアンフェア。これぞ「本格推理小説」と言った要素が存分に詰まっているように思う。舞台設定も、「お約束」の雪で閉ざされた山荘(というか、別荘)だし。トリックだとかも、無難にまとめられている感じ。 と、手堅いわけだけど、言いかえるとちょっと特徴に欠けるかな? という感じもする。本作の探偵役であるヴィッキーのキャラクターは魅力的ではあるんだけど、作中で散々言われるほどに「破天荒」とも思えないし。 安心して読める本格ミステリ、というところだと思う。良くも悪くも。 | ||||
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