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パラダイス・クローズド
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パラダイス・クローズドの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.65pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全31件 21~31 2/2ページ
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メフィスト賞受賞作で読む人を選ぶ作品だと思います(笑) とにかく魚や進化についての薀蓄の量が多いので、薀蓄苦手な方は止めておいた方が無難かと。 ノベルス版の帯には、ミステリ作家の有栖川有栖さんが「本格ミステリを打ち倒そうとする生意気な新人が現れた」と推薦文を寄せたそうで、その通り本格ミステリ好きはともかく、王道展開大好き!!…という方にも不向きやも。 けれど登場人物のキャラクターが立っていて、会話の掛け合いが軽妙で、地の文にもユーモアと皮肉が効いています。 漫画やライトノベルが読めて、薀蓄が大丈夫なら楽しめると思います。 ハマる人はハマる感じ。 漫画やゲームや映画や文学の小ネタがちょいちょいあって面白かったですよ。 なおこれらの傾向(特に魚・進化薀蓄てんこ盛り)は、シリーズ通して続いているようなのでご注意を。 | ||||
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双子の美少年のキャラクターや設定は興味深かったですが いかんせん薀蓄が多くて長過ぎ。 魚関係に興味ある人ならまだしも、一般人には辛かった。 もっと簡潔に(ポイントをテンポよく)すると面白いのにと 思い、次回作に期待します。 | ||||
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英国の本物の貴族探偵翻訳版は第一作で謎解き直前に本人の精神混迷が文章化されていてくどくてうざかった…2作目以降はなかったのであれは作者も版元も失敗だと気付いたらしい。本作の魚:生物学蘊蓄はそれに比べりゃかわいいもの。つか学術系読まないヤツ大杉。ミステリ以外もたまには読んどけ?意外と楽しいのに。せめて故ワトソン先生とか犬猫気持ちがわかる系とか。さて作品の評価。孤島密室鉄板に加えて蘊蓄でない部分のサブカル系含む引用とネットスラング山盛りは事実。双子〇〇もちろんあります☆:つか、ない方がおかしい。ぶっちゃけキャラ小説でやり過ぎだと思うが造型がしっかりしているので許容範囲。探偵が職場放棄したが高校生だモンしょうがないよね、ガンバレ刑事はたらけ公務員!のノリはなかなかウケた。そしてそこだけじゃなくて双子の宿命的命題と子守役の葛藤もちゃんとあるので、本作はミステリ作品部分以外もいいと思う。 個人的に、メフィストでここまで楽しめたの他にないので☆5です。古本店主兼祓い屋は時代設定もあって許せたが、探偵1000人トップはイケメン過ぎてグラサンデフォルトとか闇に隠れない妖怪3匹がダメだったので。全然まし!つかアリ!実際2作目待ったもん!新作出るたび買ってるもん!今や楽しみですよ美樹ちゃんの蘊蓄!そしてこの作品での海水浴風景:※誰も泳いでない:が、シリーズ中一番和やかだと今にして思う…是非心に焼き付けてあげてください。この後、刑事は特にいいことありません。 | ||||
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最後まで読もうと何度も挑戦しましたが無理でした。 事件の合間のぐだぐだ感、キャラの薄さ、頻繁に入る著者視点の皮肉やジョークも読んでいて恥ずかしくなります。うんちく関連も深みがないので面白くないです。 素人が書いたネット小説でも最近はもう少し面白いのがあるような気がします。 | ||||
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私は好きなタイプの小説です。作家を批判するキャラいいですね。高校生が頻繁に事件に遭遇するっていうのを死神だからとした設定も潔くて好き。ただ、実在の人の名前とか、アニメのキャラ設定てかを出し過ぎなのが気になる。ぼかせばまだいいけど、ストレート過ぎます。あと、改行のない長い長い説明は、ページ開いた瞬間読む気が失せる。なので星一つ減らしました。でもでも、デビュー作とは思えない、面白い作品だと思います。 | ||||
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どちらかというとミステリ要素はおまけで、キャラクター小説といった感じの 印象を受ける。 内容としては、作者自身が趣味だと書いているアクアリウムについての薀蓄しか 印象に残らなかった。その薀蓄も本編に絡んでくるのかといえば特にそういったこ ともなく全体的に作者の趣味に付き合わされたという感じ。 竹本健冶、京極夏彦などに代表される所謂ぺダンチックな作風といえるかもしれない。 元々有栖川さんのコメントに興味を引かれて買ったのだが、期待が大きかった分、失望 も大きかった。 ただ、推理小説によく見られるお約束に対しての否定、期待の裏切り方は面白かったので こういう作風にしてしまえばこれはこれで面白いかもしれない。 | ||||
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話の半分以上を覆っている魚関連の薀蓄。 これが話しに関わってくればいいのですがほとんど関連なし。 トリックもありきたりで使い古されたもの。 新人なのに新しいところがないという作品でした。 | ||||
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メフィスト賞らしい作品。 読後当初は過去のメフィスト賞作である「Jの神話」的な余韻で…これが個人的に頭に来て★ゼロでした。 ところが四、五日経って遅ればせながら「いや待てよ…」と著者の意図や裏表紙の有栖川有栖川氏の「新たな危機が本格ミステリを襲い」の意味がじわっと実感出来て★3つにしました。 5つにしなかったのは次回作とで判断する必要ありかなと思ったから(個人的に5つも有りです)。 萌えキャラ、ライトノベル系の口調は読み手により賛否が別れますかね。 でも有栖川氏の「道が拓ける」…次作に期待してます!(佐藤大) | ||||
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メフィスト賞らしい作品です。ミステリーは先人のミステリーを反復しながらも批判していき、 新しい形となるって言う話をどこかで読みましたが、その通りの本。この作者はそれを分かった書いている印象。 ま、双子ってことでお約束の用途として使われてますが。けっこう確信犯的。 作者は勝手に女性だと思ってますが、美少年の双子、死神と探偵という萌え狙いかと思いきや、 そこよりも「生物・遺伝」に結びつける道具に過ぎずない。 未読ですが、ウィリアム・ゴールディングの「蠅の王」を中心に浦沢直樹とかナウシカ、 バトルロワイヤルに言及するなど引用癖があるところも確信犯的だと思わせる。 この一作目からだと、本格ミステリー路線か、そこから外れていくのか分かりませんが、 キャラは立ってるけど、西尾維新みたいに表紙に漫画絵つけなかったから大丈夫かな。 メフィスト賞特有の「ミステリー」と「毒」を併せ持っていてシリーズ化されるようなので、それを含めて、個人的には期待を込めての星5つです。 | ||||
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第37回メフィスト賞受賞作で,デビュー作になります. 個性の強い双子の美少年など,キャラクタを前面に押し出した作風は, よくも悪くもメフィスト賞作品で,好みがわかれるところだと思います. 特に,何度か出てくる『ネットスラング』のようなクセのある表現は, モニタ上では見慣れていても,こうして書籍をとおして読ませられると, 軽いというか寒々しく感じてしまい,なんとも言えない違和感が残ります. また,心境などについて,有名漫画家や俳優を引き合いに出すのですが, 彼らをよく知らないせいもあって,今ひとつその『意味』がわかりません. その上,これが結構な回数だったため,ちょっとくどく感じてしまいました. ほかにも,あることについて,うんちくやらを語る場面が多いのが退屈です. このあたりは著者の趣味(本書 著者紹介より)が,強く出過ぎているようで, その『意図』が明かされ,少しだけ納得できたものの,やはり強引な印象です. 孤島,館,密室にトリック,さらに有名な『お約束』までをも引っぱりだし, それらを逆手に取って畳まれていく終盤は,そこそこに読ませてはくれますが, 使い古されたところがあるのも事実で,完全には楽しみきれないのが残念です…. | ||||
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自然は大きなデスメタルミステリー。 原稿用紙に換算しておよそ五百枚強のこの中編小説に、地球太古四十億年の物語が封じ込められていた……としたら、それは大風呂敷を広げすぎだろうか? 本編はミステリーであり、そこに設えられた舞台は密室だったり、殺人事件だったり、トリック構築だったりするのだけれど。 探偵は密室を解かないし、語られるのはひたすら魚や無セキツイ動物の蘊蓄だし、それを語る男の子は死神だし、「タナトスきゅん」なんて信じられん呼び方で呼ばれてるし。 でもそこには確かに、共生という多分に利己主義的でそれゆえに透明な兄弟関係が描かれていて。 我らが「愛」なんて言葉で呼びあってる「それ」を、「その方が都合が良いから(そうしてるだけだ)」の一言で突っぱねる彼ら兄弟が、やはりそれでもどうしようもなく美しく見えてしまうのはなぜか。 多分地球四十億年の蘊蓄は、最後の参考文献に挙げられていたNHK出版の本からだろう。 また、ミトコンドリア・イヴの話はどうしても瀬名さんのパラサイトイブを思い出させる。 蘊蓄自体はだから、ネットのような手軽さで手に入れられたものばかり、なのかも知れない。違うかも知れない。 それでも。 パラダイスは、あっというまに、ちょっとした刺激や、何てことない変化によってあっさりと崩壊する。その、直前の蠢動。 まさに、本格の崩壊。 理解した上で、ひっくり返す、その手練手管。 それらをこのわずかなページ数で行ってしまったその手腕は、恐るべきものがある……かも知れない。 「本当の密室は、開かれない」と弟は言う。 「密室は開かれてこその密室である」と警察官僚は言う。 どちらだろうと。 我ら読者は、そこにある密室を眺めているだけ。 ちょうど、美樹がモナコ水槽を眺めているように。うっとりと。 それもまた、心地良き哉。 ただ。 語りは、谷川流調。 慣れないうちはやや、鼻につきます。 故きを温ねて新しきを創った、その才能に期待して、星五つ。 世間を斜めに見すぎてどこにも糸口が見えなくなったペシミスト達へ。 | ||||
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