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世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド
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世界の終りとハードボイルド・ワンダーランドの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.24pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全262件 121~140 7/14ページ
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村上春樹は初でしたが世界観を彩る文章力は流石です。ハードボイルドワンダーランドと世界の終わりがくっつきそうで完全にはくっつかない。どちらが先か疑問が出て来るのも面白い。世界観自体はしっかりしており文章のうまさを実感。代表作と言われていても不思議はない。 ただ好き嫌いは別れそう。正直、1行の事を5.6行にこねくり回されたり、中盤から後半にかけての世界観の構成には役に立つにしても展開といては無駄のある文章はこの世界にどこまで感情移入出来るかが勝負。 正解、不正解の線引きがしっかりしたのを読みたい人には向いていない。 | ||||
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タイトルが大袈裟だ。個人的な小さな世界に、このタイトルとは!自惚れが過ぎる。 村上春樹の小説をいくつか読んで、いつも思うことがある。主人公は、いつも被害者意識を気取っていて、自分が加害者になることには極めて鈍感でいる。自分の命はとても大切で重たいが、他人の命はコピー用紙1枚のように薄く軽い。その上、いつも女性にもてることを自慢する。世間はバカにするためにあり、人生はファッションだと思う。無意味にレトリックを連発し、ブルックナーの交響曲もBGMとして聞き流し、ドストエフスキーの「カラマーゾフの兄弟」までお洒落のパーツとして飾ろうとする。ふざけているのか?と思うと、意外と真面目に悩んでいるように振舞う。この感覚が気持ち悪い。 しかし、文章は読ませる。まるで大きく膨らんだ柔らかい食パンのような文章だ。原材料は少ないのに、食べ応えがある。独特の風味がある。そして、食べやすい。この文章力は、イースト菌の力なのだろう。発酵させる力で長編小説をものにする。 「世界の終わり」には、冷たい詩的な世界があり、「ハード〜」には、等身大の30代の男性がいる。「海辺のカフカ」のような、中年女性がセーラー服を着てアイドルを気取るような違和感はないし、「ねじまき鳥クロニクル」のような悪趣味も比較的少ない。但し、悪役の演出は、難解というよりも稚拙だと思う。企業の本質もまるで理解していない。 村上春樹は、世界で多くの読者を獲得しているらしい。作家として大成功だろう。しかし、自分の趣味に合わないものを冷淡に批判するから、作用・反作用の法則が働いて、愛読者以外の読者から反感も買う。私のように。我々は、お互いに気持ち悪い存在なのだ、ということにもっと想像力を働かせていただきたいものだ。他人に対してだけではなく、自分に対しても。 | ||||
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まるでハゲをカツラでかくしたような小説だ。ハゲとカツラのパラレル・ワールド? それにしても、自然描写がへただな。「世界の終わり」の方は、もともとまったく現実的じゃないのだけど。 両方の主人公が、3人の女の子から好意をもたれ、いい人だと思われ、簡単に性交したり、誘われたりするのには、鼻が白む。もう勝手にしろって感じ。 それでも、「世界の終わり」は『ギバー』の作者に影響を与えたんじゃないかと思う。 これだけぐだぐだと長い物語を書いたことに敬意を表して星一つプラスした。 「やれやれ」、Oh, my God! | ||||
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村上作品の中でもかなり上位に位置する作品です もっと読んでいたい気持ちになる一冊です。 | ||||
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あらゆる物事に断固とした因果関係や意味を求める方にはおそらく向いていませんが、それ以外の方なら面白く読めるのではないでしょうか。 相変わらず村上春樹独特の言い回しが溢れています。 そして彼の作品には珍しく、若干SFや幻想といった要素がありますが、それも良いアクセントとなっているようです。 | ||||
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村上春樹の中で一番好きな本。自分にとって文学作品の中で最も示唆に富んでいる本かもしれない。 2つの世界が章立てで交互に展開していき、最後に収斂する構成とそれをストーリーとしても両立させていく手腕は見事と言うほかはない。 とっつき難さはあると思いますが、村上春樹好きのヒトには手にとって欲しい作品です。 これからも折に触れ読み返してみたいです。 | ||||
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いろいろレビュー読んでて、やっぱり村上春樹さんの本は無理だ、っていう人は全ての物事をいちいち考えすぎているのだと思います。 やみくろって一体何なの?記号士と計算士の争いはなぜ起こっているの?結局何が言いたいの? なんでサンドウィッチなんかつくるの?なんでパスタなんか茹でるの?なんでそんなに女が寄ってくるの? みたいに。 そんなこといちいち考えてしまう人はきっとこの人の本は受けつけないのかな、と思います。 洗練された文章、構成が織りなす不思議な世界、雰囲気にただ身をあずける。 それが自然にできるか、できないか。 それによって評価が変わってくるのだと思います。 | ||||
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彼の作品はいくつか読んだが、いわゆる村上ワールドのようなものが一番出ているのは多分これだろう なぜ村上春樹は人気なのか、彼の魅力は何なのか、みたいなことを知りたい人はとりあえずこの作品を読むのがいいと思う。 | ||||
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どうも村上春樹氏は短編から拡張させて長編を創作しているようである。 そのせいか初期の長編のこの作品においても、良くも悪くもツギハギ感がある。 そのせいだと思うが、面白い箇所と面白くない箇所がはっきりわかれる。 また伏線っぽい箇所が、結局はあまり発展しないことが他の作品でも時折指摘されているが、そのせいではなかろうか? 普通の小説は起承転結等の技法で一本筋を通すことによってリアリティーをつくりあげるが、それに比べるとツギハギ的で、コラージュ的な要素がある村上氏の小説は、一見散らばっているようにも見える。けれどもよく考えてみると、我々の生活というか人生は普通の小説のような起承転結は通常ではありえない。あたりまえのように複数のことが同時進行するし、自分にとっては重要でないことが突然起こる。 この小説での小便の描写に、それが良く現れていると思う。どんな素敵な恋愛をしていても、どんな緊迫した場面でも、人間は小便をするものだ。その他にも、命をねらわれているかもしれないという状況で、待ち合わせの暇つぶしでポスターを観察していたり、インディージョーンズさながらの暗闇の脱出劇中にまったく関係ないことを考えていたりする。そういう感覚において、村上氏の作品には真のリアリティーが宿ることもある。(逆にバラバラになりすぎて失敗していることもある。) この作品はSF的な土台に、そういう混沌としたリアリティーを盛り込んでいるんだと思う。この作風は僕と鼠のシリーズの初期の三部作にも見受けられます。 | ||||
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今頃(2011年)になり、ついにこちらの作品を読み終えました。 1985年当時に創造された作品なのに、 現代の近未来の描き方と変わってないことに圧倒されました。 是非、映像として見て見たい! 70、80年代のインディアナジョーンズやブレードランナーなどの冒険物やSF物の匂いもするなか、 90年から2000年にかけてのダークシティやマトリックスのさらに無機質で進化した世界につながっていき、 また昨今のインセプションにいたるまで、 世界の終わりもハードボイルドワンダーランドも、どちらの世界観も 時代を超え、国境を超えた影響力が実はあるのではないかと思います。 人間の奥深さ、複雑さをを味わうために、 現代の技術をもってして、美しい映像で堪能してみたい作品です。 映像美は後付けで、Paul Thomas Anderson監督あたりが ストーリー重視で、新天地を開拓してみてほしいものです。 | ||||
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有名な村上春樹に初めてチャレンジしたのがこの作品。 2つの物語が交互に進行して行きますが、読み終えても両者のつながりは 自分にはよく分かりませんでした。「ハードボイルド〜」の物語が終了後、 その主人公の精神が作り出した世界が、「世界の終り」につながるような 気はしましたが。 「ハードボイルド〜」では、お酒や音楽に関する記述が度々現れますが、 それらは作者の趣味・嗜好なのでしょう。地下から脱出する場面等では、 物語がそれなりに盛り上がりますが、引き込まれるほどのおもしろさは 感じられませんでした。 「世界の終り」は淡々と話が進んで行きます。終盤、主人公が、「心が ない」とされる彼女の心を読み取って行く場面など、美しい描写がいく つかありました。 冗長的な比喩表現などによって、読み終えるのに非常に長い期間を要し ました。得てして、おもしろいと感じる物語は、ドンドン先に読み進め、 すぐ読了となりますが、本作品はそうは行きませんでした。 ですが、ところどころに、考えさせられる抽象的な表現があり、再度 注意深く読めば印象がガラリと変わり、名作になるのかもしれません。 しかし、自分にはその気力も勇気も今はなく、しばらくは本棚の飾り となる見込みです。 | ||||
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村上春樹の突き抜けた世界観が惜しげもなく披露されていた作品。 凡人の私には到底、理解不能だった。 海外のメーカーやアーティストを事ある毎に埋め込んでくる、その意図。 自分の影を切り取られ、その影が自分自身に話しかけてきて、特にそれを疑問視しない主人公。 やみくろという、得たいの知れない物体の存在意義。 奇天烈な設定のオンパレード。純文学は難しい。 | ||||
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全く意味のないものを、さも意味深なように脳内変換して受け取ることのできる人には面白いのかもしれない。 文体がオシャレだとか何とか言われているが、何をどう料理して何を作ったかとか、何という銘柄のウイスキーを飲んだかなんていうのを何種類も書き連ねることは小説として必要ない。 どんな女とセックスしたとか、こういう女とはセックスしたことがないとか、1回ならともかく、何度も何度も繰り返す必要性もない。 半分以上が無駄で構成された読み物で、上下巻に分割せずに1冊にまとめることも可能な内容。 どこかの一般人が書いたblogのようで、よくここまでどうでもいいことを延々と書き連ねられるものだと感心する。 | ||||
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高校時代に『ノルウェイの森』を読んで衝撃を受けて以来、村上春樹は、常に僕のヒーローであり、ロール・モデルであり続けてきた。 1985年に出版された本作。個人的には、村上春樹が世界的作家としての一歩を踏み出した、記念碑的作品だと思っている。驚嘆すべきイマジネーション、抜群の面白さ、人の内面世界に迫る物語の深み、そして、小説としての完成度の高さに、胸が震えた。何度も読み返しているのに、そのすばらしさに、感嘆のため息が出た。これだけの作品を、「作家としてのキャリアの初期に」書いたのか!? 村上春樹は、読者とのメールのやり取りを単行本化したものの中で、この作品(そして『ねじまき鳥クロニクル』)を書いたことに触れ、「骨をごりごりと削るような作業だった。一生のうちで、何度もできることではない」と語っている。 この作品が上梓されてから20年以上経った今も、村上春樹は、作家として進化し続け、自らの小説世界を異様なまでに深化させている。 個人的には、この『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』に加え、『ねじまき鳥クロニクル』、『海辺のカフカ』が、現段階での村上春樹の三大傑作だと思う。 Wikipediaの「村上春樹」の項目からの引用だが… … 2008年4月、共同通信社とのインタビューで「今、次の長編を書いてます。長いんです。やたら長いの!」と明かした。「毎日五、六時間も机に向かい、もう一年二カ月ぐらい、ずっと書いてる。」と語り、新作のポイントを問う質問に対し、「それは『恐怖』です。手応えはある。僕の重要な作品になる気がする。」と答えた。 … キャリアの初期にこれだけの達成をし、約30年のキャリアの間で、異様なまでに物語を深化させてきた作家が、これ以上、物語の深みを追求する…もう、言葉が出ない。 | ||||
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最初、舞台に入っていけませんでした。異様で、奇妙で、安っぽい架空の世界のようにさえ感じました。その状態から舞台に入り込むまで、100ページ程かかりました。そこからは、読むのを止められませんでした。上下巻、1日で読み切ってしまいました。突拍子も無い世界から、”こんな事もあり得るかもしれない”と思わせる所まで引っ張っていく、(僭越ながら)春樹氏のパワーを感じたと言いたいです。他の作品も楽しみです。 | ||||
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ストーリーは非常に良かったと思う。展開に引き込まれ、早く次が読みたいという衝動に駆られた。もっとも、長い比喩や比喩としては難解に過ぎるものが多く、それらは読み飛ばしたいと思ってしまった。冗長な比喩表現が物語の展開の足を引っ張っていると感じた。設定や人の心に着目した点、それを表現しようとしている点は評価できるが、心がないこととの対比を生かせなかったように思う。世界の終わりの図書館の女性など、心がないという点は強調されているが、心がある者と対比や差が伝わってこなかった。個人的には、影に最も感情移入できた。 | ||||
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大学生の頃に村上春樹作品を読みあさり、その中で一番好きだったのがこの本です。切なさがたまりません。 | ||||
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この作品は例えるなら、よくできた精密機械のようだ。余分な隙間が無い。細かいパーツも素晴らしく、その出で立ちは美しいほどに完璧に近い。 読み始めると、この作品の持つ圧倒的な文章力と巧みに練られたストーリーで、ぐいぐいと引っ張るパワーを感じることが出来る。そこですんなり感情移入となれば良かったが、自分はそのドアを見付けるのに手間取った。それを見つけたのは、下巻の半分を過ぎた辺りだ。だから純粋に楽しめたかと言うと、そうではない。 好きな人はとことん好きになるんだろうな、と思う。そういう意味では残念だ。けれど、素直にいい作品だとは言える。最高傑作と謳われるのも分かる気がする。文章、ストーリー共に解りやすい。結末は他の村上作品と比べても、すっきりしている。あとに残る独特な余韻は例によってあるが、それは決して居心地の悪いものではない。少なくとも、個人的にはそう感じた。またいつか読み返してみようと思わせる一冊だ。 | ||||
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個人的には最高傑作。2つのストーリーが同時進行していく構成は、読み進めるとともにリンクする。 村上春樹氏の作品は「哲学」を題材にし、深層心理の描写に比喩表現が多く用いられる。 しかし、本作品は「科学」を題材にし、現実と虚構の狭間を上手く表現している。珍しくオチが理解しやすい。 (東野圭吾氏の作品、「パラレルワールドラブストーリー」と似通った雰囲気を持っているだろうか?) 本題に入るまでの長さは相変わらずだが、入ってからの物語の展開速度は他作品の追随を許さない。 「もし存在するなら巻き込まれてみてもいい世界」、ぜひ一読していただきたい。 | ||||
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賞を受賞したり、ファンの間でも評価が高く、期待して読みました……が ……えらくスケール小っさくないですか?計算士、記号士という独自の特権的な職業が出て来て、かなり生々しい勢力争いがされてるようですがそれはあくまで背景で、作中、主人公が遭う被害は、家メチャクチャにされて、ちょっと腹切られるだけ。 地下の冒険も非現実的過ぎるし、「やみくろ」も結局何なんでしょう?単に邪悪な存在?そんなもんいませんよね、現実には。この作品は単なるファンタジーですか?オマケに登場人物も非常に少ない。なんていうか、この作者の作品の主人公は、自分を大事に大事にするのが多いですね。「〜じゃないか」とか言って、反省しない。 あと、周りに愚かしい人間がいて、それに主人公は巻き込まれてしまう、みたいなパターン。「やれやれ」とか言って。作者のそれとなく、しかし揺るぎない自己肯定に付き合わされ、それに共感できた読者には、彼の作品は傑作なんでしょう。ある意味、今の時代を象徴する作家かも。僕には合わなくなりました。ただ、音楽や小説に対する知識、引用は並の作家とは一線をかくすと思います。 | ||||
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