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世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド
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世界の終りとハードボイルド・ワンダーランドの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.24pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全267件 1~20 1/14ページ
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色々と馴染めなかったりイメージしにくかったりするところのある物語でしたが、【ハードボイルド・ワンダーランド】のパートのラスト第39章、主人公の〈私〉の心に去来する思いとその目に映る風景を描いた描写は、とても良かったです。味わいの深さ、静謐感の美しさ。胸に満ちてくるものがありました。 登場人物のなかでは、【ハードボイルド・ワンダーランド】のパートに出てくる博士の孫娘、〈ピンクのスーツを着た太った娘〉のキャラがとても魅力的でしたね。〈私〉を地上へと導く地底での冒険のナイスなフォローも良かったけど、最後の登場には「おおっ!」てな感じで、私、思わず心のなかでガッツポーズしちゃいました。 | ||||
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奇数章の【ハードボイルド・ワンダーランド】と、偶数章の【世界の終り】の二つのパートが、今後どのように繋がり、融け合うのか。 現在は別々の世界の話として進んでいる(ように見える)この二つのパートの謎、その話の行方に興味を惹かれながら読んでいってます。 冒険小説風の〝動〟の【ハードボイルド・ワンダーランド】のパートのほうが、読んでいて面白いかな。〈太った娘〉のキャラが魅力的ですね。ただ、主人公の〈私〉がセックスとかぺニスの勃起とかに何度か言及するくだりは、「おいおい、またかよ」てな感じで、私は馴染めませんでした。 一方、幻想ファンタジー風の〝静〟の【世界の終り】パートの話は、文庫本の最初に折り込まれている地図を引っ張り出して眺めながら読んでます。このパートの主人公の〈僕〉の影が、本体から切り離されて存在する辺りの描写に、不思議な妙味を感じました。あとは、この世界を囲む〈壁〉とか、もの言わぬ〈一角獣〉とか、そういう存在の謎めいた不可解さが、印象に残ります。 | ||||
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世界の村上春樹、初めて読みました! (ちなみに村上春樹訳のチャンドラーの長編はすべて読んでます。おもしろかった) これはいったいどんな物語だったんだろうなあ・・・あ、村上春樹の作品を通読してる人にとって、以下、的外れな感想かもしれませんが。 いわゆる「文学」的作品といういうのだと開高健や吉行淳之介くらいが好きな作家(古!)で、作品の主題に対する自身の向き合い方とかその表現の仕方が文学的という認識くらいしかないんだけれど、日常から飛躍するという物語だと安部公房くらいかなあ、でもその作品も物語のベースにあるのは普通の日常の営みなのだけれど、これは最初から日常とは異質な状況から始まるわけです。で、それが「ハードボイルドワンダーランド」と「世界の終わり」という(おそらくは何らかのつながりを持つであろう)物語がスイッチしながら続きます。 で、ここでかなり違和感があるんだよなあ・・もし物語として非日常の世界を設定したうえで人間の葛藤を描きたいのであれば、それって「文学」という定義や価値を認める必要もないと思うわけです(もし、この作品をSFとかファンタジーとかの作品と比べた時に、ここで描かれた世界観の”なんでもなさ”に、ちょっと興ざめしちゃいます)。フィクションとしての瞠目もダイナミズムもほとんどなくて、設定だけだったら物語の広がりを期待させるようなものはもちろんないし、これだったら世界観の構築と人間の葛藤ということでは親しんでいるSFとかにも優れた作品が多くあるように思うし・・ チャンドラーの長編の翻訳をやっているからか、そういう点では「ハードボイルドワンダーランド」での事細かな描写や言い回しの重なりなんかは楽しく読めたけど、ここで描かれるエピソードが一つの主題に向かっていくようにも感じないし、これと「世界の終わり」という二つの世界を(一角獣で)つなぎ合わせることで結局、何を言いたかったのか・・それが、読後の詩的喪失感を目的としていたとすると、やはり自分が「文学」的作品というものにもっている(ある意味固着的な)いずまいを感じることはできませんでした。 もちろん作品の中に何かの答えを求めてるわけでもないのですが、あえて非現実的な設定をしたうえで、たんに「情緒」とか「余韻」だけを残して、それで高い文学性があるというのであれば、もうすこし「ブンガク」というものの裾野を広げてもらえれば、SFとかエンタテインメントとかの作品の中にも優れたものがあるような気がするんだけどなあ・・その手の本を好きで読んでいる人は、こういった作品をどう評価してるんだろうか。 ま、「文学」であるかないかという拘りそのものが的外れだというのもあるかもしれないけど、もし村上春樹の作品が、あえて非日常的な世界のなかでおこる普遍的な心象を描くことで「生きること」のなにがしかを問いかけるということであるとすれば、やはり自分にはそれに対する主題の探求や、その同調と理解が不足しているんだろうなあ・・と思ったりもしました。 | ||||
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村上春樹ファンからは最高傑作とも言われているが、確かに傑作でした。最高傑作と書けないのは全てを読んでいないからだけ。この壮大な物語をイメージして文章に表現出来るのは圧巻の一言。。。 | ||||
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残念だが、時とともに違和感が残る作品も結構ある中、この作品は40年近く前の作品にもかかわらず全く時代に流されていない。たぶんこれからもそうであろう。それが村上春樹の凄さかもしれない。下巻も楽しみです。。。 | ||||
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ストーリーはおもしろかった。途中、進展がわからなくなり、一章ごとにメモを取って読み進めた。 性描写の箇所はそれほど必要なのかと思う。自分には、傑作だった。 ただ、読み進めて初めてわかったが、ページが破れ、しわくちゃで、わからないように中に巧妙に折り込んであった。 | ||||
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村上春樹をすべて読むトライアルですが、現時点で上巻の76ページで停滞。他の星一つの方々のいう通りなんでしょう、さっぱり面白くない、感情移入できない、読み進めない状況です。 昼休みに仕事よりは少しはマシかも、と1日1ページのペースですが、最新作の不確かな壁のようにつまらないです。 こんなひとがノーベル賞もらえるわけないです。 | ||||
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村上春樹さんの作品の中で、なぜか未読のままだった。単行本がなくて文庫で購入。読み始めるとどんどん物語の世界に引き込まれてしまい、すぐに読了。みなさんにもお勧めします。 | ||||
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村上春樹さんの初期の作品だが、よくもこんなストーリーを考え着くもんだと感心。上下巻とも一気に読んでしまった。再読もすると思う。世界の終わりやワンダーランドが示唆するものは何か?。いろいろ読者に考えさせる物語である。 | ||||
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四半世紀前に読んで個人的ベスト村上春樹(というほどくまなく読んでいないが)と思っていたが、いろいろ忘れていたので再読。 きっと以前読んだときは博士の解説等解らないまま読んでいたと思う、今回はすごく複雑に組み立てられたパラレルワールドが丁寧に説かれている印象が味わえて嬉しい。自分の読書の読解力や我慢、勢いの力があがったか。 そして村上春樹的な価値観、美意識がストレートに描かれているのが、真摯でカッコつけてていいなぁと思った。今の村上春樹にはこのキラキラは書けないよね。 大食いの女の子、ロケンロールなタクシードライバーがチャーミング。 | ||||
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どれもコンスタントに面白いのは本当にすごいと思う。 この作品は訳の分からないペーパークリップが散らばってるんだけれど、なんとなく形がわかってきて、どうなるかも分かるのに面白いです。ストーリーが面白いということではなく、文の運びが秀逸。読んでいて脳が喜んでいる感じがします。 | ||||
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もちろん下の方が色々わかってくるので面白く読めます。上でやめちゃうのは勿体無い気がする 私は今の時点では村上春樹さんの本の性的な描写がどの本においても苦手なのですが、それでも彼の本にはこの人の書く物を読みたいと思わせる文の力と美しさがあると思います。これからも読みます。 | ||||
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料理が美味しそう 服飾がたのしい 音楽と文学がいい 車種がいい | ||||
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新刊「街とその不確かな壁」を読み終えたので、新たに電子書籍で購入し再読。新刊が静であるのに対し、こちらは動というイメージ。読みやすい文体なので、先へ先へと読み進めてしまいがちだが、注意深く慎重に読み進めることで、色々な発見がある。 | ||||
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よくある質問。人生最後の晩ご飯は何を食べる?あと1日で世界が終わるとしたら何をする?というような。「ハードボイルドワンダーランド」の私は、好きな女の子(といってもアラサー)の所へ行き、よく日は公園でビールを飲む。その女の子と別れた後は、自分のアパートへ電話をする。最後は港へ出かけてボブ・ディランを聞く。なるほど。それもありだな。 「世界の終わり」の「僕」は、最後に残ることを選択する。と、なると、『街とその不確かな壁』の「私」はいったい何者なのだろう。うーん、難しい。でも好きな作品だからいいか。 | ||||
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以前読んだときはもっとハラハラドキドキしたような記憶があるのだが、月日が経って再読すると、饒舌すぎる表現が気になる。まるで西尾維新のようだ。『街とその不確かな壁』と読み比べるために読んでいるのだが、最新作の方がずっと洗練されている気がする。それでも好きな小説であることに変わりはない。下巻も楽しんで読むことにする。 | ||||
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やはり私的に彼の絶頂本は1Q84ですね。ここでも作者のフレーズは相変わらず素晴らしいですが、彼が何故にノーベル獲れないのかが良く理解できる作品だと思いました。 | ||||
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雷に打たれたように感動した。 | ||||
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『世界の終り』と『ハードボイルド・ワンダーランド』という2つの小説が交互に並んでひとつの長編を構成しているタイプのもので、まぁ一種のSFでしょうか。最初のうちは物語の設定の詳細が明かされないのでその意味不明さにイライラしながらも妙に詳細が気になるのでページをめくってしまいます。そして、中盤でその詳細が明らかになると、その馬鹿馬鹿しさというかSFとしての緩さに嫌気がさしてきます。しかし、それを我慢して読み続けると、流石に物語をダイナミックに展開させる力量は相当なもので、なかなか読ませる作品だなと感じるに至りました。ただ、主人公の最後の決断は、ちょっと解せませんでした。あのように決断をした理由が納得出来ませんでした。 そもそも、この作者の良さはリアリティのある物語にこそよく表れるのではないかな、と思います。本作は誰一人として登場人物は固有名詞を持ちませんが、作品中に登場する物、音楽、本などは、非常に具体的に特定されています。そこがまた楽しい。小説の中に登場する、そういうリアルな世界観にこそ、どうも病みつきになってしまう作者の良さが反映してくるように思われます。また、本作品に限りませんが、村上作品の多くは登場人物が全て「村上春樹」です。それはちょうどドストエフスキー作品に登場する人物が皆、「ドストエフスキー」なのと同じように、です。そして、それを分かった上で「村上春樹」を楽しむ者が村上主義者なのです。そういう意味で、 『遠い太鼓』 のようなノンフィクションは作者の良さが素直に表現されていて大傑作だと言えます。 (上)で心に残った一節は、p85のこれ。「僕はときどきこんなふうに思うことがあるんだ。僕らはみんな昔まったく違う場所に住んでまったく違う人生を送っていたんじゃないかってね。そしてそういうことを何かの加減ですっかり忘れてしまい、何も知らないままにこうして生きているんじゃないかってね。」どことなく、 サマセット・モームの『月と六ペンス』 を連想させる言葉です。モームの名前は本作中にも度々登場するし、きっとどこかでつながってるんじゃないかな? | ||||
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本作品の感想は (上)巻 の方に書きましたが、(下)巻でずっと気になることがひとつあります。それが、「手風琴」のこと。アコーディオンの古い言い回しですが、このアイテムが作品中でひとつの重要な役割を果たしています。 で、作中のどこでも「手風琴」と書かれているにも関わらず、何故か(下)巻のp216でだけ、「アコーディオン」と書かれているんですよね。これは一体、何か意味があるのか?? ずっと気になっています。 | ||||
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