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残虐記



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【この小説が収録されている参考書籍】
残虐記
残虐記 (新潮文庫)

残虐記の評価: 3.44/5点 レビュー 101件。 Dランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.44pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全17件 1~17 1/1ページ
No.17:
(3pt)

なかなか重い内容

どうしても読みたかった本。思ったよりも重い内容でズッシリきました
残虐記 (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:残虐記 (新潮文庫)より
4101306354
No.16:
(3pt)

最後まで読ませる引きはあるが中身はありがち

監禁少女という題材事態の吸引力がすごいのと、流石の文章力で読ませるけど、大したことはないという読後感。 でも読んじゃうという中毒性。
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4101306354
No.15:
(3pt)

今でもどこかで監禁されたままの少女がいるのかもしれない

読んでいて辛かった。
どうしても新潟少女監禁事件を思い出してしまう。
他人の管理の中で日々を生きることはとてもつらいので、
精神の安定を図ろうとする主人公の思考は理解できるしリアリティがある。
成長した少女(=小説家)は一体どこに行ってしまったんだろう。
あまりしたくない想像をしてしまう。
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4101306354
No.14:
(3pt)

もやもや

 桐野氏だから相応のレベルは維持していますが、内容の面白さのわりに、もやもやが残ります。ケンジへの気持ちは、もう少し書き込んでいただきかった。主人公の結婚相手にしても、もう少し驚かせて欲しかったと思います。読みはじめには、大きなどんでん返しを期待していました。それがなかったのが残念です。
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4101306354
No.13:
(3pt)

スッキリしなかったけれど

少女誘拐監禁事件を題材にした小説。
読後感は決してよくはない。
でも、読み始めると一気に読み進めた。
実際にもあったあの誘拐監禁事件を
思い出さずにはいられないけれど
想像していたストーリー展開はいい意味で裏切られる。
主人公の少女が、苦しみから逃れるために
妄想の世界に入り込んだ「毒の夢」
妄想のはずなのに事実とほとんど変わりない、というところが恐ろしい。
結局彼女は一生引き摺っていくんだろうか?
いくつもの謎が残ったままなので
スッキリ感はないけれど
色々と考えさせられた作品だった。
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4101306354
No.12:
(3pt)

さくさく読める、展開早い、テンポもいいよ。だけど、読後感がワルイ。

なんか全体に汗臭いというか、なまぐさい金属臭のするほこりっぽい話。
想像力がいかに人を傷つけるか、ウワサがどれだけ強力な魔力を持つのか、
人はどれほど残酷なのか、なまなましい悪意をこれでもかとぶつけられる感じ。
受け止められる体力がないときには、読まない方が無難!
昔綾辻行人かな?言っていたけど、根元的な恐怖とかまとわりつくような底冷えのする悪意を究極に表せるのは、絶対に女性だと思う。
男性にはここまでは書けないのでは。
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4101306354
No.11:
(3pt)

「事実を超える小説」を書くのが桐野夏生のはずだが・・・

実際の事件をモチーフにした小説は多くあるけど、事件の表面をなぞっただけで、それなら優れたノンフィクション作家が追ったルポを読んだほうがいいや、と思わせる作品が多かったりする中、桐野夏生が書く事件をモチーフにした小説で描かれる登場人物の人間性には、事実を超えた事実のような凄味を感じ、これが小説家の仕事だよな、と一人で驚嘆していた。
しかし、この残虐記に関してはそのような感じはしない。たしかに、構成も凝っている。長編というより中篇といったページ数だが密度は濃い。だが、実際に起きた少女監禁事件という事実を超えた小説とはいえないように思う。様々な悪意や妄想が張り巡らされているが、これらが事件と絡み合わずに宙に浮いているように感じた。
この作品には二つの謎があると解説では記されている。その一つが作品の冒頭にある「わたしは先生をゆるさないと思います」という犯人が書いた手紙の言葉の解釈なのだが、解説者によると様々な解釈ができるようだ。また作者の桐野自身は「思わず書いてしまった、自分でも意味がよくわからなかった(後略)」と語っていたと言う。
事実かもしれないが、違和感が残った。モデルとなった事件で、誰もがきっと一度は想像したこと、それがこの作品のラストに明かされるのだが、謎とされる犯人の言葉は、やはりこのラストのために用意された単純な伏線に過ぎないというのが私の解釈だ。
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4101306354
No.10:
(3pt)

小品たがいかにも桐野氏らしい作品

私は桐野氏の作品を、一貫して「女性のサバイバルの物語」という読み方をしてきた。本作品も、少女監禁事件を題材としていながら、監禁された少女(当時小学校4年生)と、その後の人生における、彼女のサバイバル戦略が描かれている点では、他の桐野氏の作品と同列のものだ。
しかし、ここで描かれているサバイバルも、今までの大作と同様に極めて過酷な物語になっている。
監禁生活における、少女が考え出した狡猾なる男との関係性。そして、解放された後、世間の好奇と興味にさらされ、喪失した現実と折り合いを付けるために、彼女が見つけた「毒の夢」。その彼女だけの逃避的現実であった世界さえ、成人の男たちの静的な妄想の沼と気付いたときの深い絶望。
それ以来彼女は、「性的人間」になったと書く。ここでの「性的人間」とは「常に、ケンジの性的妄想とは何か、という問いを生き」ることであり、「他人の性的妄想を想像すること」だと。
彼女の唯一の武器は想像力。奪われたものに対して唯一立ち向かえる力。ですから、そこには真実など、もとからないのかもしれない。
考えてみると、この小説そのものが、リアルの衣を纏いながら謎と嘘に満ちている。この小説を読もうとする読者の意図そのものが、性的好奇心と妄想であることを嘲笑うが如く。小説の結末を「救われない」と書くこさえもが、もしかすると間違いなのかもしれない。余りにもうがたれた闇は深く、しかもある意味で強靭である。
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4101306354
No.9:
(3pt)

小説になりえなかった

桐野氏の作品は「OUT」や「グロテスク」等代表的且つ下敷きがあるような
物しか読んでいなかった為、誘拐監禁をテーマにこの作品を持ってきた時も
彼女なら題材にするのも止むを得ないと思った。
しかし、「グロテスク」や「リアルワールド」に比べ
今作品においては題材に寄りかかり過ぎた部分も多い。
「残虐記」と同じく曖昧なラストを迎える「グロテスク」が
高く評価されているのは、露悪的でありながらも登場人物達の心情が
丹念に綴られ、横糸縦糸のように組み合わさった結果、作品のテーマである
「悪意」が浮き彫りになるという小説の表現様式の真骨頂に
到達していたからだと思う。
「残虐記」は残念ながら事実(題材)ばかりが大きく意識され
それを超えた「小説(フィクション)」になることが出来なかったが、
筆者の力量は確かなものだと思うので次作以降も期待したい。
残虐記 (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:残虐記 (新潮文庫)より
4101306354
No.8:
(3pt)

期待はずれの面も・・・

異常な状況下での監禁生活。10歳の女の子が体験するにはあまりにも残酷なものだった。1年後家に戻った彼女はもう以前の彼女ではない。家族もまた以前の家族ではなくなっていた。事件はあまりにも深い傷を残してしまった。周囲の視線も突き刺さるようだ。被害者は、事件が解決したあともずっと心の痛手を引きずっていかなければならない。だが、驚いたのは彼女の心理状態だ。人は極限状況に置かれた時、そうなってしまうのか?そしてそれは、何十年たっても消えないものなのか?ラストはちょっと期待はずれ。残念ながら、意外性も感じなかった。
残虐記Amazon書評・レビュー:残虐記より
4104667013
No.7:
(3pt)

グロテスクと同じ構造だが....。

複数の語りによるスタイルで重厚かつ重層的に人間を描いた「グロテスク」同様の芥川龍之介の藪の中を彷彿させる「いったい何が真実か」をコアとして作品は進む。しかし、行為・具体化という描写を中核として高い完成度を達した「グロテスク」と比較すると、その重層性は薄い。~作中作家による過去の分析が妄想とリンクして夢を作るあたりの設計は上手いのだが、監禁者と主人公の関係性の本質に到達するポイントがあっさり前半に頻出しすぎ、その結果、サスペンスのストーリテリングとして安易な結果も多い。全体として過去への分析そのものがストーリーの核を成す形態である事が裏目にでて「語るに落ちる」に至り、単純に言えば、平坦な分かりやす過ぎる説明的作品になってしまっている。~本作は2002年に雑誌連載であったようだが、制作実行は「グロテスク」とどちらが先であったのか?正直、「グロテスク」に到る、実験習作、といった印象が拭えない。~平凡な作家であれば「力作」と認知されてしかるべきかもしれないが、「OUT」「グロテスク」といった卓越した完成度を達成した著者ほどの実力作家からすると、本作を『桐野夏生のマスターピースの一つ』とは言いがたく、まだまだ高い到達点を望みたい。
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4104667013
No.6:
(3pt)

泉鏡花賞後の第一作ですが・・・

「柔らかな頬」を再読し、これを次は有香の視点で読めればと考えた矢先の残虐記。たまらず買って読んではみましたが、そこまで話はうまくいくわけもありません。新潟少女監禁事件と繋げて読んでしまうと心が痛んでなりませんが、今すべてをゼロにして読み進めてみると桐野夏生らしさが存分に出た作品だと思います。結末の部分が何ともひどく曖昧なのも彼女の策略だと考えれば、泉鏡花賞後の第一作にふさわしい作品ではないでしょうか。しかし、事件当事者の立場となればどうなのでしょうか。当事者を中心に描いた著者は、この作品を書いていてどう感じ、なぜ刊行するに至ったのでしょうか。事件や読者の反応のせいかどうかは別としても、著者のHPにおいて、この作品の作者のコメントがないのは残念でなりません。文庫版発売の際には事件に対するコメントを包み隠さずはなしていただきたいものです。
残虐記Amazon書評・レビュー:残虐記より
4104667013
No.5:
(3pt)

あまりにもリアル

数年前に実際に新潟で起きた少女監禁事件を下敷きにしているようです。あれは本当に残酷な忘れることのできない事件でした。あの事件を知ったときと同じ衝撃と痛みがあり、だからこそ「単なる本の中のお話」としては片付けられない作品です。残酷で汚くて寒気のするような負の部分においてのリアルだけが非常に強いです。少女の心が変な風に大人になっていくのも切なかったです。そして犯人は本当に知能の少ない大人なのか、それともそういう部分にだけ頭のいいものすごく計画性のある犯行をしたのか、私には判断がつかなかったのがただ悔しいです。それにしてもまだあの事件からたった数年。こんなにはやくあの事件を彷彿とさせるような本が出版されたなんて、被害者や周囲の方のことを思うと複雑です。
残虐記Amazon書評・レビュー:残虐記より
4104667013
No.4:
(3pt)

犯人きもい

桐野夏生、、クールすぎる。流れるような文体から醸し出す、恐ろしいほど現実的な描写。しかし、タイトルの残虐記といわれるほど、何も残虐なことはないと思うが。残虐ものを期待して読むのは進めません。でもでも、桐野作品は85%ハズレなし!それにしても犯人の男の描写はリアルだったなー。うそ臭いハッタリミステリーが多い中、彼女の作品は常に何か大事なことを含めた作品だと思います。☆3つなのは彼女ならもっとレベルの高い小説を他で書いてるし、書けるから。
残虐記Amazon書評・レビュー:残虐記より
4104667013
No.3:
(3pt)

残虐というより残酷

初めて読んだ桐野作品でしたが、本作だけ読んで桐野夏生を理解するのは非常に難しいですね。それはそうと、タイトルから察するにどんなグロい話しかと身構えて読み進めましたが、むしろピュアな話で予想は裏切られました。しかし失望ではなく、恐怖と切なさが漂うサスペンスミステリーとして引き込まれ、一気に読み切りました。作中に手記と小説を取り込んでいるあたり非常に技巧的で、文章も巧い為、一気に読めるのですが、読者に対し解答を用意していないというところ、非常に歯痒いです。明るい未来に向って行動しているわけではないので、主人公(被害者)がどう決断したのかというヒントがもう少しないと収まりが悪いと言うか、読後感が悪いです。まあ、ハッピーエンドなど望むべくもないテーマだけに、当然そのあたり計算ずくのはずですが、現実の事件をモチーフにしている事もあって、拒否反応を起こす方もきっとおられるでしょう。創作と割り切って読んだ私は、他の桐野作品もチャレンジするつもりになっています。作家としての力量にはさすがに感心しました。
残虐記Amazon書評・レビュー:残虐記より
4104667013
No.2:
(3pt)

時間つぶしにはなったけど.....

この作家、顔に似合わず悪趣味だな......
残虐記Amazon書評・レビュー:残虐記より
4104667013
No.1:
(3pt)

現実と想像力の相克

この物語では再三にわたって現実と想像力の相克が語られる。しかし懸念すべきは「リアルワールド」「グロテスク」、本作、と徐々に想像力の飛翔の角度が落ちてきているように思われる点だ。これからも桐野さんの作品は読み続けることになろうが、もう一度「OUT」のような充実を、と期待したい。あざといタイトルは谷崎潤一郎晩年の同名作(婦人公論連載中、読者の抗議で中断)からということらしいが、そちらをぜひ読んでみたい。谷崎作品のフィクションとしての練度は現代作家の比ではなく高いから。
残虐記Amazon書評・レビュー:残虐記より
4104667013

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