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インターセックス



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【この小説が収録されている参考書籍】
インターセックス
インターセックス (集英社文庫)

インターセックスの評価: 3.98/5点 レビュー 54件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.98pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全54件 21~40 2/3ページ
No.34:
(4pt)

性別のあいまいさ

両性具有、それが話題になるのはスポーツ大会の時、よい成績を出した女性選手が実は男だったと成績を無効にされるという事件がおきたときである。
それ以外この問題はあまり取り上げられることがない。
性同一性障害と違い、肉体的な欠陥(!)として最もデリケートな秘密として隠されているものではないだろうか?
「エンブリオ」で悪魔のような天才医師として描かれた岸川、彼は産婦人科医の医療裁判で現在産婦人科が抱える問題について的確な証言を行う、それを傍聴していた産婦人科医秋野翔子は彼の経営する病院で働くこととなり、以前岸川が行った犯罪を暴いていく。

インターセックス(半陰陽)に対し、早期から肉体的な手術やホルモン治療を施し性を決めてしまおうとする岸川、それに対し、なるべくそのままにしてその肉体を尊重すべきという秋野。
この二人の考えはどちらが正しいとはいえない、しかし岸川が「エンブリオ」の時に行っていた恐るべき実験(男性の出産)はそういった半陰陽の人に光明を照らすものであったという事、悪魔のようだった岸川の別の面もわかってくる。

性を認識し、色々な意味で考えさせられた作品であった。

インターセックス (集英社文庫)Amazon書評・レビュー:インターセックス (集英社文庫)より
4087467295
No.33:
(4pt)

性別のあいまいさ

両性具有、それが話題になるのはスポーツ大会の時、よい成績を出した女性選手が実は男だったと成績を無効にされるという事件がおきたときである。
それ以外この問題はあまり取り上げられることがない。
性同一性障害と違い、肉体的な欠陥(!)として最もデリケートな秘密として隠されているものではないだろうか?
「エンブリオ」で悪魔のような天才医師として描かれた岸川、彼は産婦人科医の医療裁判で現在産婦人科が抱える問題について的確な証言を行う、それを傍聴していた産婦人科医秋野翔子は彼の経営する病院で働くこととなり、以前岸川が行った犯罪を暴いていく。
インターセックス(半陰陽)に対し、早期から肉体的な手術やホルモン治療を施し性を決めてしまおうとする岸川、それに対し、なるべくそのままにしてその肉体を尊重すべきという秋野。
この二人の考えはどちらが正しいとはいえない、しかし岸川が「エンブリオ」の時に行っていた恐るべき実験(男性の出産)はそういった半陰陽の人に光明を照らすものであったという事、悪魔のようだった岸川の別の面もわかってくる。
性を認識し、色々な意味で考えさせられた作品であった。
インターセックスAmazon書評・レビュー:インターセックスより
4087753867
No.32:
(3pt)

題材との適切な距離が著者には欠けている

全460頁の小説でしたが、ほぼ一気に読みました。最初の2/3はおもしろいと思って読んでいましたが、結末に不満です。
 テーマや問題提起も社会的な示唆を含んでいる傑作には間違いありませんが、他のレビューにもありますが、本当の主題は何?という疑問は残りました。インターセックスの自助グループの場面が延々と続いたり、バランスの悪さもある。しかも、ドイツ人が東京をトキオ(Tokio)ではなく「トーキョー」と発音したり、ディテールの甘さや欠如がいたるところに見られます。最終章の「遺書(手紙)」もそうですが、ナラティブで“見せる”のではなく、一度しか登場しない人物らに延々と語らせたりする手法は文学というよりパルプフィクションです。
 ミステリー仕立てにはなっていますが、結局は院内でもホテルでも、やさしいビデオゲームのように主人公(ヒロイン)である女医・祥子に向かって人びとが寄ってきてはご都合主義的にドアが開いていくのでは出会いの連続にすぎず、ミステリーとは呼べません。彼女が実際に調べたのは、ホテル従業員への質問とアメリカの某団体への問い合せメールくらいのもの。しかも、院内で諜報活動をさせる岸川院長がホテルでは同様のことを同様のレベルでしてないとは、摩訶不思議。大病院でありながら、犬のようなMR営業マンも登場しなければ、厚生(労働)省OBや警察官僚OBを雇っていないのに5年前の連続死亡事件について継続捜査もなにも無いって、話がうますぎます。(笑)
 かなりの確率で毎年生まれているというインターセックスの人たちにかんする問題提起そのものはすばらしいと思うし、考えさせるものです。しかし、インターセックスの人たちが登場人物として読者の前に現れたときの記述には不満を覚えました。翔子も女医として幾人もの人たちに患者として接しているのであれば、もっとディテールをもって表現されてしかるべき。最後の【秘密】のため、妙なもどかしさを残したのかもしれませんが、女優だった友達の話は出てきても、彼氏やら旦那さんの話が一切出て来ないのですから、ほとんどの読者はあの衝撃のシーンが、それほどは衝撃ではなかったと思います。
 ノンフィクションの要素にはべったりぐっちょりでありながら、フィクションの部分がやけにカサカサしたドライな扱いを受けているように思うし、何が主題なのか分かりずらいのも、著者自身がそれぞれの題材とのそれぞれ異なる距離感を客観的に理解していなかったためではなかろうか。サンビーチ病院やホテル、同病院の地下施設など、考えようによっては、アメリカ映画ならば低予算で作れてしまうホラー映画の設定のようでした。せっかくの設定はベストロケーションにも思えますが、文学として隠喩や暗喩など、心に残る場面や記述がないのですから、仕方ありません。
インターセックス (集英社文庫)Amazon書評・レビュー:インターセックス (集英社文庫)より
4087467295
No.31:
(3pt)

題材との適切な距離が著者には欠けている

 全460頁の小説でしたが、ほぼ一気に読みました。最初の2/3はおもしろいと思って読んでいましたが、結末に不満です。
 テーマや問題提起も社会的な示唆を含んでいる傑作には間違いありませんが、他のレビューにもありますが、本当の主題は何?という疑問は残りました。インターセックスの自助グループの場面が延々と続いたり、バランスの悪さもある。しかも、ドイツ人が東京をトキオ(Tokio)ではなく「トーキョー」と発音したり、ディテールの甘さや欠如がいたるところに見られます。最終章の「遺書(手紙)」もそうですが、ナラティブで“見せる”のではなく、一度しか登場しない人物らに延々と語らせたりする手法は文学というよりパルプフィクションです。
 ミステリー仕立てにはなっていますが、結局は院内でもホテルでも、やさしいビデオゲームのように主人公(ヒロイン)である女医・祥子に向かって人びとが寄ってきてはご都合主義的にドアが開いていくのでは出会いの連続にすぎず、ミステリーとは呼べません。彼女が実際に調べたのは、ホテル従業員への質問とアメリカの某団体への問い合せメールくらいのもの。しかも、院内で諜報活動をさせる岸川院長がホテルでは同様のことを同様のレベルでしてないとは、摩訶不思議。大病院でありながら、犬のようなMR営業マンも登場しなければ、厚生(労働)省OBや警察官僚OBを雇っていないのに5年前の連続死亡事件について継続捜査もなにも無いって、話がうますぎます。(笑)
 かなりの確率で毎年生まれているというインターセックスの人たちにかんする問題提起そのものはすばらしいと思うし、考えさせるものです。しかし、インターセックスの人たちが登場人物として読者の前に現れたときの記述には不満を覚えました。翔子も女医として幾人もの人たちに患者として接しているのであれば、もっとディテールをもって表現されてしかるべき。最後の【秘密】のため、妙なもどかしさを残したのかもしれませんが、女優だった友達の話は出てきても、彼氏やら旦那さんの話が一切出て来ないのですから、ほとんどの読者はあの衝撃のシーンが、それほどは衝撃ではなかったと思います。
 ノンフィクションの要素にはべったりぐっちょりでありながら、フィクションの部分がやけにカサカサしたドライな扱いを受けているように思うし、何が主題なのか分かりずらいのも、著者自身がそれぞれの題材とのそれぞれ異なる距離感を客観的に理解していなかったためではなかろうか。サンビーチ病院やホテル、同病院の地下施設など、考えようによっては、アメリカ映画ならば低予算で作れてしまうホラー映画の設定のようでした。せっかくの設定はベストロケーションにも思えますが、文学として隠喩や暗喩など、心に残る場面や記述がないのですから、仕方ありません。
インターセックスAmazon書評・レビュー:インターセックスより
4087753867
No.30:
(5pt)

医療問題に一石を投じる。

「エンブリオ」の続編で、舞台はサンビーチホテル。産婦人科、中でも体外受精や性転換手術、生殖医療、臓器移植技術などの最新技術を誇り、充実したサービスで評判高い一流一大病院。

登場人物も、「エンブリオ」でお馴染みのヒトたち。主人公は、岸川院長から泌尿婦人科のドクター、秋山翔子にバトンタッチされています。彼女は岸川院長にヘッドハンティングされ、サンビーチ病院にやってきました。

「インターセックス」、彼女が主とする患者。本書は、タイトル通り、そのインターセックスを深く、深く掘り下げた作品なのです。
インターセックスの発現率は100人に1.5人。激しい痛みを伴う手術を幼き頃から何度も何度も繰り返し、その珍しさ、貴重さゆえに、まるで見世物のように扱われる。
診察台のカーテンの向こうには何十人という医師が、自分を“観察”しているのです。
想像するだけで、胸が痛いですね。
秋山ドクターはそのような診療に疑問を呈し、インターセックスの患者に救いの手を差し伸べる、名医なのです。

彼女は患者の話を丁寧に聞き、また、彼らの納得がいくまで説明をします。彼女のような医師が多く存在したら、それがインターセックスでなくとも、例えば、摂食障害などココロの病気であっても、どれほど救われることでしょう。

さらに、秋山医師だけじゃない。サンビーチホテルには名医が揃っているのです。
医師たちは病院の運営について自由に意見交換をし、向上心あふれ、明るく、意欲的な医師ばかり。それを束ねる岸川院長。病院の運営が危ぶまれ、そして、産婦人科医が不足する現実社会で、こんなリーダーがいたら救いなのでしょうね。

著者、帚木蓬生氏は医学部卒業というだけあって、医療に関する情報が膨大で、いったいどこまでがフィクションなのか判断しかねます。
さらに、ミステリー小説でもあるんですよね。秋山ドクターの謎解きが、ムツカシイ医学用語の合間に的確なタイミングで配置されているのも、読者を決して飽きさせないし、見事だなあ、と感心してしまいます。

どんな結末を迎えるのか、ドキドキしながら読み進めていきますがラストはすごい!
釘付けです。そして、泣けます。
分厚い本ですが、一気に読めてしまいます。
インターセックス (集英社文庫)Amazon書評・レビュー:インターセックス (集英社文庫)より
4087467295
No.29:
(5pt)

医療問題に一石を投じる。

「エンブリオ」の続編で、舞台はサンビーチホテル。産婦人科、中でも体外受精や性転換手術、生殖医療、臓器移植技術などの最新技術を誇り、充実したサービスで評判高い一流一大病院。
登場人物も、「エンブリオ」でお馴染みのヒトたち。主人公は、岸川院長から泌尿婦人科のドクター、秋山翔子にバトンタッチされています。彼女は岸川院長にヘッドハンティングされ、サンビーチ病院にやってきました。「インターセックス」、彼女が主とする患者。本書は、タイトル通り、そのインターセックスを深く、深く掘り下げた作品なのです。
インターセックスの発現率は100人に1.5人。激しい痛みを伴う手術を幼き頃から何度も何度も繰り返し、その珍しさ、貴重さゆえに、まるで見世物のように扱われる。
診察台のカーテンの向こうには何十人という医師が、自分を“観察”しているのです。
想像するだけで、胸が痛いですね。
秋山ドクターはそのような診療に疑問を呈し、インターセックスの患者に救いの手を差し伸べる、名医なのです。
彼女は患者の話を丁寧に聞き、また、彼らの納得がいくまで説明をします。彼女のような医師が多く存在したら、それがインターセックスでなくとも、例えば、摂食障害などココロの病気であっても、どれほど救われることでしょう。
さらに、秋山医師だけじゃない。サンビーチホテルには名医が揃っているのです。
医師たちは病院の運営について自由に意見交換をし、向上心あふれ、明るく、意欲的な医師ばかり。それを束ねる岸川院長。病院の運営が危ぶまれ、そして、産婦人科医が不足する現実社会で、こんなリーダーがいたら救いなのでしょうね。
著者、帚木蓬生氏は医学部卒業というだけあって、医療に関する情報が膨大で、いったいどこまでがフィクションなのか判断しかねます。
さらに、ミステリー小説でもあるんですよね。秋山ドクターの謎解きが、ムツカシイ医学用語の合間に的確なタイミングで配置されているのも、読者を決して飽きさせないし、見事だなあ、と感心してしまいます。
どんな結末を迎えるのか、ドキドキしながら読み進めていきますがラストはすごい!
釘付けです。そして、泣けます。
分厚い本ですが、一気に読めてしまいます。
インターセックスAmazon書評・レビュー:インターセックスより
4087753867
No.28:
(5pt)

インターセックスって

ずっと謎の言葉だった半陰陽という意味が非常に分りやすく、しかも真摯に捕らえなければならない社会問題として提起されていた。ストリーそのものも新鮮で、さすが医者の作家が書いたらしく読み応えがあった。サスペンスとしてより、ドキュメンタリー風の読み物として面白かった。結びは5人の人命を手に掛けた医者の最後としてはちょっと出来過ぎ?という気もしたが。
インターセックス (集英社文庫)Amazon書評・レビュー:インターセックス (集英社文庫)より
4087467295
No.27:
(5pt)

インターセックスって

ずっと謎の言葉だった半陰陽という意味が非常に分りやすく、しかも真摯に捕らえなければならない社会問題として提起されていた。ストリーそのものも新鮮で、さすが医者の作家が書いたらしく読み応えがあった。サスペンスとしてより、ドキュメンタリー風の読み物として面白かった。結びは5人の人命を手に掛けた医者の最後としてはちょっと出来過ぎ?という気もしたが。
インターセックスAmazon書評・レビュー:インターセックスより
4087753867
No.26:
(4pt)

難しいテーマですが、衝撃を受ける

医療分野の専門用語がたくさん出てきて、少し難しい部分もあるが、私にとって斬新なテーマなので、面白く思いました。こういう人もいると改めて勉強になったという気持ちで、非常に良い作品だと思います。世の中に本当に生れ付きで色々な病気や悩みを持っている人がいて、もし自分がこういう人に出会ったら、理解の気持ちで接していきたいと思います。読む価値があると思います。
インターセックス (集英社文庫)Amazon書評・レビュー:インターセックス (集英社文庫)より
4087467295
No.25:
(5pt)

インターセックスに対する作者の考えに驚いた-Let ie be

本書の冒頭では産婦人科医が過失致死で逮捕された福島事件を模した場面が語られる。岸川医師は弁護人として、医師の技術、対応が問題なかったこと、いかに検事らが言い立てていることが机上の空論であるかを述べる.彼の意思にはぶれがなく、法をおかさなければ理想の医師像だろう。今回はインターセックス(半陰陽、両性具有)の問題に言及している.医師はその力でどちらかの性に押し込めようとする。あくまでそれが善だと思っている。私もそう思っていた.しかし、これは余計なお世話だったのか?医師のバターナリズム、ナチュラリズムが必ずしも正しくないという考えに感慨を覚えた.エンブリオの解決編は必要ないように思う。岸川の遺書によるエンディングは彼を善意の人として終わらせたかったのだろうが.結局自分の作った病院を残すために秋野を丸め込み、自分の息子を次次期院長にしたいというエゴ丸出しでかっこわるい。興ざめだった。
インターセックス (集英社文庫)Amazon書評・レビュー:インターセックス (集英社文庫)より
4087467295
No.24:
(5pt)

インターセックスに対する作者の考えに驚いた-Let ie be

本書の冒頭では産婦人科医が過失致死で逮捕された福島事件を模した場面が語られる。岸川医師は弁護人として、医師の技術、対応が問題なかったこと、いかに検事らが言い立てていることが机上の空論であるかを述べる.彼の意思にはぶれがなく、法をおかさなければ理想の医師像だろう。今回はインターセックス(半陰陽、両性具有)の問題に言及している.医師はその力でどちらかの性に押し込めようとする。あくまでそれが善だと思っている。私もそう思っていた.しかし、これは余計なお世話だったのか?医師のバターナリズム、ナチュラリズムが必ずしも正しくないという考えに感慨を覚えた.エンブリオの解決編は必要ないように思う。岸川の遺書によるエンディングは彼を善意の人として終わらせたかったのだろうが.結局自分の作った病院を残すために秋野を丸め込み、自分の息子を次次期院長にしたいというエゴ丸出しでかっこわるい。興ざめだった。
インターセックスAmazon書評・レビュー:インターセックスより
4087753867
No.23:
(4pt)

先天性疾患の患者に対しての偏見を打破するうえで大切なメッセージを投げかける大作

社会的少数者である‘半陰陽’の患者の治療の現況について、性差医療と関連して描いている社会派医学ミステリーです。手術で強引にどちらかの性別に‘適合’させるのではなく、‘生まれたままの’性を受容して生きていくことが大切という作者のメッセージは、ほかの稀な先天性疾患の患者に対しての偏見を打ち破るうえで大切なものと思います。

インターセックス (集英社文庫)Amazon書評・レビュー:インターセックス (集英社文庫)より
4087467295
No.22:
(4pt)

先天性疾患の患者に対しての偏見を打破するうえで大切なメッセージを投げかける大作

社会的少数者である‘半陰陽’の患者の治療の現況について、性差医療と関連して描いている社会派医学ミステリーです。手術で強引にどちらかの性別に‘適合’させるのではなく、‘生まれたままの’性を受容して生きていくことが大切という作者のメッセージは、ほかの稀な先天性疾患の患者に対しての偏見を打ち破るうえで大切なものと思います。
インターセックスAmazon書評・レビュー:インターセックスより
4087753867
No.21:
(4pt)

珍しくも…

私は
インターセックスでは
ありませんが
一気に読ませてしまう
オススメの本です

一読あれ…


インターセックス (集英社文庫)Amazon書評・レビュー:インターセックス (集英社文庫)より
4087467295
No.20:
(4pt)

珍しくも…

私はインターセックスではありませんが一気に読ませてしまうオススメの本です一読あれ…
インターセックスAmazon書評・レビュー:インターセックスより
4087753867
No.19:
(4pt)

「インターセックス」&「エンブリオ続編」

読んでからエンブリオの続編であることに気がつきました.だから,エンブリオを読んでいない人は内容についていくのが大変かもしれません.いきなり過去の殺人事件の話をされても知らなければ「?」でしょう.絶対にエンブリオから読んだ方がいいです.

内容はタイトル通り「インターセックス」.このテーマは結構よく小説やマンガに登場しているので知っている人も多いかもしれません.そういえば,「リング」の貞子もそうだったような.... しかし,これまでの小説などではインターセックスの人が異常な性格だったり異端者として扱ったりしていて作者に対して不愉快になることが多かったのですが,これは違います.作者が医師ということで,とても詳しく書かれていますが説明自体はできるだけ分かりやすくしようとされています.自助グループで患者(といっていいかは分かりませんが)が自分のことについてプレゼンしていく描写は実に丁寧です.それぞれの内面についてもしっかり触れられています.「インターセックス=病気」ではなく,そのまま受け入れる大切さが伝わってきます.1つだけ残念なことは,自助グループが女性ばかりで男性として生きている人が一人もいなかったことです.インターセックスの中にもいろいろな分類があるってことを強調するなら,男性も登場させた方がよかったのではないでしょうか.

本作は,インターセックスと5年前の事件の謎とが平行して描かれていきますが,2つの間に関連性があまりないので無理して組み合わせてしまった印象は否定できません.まあ,どちらも内容は濃いですし,文章もしっかりしているのでそれほど気にはなりませんでしたが.エンブリオの解決編でもあり,岸川院長が最終的にどういった行動にでるかも気になるところでした.こういう終わり方は納得できない人もいるかもしれませんが,私はなかなか良かったと思います.エンブリオでは「悪い男」のイメージの岸川院長も本当は人間味があって孤独で寂しい人だったのかもしれないと思い直しました.他の登場人物の設定もそれぞれ丁寧で魅力的です.

インターセックス (集英社文庫)Amazon書評・レビュー:インターセックス (集英社文庫)より
4087467295
No.18:
(4pt)

「インターセックス」&「エンブリオ続編」

読んでからエンブリオの続編であることに気がつきました.だから,エンブリオを読んでいない人は内容についていくのが大変かもしれません.いきなり過去の殺人事件の話をされても知らなければ「?」でしょう.絶対にエンブリオから読んだ方がいいです.
内容はタイトル通り「インターセックス」.このテーマは結構よく小説やマンガに登場しているので知っている人も多いかもしれません.そういえば,「リング」の貞子もそうだったような.... しかし,これまでの小説などではインターセックスの人が異常な性格だったり異端者として扱ったりしていて作者に対して不愉快になることが多かったのですが,これは違います.作者が医師ということで,とても詳しく書かれていますが説明自体はできるだけ分かりやすくしようとされています.自助グループで患者(といっていいかは分かりませんが)が自分のことについてプレゼンしていく描写は実に丁寧です.それぞれの内面についてもしっかり触れられています.「インターセックス=病気」ではなく,そのまま受け入れる大切さが伝わってきます.1つだけ残念なことは,自助グループが女性ばかりで男性として生きている人が一人もいなかったことです.インターセックスの中にもいろいろな分類があるってことを強調するなら,男性も登場させた方がよかったのではないでしょうか.
本作は,インターセックスと5年前の事件の謎とが平行して描かれていきますが,2つの間に関連性があまりないので無理して組み合わせてしまった印象は否定できません.まあ,どちらも内容は濃いですし,文章もしっかりしているのでそれほど気にはなりませんでしたが.エンブリオの解決編でもあり,岸川院長が最終的にどういった行動にでるかも気になるところでした.こういう終わり方は納得できない人もいるかもしれませんが,私はなかなか良かったと思います.エンブリオでは「悪い男」のイメージの岸川院長も本当は人間味があって孤独で寂しい人だったのかもしれないと思い直しました.他の登場人物の設定もそれぞれ丁寧で魅力的です.
インターセックスAmazon書評・レビュー:インターセックスより
4087753867
No.17:
(3pt)

メインテーマは何?

表題であるはずのインターセックスは、院長先生の事件にはほとんど関係ない。
そこが腑に落ちない。
インターセックスの学術的説明を登場人物に平易な言葉で語らせているだけであって、
エンブリオの続編を描くなら他の分野でもよかったんじゃないかと。
なんだったらインターセックスに関するくだりは全部いらない。
読者を飽きさせないためにインターセックスというテーマを扱ったのだろうが、終盤の駆け足で説明的な展開で読者は置いてきぼり。
しかもこれまで延々と書かれていたインターセックスが事件の重要な鍵となってるわけでもなく、さらに後味が悪い。
ミステリー、サスペンスとしてそれってどうなの?

それと、どうしてこの本に出てくるインターセックスの人たちは皆女性として生きているのか。
男性として生きているインターセックスの人だっているのに。
これじゃインターセックスの人はみんな女性として生活してると思われてしまうかも。

ある意味一番印象に残ったのは、秋野先生がレイプで妊娠した女性に対し出産をすすめた、というくだり。
どうしてこんな考えの医師が誰からも愛されるという設定なのか。
小説の本線とは外れますが理解不能でございます。

この作者の本は何冊か読んだけれど、どれもこれもイマイチ何かが足りない。

インターセックス (集英社文庫)Amazon書評・レビュー:インターセックス (集英社文庫)より
4087467295
No.16:
(3pt)

メインテーマは何?

表題であるはずのインターセックスは、院長先生の事件にはほとんど関係ない。
そこが腑に落ちない。
インターセックスの学術的説明を登場人物に平易な言葉で語らせているだけであって、
エンブリオの続編を描くなら他の分野でもよかったんじゃないかと。
なんだったらインターセックスに関するくだりは全部いらない。
読者を飽きさせないためにインターセックスというテーマを扱ったのだろうが、終盤の駆け足で説明的な展開で読者は置いてきぼり。
しかもこれまで延々と書かれていたインターセックスが事件の重要な鍵となってるわけでもなく、さらに後味が悪い。
ミステリー、サスペンスとしてそれってどうなの?
それと、どうしてこの本に出てくるインターセックスの人たちは皆女性として生きているのか。
男性として生きているインターセックスの人だっているのに。
これじゃインターセックスの人はみんな女性として生活してると思われてしまうかも。
ある意味一番印象に残ったのは、秋野先生がレイプで妊娠した女性に対し出産をすすめた、というくだり。
どうしてこんな考えの医師が誰からも愛されるという設定なのか。
小説の本線とは外れますが理解不能でございます。
この作者の本は何冊か読んだけれど、どれもこれもイマイチ何かが足りない。
インターセックスAmazon書評・レビュー:インターセックスより
4087753867
No.15:
(5pt)

マイノリティの中から物事の見方を知った

衝撃的なことが書かれいて驚き、初めて知ったことが沢山でした。
初めは興味本位で読み進めていたところもありますが、いつの間にか引き込まれていきました。
デリケートで深くて重たい話題でしたが、嫌な印象は全くありません。
こういう人達がいて、こういう医療があることを皆に知ってほしいと思った。
インターセックスの人達の体や心の状況がよく分かる本です。
またストーリーの展開がテンポよく興味をそそる作りになっていたのは、作家の力だと思う。

「世の中何が良いか悪いか、答えは一つではない。」
「人間も様々な人がいて、みんな自分らしく生きていけばいい。」
この本を読んで私が感じたことです!
インターセックスという世の中の少数派の人達の物語から、物事の見方を教えていただきました。
インターセックス (集英社文庫)Amazon書評・レビュー:インターセックス (集英社文庫)より
4087467295

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