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インターセックス
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インターセックスの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.98pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全7件 1~7 1/1ページ
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インターセックスについて非常に勉強になる一冊です。 今年、オリンピックのボクシング競技に参加したインターセックスとみられる選手が猛烈に批判されましたが、批判する人たちにはこの本で当事者たちの真実や悩みをまず知って欲しい。 染色体XYなら100%男性だ、女子競技に出るなんてけしからんという意見がいかに一面的で無知に基づくものか理解できるはずです。 一方、殺人事件のミステリーとしての出来はイマイチで、むしろ物語の蛇足になっている。 変に事件を絡ませずにインターセックスだけに焦点を当てた物語にしたほうが面白かったと思う。 | ||||
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普段目にしないところの奇形があることに驚きました。 | ||||
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内容に惹かれて読んだ。同じテーマを扱ったフィクションとしては、古くは渡辺淳一の『‥‥に紅い花が咲く』(‥‥の部分は樹木名だが思い出せない)があるが、男でも女でもないアイデンティティの不安定さゆえに猟奇的犯罪者に落ちてゆくというもので、当時はインターセックスがそれこそ猟奇的なまなざしで見られていたことの、期せずして時代の証言となってしまっている。それに比べると本書ははるかに切り込みが深まっていて、特にドイツで主人公がオブザーバー参加したインターセックス者の互助会の描写には感心した。きっと、周到に取材したか参考文献を読みこむかしたのだろう。 それだけに、所々に見られる、作者の通俗オヤジ的言語感覚ぶりには興ざめさせられた。まず、「ウーマンリブ」とは何事ぞ。高齢化の進む2ちゃんねらーでさえ、こんな死語は使わない。大学生ならまず知らないよ。想定読者は昭和ひとケタ世代なのか? さらにびっくりは、男は「春木」といった姓で、女は「翔子」といった名で呼ぶという、日本独自の性差別的中間小説の作法が、忠実に踏襲されていることだ。この著者の作品を読むのは初めてではなく、以前には気にならなかったが、テーマがテーマだけに、俄然、気になりだして、一度は本書を放りだしたくらいだ。この作法は、男は公的存在、女は私的存在という、性別二分法(セクシズム)を前提としているのだ。作者の、性別に対するリベラル(?)な態度が、頭だけであって感性のレベルでは違うのではないかと疑ってしまう。今後の作品ではぜひ改めてほしい悪習である。 | ||||
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全460頁の小説でしたが、ほぼ一気に読みました。最初の2/3はおもしろいと思って読んでいましたが、結末に不満です。 テーマや問題提起も社会的な示唆を含んでいる傑作には間違いありませんが、他のレビューにもありますが、本当の主題は何?という疑問は残りました。インターセックスの自助グループの場面が延々と続いたり、バランスの悪さもある。しかも、ドイツ人が東京をトキオ(Tokio)ではなく「トーキョー」と発音したり、ディテールの甘さや欠如がいたるところに見られます。最終章の「遺書(手紙)」もそうですが、ナラティブで“見せる”のではなく、一度しか登場しない人物らに延々と語らせたりする手法は文学というよりパルプフィクションです。 ミステリー仕立てにはなっていますが、結局は院内でもホテルでも、やさしいビデオゲームのように主人公(ヒロイン)である女医・祥子に向かって人びとが寄ってきてはご都合主義的にドアが開いていくのでは出会いの連続にすぎず、ミステリーとは呼べません。彼女が実際に調べたのは、ホテル従業員への質問とアメリカの某団体への問い合せメールくらいのもの。しかも、院内で諜報活動をさせる岸川院長がホテルでは同様のことを同様のレベルでしてないとは、摩訶不思議。大病院でありながら、犬のようなMR営業マンも登場しなければ、厚生(労働)省OBや警察官僚OBを雇っていないのに5年前の連続死亡事件について継続捜査もなにも無いって、話がうますぎます。(笑) かなりの確率で毎年生まれているというインターセックスの人たちにかんする問題提起そのものはすばらしいと思うし、考えさせるものです。しかし、インターセックスの人たちが登場人物として読者の前に現れたときの記述には不満を覚えました。翔子も女医として幾人もの人たちに患者として接しているのであれば、もっとディテールをもって表現されてしかるべき。最後の【秘密】のため、妙なもどかしさを残したのかもしれませんが、女優だった友達の話は出てきても、彼氏やら旦那さんの話が一切出て来ないのですから、ほとんどの読者はあの衝撃のシーンが、それほどは衝撃ではなかったと思います。 ノンフィクションの要素にはべったりぐっちょりでありながら、フィクションの部分がやけにカサカサしたドライな扱いを受けているように思うし、何が主題なのか分かりずらいのも、著者自身がそれぞれの題材とのそれぞれ異なる距離感を客観的に理解していなかったためではなかろうか。サンビーチ病院やホテル、同病院の地下施設など、考えようによっては、アメリカ映画ならば低予算で作れてしまうホラー映画の設定のようでした。せっかくの設定はベストロケーションにも思えますが、文学として隠喩や暗喩など、心に残る場面や記述がないのですから、仕方ありません。 | ||||
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全460頁の小説でしたが、ほぼ一気に読みました。最初の2/3はおもしろいと思って読んでいましたが、結末に不満です。 テーマや問題提起も社会的な示唆を含んでいる傑作には間違いありませんが、他のレビューにもありますが、本当の主題は何?という疑問は残りました。インターセックスの自助グループの場面が延々と続いたり、バランスの悪さもある。しかも、ドイツ人が東京をトキオ(Tokio)ではなく「トーキョー」と発音したり、ディテールの甘さや欠如がいたるところに見られます。最終章の「遺書(手紙)」もそうですが、ナラティブで“見せる”のではなく、一度しか登場しない人物らに延々と語らせたりする手法は文学というよりパルプフィクションです。 ミステリー仕立てにはなっていますが、結局は院内でもホテルでも、やさしいビデオゲームのように主人公(ヒロイン)である女医・祥子に向かって人びとが寄ってきてはご都合主義的にドアが開いていくのでは出会いの連続にすぎず、ミステリーとは呼べません。彼女が実際に調べたのは、ホテル従業員への質問とアメリカの某団体への問い合せメールくらいのもの。しかも、院内で諜報活動をさせる岸川院長がホテルでは同様のことを同様のレベルでしてないとは、摩訶不思議。大病院でありながら、犬のようなMR営業マンも登場しなければ、厚生(労働)省OBや警察官僚OBを雇っていないのに5年前の連続死亡事件について継続捜査もなにも無いって、話がうますぎます。(笑) かなりの確率で毎年生まれているというインターセックスの人たちにかんする問題提起そのものはすばらしいと思うし、考えさせるものです。しかし、インターセックスの人たちが登場人物として読者の前に現れたときの記述には不満を覚えました。翔子も女医として幾人もの人たちに患者として接しているのであれば、もっとディテールをもって表現されてしかるべき。最後の【秘密】のため、妙なもどかしさを残したのかもしれませんが、女優だった友達の話は出てきても、彼氏やら旦那さんの話が一切出て来ないのですから、ほとんどの読者はあの衝撃のシーンが、それほどは衝撃ではなかったと思います。 ノンフィクションの要素にはべったりぐっちょりでありながら、フィクションの部分がやけにカサカサしたドライな扱いを受けているように思うし、何が主題なのか分かりずらいのも、著者自身がそれぞれの題材とのそれぞれ異なる距離感を客観的に理解していなかったためではなかろうか。サンビーチ病院やホテル、同病院の地下施設など、考えようによっては、アメリカ映画ならば低予算で作れてしまうホラー映画の設定のようでした。せっかくの設定はベストロケーションにも思えますが、文学として隠喩や暗喩など、心に残る場面や記述がないのですから、仕方ありません。 | ||||
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表題であるはずのインターセックスは、院長先生の事件にはほとんど関係ない。 そこが腑に落ちない。 インターセックスの学術的説明を登場人物に平易な言葉で語らせているだけであって、 エンブリオの続編を描くなら他の分野でもよかったんじゃないかと。 なんだったらインターセックスに関するくだりは全部いらない。 読者を飽きさせないためにインターセックスというテーマを扱ったのだろうが、終盤の駆け足で説明的な展開で読者は置いてきぼり。 しかもこれまで延々と書かれていたインターセックスが事件の重要な鍵となってるわけでもなく、さらに後味が悪い。 ミステリー、サスペンスとしてそれってどうなの? それと、どうしてこの本に出てくるインターセックスの人たちは皆女性として生きているのか。 男性として生きているインターセックスの人だっているのに。 これじゃインターセックスの人はみんな女性として生活してると思われてしまうかも。 ある意味一番印象に残ったのは、秋野先生がレイプで妊娠した女性に対し出産をすすめた、というくだり。 どうしてこんな考えの医師が誰からも愛されるという設定なのか。 小説の本線とは外れますが理解不能でございます。 この作者の本は何冊か読んだけれど、どれもこれもイマイチ何かが足りない。 | ||||
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表題であるはずのインターセックスは、院長先生の事件にはほとんど関係ない。 そこが腑に落ちない。 インターセックスの学術的説明を登場人物に平易な言葉で語らせているだけであって、 エンブリオの続編を描くなら他の分野でもよかったんじゃないかと。 なんだったらインターセックスに関するくだりは全部いらない。 読者を飽きさせないためにインターセックスというテーマを扱ったのだろうが、終盤の駆け足で説明的な展開で読者は置いてきぼり。 しかもこれまで延々と書かれていたインターセックスが事件の重要な鍵となってるわけでもなく、さらに後味が悪い。 ミステリー、サスペンスとしてそれってどうなの? それと、どうしてこの本に出てくるインターセックスの人たちは皆女性として生きているのか。 男性として生きているインターセックスの人だっているのに。 これじゃインターセックスの人はみんな女性として生活してると思われてしまうかも。 ある意味一番印象に残ったのは、秋野先生がレイプで妊娠した女性に対し出産をすすめた、というくだり。 どうしてこんな考えの医師が誰からも愛されるという設定なのか。 小説の本線とは外れますが理解不能でございます。 この作者の本は何冊か読んだけれど、どれもこれもイマイチ何かが足りない。 | ||||
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