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生首に聞いてみろ
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生首に聞いてみろの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.20pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全82件 41~60 3/5ページ
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2005年版このミス 1位 2004年文春ミステリーベスト10 2位。 文庫化を機に再読してみた。 私自身は、「新本格」といわれると、むしろ敬遠したくなるジャンルになるのだが、この作品については、作品の構成や、伏線の張り方が見事で、パズルの1片1片がはまり込んでいくような展開に、グイグイと引き込まれた。 作品のタイトルだけをみると「ホラー」の要素がありそうで、敬遠される方もいるかもしれないが、おぞましい内容は全くないので安心して読んで頂きたい。 なお、文庫版の巻末には貴志祐介との対談が掲載されており、なかなか興味深い内容になっている。 | ||||
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「生首に聞いてみろ」と言う扇情的な題名とは異なり、骨太な骨格を持つ地道な作品。しかし、題名から「生首」を用いた驚愕の大トリックを期待していた私には肩透かしの形となった。 亡くなった彫刻家が遺作として残した娘の彫像の首が切り取られた事を発端とする事件なのだが、物語の進行は殆ど普通小説のノリで、手堅いと言えば手堅いが、読者を惹き付ける魅惑的な謎もなければ、サスペンス性も感じられない。そして、事件の真相は彫刻家の常軌を逸した思惑(怨念)と周囲の嘘と誤解だけから成り立っており、犯人(=作者)のミステリ的アイデアが奈辺にあるのか理解できない。しかも、その真相が物語の進行と共に自然に割れるとあっては、読む方は何処に楽しみを見い出して良いのか分からない。R.マクドナルドを引用して、家族の悲劇性や「***」というトリックを暗示しているが、本作にそれ程の深みがあるとは思えない。 「ロス・マクに聞いてみろ」と言いたい、不完全燃焼の作品。 | ||||
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綾辻行人さんの「暗黒館〜」という、「今までで最低のミステリー」(個人的に)の後に読んだせいか、安心して読めました。 皆さんの書いていらっしゃるように、前半が長く、『生首』の出番が唐突で、謎解き部分がたたみかけるようになっている、と言えばそうですが、 綾辻氏の作品のように、『外連味たっぷりで、自分が一緒に沼に沈んでいってしまった』的作品の後では、『派手さは全くと言っていいほどないけれど、丁寧に誠実に書かれている』と印象を受けました。 「えぇーーー?」とか「うっそぉ〜ん」見たいな『大どんでん返し』はないけれど、大きな不満も残らず、次の作品を素直に期待できる作品です。 | ||||
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新本格と聞くと,「舞台設定に凝りすぎたパズル」と言う印象が強くて敬遠していたが,この作品に関しては全くの杞憂に終わった。 石膏ガーゼで人体をそのまま型取った作品で一世を風靡して「亜シーガル」と呼ばれる彫刻家の死にはじまるミステリー。 「目を瞑った表情=祈り」と捉えられてしまう葛藤,なぜ首が切り取られてしまったのか,魅力的なヒロイン江知佳との会話と行動ひとつひとつがすべて意味を持ち,終盤,謎が解き明かされていくにつれ,「そういうことだったのか」と納得すると共に,その伏線の張り方の見事さに感動すら覚える。 05年版「このミス」第一位はダテじゃない。新本格の看板で二の足を踏んでいた方も,文庫化されたこの機会に是非どうぞ。 | ||||
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■謎部分は充分練ってあって、引き込まれてぐんぐん謎解きまで行くのですが、その後がどうにも物足りなかったです。事件の事だと、あそこまで細かく経過とか状況とか心理を書けるのに、あぁいうざっくり切り取られたようなラストにするかが分からない(謎は解いたぞ、じゃ!って突き離された感じ?)。■登場人物に対するフォロー、というよりここまで一緒に事件を追ってきた読者に対する、謎の解明後のフォローは、必要だと思うのですが。■自分がミステリを読む時、謎解きでなくキャラクターで読むタイプなので余計にそれを求めてしまうのかも知れません。名探偵・法月綸太郎のファンではあるのだけど、何故かこの人の本を手元に置いておけない理由が分かった気がする1冊でした。 | ||||
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愛読者なら御存知は思うが、作家(の方の)法月綸太郎に色濃く宿るもの、それは探偵が事件に関わる過程を通して、向き合わざるを得なくなる現代社会の無惨さや、探偵の方の(そしてそれはたぶん作者の方も)法月綸太郎の苦悩であった。そしてそのことこそが、これまでのいくつかの作品を特異なものとしていた。たとえば、『二の悲劇』、『ふたたび赤い悪夢』など。 しかし今回の探偵・法月はずいぶんとタフである。“恋に落ちていたかもしれない”女性の死という事態にあたって、彼にはそれを阻止できていたかもしれないというかたち通りの苦悩はあるものの、それは過去の名探偵たちが抱えた、いわば“お約束”の苦悩であり、その点では物足りない。デビュー作『密閉教室』において、名探偵が抱える矛盾について早くも述べていた彼にしてはと、この点については、少々肩すかしを食らった気がした。 『パズル崩壊』をお読みの読者なら、収録作である「カットアウト」(傑作!)との共通点に気づかされるだろう。「カットアウト」が和製ジャクソン・ポロックと称される画家と妻の関係を描いたように、本作もジョージ・シーガルと共通した作風である“亜シーガル”と呼ばれたこともある彫刻家と妻の関係が作品の核をなしている。だが、正直なところ、「カットアウト」ほどの哀切さが、読者に届かない点は残念だ。 と、まぁ、ここまで批判的な記述に終始はしたが、パズラーとしての作家・法月は健在である。たとえば読者にミスリードを誘うためのいくつかの仕掛けなどが、読むものを翻弄させるなど、読み込むにつれ、手練れの感を強くした。 悩める自営業者(by 綾辻行人)であった作家・法月も、探偵・法月同様、ある種の青春を多少過ぎてきたと言うことなのだろう。本作は、これからの作品の方向を占う意味で、後々象徴的な作品になることと思う。 | ||||
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好きな作家さんが、この本を褒めている文章を見たので、読んでみました。確かに褒めてある部分は間違っていなかった。つまり、緻密な構成、見事な伏線。絶賛するほどではないけれど、出来はいいと思います。事実、集中して読みふけってしまったし。 しかし、内容はとても感心できるものではなかった。エンターテイメントとしての読み物には、読了後に心に残る、何かさわやかなものがあってほしい、と願うのは、個人的な好みだろうか。あまりにグロテスクで、とても同意、共感できる部分がなく、なぜこんな悪趣味な動機、行動を描かねばならないのか、到底理解できなかった。せめて、こんな調子にのったような題名にしないでほしかった。その落差の大きさにもショックを受けた。 | ||||
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「このミステリーがすごい!」1位ということで、読んで見たのですが、『面白い!』とは思えませんでした。文章が読みにくい上、序盤、中盤も、だらだらした感じがしました。ミステリ部分もあまり『すごい!』とは思えず、ただ話を長くして、ややこしくしているだけのような印象を受けました。それと、自分の想像力が乏しいだけかもしれませんが、人間関係でしか、人物を判断できませんでした。(所謂、『人間が書けていない』というものか?)まだ彼の本は3冊しか読んでません。他の作品に期待です。 | ||||
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小説自体の物語性のおもしろさがもうひとつという印象で、本格ミステリファンならば喜ぶ作品なのでしょうが、一般受けはなかなかむずかしい作品なのでは? もうちょっとエンターテイメント小説としての華やかさが欲しい、というところでしょうか。 | ||||
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最後まで読んで「あぁ、そういう事だったのか」と巧妙に張られた伏線にうならされる。しかしながら、話の流れにメリハリがない。主人公の行動力が決して低いわけではないのだが、スピード感が感じられなかった。質の高さに感心はするが、ワクワクして読み進める作品ではない。 | ||||
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久々の登場、法月綸太郎!! 確かに謎や物事の一つ一つはそんなに目立つものはないけれども、最後に集約するところは圧巻なのではないだろうか? 玄人受けする作品と言うつもりはないけれども、ミステリー好きにはたまらない作品といえる。 法月作品の長編には家族テーマがメインになるものが多いがこの作品もまた家族テーマの作品。ゆえに、エピローグの重さは計り知れないものがあると思うのだがどうだろうか? 個人評価は星5つ。でも、客観評価は星4つといったところか。 | ||||
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’04年度「このミステリがすごい!」国内編第1位の作品。謎を論理的に解決する手腕は評価するが、いかんせんストーリーにスピード感がなく、暗い。 | ||||
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何処が本格なのか?小説としては、大変面白かった。何しろ、一日で読了しましたからね。事件が起こるまでは、どんな事件が起こるのか興味津々でしたが…。猟奇的事件イコール新本格派なのか?むしろ、結局何も事件は起きなかった、と言う物語の方が、小説としては新鮮で良かったのでは、と思いますね。何せ、事件が起こるまでは読ませる作者やなあ、と思っていましたからね。この小説には、少なくとも三つ大きなミスがあるように思います。例え、これがパズルだとしてでもですよ。非論理的で根本を否定するようなミスだと思いますが、読まれた方はどう思いましたか?テーマが良かったので、星3っつです。 | ||||
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私も「2005このミステリーがすごい」で堂々1位に輝いた作品、ということで読み始めました。タイトルだけ見るとホラーっぽいけど、中味は正統派の推理小説。非常に理路整然として乱れがない。作者の頭のよさはすごく感じる。だけど、ぐいぐいとページをめくる推理小説の醍醐味は感じられなかった。中盤、長すぎ!もっと短くコンパクトにまとまればよかったのに。一番秀逸だったのはタイトルかもしれない。 | ||||
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評判に期待しすぎて若干肩透かしを食らいました。かなりのページ数を使って破綻なくまとめていますが、本格としてのサプライズがどこにあるのかわかりませんでした。ストーリーは悪くありませんが、サスペンス不足で盛り上がりに欠ける気も。考え抜いたプロットを丁寧に書き込んでおりますが、面白みには欠けますね。好みがはっきり分かれる作品と思います。 | ||||
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ミステリーファンですが1/4ほどで挫折しました。「タイムテーブルを作りましょう、、、」で何時何分には鍵が、、誰が最後に、、、とか始まり、期待したミステリーとは種類の違うものでした。最後まで読めば面白いのかも知れませんが、他にも読みたい本たくさんあるので他読み始めました。まあ好みの問題だと思いますが。 | ||||
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法月綸太郎シリーズの最高峰「頼子のために」が親子なら、この「生首に聞いてみろ」は兄弟姉妹の話。石像の首はなぜ切り取られ、運ばれたのか。そして著名な彫刻家の家族に隠された秘密とは。オドロオドロしい題名は、昭和ゴチックミステリを彷彿させますが、現代を舞台にした本格ミステリ。長編ものではよく「ハードボイルド」と「名探偵」を結びつけますが、今回は3:7くらいで名探偵もの。この作品でも目につくのが、シリーズを通して見えるリアリティのない主人公たちの立ち回りと、推理。ですが、お約束と割り切れって目をつむれるのが、シリーズものの強み。美術という専門分野の知識を過剰に描かない点や、会話を中心にした展開は、単調ながら、読みやすいです。何作か読んでからこの作品を読むと、純粋にミステリとしての評価ができるとおもいます。題名のもとになったものは、都筑さんの「なめくじに聞いてみろ」かな? | ||||
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さりげなくちりばめた伏線に彫刻に関する薀蓄で格調高いミステリーになっている。けど何故犯人が生首を送り付けなければならないのか?といった動機の点や容疑者の絞り込み方が今一歩で、違和感あり。ミステリーのためのミステリーになっちゃっているかなと。 | ||||
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主人公と警視が親子って、浅見光彦シリーズの主人公と警察の偉い人と兄弟っていう設定と同じじゃん! | ||||
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500ページ近い長編だが、最初から最後まで読者を飽きさせない内容だった。一人一人の人物描写もていねいで、それぞれの個性がよく分かり、作品を厚みのあるものにしている。複雑に絡み合った人間関係。「犯人は誰か?」ラストまでの構成力もすぐれていると思う。ただネタばれになると困るので詳しくは書けないが、川島家の過去のいきさつなどについて不自然さを感じるところがあり、ちょっと残念だった。全体としては、面白い仕上がりの作品だと思う。 | ||||
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