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生首に聞いてみろ
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生首に聞いてみろの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.20pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全82件 21~40 2/5ページ
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生首もの(という分野があるのかどうか知らないが)となると、猟奇的な犯罪に対する 恐怖感とホラー的要素で引っぱる小説という印象があるが、本作はそういう作品では ない。あくまで推理を主体とした本格ものである。というか、物語の中心をなしていた 人物が生首にされちゃったのに、あっさりと受け止められているような印象すら受ける。 現実に起きればかなり衝撃的な犯罪だと思うのだが、登場人物たちの感情はあまり 前面に出てこない。そんなわけで作者は物語の盛り上げに積極的に手を加えてない。 推理だけを純粋に愉しむ層は別として、小説としては物足りなさを感じるかもしれない。 私の乏しい探偵小説歴から分析すると、「生首」「双子」「仮面」「失踪」といった要素が くると、大抵はどこかで"すりかえ"のテクニックが使われると予想できる。私もどこで それがくるのかと思いつつ読み進めていたが、あれも不可能、これも不可能だし・・・と 可能性が狭められているうち、意外なところで「あーそうか」と。「言われてみれば可能 だよなぁ」という感じ。誤誘導が巧みでヤラレた。短時間で読了してしまったのだから、 面白かったことは間違いない。「このミステリーがすごい!」2005年の受賞作である。 | ||||
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法月氏の作品は好きですし、法月親子の関係も好き。 そこに「このミス1位」の箔がついたのでさぞかし面白いだろうと期待して読んだら・・・肩透かしでした。 特に山も無くだらだらと話が進み、終わっていれば誰にも救いがない。読了後はもやもやした気分だけが残りました。これまでに読んだ法月氏作品ではワーストかも。 というか、「このミス」が評価した作品と私との相性が良くないんですよね・・・。 どういう基準で選んでいるのかわかりません。 | ||||
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この著者の作品を初めて読みましたが、はっきり言って期待はずれでした。石膏直取りの彫刻のことなんて詳しく説明されても退屈なだけです。全体に冗長で、特に前半は進行が遅くてイライラします。タイトルのイメージから、江戸川乱歩のような猟奇ロマン的味わいがある本格推理かと思ったのですが、中途半端で消化不良な食事をしたような気分です。これが「このミス」1位とは首を傾げたくなります。 | ||||
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ひさびさにちゃんとしたミステリを読んだ気分になるには十分な作品。きちんと伏線がはってあって、それが活かされている。最後には全ての伏線がつながるので読み返すと、なるほど〜ってなるのだろうなぁ。まぁ探偵役の法月がリアルタイムに追っている事件だけに伏線の数だけ事件が防げたということであり、そこに悲壮感漂う。 | ||||
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法月綸太郎の作品は、登場人物の行動・動機が理解し難い変なのが多い。こんなトリックに引っかかるかというのも多い。この作品の場合、加害者の動機は納得できる。しかし、その遠因となる被害者の周辺人物の過去の行動、現在の行動に説得力がなさ過ぎる。東野圭吾のあの作品の虚数解よりありえない。・・・。 | ||||
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140ページ過ぎあたりでキブアップ。 美術的な説明もわずらわしく難しい。単調で何も起こらない。先も気にならない。なのでやめました。つまらなすぎる。 | ||||
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法月シリーズを読むのが初めてだったので、著者名と主人公名が同一な事や父親が刑事である事など細部も楽しむ事が出来ました。 私のような俄かミステリーファンには、設定や背景への違和感、歯切れの悪さが気になってしまい、全体として冗漫な印象が残ります。複線やボリュームは「すごい!」と思いますが、読後の満足感はそこまで大きくはありませんでした。そういった点から、軽いミステリーではなく読者を選ぶのかなと感じました。 | ||||
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既にタイトルからして面妖なこと尋常ではない。加えて、法月(作家)と法月(探偵)の造成した微に入り細を穿ったロジックも名前負けしない強靭さ。まさしく、名は体を表すだ。 この小説には主に二つの謎がある。江知佳の彫像の首を切ったのは誰か?そして、そのモデルたる江知佳本人の生首を切った(江知佳を殺害した)のは誰か?である。 とにかく、脛に傷を持つ、見るからに怪しげな人間ばかりが登場してくる。故に、誰がどの事件の犯人なのかという以前に、誰にどの様な特徴があるのか、誰と誰にどの様な因果関係があるのかといった、猥雑な伏線の把握が眼目になる。 謎を一つ残らず綺麗に解決するという終息においては探偵小説の王道であり、フェアにヒントが提示されているという点においては本格の鏡だ。こういった、作品にみなぎる精神は全く賛嘆すべきものだろう。 ところが、この小説を一つの彫像に見立ててみるとどうだろうか。500ページ近くも割いたにしては必要性が疑問なシーンが多いのに、それに比べて江知佳殺しの真相の幕切れが唐突過ぎて呆気ない。根っこでは社会派なのにパズラーの描き方になっていることへの違和感も拭えない。その掴みどころのなさに、つくづく疑問符が浮かんでしまった。 | ||||
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病死した彫刻家の遺作は、実の娘をモデルにしたものだったが、死後、何者かの手によって作品の首が切断され、持ち去られる……。 てなお話だが、遺族はこの事件を娘への「殺人予告」と受け取り、素人探偵の主人公に調査を依頼する。そこまではいいのだが、「殺人予告」と考えるなら、ボディー・ガードを雇うとか、尾行をつけるとかして、当の娘を保護しようというのが筋じゃなかろうか? 「名指しの脅迫となると―石膏像の首を切ったのが美術マニアのしわざでないとすれば、江知佳さんに対する殺人予告の可能性が高いということになりますね」 そこまで予想できてるなら、護衛をつけろよ護衛を。 そして最初の予想通り、殺人が起こると、 「面目ない。こういう事態になるとは、予想もできませんでした」 してたじゃん、開巻早々に。 しかも、命を狙われている可能性の高い女性の 行動スケジュールを誰も把握していない。 「一昨日? 江知佳さんは金曜日に、大学へ行ったんですか?」 土日に大学へ行った、というならともかく、 普通、平日は行ってるんじゃないのか? 学校? 行かないのか? 平日は? さらに巻末に作者の対談が掲載されているのだが、その中で― 「僕は昔から事件の概要を知った瞬間にすべてわかっちゃう超人的な 名探偵よりも、『ああでもない、こうでもない』って、 しゅっちゅう間違えるような探偵が好きなんです」 ……それはいいけど、出だしから致命的な失策を犯す探偵って いうのも、どうかと思うぞ。 | ||||
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途中で読むのをやめてしまったので、評価は中間の3つにしました。 本当は☆ゼロの気分です。 表現が幼すぎてまったく読み進むきになれませんでした。今まで読み始めた小説はどんなにおもしろくないと思っても、最後まで読むのが礼儀だと思っていましたが、初めて途中で断念しました。 | ||||
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前衛彫刻家の川島伊作は、娘の江知佳をモデルに、彼女の母をモデル とした連作「母子像」の完結編を製作したが、その直後に急逝する。 その葬儀の後、何者かが「母子像」の首が切断し、持ち去るという 事件が発生し、さらに、間をおかず、江知佳が失踪してしまう。 そして、数日後。伊作の追悼展が開かれる美術館に、 若い女性の生首が入った宅配便が届けられる……。 石膏像製作が、作品のテーマに直結している本作。 伊作は、生身のモデルから型を取り、その雌型から雄型を 作る「インサイド・キャスティング」を得意とした彫刻家でした。 しかし、この手法では、モデルが失明する危険があるため、目を開いた状態で 型が取れず、結果的に目を閉じた状態の作品しか作れないという限界があります。 その限界を克服すべく、伊作が取り入れた アイデアが本作のトリックの源といえます。 この他にも、何者かに持ち去られた伊作の携帯電話や綸太郎が歯科医院を訪れた 際に読む、審美歯科医療の手引き書のなかの「磁性アタッチメント」についての記述、 そして、兄と弟を絶縁させた、血縁関係を表す言葉のダブル・ミーニングなど、 周到な伏線が緻密な計算のもとに張り巡らされ、もれなく回収されています。 過去の事件に淵源する二組の夫婦のクロス不倫関係という「事実」が背景にあり、 それが現在の首切り殺人に影を落としているのですが、関係者の誰もが誤解や 錯覚を抱いてしまうことで、それぞれの思惑と行動が複雑に交錯して謎を生みだし、 対応すべくなされた解釈が、また新たな謎を生むという悪循環が誘発されています。 そうした錯綜した状況を、結末で「石膏像/死体の首が切られた理由」の回答という 一点に収斂させていく犀利なロジックの切れ味と構築美は、やはり無類といえます。 | ||||
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このミス1位と聞いて読んでしまいましたが・・。 何が論理的なのだろう?伏線を張っておき、それを 拾えばいいというわけでは絶対にないと思います。 これでは、単に最後でのつじつまあわせのような 気がします。それに、なんでこんなに読み辛いんだろう?? 読んでてイライラしますね。これが1位ということで、 このミス自体の評価もあてにできない感じです。 | ||||
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色々な伏線が見事に張り巡らされていて (読み返してみても思わずうーーんとうなって感心してしまいます、本当に) 謎解きとしてももちろん良くできているのですが、 加えて登場人物たちの愛憎や思惑、痛ましい誤解などが絡み合い、 人間ドラマとしても退屈することがなく一気に読了してしまいました。 ゾクゾクッと背筋が寒くなるシーンも用意されておりますし、 本格ミステリ好きにはたまらない作品だと思います! | ||||
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うーん。。。長い 長くて嬉しい本もあるけど、これは長くて飽きた(笑 あんまり起承転結がなくて、生々しい話のはずなのに、 冗漫な感じ。。。 私としてははずれですが、こういう感じの本が好きな方にはたまらないかと(笑 | ||||
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読み終わって鳥肌が立った。物語は地味だ。事件は淡々とすすみ唐突に終息を迎える。息づまるサスペンスも残酷な描写もない。けれど、探偵がパズルを組み立てたとき、僕たちは想像もしなかった絵を見せられる。それまで思い描いていた世界が名探偵の導きで一変するのだ。導き出されるのは事件の構造だけではない。おぞましい犯人の悪意と、それにおどらされた被害者たちの悲劇。僕たちはトリックだけではなく、物語のホントウの意味を知るのだ。余分なものを削ぎ落とした探偵小説がこんなにも美しく輝くなんて。何十年も昔に出された問題と真っ正面からぶつかり合ってくれた探偵法月綸太郎と作家法月綸太郎に心からお礼を言いたい。 | ||||
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読み手の好みによって評価が分かれるだろう。 新本格のファンなら、大傑作ということになるだろうし、 社会派推理のファンなら、ストーリーに起伏が乏しく、 500ページもあるわりには退屈ということになろう。 ただ、両者とも否定できないのは、 伏線の張り方が見事で、回収もそつなく行われているという点だろう。 新本格のファンではない私は、その点を取って星4つとした。 減点の原因は「やられた」感がなかったこと。 丁寧に作りこまれているが、 もう少し「おおーっ」というのがあってもいいと思うんだが。 村上龍の「半島を出よ」でもそうだったが、この歳になると、 1ページにおける字数が多いと本当に疲れる。 最近は、できるだけ1ページに字数が少ない本を無意識のうちに選んでいる。 年取ったのかなぁ。 | ||||
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緻密な構成、巧妙な伏線、主人公法月が間違い、回り道をしながら次第に 真相に迫り、最後にパズルのピースが音を立てて嵌って行く。 そういった意味ではミステリとして傑作なのかもしれない。 でもある主要登場人物とその母親に救いがなさ過ぎる。 私は暗い、嫌な気分になるためにお金を出して本を買いたくない。 (法月ファンなので買ってしまったが) その点では到底他人にお勧めできない。 | ||||
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タスキの「『このミス1位』 !! 絶賛を浴びた本格ミステリ」という文言に魅かれて読みました。 謎かけは凝っていて、説明責任も果たしています。 筆者本人やミステリー作家志望の方々は楽しかったかもしれません。 しかし著者に個人的な恨みはありませんが、本当につまらなかったです。 とにかく盛り上がりや緊迫感一切なし。グイグイ引き込んでくれるような人物も登場しませんでした。 「いつになったら面白くなるのかな…」と思っていたら、最後に淡々と謎解きをされて終わってしまいました。 | ||||
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面白いミステリーだと寝る時間も削ってつい先を知りたくなるんだけれど、この作品は読了するのにやたらと時間がかかりました。このミス一位につられて買いましたが、好みが分かれる小説かもしれません。 | ||||
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張り巡らされた伏線が鮮やかに回収されていく様は、流石だなーと思わせます。 最後まで読ませます。 ただ、人物の心理、特に事件そのものに関わる部分で納得いかない点がいくつかあったのは事実です。 例えば、 ・「生首に聞いてみろ」の「生首」の動機が、あれではちと薄すぎないか? ・回顧展の目玉になる石膏像の首が切り取られてるのに、関係者が一人を除いて「回顧展どうしよう」と心配してないのは何故? 等、一つ一つは小さいんですが、物語がきっちり作られてるだけに目立ってしまう・・。 逆に言うと、それでも最後まで面白く読ませるプロットは、凄いんですが。 | ||||
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