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破線のマリス
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破線のマリスの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.62pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全15件 1~15 1/1ページ
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謎がすべて解けていくスッキリ感や納得感はいまいちでした。 しかし、続きが気になるような構成にはなっていたように思います。 ミステリと報道がどうあるべきかという二点が軸になった作品であり、 報道にかかわる人はより楽しめる内容だったのかもしれません。 またいい意味でも悪い意味でも、すべてが明らかになるわけではないので、 その部分を自分で考えるのもおもしろいのかもしれません。 もし、ドラマ化するなら、主人公は綾瀬はるかに演じていただきたいです。 | ||||
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他の方の感想と同じで話は詰まらなくはなかったが殆ど推理小説ではないと思える。乱歩賞なので、それで構わないわけだが…… とにかく纏まりの悪い話で、話の方向が見えるまでに約半分を費やしている。著名な脚本家だったのだから、書き直せば良かったのに…… | ||||
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前半はまるでメディア論の講義のようで、やや退屈だった。 後半は良い。心理戦の応酬と狂気のrevealがなかなか面白くて一気に読ませる。 だがこの結末はどうか。真犯人や黒幕がはっきりしないこと自体は全く問題ないと思うが、 一見現実的なようでいて実はありえない安直な結末は、安全策をとったという感が拭えず、 この小説のスケール感というものを縮小してしまったのではないか。 もっと混沌とした、二度と抜け出せない狂気の世界に入って終わる、というやり方もあったのではないか。 | ||||
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主人公の女性を好きになれないんですよね。 「麻生さんは悪くありません」とテレビ(ビデオ)で語る厚顔さ。 終始あふれる自己憐憫。 結末で最も納得行かないのは赤松の処遇。 何のペナルティもなく彼女の仕事を引き継ぐのか。 誰も謝罪しない・・・それが不快な読後感になっているのかもしれません。 | ||||
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主人公の女性を好きになれないんですよね。 「麻生さんは悪くありません」とテレビ(ビデオ)で語る厚顔さ。 終始あふれる自己憐憫。 結末で最も納得行かないのは赤松の処遇。 何のペナルティもなく彼女の仕事を引き継ぐのか。 誰も謝罪しない・・・それが不快な読後感になっているのかもしれません。 | ||||
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主人公の女性を好きになれないんですよね。 「麻生さんは悪くありません」とテレビ(ビデオ)で語る厚顔さ。 終始あふれる自己憐憫。 結末で最も納得行かないのは赤松の処遇。 何のペナルティもなく彼女の仕事を引き継ぐのか。 誰も謝罪しない・・・それが不快な読後感になっているのかもしれません。 | ||||
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主人公を隠れて撮影していた人物が自分の息子であったなんて、読者からみればまともな心理とは思えない。ましてや、その録画テープを差出人不明の郵便物として主人公へ投函するなど、悪意ある人間の行為としか思えない。どのようなエンディングがあるのかと思って読んでいたのだが、期待を裏切ること甚だしい。読んでいる途中も主人公は自己本位の人間と思え、あまり共感は感じなかったが、ストーリーやエンディング自体も押しつけがましい。テレビというものの限界を語ろうとした意図はわかるが、小説としての完成度は疑問に感じる。 | ||||
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テレビの報道番組制作を舞台に、編集マンである主人公が報道のあり方と現実の犯罪との間で格闘し、混乱・破綻していくミステリである。タイトルの意味が分かりにくいのが損をしているように思えるが、かえってミステリアスな感じを醸し出しているとも言える。 作品中では、テレビの編集技術やジャーナリストとしても取材・報道のあり方などが披瀝される。門外漢にとっては興味深いところだ。主人公が、先輩編集者でもあるかつての夫から「真の報道には5W1H以外に"FOR WHOM"と"FOR WHAT"が必要だ」と教え込まれ、その二つの神髄を自分の息子の言葉として「『想像力』と『勇気』だよね」と言わせるあたりは著者のテレビというメディアに対する「思い」が詰まっているのを感じた。 報道マンの逆手を取った隠し撮りテープを用いたプロットは非常に効果的だ。最後に明らかにされる監視者の正体には主人公同様、読者も驚かされるだろう。しかし所轄官庁と放送局という大きな枠組みを持ち込んだ割には灰色な部分の謎解きが完了せず、錯乱と情緒的な終わり方には不満が残る。 | ||||
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テレビの脚本家である著者の作品であり、テレビの内情の描写は真実味を感じさせられる。一人の人間の意志による映像編集により一人の人間の生活が破壊される危うさ、報道の自由と個人のプライバシーの関係、について考えさせられた。現在の情報社会において情報を鵜呑みにしがちな現代人に対する警鐘を鳴らしているようにも感じられる。 ただ本作品をミステリーとして考えると、ミステリーの大前提である事件の謎が結局解決しないまま終わってしまう点など若干の不備は見られる。 | ||||
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報道に潜む「作られら真実」を語ることの危うさを、制作者の側にある作者がリアリティのある描写で描いた作品。制作現場のピリピリした緊張感まで伝わってくるようです。一つの映像に込められた偏見が世論を動かした結果、イメージや感覚で動く世論の暴力によって、被害に遭った人の生活は簡単に壊されてしまう。そんな放送被害の怖さが伝わってきます。マスコミに携わる人にとって、そして日々テレビを観ている我々にとっても警世の書でしょう。ただ、日常的に起こりうる暴力といったテーマであるのに、登場人物の精神が「壊れていく」点に違和感があります。ちょっと共感しづらいです。また、制作者側の方が主人公なので、その世界にいない自分としては、ちょっと感覚が分からないところがあります(マスコミの方は共感できるかもしれませんが)。また、最後の落ちの部分も、ちょっと無理があるかな、と思えるものです。ミステリーとしての納得感はイマイチかも。 | ||||
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報道ニュース番組がどのように作られて行くのか興味深く読ませ、内幕を知っている作家ならではの筆力で、読者も現場にいて時間との闘いに参加しているような気分にさせてくれる。ただ、読後の爽快感は感じられない。ひとつには、主人公の女性に共感しにくいからであろう。彼女が家族より仕事をとるに至った状況をあまりに簡単な描写ですませている点、また、彼女と息子との関係性など納得できないものがある。官僚・麻生など、興味深い人物も登場するが、「フー&ホワイダニット」のミステリーの主人公にも人間としての魅力を感じたい読者としては、辛口の採点とならざるをえない。 | ||||
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なんと評すれば良いのだろうか?テレビが物事を伝える時に、客観的真実というものはない。客観的事実である素材を、編集する者の主観でによって「真実」を作り上げるという実態。ある時、「内部告発」として渡された映像をいつも通りに編集して放送する。そして、その放送による被害を訴える官僚。そして、その映像は偽者のようだ。「誰が、何の為に?」。という感じでいきなりストーリーにぐいぐいと引っ張り込まれる。テレビを知り尽くした脚本家らしく、テレビの実態を知った上でのものであるし、メディア論の文章としても意味がある。私は、続編(?)の『砦なき者』を先に読んだのだが、メッセージ性ではこちらの方を上と見た。が、ミステリとして見た場合、今一歩の評価をせざるを得ない。途中から暴走していく主人公に感情移入しにくいし、謎解きもイマイチ。なんと言うか、伏線が上手くまとめ切れていない感じ。面白いことは面白いのだが・・・。正直、評価に困る作品。 | ||||
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レイ・ブラッドベリの引用からはじまるこの作品は、マスコミのあり方について、一つの問題提起を投げかけています。江戸川乱歩賞を受賞した作品ということで、一級の推理小説を期待して読むと、見事に外されます。ミステリーやサスペンスとしては1,5流と言った感じでしょう。しかし、普段何も考えていなくても、この作品を読めば随分色々と考えさせられる筈です。マスコミとは疑わしいものです。 | ||||
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テレビのニュース作成現場を活写した前半はぐいぐい読ませます。辣腕の編成担当のヒロイン。たれこまれたスキャンダルネタを追っていく強引さが鼻につき、感情移入を妨げます。彼女の行動がだんだんと常軌をはずれ、ついには犠牲者を生みます。報道機関としての使命と相反するプライバシー侵害の問題。よく議論になる部分をストーリーによく取り込んでいます。結末はミステリーの常道を外していますが、それを欠点と言わせないだけの豪腕ともいえるような、面白さを持っていることも確かです。このあたり、ヒロインの人物造形とあわせて好き嫌いが別れるといった感じでしょうか。 | ||||
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表現の自由(および報道の自由)とプライバシーとの関係を描いた作品は数多くあるが、主人公が報道によってプライバシーを侵害している側という視点が物珍しい。もっとも、その設定ゆえ、どうしても共感できない主人公に付き合わされる方はちょっとしんどい気分になる。 | ||||
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