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破線のマリス
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破線のマリスの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.62pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全47件 1~20 1/3ページ
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私にとって、最高の本 ほんとにほんとに切実にKindle化していただきたい | ||||
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オレ、選考者たちがどんな選評を書いたのか読んでみたい。p.131まで読んで離脱するけど、一応レビュー書いておく。 舞台はTV局の報道番組の製作部。 鼻っ柱が強いが'有能'だから、在籍していられるという映像担当の瑤子が主人公。 瑤子はタレコミで貰ったビデオテープを基に短い映像を作ってそれをTV放送に乗せるわけだが・・・・ ↑ここまでがp.130までの内容。以下はオレの感想。 * * * 段階踏んでみる。 ①初対面の人間の話を鵜呑みにして、その映像をそのまま信じてしまう、なんてありえるんだろうか?具体的には、ピンボケで顔が判別できない人物たちを背格好が似ているというだけで同一人物だと信じてしまう。そして、それらしき映像を作る。そんな技術者がどう有能なんだ? ②顔が見えていない映像を比較してこの人たちが同一人物だと盲信する視聴者なんていないだろ。作者はそこまで視聴者&読者がバカだと思ってるの? ③瑤子が作ったとされる映像作品、説明を読んでも書いてないから分からない。 p.96---男の情報はないほうがいい。この男の存在をことさら面白がってはいけない。 はあ???そんなら実名や役職は出さずに顔アップで笑っている映像を上げたってことか??? 別に、「倫理」みたいなものを小説に求めていないから、何をやってくれてもいいけど、こんなのは成立しないよ。作者はおそらく『映像作品が加工されたもので、真実を映していない』というテーマで描いたんだろうけど、説得力がなさすぎて付いていけない。 * * * あともういっこ。 さきほど、この作品を2021年以降に読んだ者としての感想。 ★★すごく重要だから、これから乱歩賞を読み漁ろう、とか思っている方たちは参考にしてね。 **TV番組の制作現場・内幕・機材の説明/TV局の役割・立場 ↑こういうものにまったく興味がない人は読まないほうがいい。くだらないから。 発表から20年以上経って環境が変わってる。 つまりTV局というものがすでに魅力的な舞台じゃないってこと。 娯楽小説は必ず風化する。 | ||||
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謎がすべて解けていくスッキリ感や納得感はいまいちでした。 しかし、続きが気になるような構成にはなっていたように思います。 ミステリと報道がどうあるべきかという二点が軸になった作品であり、 報道にかかわる人はより楽しめる内容だったのかもしれません。 またいい意味でも悪い意味でも、すべてが明らかになるわけではないので、 その部分を自分で考えるのもおもしろいのかもしれません。 もし、ドラマ化するなら、主人公は綾瀬はるかに演じていただきたいです。 | ||||
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報道番組ほどむつかしいものはない。編集者の主観がどうしてもはいるからだ。 遠藤瑤子という女性が、主人公。 タフで、視聴率のとれる編集者。「想像力と勇気」と励まされる。 麻生公彦 郵政官僚。バランスを崩している生活。器物を破損する。 やらせとは、どこまでやらせなのか? ひとつの罠としての、内部告発。 | ||||
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事件が起こって、それを解決する。そう思い込んで流れに身をまかせている終盤で深い落とし穴にはまってしまった。そんな感じです。 各所に感じる違和感はありましたが、それなりに楽しめました。 | ||||
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首都テレビの契約社員である遠藤瑤子。 映像編集では業界で知られた存在だったがある弁護士の転落事故をきっかけに殺人事件の関係者である郵政省の役人の不可解な笑いに注目しビデを編集に意図して犯人であるかのように印象付けた。 そのことから展開は思わぬ方向へ進展し、彼女へのストーカー行為、謎の私生活盗撮へと発展した。 常に彼女を追い回す執拗な行為の影に潜んだものは以外であった。 自らの編集技術に溺れ報道の自由という武器を盾になりふり構わぬ態度に視聴者からの警告となればよい。 一般文学通算884作品目の感想。2014/09/11 22:00 | ||||
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読み出しの初め頃はあまり面白くない感じだったが、後半に入り予期せぬ展開に魅かれていった。 思わぬ展開にどんどん引き込まれていく納得の1冊である。 | ||||
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著名な脚本家の最初の小説。自らが席をおくテレビ業界での犯罪を描いている。一人の腕は立つが家族を捨てた孤独な テレビ編集マンの女性がやがて何者かが仕掛けた罠にかかる。彼女はまんまとある官僚を犯罪の当事者かの如き編集で 彼を追い込んだだけでなく、彼を殺してしまう。それによってやがて彼女は自分の歩んできた道を振りかえざるを得なくなるのだ。 彼女を執拗に追いかけていたのはなんと自分の息子だった。プロットといい表現力といい非常に優れた作品だと思う。 野沢は数年前自殺お遂げたが、惜しい人材だと思わざるを得ない。 | ||||
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元テレビ屋な作者だけあって、メディアを使った話の構成が上手い 現実にテレビのせいで人生を破壊された人が少なくないのが、この作品の題材の上手いところだろう ただ怪しげにでてきた連中が誰なのかが不明なまま終わってしまう点と、 あのラストはちょっと首を傾げるところがあった 乱歩賞作品の中では安心して買えるレベルの作品 | ||||
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他の方の感想と同じで話は詰まらなくはなかったが殆ど推理小説ではないと思える。乱歩賞なので、それで構わないわけだが…… とにかく纏まりの悪い話で、話の方向が見えるまでに約半分を費やしている。著名な脚本家だったのだから、書き直せば良かったのに…… | ||||
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前半はまるでメディア論の講義のようで、やや退屈だった。 後半は良い。心理戦の応酬と狂気のrevealがなかなか面白くて一気に読ませる。 だがこの結末はどうか。真犯人や黒幕がはっきりしないこと自体は全く問題ないと思うが、 一見現実的なようでいて実はありえない安直な結末は、安全策をとったという感が拭えず、 この小説のスケール感というものを縮小してしまったのではないか。 もっと混沌とした、二度と抜け出せない狂気の世界に入って終わる、というやり方もあったのではないか。 | ||||
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江戸川乱歩賞受賞作だが、本作を本格推理ものと思って読むと、驚愕のラストは全く納得できないオチになってしまうだろう。ラストでも事件の肝心の真相は全く明かされず、終始思わせぶりに複線が張られていた隠し撮りのカメラを録っていたのは自分の○○というのはあまりにも納得がいかない。結局本作は独りよがりの女性編集ウーマンがマスコミの権力を最大限利用して一人の無実の官僚の人生を破滅させ、最後は殺してしまうという確信犯なのか全くミステリーの主人公と悪役が逆の立場になってしまっている。ミステリーとしては完全にアンフェアというかルール無視だが、つまらないかと言われると、リズムのある文体とテレビ業界の熾烈な内幕が描かれ一気に読ませる。中盤までの話の展開が素晴らしいので一気に最後の真相が気になって読むと結局オチがついていないという不完全燃焼感が残るが、一種のサイコサスペンスものとして読めばかなりの力作だと言えるだろう。 | ||||
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この文庫本の紹介文に、「超一級の『フー&ホワイダニット』と銘打ってあった。 しかし、本を読んだ感想は、逆。冒頭の、報道番組を秒単位で編集し放送している 描写には、真実みがあり、引き込まれた。 しかしである。そこからの、主人公の推理の揺れ、というか、思い込みのぶれには、 正直、感情移入ができず、そこをもとに『フー&ホワイダニット』の傑作を創り出す 材料は揃っていたのに、犯人にできるキャラクターは用意されていたのに、結果その 可能性を捨てて、ただのパニック小説になってしまっている。 残念だ。他の、新本格ミステリー作家の類いよりは、ずっと筆力と、取材力がある にもかかわらず、サプライズを敢えて用意しないこの作家の作品には、残念な 思いがある。 私は、「魔笛」を、まだ、推す。 この作家は、人生の最後に、最高のホワイダニットを残した。次の作品を期待する ことができなくなったのが残念だ。 | ||||
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民放テレビ局の特ダネニュースショウ製作現場を舞台にした、社会派ミステリ的な味付けのサスペンス、ですかねぇ。江戸川乱歩賞受賞作。 テレビニュース界の暗部が、これでもかーというほどにひたすら描かれる。報道部門ならではの社会貢献の有意義性、が浮かんでは沈みがひたすら続き、なかなか痛烈である。まあ、このような話だとよくありがちな、無能な会社上層部とか、やたらと頭の固い役人とかが出てこないのは良心的かもしれない。 さて主人公は、なんだかんだいって運命(というかストーリ)に激しく翻弄され、自らの思い込みもあってさらに自縛的に深みにはまっていく。読者心理的には、そんなひどい目に合わせなくてもなあと思えるほどだ。そして物語は終盤でさらにもう一つとんでもないどんでん返しが!(えぇぇー) ・・・というわけで、読んでいて引き込まれるしイッキに読めるのですが、まあ、ミステリではなくサスペンスですね。暗闇の描写とか、表現がとても映像的。たぶんですが、そのままテレビドラマとかの脚本に落とせるんじゃないかなあ。というより、最初からそういう観点で書かれているような気がしますね(それが必ず悪いというわけではないが)。登場人物たちが謎を解く、というより、話が進むにつれて自然と謎が解けていく、というのが基本線になっているしね。 テレビドラマが好きな人は気に入るでしょう。でも本格ミステリ好きには肌にあわないかもです。 | ||||
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主人公の女性を好きになれないんですよね。 「麻生さんは悪くありません」とテレビ(ビデオ)で語る厚顔さ。 終始あふれる自己憐憫。 結末で最も納得行かないのは赤松の処遇。 何のペナルティもなく彼女の仕事を引き継ぐのか。 誰も謝罪しない・・・それが不快な読後感になっているのかもしれません。 | ||||
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主人公の女性を好きになれないんですよね。 「麻生さんは悪くありません」とテレビ(ビデオ)で語る厚顔さ。 終始あふれる自己憐憫。 結末で最も納得行かないのは赤松の処遇。 何のペナルティもなく彼女の仕事を引き継ぐのか。 誰も謝罪しない・・・それが不快な読後感になっているのかもしれません。 | ||||
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主人公の女性を好きになれないんですよね。 「麻生さんは悪くありません」とテレビ(ビデオ)で語る厚顔さ。 終始あふれる自己憐憫。 結末で最も納得行かないのは赤松の処遇。 何のペナルティもなく彼女の仕事を引き継ぐのか。 誰も謝罪しない・・・それが不快な読後感になっているのかもしれません。 | ||||
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第43回江戸川乱歩賞受賞作品。 第一線のシナリオライターであった著者が、テレビの報道番組の内幕を描いた作品。 テレビの編集という仕事(特にニュース番組)には、翌日への持ち越しなどできないという スピード重視の迫力と緊張感がビシビシと伝わってくる内容です。 全21章から構成される長編小説ですが、1章のスタートからぐっと引き込まれていきます。 途中、あまりにも主人公・遠藤瑤子の執念が強く、非現実的にも思える展開から かなり怖さを感じる場面もありました。 ストーリーテンポが良いので、最後まで一気に読めます。 「方言の端々に東京言葉が標準語だと誰が決めたんだという反骨精神をにじませている」 最初の方にあるこの文章表現・描写が結構好きです。 結局、春名誠一の身元は割れたものの、事件解決までが描かれていないので 少し歯がゆいです。 また、息子の淳也が母親をカメラで「いつも見ていた」という展開も、真実なのか 不思議な感覚になりました。 | ||||
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主人公を隠れて撮影していた人物が自分の息子であったなんて、読者からみればまともな心理とは思えない。ましてや、その録画テープを差出人不明の郵便物として主人公へ投函するなど、悪意ある人間の行為としか思えない。どのようなエンディングがあるのかと思って読んでいたのだが、期待を裏切ること甚だしい。読んでいる途中も主人公は自己本位の人間と思え、あまり共感は感じなかったが、ストーリーやエンディング自体も押しつけがましい。テレビというものの限界を語ろうとした意図はわかるが、小説としての完成度は疑問に感じる。 | ||||
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首都テレビの名物ニュース番組「ナイト・トゥ・テン」のなかでも一際視聴者の 注目を集めるのが、9時35分すぎからのコーナー「事件検証」。そのコーナー を担当する敏腕編集マンの遠藤瑶子のもとに、ある組織の内部人物からたれ 込みが舞い込んだ。それは青い封筒に入ったビデオ。彼女がこの世でもっと も扱いに慣れた、映像という形によって…。 映像は「ありのまま」ではない。切り貼りによるモンタージュや光と音の調整、 それらによって作り替えられ画面に表出されるのは、なによりも525本の破線 が創り出す幻影に過ぎないのだ。普段はそれを駆使して扇情的な映像を作る 側にいた彼女は、ミイラ取りがミイラになるよろしく、いつしか映像とその作り手 に仕掛けられた罠にはまっていく。 本作はいわずとしれた故・野沢尚による、いわば「報道ミステリー」だ。「内部の 人」の彼がこういうものを書くというのは、単なるエンターテイメント以上の「啓発」 的な意味合いが込められているのだろう。今では「マスゴミ」と揶揄されその権 威も失墜したテレビだが、当時はちょうど例の松本サリンなど、この第四の権力 が大いに揺さぶられはじめた時期であって、今以上のセンセーションを読者にあ たえたはずだ。 ミステリーでありながら、放送局と担当省庁とののっぴきならない関係にもやん わりと言及される。これに広告代理店の問題ももうすこしたせば、放送局につい ての下手なルポタージュよりも読み応えがある。地デジ化が進むなか、この「電 波利権」をめぐる問題は今まさにビビッドなのだ。 ラスト、遠藤による渾身の映像が流される。それを放送することには心底反省し た放送局の反省だけがあったのだろうか、僕はいぶかしむ。現実問題、あれを 流せば絶対的に多くの視聴者が取り込める。見つめる視線がどんなに見下した ものでも、テレビは「数字」をとるためにどんなことでもする。とりあえず放送免許 を取り上げられるまでは… | ||||
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