奇想、天を動かす

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評判

奇想、天を動かすの評価:

3.71/5点 レビュー 38件。 S ランク

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平均点3.71pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全26件 21〜26 2/2ページ
No.6
(4pt)

本格ミステリとして非常に面白い。

事件部分だけを取り出して「本格」として読めば非常に面白く間違いなく5つ星にしてました。
それを無理やり「社会派」に仕立て上げようとしたせいでやや冷めます。
実にもったいないが、しかし面白い作品。
奇想、天を動かす (光文社文庫) Amazon書評・レビュー: 奇想、天を動かす (光文社文庫)より
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No.5
(4pt)

不思議と違和感がないトリック

偶然捕まえた老人の過去を探る吉敷刑事が、老人の過去に秘められた事件の真相を暴くというお話。事件には大トリックが使われている。作品中には、冤罪、差別の問題等が取り挙げられているが、あまりそれには拘らない方が良い。
本作で使われる、「赤い眼をした怪物」等の解明は「暗闇坂」以降の"こじつけ"小説を思わせるが、本作では不思議と違和感がない。老人の悲しみ溢れる過去の祈りとうまく融合しているせいであろう。また、真相究明に関係する鉄道の路線図。そう昔はあんな感じだったんですね。私の亡父が元国鉄の職員だったこともあり、懐かしく見ました。
あまり社会的問題に拘らず、トリックの偶然性も気にしなければ、大いに楽しめる作品。
奇想、天を動かす (光文社文庫) Amazon書評・レビュー: 奇想、天を動かす (光文社文庫)より
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No.4
(4pt)

併存?

メイントリックは素晴らしい(ちょっと首をかしげたくなるものもあるが)。
そして、描かれている2つの社会問題も深く考えさせられるものである。
しかし、両者が「融合」しているという評価が適切かどうか。
はっきりいって社会問題を組み込まなくとも小説として成り立つ。
もっといってしまえば、強引に結びつけたという印象の方が強い。
私には両者が「併存」しているという印象である。
ただ、私は島田氏以外のいわゆる「社会派ミステリー」は読まない(興味がない)ので、
「社会派ミステリー」とはこのようなものなのかも知れない。 
奇想、天を動かす (光文社文庫) Amazon書評・レビュー: 奇想、天を動かす (光文社文庫)より
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No.3
(5pt)

社会派と本格派の幸福な結婚

この作品の根底にあるのは、戦前から連綿と受け継がれてきた日本社会の不条理さへの怒りと、その犠牲になった弱き立場の人々を思いやる島田氏のヒューマニズムである。そういう意味で本書は、純然とした社会派ミステリーだといえる。ところが、その骨太なテーマを彩っているのは、いかにも島田氏らしいケレン味に富んだ死体消失トリックと、ファンタジーの世界にしか存在しないはずの「白い巨人」の出現である。この現実にはありえない謎に整合性を持たせて、社会派との幸福な結婚を実現させた島田氏の非凡な力量にはいまさらながら脱帽させられるが、それと同時に読み終えた後のなんともいえないやりきれなさ……吉敷刑事の怒りが胸に痛いほど突き刺さってくる。
奇想、天を動かす (光文社文庫) Amazon書評・レビュー: 奇想、天を動かす (光文社文庫)より
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No.2
(5pt)

壮大なスケールの傑作ミステリー

今は亡きかつての同僚(といっても当時とうに70歳を過ぎた方でしたが)に「ミステリーの最高傑作」だと薦められ、いただいた本です。祖父のように思っていた方に敬意を表する意味で読み始めたのですが、文字通り奇想天外なトリック、私の知らない泥臭い戦後史を背景にした厚みのあるストーリーに圧倒されるばかり。人間の恩讐、執念、因縁といった強い深い感情の底知れなさ、恐ろしさを克明に描写していて、殺人云々とは別の意味で薄ら寒くなります。ずっしり読み応えのある、いつまでも心に残る秀作です。
奇想、天を動かす (光文社文庫) Amazon書評・レビュー: 奇想、天を動かす (光文社文庫)より
4334716628
No.1
(5pt)

連発される謎の魅力と社会性

島田作品の特徴である大掛かりで魅力的な謎を、これで もかと連発。ラストまでぐいぐいと読者を引っ張ってゆ く、その吸引力は尋常ではありません。特に冒頭に置か れた謎である、電車内のトイレからの瞬間消失は、その 描写、設定、真相とも、驚異のひとことです。 それでも読後長く印象に残るのは、壮大な犯行の中に秘められた、犯人の心の謎であり、大掛かりな謎とストー リーを通じてその肖像が浮かび上がる構図こそが、この 作品の最大のトリックでしょう。 ここに描かれる真相は、日本人が忘れてはならない、た だしあまり語られることのない、重要な歴史的事実が背 景となっていて、ラスト近く、吉敷が口にするあるセリフは、作者の真摯かつストレートな心情の表出とも思え て心に残ります。一見奇異に思えるこの作品のタイトル も、実は深い意味がこめられていて、うならされます。 この作品以後、さまざまな歴史的背景を大胆に作中に取 り込み、本格ミステリーをの可能性を追求してゆくこと になる、島田作品の中でも重要な位置をしめる作品です。
奇想、天を動かす (光文社文庫) Amazon書評・レビュー: 奇想、天を動かす (光文社文庫)より
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