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一寸法師
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一寸法師の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.57pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全7件 1~7 1/1ページ
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不気味な話です。 | ||||
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小学生の頃、学校の図書室で借りて貪り読んでいたのが、 江戸川乱歩のジュニア向けシリーズでした。 大きく怪人二十面相と、そうでないものとに分かれ、 どちらかというと、後者のほうが少年心に面白かった記憶があります。 犯人探しそのものもさることながら、警察との微妙な駆け引きの中で、 小林少年をうまく用いながら、みずからの天分や推理力のみを頼りに、 寸でのところで事件を解決に導く明智小五郎の技に、 少年時代の僕は、探偵という仕事に憧れたものでした。 本書も、乱歩の代表作二編が収められたものですが、 すぐに犯人が割れるわけではなく、いくつかの重要な伏線が意図的なものである可能性まで含めて、 装いの中に、真相のカケラを辿ってゆくプロセスから、最後には見事に全貌が浮上し、 しかし、明智は傍証として、その一部に重要な探りを入れることを忘れず、 極めて入念なアプローチだと感心させられることしばしばであり、 またもや完全犯罪は防がれるのでした。 蔦の絡まる洋館風の瀟洒な建物や、当時オープンしたてのデパートなど、 昭和の懐かしい光景もあちこちに登場するので、 それらも併せて、設定の妙味を愉しんでもらえたら、と思いました。 | ||||
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どちらも似たような展開ですが、どちらも存分におぬぬめ楽しめますm(_ _)m 地獄の道化師 は 明智小五郎 vs ピエロ 一寸法師 は 明智小五郎 vs 一寸法師 どちらもキャラ立ちした殺人犯ですが、ピエロ vs 一寸法師 という構図にした場合、どちらが魅力的か? ひとそれぞれ好みによりますが、両者互角ということにしときます。 犯人は意外や意外です。 | ||||
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『地獄の道化師』とは「地獄から来た恐ろしい道化師」という単なるタイトルロールではない。 切羽詰った犯人が土壇場で仕掛ける絶望的なトリック自体が「地獄」なのだ。 乱歩全作品中一二を争う陰鬱と凄惨。少年の頃に読んで受けたトラウマは今も消えない。 | ||||
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「一寸法師」、ああ、なんて乱歩らしいタイトルなんだろう。ますタイトルからどっぷりと作品世界に入れ込める。しかも、いきなり公園で一寸法師が片腕をゴロンとするなんて、あまりにも映像的すぎて、とっても好きだ。新聞連載だった作品の特徴でもある若干のテンポの悪さや描写のくどさ等もあるにはあるが、なにより今では作品中に登場させることができない不虞者を堂々と、しかも楽しそうに描写しているのは、いかにも乱歩らしい。悪趣味やらなんやらと指摘されることが多い乱歩作品ではあるが、実は読んでみると、乱歩は不虞者に対して嫌悪感なんかちっとも持っていない、いや、むしろある意味では愛情を持っていたのではとも思えるところがある。殺人や死体などに関わる残酷描写等も、そんなにひどいものではない。乱歩の文章のすほべては、あの独特の作品世界の雰囲気を作るための、計算されたものだったのではないかとさえ思えるのだ。つまり、ある部分は激しく、ある部分はおだやかにというアクセントのつけかたが、乱歩は非常にうまい。だから乱歩の作品は読み始めると作品世界に没入してしまえるのだろう。本作もまた、独特の乱歩世界が構築されており、一人二役や変装といった得意のガジェットに加えて、なんとも言えない猥雑なそれでいてエネルギーに満ちていた時代の雰囲気を存分に楽しむことができる。もちろん乱歩作品だから本格ミステリを期待すべきものではないが、意外性も仕込まれており、本格指向だった乱歩の面目躍如たるところも見られる。この独特の雰囲気を存分に味わうためには、印刷のきれいな現代かな使いに直された文庫本ではいけない。本書のような覆刻版でこそ、その雰囲気が楽しめるのだ。乱歩が自分のために楽しんで書いた作品ではないだろうか。本作の完成後に乱歩がへこんでしまったことが流布されてはいるが、それは達成感の裏返しであり、燃え尽き症候群とでもいうような状態になったとも考えられる。それだけ乱歩が情熱を注いだ作品である。面白くないわけがない。乱歩作品に何を期待するかで評価は分かれるであろうが、なにより乱歩の本格指向と作品世界の雰囲気を愛するものには、本覆刻版は最高の贈り物である。また、併録が「パノラマ島」というのも、「一寸法師」の都会との対比で大変良い。本書は倒叙ミステリとも犯罪小説ともいうべき「パノラマ島」と本格指向の「一寸法師」、この二作が同時に読める最上の覆刻版である。 | ||||
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地獄の道化師は、最初に思いついた陰鬱なイメージを無理につなぎ合わせた結果だと思いますが 展開がやや強引すぎて、どうも納得感に欠ける結末になっています。 むしろ表紙では「他一篇」と省略されている「一寸法師」の方がはるかに面白いです。 色々と制約のある現在では大々的に宣伝できないのでしょうか。 | ||||
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地獄の道化師・一寸法師ともに乱歩らしい作品です。私は「地獄の道化師」の方は後半で犯人が分かりましたが、「一寸法師」の方は最後まで分かりませんでした。両作品とも明智小五郎が登場しますが、特に「一寸法師」では明智が法を守るために探偵をしているわけではなく、あくまで自分の謎解きを楽しむために探偵をしている様子がうまく表現されているように思います。現代では不適切な表現が多く含まれていますが、いずれも名作であるのは間違いありません。 | ||||
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