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秋期限定栗きんとん事件
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秋期限定栗きんとん事件の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.19pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全56件 41~56 3/3ページ
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この2人はくっつくのだと分かっていても、やはりくっついた時は嬉しかった。 そのために犠牲になった他2人だが、片方は良いとしてもう片方のダメージは凄まじいと思う。プライドも無くして、友人も、恋人も無くして…。それが彼女の復讐心のスゴさを示すツールであるというのも、後味悪さを通り越して恐ろしさを感じた。最後の一言に彼女の性格が凝縮されている。 | ||||
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通常、ミステリというのは、Who(誰が犯人?)、How(トリックは何?)、Why(動機は何?)といったあたりをメインテーマにして展開されるものだと思います。 しかし、本作のメインテーマは、Whatです。つまり、「小山内さん、今度は何をやってくれちゃったの?」 犯人捜しのミステリとして読んでいくと期待はずれかもしれませんが、「まさかそこまで」「でも、小山内さんなら・・・」と考えながら読んでいくと、全く違った世界が見えてきます。こうした二重構造は、夏期限定トロピカルパフェ事件でかなり明確になってきましたが、今回の作品では、その技法にますます磨きがかかってきているように思いました。 評価は分かれているようですが、私は大好きです、ということで★5つ。 | ||||
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ジョー、ではなく上巻を受けての解決編の下巻です。 誰がどう見ても小市民じゃない小鳩くんと小山内さんが訣別して、その後ですが、やっぱり小市民ではなく、二人とも事件に首を突っ込んできます。 連続放火事件、容疑者は○○○。そして連続放火のポイントと真犯人は…… 謎解きの部分は、やや物足りなくあります。真相と真犯人が分かっても、読者的にはそれによって大きな驚きは無いというか。どちらかというと、小鳩くんと小山内さんの関係がどう変化するかが主眼となっていますので。連続放火事件は、二人の関係を描くためのダシといったところです。 そして事件以上にダシなのが、その二人の彼女と彼氏です。彼女も彼氏も小市民であり、けっして善良とは言い切れないのですが、それにしてもこっぴどい扱いを受けます。 小鳩君と小山内さんは、やっぱり小市民とはとてもいえないのですが、でもやっぱり決して善良ではありません。最後にきちんとオチがついて、しっかりまとまってはいますが、読者の受け取り方次第では、相当に後味の悪いバッドエンドに見えるはずです。 シンプルに表面をなぞるだけの読み方だったら、ちゃんと事件を解決し、小鳩くんと小山内さんはヨリを戻し、オチもついて、良くできています。それが、小市民でありかつ善良な市民である読者としての正しい読み方です。 秋期限定というわりには上下巻合わせて一年も時間が経ってしまいました。それなりにまとまった作品ではありますが、その間延びぶりと、謎解きの不満部分と読者の受け取り方次第の部分も含めて、★4としておきます。 | ||||
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今回の話は純粋な推理小説と見るには少々物足りないかもしれません。これまでのシリーズで小山内さんの性格を把握している読者には、展開の先読みが簡単にできてしまいます。推理小説を少し読んでいる方なら、犯人と動機は上巻で既にわかってしいるかと思います。 ただ、個性的なキャラ同士の会話は楽しいので、物語としては十分に読む価値があると思います。この年代でよくやってしまう失敗がきつく表現されてあるので、なんだか耳に痛い部分もあります。作中のキャラの失敗談は、ぜひ自分の日常生活に生かしていきたいものですね。 次が冬季でラストだと思いますが、ちょうどいいかと思います。推理部分が苦しくなってきているので、このまま無理に続けてしまうと、段々ワンパターンでつまらない作品になってしまうと思います。このまま面白いまま上手く終わらしていただければと思います。 | ||||
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最後の言葉が印象的でした。罪悪感に酔うのが趣味の性悪な女の、実は更に上をいっていた小鳩君は、 ある意味爽快でした。やはり彼は小市民を演じることは出来ても、小市民にはなれない人です。 冬期で完結するのが待ち遠しくもあり、寂しくもあります。 | ||||
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オチが最高でした。 そうか…こう来るのか…。ちょっと打ち震えました。 タイトルも事件と関係ないじゃんと思っていたら……そんなことはありませんでした。 注意して読んでいけばわりと簡単に犯人の見当はつきます。 たぶんあの人かなと思っていた人が犯人だったのでその点はちょっと拍子抜け。 でも、それは作者が意図的にわかりやすく書いたのかもしれないなあとも思います。 事件そのものは、小鳩くんと小佐内さんのキワ者っぷりを際立たせるためのスパイスに 過ぎないような気がします。おそろしい。 二人の前では瓜野くんも放火犯も到底かないそうにありません。 小鳩くんと小佐内さんの周辺をかためる登場人物たちの傀儡っぷりが泣けました。 上下巻通して小佐内さんがいいキャラしすぎていて困りました。 台詞回しや行動がいちいち素敵すぎて、小佐内さんの登場シーンばかり何度も 読み返してしまいます。深読みすると楽しいです。ちょっと毒があって。 でも個人的な印象だと、抱えている病巣みたいなものは小佐内さんより小鳩くんのほうが 厄介な感じがしました。 で、なにを置いても二人が元さやにおさまってくれたのはうれしい限りでした。 そうだよ!普通に恋愛してる柄じゃないよ君たち!と思っていたので。 小鳩くんと小佐内さんの関係は恋愛のそれとはたぶん違うと思いますが、 (もしかしてすごい遠まわしな照れ隠しなのか?と疑ったこともありましたがそんな かわいらしいものじゃないな多分と今作を読んで思った) 今後ともよき理解者同士(?)仲良くやっていってほしいです。 健康的ではないよなあとは思いつつ、興味を引かれたことに一直線な彼らであってほしいです。 あと二人が食べていた栗きんとんが食べたいです。 | ||||
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小市民を目指す、なぞとき好きの小鳩くんと 復讐好きの小佐内さん。 つきあっているフリをしていた二人だけど その関係は解消された。 そして二人はそれぞれ恋人ができ、 小市民らしい生活を送っていた。 けれど小佐内さんの恋人というのが 相次ぐ放火事件に執着し、 それを学校新聞に書きたいという瓜野で。。 事件は放火といっても小規模なものですが 次第にエスカレートしていきます。 学校新聞に情熱を燃やす瓜野は、それを追いますが その陰に小佐内さんを見つけた小鳩くんは。。というお話ですが ミステリー以上に驚かされたのは、二人が別々にいること。 前回のラストでわかっていたはずなんですが、うーん。 改めて別々に恋人とかできちゃうと、なんか違和感。 お話の語り手も、多くを瓜野がしめていて その目から語られる人物像もいつもとは違い、おもしろかったです。 堂島君を守旧派か臆病者、とは。。。 そんな印象をくつがえす学校側と堂島君のやりとりは爽快。 でもそろそろ、小鳩くんと小佐内さんの活躍が見たいです。 | ||||
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ライトノベルとの境界領域で、コージーな「日常の謎」ものとして発表された(ように見えた)『春期限定いちごタルト事件』、思春期の全能感を「名探偵」という本格ミステリの装置と組み合わせることで戯画的に照射してみせた『夏期限定トロピカルパフェ事件』に続く待望の〈小市民〉シリーズ第三弾。 依然、ミニマムすぎるぐらいにささやかな「日常の謎」本格のフォーマットをたもちながらも(バスの降車ボタンのエピソードがお気にいり)、思春期の自意識に試練をあたえる物語としてはより容赦がない方向へ、ユーモラスな外装につつまれた苦い味わいがたまらないです。 個人的には、自意識をめぐる青春ミステリという点で、法月 倫太郎『密閉教室』、真木 武志『ヴィーナスの命題』につながる系譜だと思いますし、田中 ロミオ『AURA ‾魔竜院光牙最後の闘い‾』に通底する部分も感じます。【以下ややネタバレにつき注意!】 本作では、小鳩 常悟朗の「名探偵」にくわえて、小佐内 ゆきに情報・人心操作(ミステリのタームでいう「操り」)を駆使して復讐を果たす「名犯人」の役割があたえられていることが暗示されます。 二人が〈小市民〉をめざすのは、トラブル回避だけが目的ではなく、「名探偵」「名犯人」として全能感に身をまかせることの痛々しさを知っているからです。 小鳩・小佐内とは対照的に全能感に距離をとれないあるキャラクター(中学時代の2人に重なる人物造形です)が本作で辛辣な結末をむかえることは実に象徴的です。 しかし物語のラストでは、2人は〈小市民〉の皮をかぶりながら他人を見下す今の自分たちもまた、ひどく醜悪であるということを自覚せざるをえなくなります。全能感に身をまかせることも、見ないふりをするもできなくなった2人は、どうやってやっかいな思春期の自意識に落とし前をつけるのか?それが語られるであろう「冬季限定」がとても楽しみです。 | ||||
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小鳩君の小気味の良い推理も、小佐内さんの暗躍っぷりも健在です。 本筋は連続放火事件ですが、日常の謎やスイーツの薀蓄もアクセント的に散りばめられています。 シリーズのファンならば、買って損は無いでしょう。 | ||||
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小佐内ゆきファンとしては、もう小佐内ゆきの一挙手一投足のみに全神経を研ぎ澄ませて読むべし、読むべし! ……と思っていたら、上巻では新恋人との日常に現を抜かしていた(いや、実際は現を抜かすことすらできていなかった)小鳩常悟郎の活躍と言ったら、小市民シリーズの真髄を両の眼に叩きつけられた思いがしました。 ……ととと、それだけで終わるかと思いきや、最後に待っているのは我らが小佐内ゆきの超絶暗躍。これぞまさに、「そこにシビれる!あこがれるゥ!」改めてファンになること必至。 内容が内容なので深く突っ込んでは話せないけれど、上巻を読んで想像していた、甘っちょろい小生の予想を大きく、あらゆる方向に飛び抜けていました。傑作です。そして栗きんとんが食べたくなりました。が、今は冬です。 | ||||
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待ちに待った小市民シリーズの最新刊です。 「春季限定いちごタルト事件」「夏季限定トロピカルパフェ事件」から続くこのシリーズは、高校一年生の二人、小鳩常悟朗と小佐内ゆきの二人が、さまざまな事件を一般の人には目立たないようにさりげなく解き明かしていくというもので、二人の偽装ぶりとキャラクターが魅力的でした。天才的な謎解き能力をもつ小鳩、彼に勝るとも劣らない知力と復讐への暗い欲望をうちに秘めつつも外見はまるで中学生のような小佐内ゆき。どちらも実によく計算されたキャラクターで、特に小佐内ゆきの甘いスイーツへの偏愛と数々の仕込みは超絶的に破壊力がありました。 その二人の関係が激変、緊迫した状態となった前作から、はや幾年。 ファンや関係者は非常にやきもきしていたわけですが、ようやく続きが出ました。しかも、上下二巻組です。 早速前作のラストから二人の関係はどうなったのかと興味しんしんで読み始めたら、なんという驚愕の展開か、二人はきれいさっぱりと別れて、それぞれがそれぞれに新しい彼氏・彼女を作るではありませんか。小鳩は「ジョーって呼んでいい?」なんて言ってくる可愛い系の女の子に告白されるだけならまだしも小佐内さんのことをモノローグでは「嘘つき女」と表現しています。一方、小佐内さんは小佐内さんで年下からの告白に「わたし、はっきりした男の子って好きよ」なんて言って相変わらずのスイーツデートをしております。 その新しい彼氏であるところ年下の男の子の瓜生くんが追いかけている、市内連続放火事件(といっても最初はボヤくらいの話ですが徐々にエスカレートしていく)よりも二人の青春模様に気を取られていると、さすがは米澤先生。少しずつネタを仕込んでおられます。気がついてみれば、その関係すらも何かのネタではないのかというような何かが裏で動き始めます。上下巻ということで、全貌は明らかにされませんが、二人は結局その能力を使う事を余儀なくされるようです。果たして事件の真相は? 二人の恋愛は? 本当に恋愛として進んで行くのかそれとも、、、、。 幸せなことに、これで下巻がいつ発売かわからないとその凶悪な引きに怒りを覚えるところでしたが、来月には下巻が読めるようなので、とても下巻が楽しみです。予想を裏切る展開でしたが、とても面白かったです。 | ||||
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ついに出た『小市民』シリーズ第三作目。今まで小鳩君による一人称(そうでない部分もありましたが)で進行されてきましたが今回はもう一人、新キャラの瓜野君という語り手が増えます。 あの夏休みが終わり、二学期。小鳩常悟朗は一枚のメモを受け取った。内容は呼び出し。差出人はクラスメートの仲丸十希子。その用件は―― 新聞部では問題が起きていた。一年生の瓜野高彦は学外のネタを学校新聞に載せたいと考えていたが、部長である堂島健吾に反対されていた。彼にはいいところを見せたい相手がいる。その相手の名は小山内ゆき。瓜野君は小山内さんにいいところを見せることが出来るのか?! 目次を見ると章題に季節が入ってます。最初は『秋期限定〜』だから物語の舞台は最初から最後までずっと秋で、これは何かの比喩表現かと思いました。 違いました。 今回一気に時間が進みます。 その長い間の小鳩君と小山内さん、そしてその周囲の人々がどう動くのかを楽しみ、そしてどんな結末を迎えるのかと下巻の内容を想像する。こんな贅沢な楽しみが出来る作品はそうないかと思います。しかも下巻の発売が3月11日。そんなに待つことなく続きが読めるというのも嬉しいです。 シリーズ一作目の『春期〜』からずっと小鳩君と小山内さんはセットで動いていたので、彼らが「普通」の人から見るとどう映るのか、あまり気にしてませんでした。今作は小鳩君の推理癖だとか、小山内さんのスーイツ好きが変に浮いています。それがなんか新鮮。彼らがどうして『小市民』を目指そうと思ったのか少し、分かった気がします。 | ||||
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小市民シリーズもとうとう『秋』まで刊行されることになった 小市民シリーズ既刊の作品を未読の方はやはり『春期限定いちごタルト事件』から読むことを薦める 登場人物たちに惹かれたならば、おもしろさが倍増する 肝心の内容だが上巻では謎と謎解きが少ないように感じた 下巻においしいところが詰まっているとのことなので下巻に期待しよう 上下あわせて一冊だ それにしても、小佐内ゆきは魅力的過ぎる | ||||
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上下巻だからといって問題編―解答編というわけではなかった。 上巻は、事件の概要をさらりと登場人物紹介をちょろりといったところ。 今回も小鳩のプチ推理劇場があって楽しめました。 下巻で事件と小鳩と小佐内2人の核心に迫るんだなぁという感じ。 2人は今回も事件に各々噛んでいます。 それぞれ新たな相棒と行動を共にしているようですが、なんか突飛というか 物語上ぎこちない気がします。 そこに事件の鍵があるような気がしないでもないかな。 また小佐内もこそりこそりと不穏な動きを見せているので最後の最後で オチがあるのだろうと思います。 本単体としては下巻の出来次第といったところ。 | ||||
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本作では、連続放火事件に共通項を見出し、独自に調査をすすめる新聞部員・瓜野君のパートと、 彼女(!)となった仲丸のために小鳩くんが謎を解く《日常の謎》のパートが、交互に展開されます。 二つのパートの関連については直接的な説明はありませんが、 裏で暗躍する「あの人」の思惑によって繋がっているのかどうか……、 その辺りの真相は、下巻に持ち越しとなります。 いっぽう、今回はデート中に二つの謎を解く小鳩くん。 満員バスのなかで、誤って降車ブザーを押したのは、女子学生と老女のどちらなのか? 仲丸の兄が住むアパートの部屋の窓が割られていたのに、何も盗まれなかったのはなぜか? 個人的には、前者の謎解きが印象的でした。 バスが市内一律料金であることや、市内学割定期券と敬老パスの存在など、謎を 解くための手がかりが、必要十分に説明されたうえで、絶妙に配置されています。 特に、「犯人」を特定する手がかりと思われたある人物の振舞いが、観察の範囲を 広げることで、「容疑者」を消去する手がかりに変わるという仕掛けはお見事でした。 不可解な連続放火事件を繋ぐミッシング・リンク(動機)とは、果たして何なのか? そして、小鳩くんと小山内さんはいつ再会するのか? 下巻の刊行が待ち遠しいです。 | ||||
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本当に待ちに待った『小市民シリーズ』の最新刊です。 前作のラストも衝撃的でしたが、今回は帯を読んで「えぇ〜!そうなの!?」って叫びそうになってしまいました(笑) 小市民的に青春を謳歌しながらも、推理はやめられない小鳩君。 観察から思考に思考を重ねていく推理は今回も小気味良く、十二分に楽しめました。 そして、小佐内さんの羊の皮を被った狼っぷりが、見え隠れ… ふたりは、また巡り会える事が出来るのでしょうか?(笑) 下巻での展開が楽しみです。 あぁ…でも男子というのは何故こうもニブイものなんでしょうか(笑) 下巻ではどんな展開が待っていても、挫けずがんばって欲しいものです(特に瓜野くん) やっと読めた!という喜びと、おもわず唸る物語の展開、そして下巻への期待を込めて、☆は4.5で♪ | ||||
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