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秋期限定栗きんとん事件



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秋期限定栗きんとん事件の評価: 4.20/5点 レビュー 76件。 Aランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.20pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全76件 21~40 2/4ページ
No.56:
(5pt)

結末は分かっているものの、繰り返し読んでしまう

物語は下巻に入り、新聞部の瓜野君がフリーハンドを手に入れます。一方、事件の裏で小佐内さんが暗躍を始めます。小鳩君はどう事件に絡んでくるのか、といった幾つかの軸が絡み合いながら物語は進行していきます。もう結末は分かっているのだけど、繰り返し読んでしまいます。不思議な魅力のあるエピソードです。
秋期限定栗きんとん事件 下 (創元推理文庫 M よ 1-6)Amazon書評・レビュー:秋期限定栗きんとん事件 下 (創元推理文庫 M よ 1-6)より
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No.55:
(5pt)

繰り返し楽しめる

私自身は殺人事件にあまり興味が無くて、ライトな謎解きの方が好みなのですけど、不思議と何度読み返しても楽しめるエピソードです。
秋期限定栗きんとん事件〈上〉 (創元推理文庫)Amazon書評・レビュー:秋期限定栗きんとん事件〈上〉 (創元推理文庫)より
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No.54:
(4pt)

二人は離れていて大丈夫?

春期限定を読んで夏期限定を読まずに、この秋期限定を読んだので、小鳩くんと小佐内さんが互恵関係を解消してしまって、個々に高校生活を送っているのでびっくりしてしまった。夏期限定を読まないとね。
話のほうは、小鳩くんがクラスの女の子から「つきあおっか」と言われて、楽しい恋人生活を送る小鳩くんの視点と、市内の放火事件を追う新聞部の瓜野の視点の2つで進んでいく。瓜野は図書館で唐突に小佐内さんに告白して、意外なことにつき合うことになってしまう。うーん、大人しそうに見えて小佐内さんはとんでもない子だからねえ、大丈夫かなとはらはらしてしまう。小鳩くんの方も次々と先を読んでしまう習性を隠しきれるのか、いやそんなんでいいのか、相手の仲丸さんが何でも受け入れてくれる女の子だといいんだけどなあとこっちもはらはらする。さて、放火事件の法則性を発見した瓜野のコラムは校内でちょっと話題になり、瓜野は放火犯の追及にのめり込んでいく。大丈夫かなあ、そのうち痛い目に会うんじゃないかと心配になって上巻は終了。
秋期限定栗きんとん事件〈上〉 (創元推理文庫)Amazon書評・レビュー:秋期限定栗きんとん事件〈上〉 (創元推理文庫)より
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No.53:
(4pt)

えぐいなあ

放火犯の追及に小鳩くんや小佐内さんがなんやかやと関わっていくのはお約束の感じ。2人が、ただの小市民でいるわけがないのだ。新聞部の部長になった瓜野がどんどん深みにはまっていくようで不穏な雰囲気になっていく。まあ、放火事件は結局小鳩くんの工作で解決するのだが、この推理力や細工の手際よさは尋常じゃないよね。仲丸さんと上手くいくわけがない。小佐内さんも瓜野に痛烈なしっぺがえしをして別れることになる。これも小佐内さんお得意の復讐だ。えぐい、本当にえぐい。本当の小市民たちがかわいそうだ。
小鳩くんと小佐内さんは、元の鞘に収まるしかないんだよね。やっぱりこの2人は異常だよ。普通の人間はついていけない。まあ、筋をばらしてしまったが、細かいところの推理とか動きとかの機微が面白いので問題なし。その辺がこのシリーズの読みどころかも。
秋期限定栗きんとん事件 下 (創元推理文庫 M よ 1-6)Amazon書評・レビュー:秋期限定栗きんとん事件 下 (創元推理文庫 M よ 1-6)より
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No.52:
(5pt)

子どもに頼まれました!

子どもに頼まれました!発送が早くよかったです。
秋期限定栗きんとん事件〈上〉 (創元推理文庫)Amazon書評・レビュー:秋期限定栗きんとん事件〈上〉 (創元推理文庫)より
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No.51:
(5pt)

栗きんとん食べたい

最高だった。
栗きんとん食べたくなった。
優しくて暖かい青春本格ミステリー。
ここまで読んだ方は恐らく皆米澤ファンではないかと思うので内容については敢えて触れません。やっぱり最高ですね。
秋期限定栗きんとん事件 下 (創元推理文庫 M よ 1-6)Amazon書評・レビュー:秋期限定栗きんとん事件 下 (創元推理文庫 M よ 1-6)より
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No.50:
(5pt)

何人かネタバレしてるので注意!!

ラスト1行があまりにも秀逸。
下で何人かがネタバレだと気付かずに書いているので気を付けてほしい。
まだ犯人を書く方がましである。
作者がかわいそう。
秋期限定栗きんとん事件 下 (創元推理文庫 M よ 1-6)Amazon書評・レビュー:秋期限定栗きんとん事件 下 (創元推理文庫 M よ 1-6)より
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No.49:
(5pt)

幕引きが最高!!

小市民シリーズの最終巻。この巻の最後の一文を読みたくて、数年ぶりに春季限定から一気に読み直しました。これほど青春感のある小説を僕は他に知りません。
秋期限定栗きんとん事件 下 (創元推理文庫 M よ 1-6)Amazon書評・レビュー:秋期限定栗きんとん事件 下 (創元推理文庫 M よ 1-6)より
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No.48:
(5pt)

小山内さんの不穏な雰囲気がじわじわと…以下次号

二作目にて互恵関係に終止符を打った小鳩くんと小山内さんの高校二年の秋から高校三年の秋までの一年間を描いた上下巻の上巻であるが、冒頭からなかなか意表をつく展開で楽しめる。二人に初登場の恋人が出来る。
物語はこれまでと違い小鳩くん視点と今回初登場となる小山内さんの彼氏(!)であり健吾の所属する新聞部部員の瓜野くん視点で交互に進んでいく。
放火事件を巡って次第に小山内さんの不穏な雰囲気が増してくる中、秋から春までを描き下巻に続く。
秋期限定栗きんとん事件〈上〉 (創元推理文庫)Amazon書評・レビュー:秋期限定栗きんとん事件〈上〉 (創元推理文庫)より
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No.47:
(3pt)

キス未遂の償い

若さ故の根拠のない自信と思慮の足らない行動で絶妙な小物感を醸し出していた語り部の一人である瓜野くんが徹底的に打ちのめされる姿が楽しめる下巻です。
いやぁ、プライドの高い若者がズタボロにされる姿をみるのは楽しいなぁ!というのは冗談ですが、小山内さんに対してはいかにも役不足の感が否めなかった瓜野くん。放火事件を追いかけて事件の真相と小山内さんの正体の一部分に触れた彼には同情しますね。対して小鳩くんのお相手の中丸さんも放火事件には絡まないまま小鳩くんの数少ない携帯電話のメモリーから削除されちゃいました。
かくして崇高なる小市民を目指す小鳩くんと小山内さんの互恵関係が復活するのです。この二人の関係性がこのシリーズの魅力でもあるので嬉しい結末でした。
ただ、放火事件の全体像と解決自体に関しては穴が多すぎるように感じました。
刊行から時間が経ちましたが、そろそろ冬季限定…を読みたいなぁと思っています。
秋期限定栗きんとん事件 下 (創元推理文庫 M よ 1-6)Amazon書評・レビュー:秋期限定栗きんとん事件 下 (創元推理文庫 M よ 1-6)より
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No.46:
(5pt)

ちょっとブラックな青春エンタメ

として読んでいるのでめちゃくちゃ面白かったです、事件の謎とかを期待してると少し肩透かしを喰らうかも。このシリーズは事件の真相よりも小佐内さんの思惑の方が気になって頁をめくる手が止まらなくなる。
瓜野くんがかわいそうとは自分は全く思わなかったですね。頼りになる先輩の言葉をろくに聞かず、能力もないのに周りを使えないなどと見下し独断専行する、上巻からフラストレーションがたまっていたので狼に打ちのめされたのは自業自得としか思えず痛快ですらありました。復讐の理由も予想外でかなり面白かったです。

小佐内さんのスイーツ解説聞いてるとマロングラッセと栗きんとん食べ比べしたくなりますね。
秋期限定栗きんとん事件 下 (創元推理文庫 M よ 1-6)Amazon書評・レビュー:秋期限定栗きんとん事件 下 (創元推理文庫 M よ 1-6)より
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No.45:
(4pt)

別々の道を行く二人の新たな(非)日常

小市民シリーズ第三作。 関係を解消した小鳩君と小佐内さんに恋人ができる。 でも絶対後々別離が来るなとしか思えない(笑) 小佐内さんサイドとか特に終始キナ臭さが漂ってるし、というよりこの巻自体がどこか不穏な気配に満ちてる。 新たに第四の主要登場人物・瓜野が加わるけど、彼は等身大の男子高校生って感じで、だから見ていて憐れ。 また今回は健吾の出番と描写が多く、やっぱりこいつすげえなと思わせてくれる。 本筋の連続放火事件も勿論気になるけど、ラストで明らかになった三股……いい子だと思ったんだけどなあ。 いや、いい子ではあるか……相変わらず苦い話だ。
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No.44:
(4pt)

やめて! 瓜野のライフはもうゼロよ!

復活。 単語一つで表すならそういう話です。 瓜野君は実力以上の過信があったとはいえ、実力自体はそこまで低くはなかったでしょうが、小鳩君と小佐内さんという曲者二人の前では『他愛ない』存在に過ぎなかったのでしょう。 この二人どころか放火魔よりも格下だったわけですし。 しかし読み返すとこの放火魔、何気にかなりエグい。 仲丸さんも、小鳩君と付き合うには『普通』すぎたのでしょう。 なんとなく西尾維新の『不気味で素朴な囲われた世界』を思い出す話でした。 ここで完結でも違和感はないですが完結編を楽しみにしています。 しかし復讐の決定打がキス未遂は気の毒だけど笑った……w
秋期限定栗きんとん事件 下 (創元推理文庫 M よ 1-6)Amazon書評・レビュー:秋期限定栗きんとん事件 下 (創元推理文庫 M よ 1-6)より
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No.43:
(4pt)

非凡と平凡の差とは。 “ファム・ファタール” としての本性をあらわした小佐内さんの真意とは。

謎解きにとり憑かれた小鳩くんと、復讐を愛する小佐内さんの活躍を描く〈小市民シリーズ〉第三弾。
シリーズ初の上下巻ですが、キリがいいところで分かれているので読みにくさは感じません。本作が長いとの評価もあるようですが、そもそも物語のスパンが一年近くありますし、本シリーズの世界観における非凡と平凡の差がはじめて如実に示される作品なので、必要な長さだと思われます。

前作のラストで袂をわかった小鳩くんと小佐内さん。本作ではふたりにそれぞれ新たな出会いがあり、新しいパートナーが見つかります。
本シリーズでは徹底して小鳩くんの視点で語ることにより小佐内さんの心情が明示されないよう意図されているのですが、そのため本作を読む前、小鳩くんと距離を置いた小佐内をどう描くのか疑問でした。本作ではそれを、小鳩くんの一人称の語りと、小佐内さんの新パートナーである男の子の一人称の語りを交互に配置することで解決しています。その視点の交代は、小鳩くんとその男の子の対比を強調し、非凡な人間と平凡な人間のあいだにある越えがたい溝を浮き彫りにする仕掛けとして機能してもいます。

展開は一応 “犯人は誰か” というオーソドックスな形式で進むのですが、実はそれはあまり重要ではありません。
前作でミステリやサスペンスにおなじみの “ファム・ファタール(運命の女)” としての本性をあらわした小佐内さんは、本作でもその本領を発揮。とくに、彼女の真意が隠されたまま物語が進むので、その “語られなさ” が彼女のキャラクターに理解しがたく恐ろしいイメージを付与しています。
本作の(あるいは本シリーズをとおいしての)なによりのキモである、彼女の真意とはいかなるものか、という問い。それが明らかにされたとき、背筋が凍りつくことになります。

また〈小市民シリーズ〉の第1、第2作は以下のタイトルで出版されていますが、タイトルどおり、おいしそうなスウィーツがたくさん登場するので、お腹が空くこと請け合いです。

第1作 春期限定いちごタルト事件
第2作 夏期限定トロピカルパフェ事件
秋期限定栗きんとん事件〈上〉 (創元推理文庫)Amazon書評・レビュー:秋期限定栗きんとん事件〈上〉 (創元推理文庫)より
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No.42:
(4pt)

「そのままではえぐい栗を、誰もが愛するお菓子にするための方法論」

謎解きにとり憑かれた小鳩くんと、復讐を愛する小佐内さんの活躍を描く〈小市民シリーズ〉第三弾。
解決編の下巻です。

あるイギリスの作家は「誘惑を追い払うただひとつの方法、それは誘惑に従うことだ」という言葉を残しましたが、本巻で小鳩くんと小佐内さんのたどり着いた結論は、まさしくその言葉どおりのものでした。謎解きと復讐というそれぞれが抱える “業” は逃れえないものであり、だからこそ、それらを抑圧するのではなく受け入れるべきなのだ、とふたりは長い長い迂回をしてようやく悟ります。

タイトルに使われている「栗きんとん」と、作中でそれと対比される「マロングラッセ」。「そのままではえぐい栗を、誰もが愛するお菓子にするための方法論」という、ふたつのお菓子に込められたメタファーとはどのようなものか。そしてタイトルに選ばれたのは「マロングラッセ」ではなく「栗きんとん」なのはなぜか。遊びごごろある謎かけは、おいしくもありましたが、えぐみを感じさせるものでもありました。

次作がシリーズ最終巻だと思われますが、個人的には、ふたりの “業” の深さの相違がどのような結果を生むのかが気になります。
小鳩くんの謎解きに対する愛と、小佐内さんの復讐に対する愛とは、ともに傲慢さとナルシズムにもとづいており、一般的な倫理観に頓着しない点で一致してはいます。しかしながら決定に異なる点があります。小鳩くんは一般的な倫理観に反する他者の行為を黙認したとしても、あえて自らがそれを犯すことはないでしょう。一方、小佐内さんは内なる欲求を満たすためであれば、道徳観念から逸脱した行為も辞さないはず。
前作では、その相違がふたりの離別に帰結しましたが、はたして今度はどうなるののか。楽しみにして待ちたいです。

また〈小市民シリーズ〉の第1、第2作は以下のタイトルで出版されていますが、タイトルどおり、おいしそうなスウィーツがたくさん登場するので、お腹が空くこと請け合いです。

第1作 春期限定いちごタルト事件
第2作 夏期限定トロピカルパフェ事件
秋期限定栗きんとん事件 下 (創元推理文庫 M よ 1-6)Amazon書評・レビュー:秋期限定栗きんとん事件 下 (創元推理文庫 M よ 1-6)より
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No.41:
(5pt)

下巻も含んでの星5つです

小鳩くんと小佐内さんは、前作の”夏季限定トロピカルパフェ事件”の最後でもったいなくもペアを解消しましたので、本作はそれぞれが新しいパートナーを見つけるところから始まります。上巻の中ほどは、話の密度が薄くスカスカした感じがして、うーん、これはヤッパリ夏季限定の方が面白かったか、などと思いましたが、下巻の中ほどからは、その分を取り戻すように快調になり、終わりで夏季限定を逆転してしまいました。
今回の事件は放火です。犯人は、多分この人かなというのは、物語の半分くらいで感じとれてしまいますので、興味は小佐内さんの関わりがどうなっているかに向きます。放火は罪が重いので、ちょっと心配になりました。
小鳩くんがいつものように切れ味鋭い頭脳で謎を解くのが物語の主題で、もちろん面白いのですが、このシリーズの魅力は小佐内さんのキャラクターであり、彼女と小鳩くんとの掛け合いです。本作でもあることはあるのですが、何しろそれぞれ別のパートナーを得るところから始まりますので、それは終わりの方になり分量も少なめで、ちょっと欲求不満が残ってしまいました。
この上は、米澤先生!、是非、第4作を。
秋期限定栗きんとん事件〈上〉 (創元推理文庫)Amazon書評・レビュー:秋期限定栗きんとん事件〈上〉 (創元推理文庫)より
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No.40:
(5pt)

埋没と突出

僕は小佐内さんと小鳩君のコンビが大好きです。
 それだけにこの巻での瓜野君の顛末には正直笑ってしまいました。いや性格が悪いのは分かっているのですが、それでもこらえきれなかった。
彼は連続放火事件を通して「何かを成したい」と必死になっています。まあやり方はともかく、努力はしています。普通の青春小説なら彼が主人公でも違和感は無いでしょう。しかし、そこは米澤作品。そんなテンプレの筈がありません。何といっても彼が良いところを見せたい「彼女」はあの小佐内さんなのですから。そして「彼」もいるのですから。
 そして彼は自分が小市民であることを思い知らされます。彼は小市民でした。高い能力は持たないかわりに埋没しようと思えばいくらでもできます。しかし、小佐内さんは違います。埋没しようとしても叶わないある種の怪物です。瓜野君の不幸は彼女が高い能力と自意識を併せ持っていたことでしょう。仮に能力だけだったら? 自意識だけだったら? 案外上手くやれたのではないでしょうか。
 僕は小鳩君、小佐内さんの共通点は「能力と自意識がとにかく高い」事だと思っています。ゆえにこそ彼等は不幸なのです。能力が高いからといって浮くとは限りません。自意識が高すぎるだけなら必ず失敗し、埋没するでしょう。しかし両方が揃っていたら?能力を縦横無尽に使うでしょう。失敗したとしても、大抵の人よりは有能なのです。再チャレンジするなと言う方が無理な話です。こんなやつらが埋没できるわけがない。結局は突出せざるを得ない。
 小市民シリーズは推理パートよりむしろそのあたりのせめぎ合いが面白いのではないかと思います。
秋期限定栗きんとん事件 下 (創元推理文庫 M よ 1-6)Amazon書評・レビュー:秋期限定栗きんとん事件 下 (創元推理文庫 M よ 1-6)より
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No.39:
(5pt)

時は流れ、季節は再び秋。ファイヤーマンとの決戦は第二金曜日

功名心による現新聞部部長・瓜野高彦の危険な『暴走』に、新聞部員を含む他の生徒が巻き込まれるのを防ぐため、
上巻の最後で木良市内の各消防分署の管轄ごとに発生している放火事件の犯人探しに参入する常悟朗と
同級生で前新聞部部長・堂島健吾。集まった情報を蓄積した結果、農家の物置小屋が燃え上がっているのを発見。
だがそこにいたのは……というのが下巻の簡単なあらすじ。
いよいよ常悟朗が健吾とともに、新聞部員で、瓜野のやり方に付いて行けなくなったが強く出ることができない五日市公也を
内通者に仕立て上げ、とある罠を仕掛けて犯人をあぶり出す『狐』としての本性が、
そしてある出来事をきっかけに瓜野の高いプライドを秘密裏に壊していく小佐内ゆきの『狼』としての本性が露わになっていく。

実は本作は放火魔が誰であったかはあまり重要ではなく、常悟朗とゆきにとって本当に大切なものは『小市民』を装って
生きることではなく、本当の自分のことを理解し、受け入れてくれる存在であることに気付くという部分が本作のテーマではないかと。
そして二人の今後についてだが、少なくとも元のような『互恵関係』にはならないだろうが、果たしてラヴ・アフェアになるのか、
それともアライアンスになるのか。第五章の最後で交わされた二人の会話から察するに、
一筋縄ではいかないことが示唆されているが、それが一体何なのかは最終作になるであろう次作を待たねばなるまい。
秋期限定栗きんとん事件 下 (創元推理文庫 M よ 1-6)Amazon書評・レビュー:秋期限定栗きんとん事件 下 (創元推理文庫 M よ 1-6)より
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No.38:
(5pt)

互恵関係を解消し、それぞれの道を歩き出した二人プラスアルファの物語・秋~春

前作の誘拐事件を通じ、このまま一緒にいても『小市民』を目指すことができないと考えた小鳩常悟朗と小佐内ゆきは
互恵関係を解消し、秋にそれぞれ仲丸十希子、後輩で新聞部の瓜野高彦と付き合い始めるところから物語が始まり、
やがて毎月第二土曜日の未明に市内のどこかで起きる不審火に、瓜野は新聞部で実績を残すためそして
小佐内ゆきに認められたい、もっと言えば自分に惚れ込んで欲しいという気持ちから、
一方の常悟朗は河川敷で燃やされたライトバンが前作の誘拐事件に使われていたことから、
それぞれが別々のアプローチで調査を開始するのだが……というのが上巻の簡単なあらすじ。
本作は前作、前々作と異なり常悟朗と瓜野、それぞれの視点で物語が進行するが、
それぞれが不審火についてどれだけの情報を得ているのかを意識しながら読むとよろしいかと。

前作、前々作を踏まえたうえで本作を読むと、瓜野高彦のある意味自己中心的な行動原理そして、
読み手が知る小佐内ゆきの『本性』を未だ知らないことが、彼の『掌の上の孫悟空』的な滑稽さを浮かび上がらせている。
常悟朗もまた、謎に邂逅したら相手の感情などお構い無しに解かずにはいられなくなるという「悪癖」から逃れることができず、
「小市民」的な生き方ができないというもどかしさと、謎を解いた後に一種のエクスタシーを得るという相反する感情を描き切っている。

すぐさま下巻へ突入したのは言うまでもない。
秋期限定栗きんとん事件〈上〉 (創元推理文庫)Amazon書評・レビュー:秋期限定栗きんとん事件〈上〉 (創元推理文庫)より
4488451055
No.37:
(4pt)

思春期のほろ苦さ

春、から夏、と主人公たちの成長がゆっくりと伝わり秋にいたって居たたまれないくらいに狂おしくいとおしく思えてくる。読後すぐに下巻もワンプシュで買えてしまうのはキンドルの良いところでありアマゾンの術中にはまった訳でもあります。
秋期限定栗きんとん事件〈上〉 (創元推理文庫)Amazon書評・レビュー:秋期限定栗きんとん事件〈上〉 (創元推理文庫)より
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