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エコール・ド・パリ殺人事件 レザルティスト・モウディ
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エコール・ド・パリ殺人事件 レザルティスト・モウディの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.15pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全20件 1~20 1/1ページ
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被害者が著した『呪われた芸術家たち』の抜粋が数ヶ所挿入されている。これが決め手となるわけだが、 ある程度の知識がないと解けないのがイタい。密室は、不測の事態がからんだ、偶発的なものである。 磊落な大べし見警部、デリケートな性質の海埜警部補、一見浮薄そうでじつは聡明な探偵・神泉寺瞬一郎などキャラが個性的だ。 作者の絵画にかんする造詣の深さ、それを作品に活かすテクニックに感心した。 | ||||
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エコールドパリの画家たちの説明も書かれていて何となく絵が思い浮かびます。 | ||||
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著者の第2作。「神泉寺瞬一郎シリーズ」の第1弾。 エコール・ド・パリをテーマにした、現代日本が舞台のミステリ。画商が密室状態で殺され、容疑者が次々とあらわれるも、最後は意外な結末が訪れる。 トリックはイマイチ。しかし、動機が優れている。迫力があり、説得力もあり、物語そのものとも密接に関連しており、なかなかいい。 エコール・ド・パリにまつわるエピソードも満載で楽しい。 | ||||
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わたくしには,伏線がきれいに回収されてて,すっきり読めました。うんちくも楽しい | ||||
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「読み応え」はありました。トラディショナルな推理小説といったところです。 しかし、最後のオチがイマイチ。「は?それが事の真相かよ?!」としばらく呆然となりました。このくらい覚悟してハードル下げて読むなら良いと思います。 | ||||
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…みたいな絵画ミステリを期待して購入しましたが違いました。 絵画の蘊蓄たっぷり、ミステリたっぷり、絵画の謎が溶けると同時に密室の謎も溶けるって作品ではなく あくまでミステリが主で絵画蘊蓄は従。当たり前か。 ちなみに絵の引用は全く無し。いやまあミステリ小説なんだから責める話じゃないですが。 一番気になったのが警部のキャラ。味のある脇役通り越してインパクトありすぎないか。 ワトスン役が常識人なのは王道だけど、 おかげで名探偵まで薄い。ここまで強いキャラにしなくても良かったのでは…。 おかげでミステリ小説としてもなんか軽いし。 勿論それは楽しくさくさく読める小説、って良点にも繋がるんですが。 まとめて二冊買い、続編のトスカも楽しく読んだんですが… 三冊目はどうするかなあ… | ||||
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深水氏の著作を読むのはウルチモトルッコ 犯人はあなただ!に続いて2冊目。デビュー作のウルチモが一発ネタ系の大仕掛け作品だったので、2作目以降は大変なんじゃないかなと心配してしまったが、それらの不安は完全に払しょくされた、堂々たる娯楽性と芸術の知識が融合した意欲作となっている。 エコールドパリ周辺の画家の知識が簡潔に得れるとともに、本格ミステリーとしての骨格もあり、さらにキャラの脱力系の台詞なども楽しい。 本作の優れた点は合間に挟まれる被害者が書いたという体裁のエコールドパリについての論評の中にはっきりと殺人事件の伏線が張られているところ。本筋に関係ないと言って読み飛ばしてはいけません。 全体的には軽く読めるライトミステリーっぽいが、真相が明かされてからの余韻のある読後感は前作のウルチモトルッコと同趣向。非常に楽しめた一作である。 | ||||
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著者のミステリを読むのは初めてだったのだが、これだけ端正なミステリを書く作家だったのだと改めて認識した。 とにかく、冒頭から事件は起きるし、多少の中だるみはあるにしても、ストリーはテンポ良く進行する。 そしてなによりうれしいのは、「読者への挑戦」が挿入されているという稚気ぶりである。 唯一、本作の格を下げているのが、読みにくい名字の警部のドタバタぶりだろうか。 しかしそれも、ミステリ部分の完成度が高いため、ある種カーのファースに見えてこないでもない。 そして、読む前にはとてもダサく感じた本作のタイトルであるが、読了後はこれ以外ない、という気分である。 まさにタイトルが象徴する内容である。 ただし、キーとなる設定や密室トリックは既存のものであり、とくに目新しいというわけではない。 そして真相解明には、ある程度の専門知識が必要であることも、また、確かではある。 そのあたり、読者のレベルをどの程度に想定していたのかということが、若干気にはなってしまう。 しかし、この端正な、そして完成度の高いミステリは、確かにクラシカルではあるが、現代本格が捨ててしまったものを間違いなく持っている。 なにより、隅々まで著者の気配りが行き届いているのがうれしい。 著者の他の作品もぜひ読んでみよう、という気にさせる、本格マニア好みの作品である。 | ||||
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密室殺人。被害者の血が塗りつけられた閂の謎。 容疑者の自殺。 刑事が「密室講義」を引用するのは面白かった。 密室の謎は納得できました。 しかし被害者の過去の行為と死ぬ間際の行動はうまく繋がらないかな。 一応説明はしてくれたけど。 容疑者である勘平の自殺の真相が悲しかった。 全体的に読みやすく面白いです。 | ||||
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エコール・ド・パリ(パリ派)という画家の一派をフィーチャーしてもうけた画商が殺される・・・ 筆を折った天才少女画家だった夫人、画廊を自ら起こした弟、そして画商自身が書いた『呪われた芸術家たち』というエコール・ド・パリの解説書もさしはさまれて、濃厚な芸術論議の雰囲気が漂う半面、ものすごく俗悪な警部、ミステリ好きの刑事らの身もふたもない推理やコメントがある意味で風通しをよくしているようです。 探偵役は海埜刑事の甥で、ヨーロッパを歩き回ってフリーターをしてきたという神泉寺瞬一郎。画家を父に持ち、画才もヴァイオリンの才もあるのに、組織が嫌いで自由に生きたいという青年で、このあとの著作にも顔を出します。 絵画ミステリといえば、これまでは、飛鳥部勝則の『殉教カテリナ車輪』などのように、何が描いてあるか、絵のモチーフが謎の中心であることが多かったと思いますが、今回のケースには意表をつかれました。絵画の闇と深さを思い知った気がします。謎解きとしてフェアかどうかよりも、事実の重さに打たれました。 あまりよく知らなかった画家たちの存在がいきなり身近になりました。 そしてよかったのは、瞬一郎が、ペダントリーを披瀝しだすマニア探偵の類型とは違い、知識ではなく身体に根付いた芸術家の感性で勝負している感のあるところです。 本書は芸術家論としても優れていると思いますし、この手の蘊蓄をちりばめたミステリとしては、驚くほど焦らされ感がなくストレートでした。 | ||||
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2008年発表の本作品は、「ウルチモ・トルッコ 犯人はあなただ!」でデビューした著者の第2作目であり、前作とは全く違う、「芸術ミステリ」とでも呼べる作風がユニークな長編ミステリです。 東京・世田谷区の邸宅の一室で、銀座の有名画廊の社長、暁宏之が「密室」状態で刃物で刺され、死亡しているのが発見された。 室内に飾られた名画には、手をつけられた跡がなく、捜査主任の海埜警部補は、なかなか進まない捜査に苦労するが、ヨーロッパから戻った甥の神泉寺瞬一郎が、「芸術探偵」として、事件の真相に迫っていく…。 何と言っても本作品での注目は、被害者暁宏之が遺した美術書。 エコール・ド・パリを評したその文章が、小説としての各章の間に挟まれ、「芸術論」を愉しめるという趣向です。 もっとも、その「芸術論」は、作中では美術の「専門書」中の文章という設定であるものの、私が読んだ感触では、「新書」向けの文章で、私も含め、美術に造型が深くなくとも、興味を持って読むことのできる「論文」となっています。 この作品が評価できる点は、この「芸術論」に事件の謎を解く鍵が秘められていることです。 「芸術ミステリ」という呼称で本作品が評されているのは、そのような理由からでしょう。 さらにもう一つ私が興味深いと思ったのは、その真相の部分が、従来から本格ミステリで取り上げている、「あるテーマ」の新基軸を打ち出していることです。 それが、この作品のテーマである「エコール・ド・パリ」と密接に絡み合っているのですから、大変に楽しい思いをさせていただきました。 好みによって、評価の度合いは違うかもしれませんが、著者がその後「芸術ミステリ」路線を歩んでいることからも、その趣向が成功した作品であることは間違いありません。 | ||||
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個人的に薀蓄系ミステリの最高峰と思っているこの作品、本屋であとがきを立ち読んだら、「文庫化にあたって30枚近く加筆してある」と書いてあったので、さっそく買って再読してみました。 結論から言うと、ノベルブ版よりもさらに面白くなっています。警部のセリフも増えているので、彼のファン(?)には嬉しいことでしょう。図版も一枚挿入されており、全体的に情報量がかなり増えています。 しかしただ加筆しただけではなく、最後の謎解きで少々しつこいかな、と感じた部分がすっきり刈り込まれたりもしているので、「40枚くらい加筆して10枚くらい削った」のが真相だと思います。 というわけで、これから読まれる方には文庫版をオススメします。法月綸太郎氏の解説もグッド。 | ||||
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驚愕のトリックはないし、犯行動機も容易に推測出来てしまう感もあるし、なにより人物があまりリアルに描けていないような気もするが、読みやすさと、本格推理小説の様式美という意味で、久々の快心作だと思った。 エコール・ド・パリに関するペダントリーも、おもしろくスルスルと頭に入ってくる。 「ランキング9位」とタスキに書かれていたのも納得できる。 この手の本格推理物(パズラーと言うジャンルになる?)が好きな僕としては、深水黎一郎氏の小説は絶対読破しようと言う気になってしまう一冊だが、強烈に魅力的で個性的なキャラクターが飛び出してこないので、万人受けするベストセラーとはいかないだろう。 ☆ ところでここからはネタバレに抵触するかもなので、本書を読んでいない方は読まないでほしいが… ☆ 本格推理小説には『犯行動機に恋愛を持ち込んではならない』みたいな原則?があったと思うが、この作品程度の扱いならOKなのだろうか? まぁ逆にこの作品程度の扱いでダメというならば、21世紀において、本格物は間違いなく衰退の一途をたどること間違いないだろうから 僕的にはOKなのだが。 | ||||
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この著者の作品は、本作と『トスカの接吻』を読み、3冊目の『花窗玻璃』は10ページほどで断念しました。 どれも舞台装置は一見豪華。残念なのはやがてそれがベニヤ板の書き割りに見えてくることです。 こういうペダントリーを前面に出した作品は、言葉に読者を取り込むだけの力がないとしらけてしまいます。 特に外国語の引用は、要注意。 本作では、執事が主家の娘をちゃんづけで呼んだり(地の文までちゃんづけ!)、 母親が「娘に本を読んであげていました」などと言ったり、 日本語として違和感を抱かせられる表現があちこちにありました。 さらに登場人物は説明が多い割に存在感がなく、犯人に説得力がない。 人間が生きて立ち上がってこないんですね。 それからこのタイプの密室は、今までなかったと書いていますが ルブランのルパン・シリーズの短編に存在します。 むしろおもしろかったのは、エコール・ド・パリについての作中論文で 小説よりもこちらをふくらませたほうが良いのではないか、という印象を持ちました。 | ||||
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エコール・ド・パリの絵画とミステリーを絡ませたストーリーはなかなか斬新で意外な展開も納得できるものでした。読んでいて面白いし。作者の絵画に対する知識と深い共感と主張が交じり合って楽しかった。いかにも学者さんが書いた小説といったところはあるが、それがいやみにならずしかも物語の肝となっているところなんかはなかなかです。 | ||||
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有名画廊の社長が、密室状態の私室で、死体となって発見される。 被害者の胸には凶器のナイフが突き刺さっており、自殺かとも思われたが、 窓の閂には被害者の血が塗り付けられ、庭には何者かの足跡が残されて おり、他殺の可能性も捨てきれない……。 オーソドックスな道具立てや展開の中に、巧緻な罠が張り巡らされている本作。 きわめて端正な作風でありながら、それを隠れ蓑に、読者をペテンに掛けて やろうといった作者の稚気が感じられ、何とも不思議な読後感を味わえます。 さて、本作は、警察による捜査のパートの合間に、時折、被害者が「エコール・ド・パリ」の 画家たちについて著した、美術評論書の抜粋が挿入される、という構成となっています。 一見、事件とはなんの関係もなさそうな、その美術書の抜粋のなかに、 本作の事件の真相を読み解く、重要な手がかりが隠されているのです。 密室を構成する驚くべき動機、関係者の意表を衝く凶器、 犯人が囚われた狂気――、その全てが、そこにあります。 | ||||
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面白く二度読み出来ました。 新しい要素は感じられませんがテーマとストーリーを上手く絡めて仕上がってます。キワモノ系だったデビュー作と違い本作は驚くほど手堅い本格ものです。核となっている芸術に関する蘊蓄もくどくなく素人でも楽しめます。既存の要素に著者独自の芸術というスパイスで調理し新しい風味に仕立てた…感じです。ただ登場人物の設定、台詞がステレオタイプ、やや古くさい感じがしたので星一つ減点しました。(佐藤大) | ||||
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作品自体の面白さもさることながら、作者自身、あとがきに書いて いたようにエコール・ド・パリについての芸術論だけ抜いても十分読み物 として成立するほど力の入った読み応えのあるものになっていた。 ストーリーにも読んでいるうちにぐいぐい引き込まれていくほどの魅力があった。 謎解きに多少難があったようにも思えるが、それを差し引いても十分以上に楽しませて くれる作品。 | ||||
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読者への挑戦状が付いた、謎解き推理小説。作中に挿入される「呪われた芸術家たち」という論文が、門外漢にも面白く読めるものになっている。もちろん、これも推理の手がかりとなるものなので軽く読み流せない。 犯人の意外性という点では物足りないが、ところどころに散りばめられたユーモア、縦横に張られた伏線、トリック、呪われたとしか言いようがない芸術家たちの姿…。謎解きの、いわゆる「本格推理」と「芸術」が見事融合した、数少ない傑作! 帯の惹句「芸術×本格推理のクロスオーバー!」 この作品を評するにこれほど的確な言葉はない。 | ||||
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読者への挑戦状が付いた、謎解き推理小説。作中に挿入される「呪われた芸術家たち」という論文が、門外漢にも面白く読めるものになっている。もちろん、これも推理の手がかりとなるものなので軽く読み流せない。 犯人の意外性という点では物足りないが、ところどころに散りばめられたユーモア、縦横に張られた伏線、トリック、呪われたとしか言いようがない芸術家たちの姿…。謎解きの、いわゆる「本格推理」と「芸術」が見事融合した、数少ない傑作! 帯の惹句「芸術×本格推理のクロスオーバー!」 この作品を評するにこれほど的確な言葉はない。 | ||||
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