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蛇行する川のほとり



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蛇行する川のほとりの評価: 4.33/5点 レビュー 60件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.33pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全51件 21~40 2/3ページ
No.31:
(4pt)

『少女時代』という一瞬の奇跡

It is no use crying over spilt milk.(覆水盆に返らず)
1巻から最後まで一気に読んで、そう思った。
過ぎ去った時はもう2度と戻らない。
何故、1日に何度も食事をするのか。
何故、男と女で1組なのか。
何故、男女は睦みあうのか。
少女時代には、そういった事の1つ1つが愚かにも思え、
分からない。
そういった感覚が見事に表現されていて、非常に興味
深い作品だと思いました。
残酷で、扱いにくく、でも、非常に脆い、少女時代。
心に“リン”と残ります。
蛇行する川のほとり〈3〉Amazon書評・レビュー:蛇行する川のほとり〈3〉より
4120034267
No.30:
(4pt)

3冊に分けるのは大正解

 美人の先輩2人と平凡な私……といった少女漫画のようなシチュエーションで一瞬いらっとさせられますが、香澄と芳野に誘われた毬子に、友人の真魚子が「何か企みがある」なんて言ってみたり不安定な舞台を所々に浮かばせて、気がつくとグッと読み進められています。
 1冊1冊は薄く、文庫では3冊を1冊にまとめてしまっているようですが、1部ごとに視点が毬子→芳野→……と変わるので、このスピード感と「次っ!」となってしまう引きを考えるとウチは3冊に分けているこの当初のスタイルが良いんじゃないかなぁと思います。
 ウチが好きな女優さんがこの小説について「美少女がたくさんでるので好き」と書いていたのですが、これにも納得。
 3冊を揃えて、一気に読み終えて欲しい作品です。
蛇行する川のほとり〈1〉Amazon書評・レビュー:蛇行する川のほとり〈1〉より
4120033368
No.29:
(4pt)

ただの推理小説ではない。。。

作者のあとがきにあるように、
まさに、
4人の少女への、
あこがれがつまった作品。
もちろん、
重要なキープレイヤーに、
美少年………はいるにはいるが、
やはりメインの流れを作るのは、
少女たちである。
過去の、
幼少時代に起きた、
“事故”は、
それぞれ違う記憶となって、残っていた。
いや、
記憶から消されていた。
高校に入学し、
少女たちは再会する。
それは、運命の糸に操られるかのように、
記憶が交錯し、
過去の事実が浮き彫りにされていく。
ラストには、
大ドンデン返しも待ち受けています。
推理小説的要素と、
少女への憧れが書かれた小説的要素が入り混じった、
作者ならではの秀作でした。
蛇行する川のほとりAmazon書評・レビュー:蛇行する川のほとりより
4120035875
No.28:
(4pt)

塔のある家、船着場のある家

 恩田氏は地方都市の雰囲気を描くのが実に巧みだ。本書は特にその特徴が生きている。ご本人が子どものころ、あちこち転々としながら育ったことと無関係ではあるまい。川の流れるまち、塔のある家に住んでいた少女、船着場のある家に戻ってきた美少女、それを眩しく見つめる平凡な少女。彼女たちが集まったとき、遠い昔の出来事がよみがえってくる。母と娘という、恩田氏が追っているのであろうテーマの一つを描いた物語でもある。 本書はちゃんとした答え(純粋なミステリーの結末としてはいまひとつかもしれないが)が用意されている作品なので、「三月は深き紅の淵を」系が苦手という方も安心して読んでいい。
蛇行する川のほとりAmazon書評・レビュー:蛇行する川のほとりより
4120035875
No.27:
(5pt)

独特な世界観

蛇行する川のほとりにある家で起った、ある夏の過去と現在の物語です。
読み終わったあと、すぐに次の本を読みたくないような、まだ
その本の世界に浸っていたいような、そんな気持ちにさせてくれる
本でした。
恩田陸さんの本には、決して本音を語らない美少女がよく
登場してくるのですが、そのほかの登場人物がその人に何らかの形で
囚われており、その関係が物語に独特の雰囲気を与えている。
「蛇行する川のほとり」はそれが色濃く出ている作品だと思います。
蛇行する川のほとりAmazon書評・レビュー:蛇行する川のほとりより
4120035875
No.26:
(5pt)

ただ美しいだけじゃない世界観

どこかに不安要素が潜んでいるからこそ、この物語は美しいんじゃないかな。 真夏の話なのに時折冷気を感じます。 印象深いのは芳野の章。天使についての部分だとか、本物の少女についてとか、香澄との間にある決して同性愛というわけじゃないんだけど、純粋な愛情とか。 少年たちの真冬の7日間を描いた『ネバーランド』と、少女たちの真夏の3日間を描いたこの作品はどこか似ています。
蛇行する川のほとりAmazon書評・レビュー:蛇行する川のほとりより
4120035875
No.25:
(5pt)

蛇行する物語

以前刊行された3部作を一つにまとめたものの文庫版。
恩田陸作品が好きな人には間違いなくお勧めできると思います。
色々な登場人物の視点で物語は進行していくのですが、視点が変わる度に新しい発見があります。
そのお陰か、読者はまるで箱庭の世界を俯瞰しているような気持ちになりますが(私がそのような気分になりました)、
視点が変わる度に登場人物の新たな側面が覗けたりして、そこが非常によかったです。
当たり前のことですが、人間の内面と外面は違いますし、主観と客観で人間同士の関係に対しての見方も変化します。
それは作者によって意図されたものだと思います。
そしてそこに、この物語の本質があるようにも感じられます。
(冒頭で交換日記の話題に触れますが、なるほどこの作品自体がある種の交換日記なようにも感ぜられます)
他人への憧れと実際のズレ、けれど、思い描いていたものと違っていたからどうなのでしょうか?
勘違いしたまま進行する感情も本人の中では真実、そしてその逆もある、どこか不気味で寂しい、けれど暖かくて心地よい作品でした。
蛇行する川のほとり (中公文庫)Amazon書評・レビュー:蛇行する川のほとり (中公文庫)より
4122048699
No.24:
(5pt)

夏休みに新聞にのった何気ない事件の中身

文庫ファンの方お待たせいたしました。遂に登場文庫サイズ。
既にコミックサイズ・新書サイズをお持ちの方要注意です。
初回3冊に分けられた話も一冊にまとまってます。
内容構成は3章+終章
登場人物は主に高校生男女6名です。
各章とも一人の少女の主観で語られていきます。
だから行動もどういう考えでその発言をしたのかも心の動きも全部わかります。
なのに次章に移ると判らなくなります。
自分が先ほどまで理解し、心を投影していた彼女は?そもそも理解したと思った事が間違いだったのか?
登場人物達もそれぞれお互いを理解した、している、と思ったのにしらない一面をみせられ迷路にはいります。
それでも理解するために、信じるために、少女達は夏休みを過ごしていき、そして一つの過去との決別をはたします。
そんな少女達にひきづられように少年達もまた過去を見て過去との別れをはたします。
まさに恩田陸さんです。
六番目の小夜子が好きな方には特にお勧め。
蛇行する川のほとり (中公文庫)Amazon書評・レビュー:蛇行する川のほとり (中公文庫)より
4122048699
No.23:
(4pt)

じわじわ

恩田さんの作品は他の作品と微妙に絡み合っているし、じわじわと心を締め付けるように迫ってくる。ほんの少しのセリフのズレが、登場人物の心情をあらわにしていき、気がつけば、舞台の中にどっぷり浸かってしまっている。
やはり、稀代のストーリー・テラーなのだ。この恐ろしさはじわじわと効いてくる。
蛇行する川のほとり (中公文庫)Amazon書評・レビュー:蛇行する川のほとり (中公文庫)より
4122048699
No.22:
(4pt)

一冊で読めばよかった

3部作の第1作。
毬子の視点で描かれている作品。
憧れの先輩に誘われ、彼女の家で絵を完成させようとする
毬子の元に現れた月彦と暁臣。
少女3人で楽しく過ごすはずが、
最後に暁臣から驚愕の事実が語られる。
そして毬子は・・・。
最初はものすごく読みづらい雰囲気を持った話だったけれど、
暁臣が衝撃の事実を告白した時から急変。
そして2巻に続く・・・。
まだ2巻を読んでいないのでなんともいえませんが、
これから面白くなってくるんじゃないか、という予感。
暁臣が毬子に最後に言ったことは果たして本当なのか、
2巻へページをめくっていこうと思います。
蛇行する川のほとり〈1〉Amazon書評・レビュー:蛇行する川のほとり〈1〉より
4120033368
No.21:
(5pt)

ぞくぞくする。

 装画からしてとても美しい。そのイメージのまま読める。
夏の光にさらされて、ゆるゆるとほどけていく謎。
少女達の痛いほどの絆。それが織り上げる結末。
現実には在り得ないからこそ、憧憬として残る物語。
少しずつ、大切に読みたかったのに、一気にひきつけられてしまった。
蛇行する川のほとりAmazon書評・レビュー:蛇行する川のほとりより
4120035875
No.20:
(5pt)

素敵な作品です。

夏のお話しです。夏休みに合宿をする少女達。
私は、冬真っ只中にこの作品を読みました。
冬なのに、夏の情景が、夏の匂いが、夏の暑さが、夏の光が
ぶわーっと、私に迫ってきました。冬だからこそ、だったのか
もしれません。かつて少女だったことのある私はこの作品を、
懐かしい気持ちで読みました。その懐かしむ気持ちと、
夏を思う気持ちが何となく似ていたのかもしれません。
文章や会話のひとつひとつが、丁寧に選ばれた言葉で、丁寧に積み重
ねられています。その積み重ねによって、「少女」が描かれています。
「少女から大人になる一瞬」について書かれた作品をたくさん読んで
きたはずなのですが、これ程自然にすんなり自分の中にはいってくる
ことは、今までになかったです。少女特有の目線・葛藤・感情・決意、
どれもに静かに納得し、懐かしさを感じました。
ミステリー部分はこれらのことを表現する「手段」に過ぎないような気すら
します。
素敵な本です。
本を閉じてなお、作品の香りがほどよくまとわりつきます。
蛇行する川のほとりAmazon書評・レビュー:蛇行する川のほとりより
4120035875
No.19:
(5pt)

他人の空似・・・・・・恩田陸の描く学園モノ

【ひとつの話をしよう ひとつの昔話をしよう ひとつの寓話を聞かせよう】恩田陸のめくるめく語り口調で始まる、ひとつの物語。学園モノ(ミステリとホラーのあいだ)を書かせて、この人より上手な人はいるでしょうか? 人を引き込む力に本当に長けている小説家が。人物的な話をすれば【麦の~】に書かれている、理瀬に【毬子】憂理に【真魚子】黎二に【月彦】ヨハンに【暁臣】が似ている感じがする。が万事よくまとまっており、とても面白い。
蛇行する川のほとり〈1〉Amazon書評・レビュー:蛇行する川のほとり〈1〉より
4120033368
No.18:
(5pt)

おもしろい!!

面白かった!!個人的には麦の海に沈む果実と一、二を争う作品です。三冊がひとつになっているハードカバーがあるのでそっちの方がいいと思いますよ。
蛇行する川のほとり〈1〉Amazon書評・レビュー:蛇行する川のほとり〈1〉より
4120033368
No.17:
(5pt)

コマ送りの風景

現代ほど生き難い時代はない。だから私達は、筆者から放たれたイマージュを自身の内底に注ぎ込んで浄化する。同時代を生きた我々「弱中年」は、遠き過去に思いを馳せ・・・今の時代に寂寥感を抱く「多感な少女達」もまた、濃やかな情景に共鳴することでしょう。恩田作品ベスト3に入るこの小説を、とくとお試しあれ。
蛇行する川のほとり〈2〉Amazon書評・レビュー:蛇行する川のほとり〈2〉より
4120033899
No.16:
(5pt)

夏休みに読むならこの1冊、いやこの3冊

「あたくしたち、絵を仕上げなくちゃいけないわ。」憧れの先輩香澄に夏休み家に来ないかと誘われた毬子。そこは幼いころ訪れた川のほとりの家。期待に胸を膨らませた毬子だったが、その誘いには深い意図が。香澄をとりまく秘密めいた友人たち、過去の殺人事件、毬子の記憶が少しずつ甦っていく。 シンプルな装丁に惹かれ手にした本でしたが、文句なくハマってしまいました。物語の舞台となる川のほとりの情景や、香りまでもが伝わってくるようで秘密を覗き見ているようなゾクゾクした感じがたまらない一冊です。不鮮明だった部分が次々と明らかになっていく様は、まるでジグソーパズルのピースを埋めていくようで・・・・。「えっ」と息を呑む1巻のラスト。「ええええーっ」と驚く2巻のラスト、そして、ラストは・・・・・。う~ん、そう来るか・・。 途中でやめるとストレスがたまるので、3冊を手元においてから一息に読むことをおすすめします♪
蛇行する川のほとり〈1〉Amazon書評・レビュー:蛇行する川のほとり〈1〉より
4120033368
No.15:
(4pt)

立体的な作品

三部作のこの作品は、それぞれの部ごとに視点を変えて描かれている。一方方向から描いてしまうと平凡な作品に終わってしまったかもしれないが、視点を変えて描くことにより、この作品を立体的に、より深みのあるものにしている。何気ないしぐさの中に、少年や少女たちの揺れ動く心が見え隠れする。彼らは、未来を希望あるものにするために、過去の不幸な出来事を無意識のうちに封印してしまう。しかし、その封印が解かれたときに悲劇は起きた。香澄はそれで満足だったのだろうか。私は、とても哀れな気がしてならない。
蛇行する川のほとり〈1〉Amazon書評・レビュー:蛇行する川のほとり〈1〉より
4120033368
No.14:
(5pt)

苦しい面白さ

~切り離す事の出来ない見えない鎖で繋がれた二人が、過去の事件の関係者と数日間過ごす事になる。各章ごとに違う主人公視点で描かれている風景が、それぞれの心境をうまく表されていると思いました。過去の事件の真相が明らかになっていく大事な所で、鎖に繋がれている片割れが不慮の事故で亡くなってしまう・・。まだ10代の主人公たちの、その年代特有の~~鮮やかさや、さまざまな事に対する心の葛藤等が、自分の当時を思い出されてか妙に懐かしかったり、共感したりできて、ほろ苦い苦しさの中の面白さを感じました。知るのが恐いけど知りたい、そんな思いでどんどん読み進めた作品でした。~
蛇行する川のほとりAmazon書評・レビュー:蛇行する川のほとりより
4120035875
No.13:
(4pt)

ちょっと・・・

2002年12月から、2003年8月にかけて3冊にわけて出版された同名小説を一冊にまとめた本です。同著者の他の本に比べて、短いような気がします。物語の舞台は、ある学生の、蛇行した川のほとりの家。そこで合宿する少女たち、そしてやってくる少年たち。そこで彼らに語られる昔話の真相とは。ミステリーちっくです。というかミステリーなのかなぁ?ひとりひとりが、とても魅力的です。自分も彼らの輪の中に入りたいと強く感じます。ただ、この著者の本には多い気がするのですが、ラストが・・・なんだか納得できない感じがするんです。要するに不満?そこが、☆4つの理由です。恩田陸ファンの方、読んで損はありませんよ。
蛇行する川のほとりAmazon書評・レビュー:蛇行する川のほとりより
4120035875
No.12:
(5pt)

ある夏の不思議な物語

三巻完結という形式の、第一巻。少女たちの無邪気な夏を描くとともに、どこか薄気味悪いミステリーの要素も含んで、物語は進んでいきます。全体の雰囲気としては、乙一氏の「夏と花火と私の死体」に似通った雰囲気を持っています。無邪気な夏に見え隠れする。じとりと汗がにじむような気味の悪さ。ミステリーの要素も高いので、次巻にも期待です。
蛇行する川のほとり〈1〉Amazon書評・レビュー:蛇行する川のほとり〈1〉より
4120033368

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