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黒と茶の幻想
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黒と茶の幻想の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.19pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全11件 1~11 1/1ページ
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まどろっこしい感じでその世界に入り込むまでが大変です。 | ||||
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「夜明の花園」からここまで辿って来てしまった… 本書はほぼ別だけどつい… ううんしかし、初読の時には全然引っ掛からなかったトコがひょこひょこ引っ掛って来る これが歳をとるということか ここ20年で「どこででも寛げる男」というものが怒りが湧く程めっきり嫌いになっていた事実に気付いた 楽しく読みました | ||||
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誰かの参考になるかもしれないからレビュー書いてみる。※ちょいとネタバレあり※ 恩田作品はそれまでに文庫で出ているものはほとんど読んで、当時本作をハードカバーで購入した。 読むのが楽しみで楽しみで、実際明け方まで寝ずに読んだし、そのときは満ち足りた思いだった。いや、ほんとにそのときなら絶賛してただろう。 ところが、何年か経って読み直したらすっかり魅かれなくなってしまった。 4人の男女の巧みな心理合戦か・・・・そこがいいとも悪いとも言えるんだけど、ある部分がどうしても気になって。 書評欄を読む人は本を読むのが好きな人だろうから、まあ仮に4人の男女がいて、例えば誰かがこう問いかけたとする。 「みんなの好きな小説はなに?」(※本書の中では少し違う) これにどう答える? 小説好きならめんどくさいなーと思う人がほとんどじゃないかな? 「『ライ麦畑でつかまえて』だよ」「へー、意外だね」「あなたらしいね」 4人とも小説を読むのが好きで、4人ともどの小説も読んでいてお互いに感想を言い合える。 そんなことありえないだろ?お互いにどれも知らないのがむしろ普通。 派手な服を着た彼ならきっと勉強は苦手なはず。 あのコは地味なコだから音楽はこんなのが好きそうだ。 こんなのはみなが近くにいる中高生でもおかしいと思うだろうよ。人の趣味はバラバラだよ? ましてやこれはウン年ぶりの再会、の設定なんだからこんな会話は成立するはずがない。 (当時感動してたオレが言うのもなんだけど・・・) 人間がそんな単純化できるわけないだろ・・・ 現実の世界に引き戻したのが間違いなのかもしれない。この作品に限らず、実際にある作品を持ち出すのは安直であざとくて嫌いだ。 あんまり自分が成長してる実感はないが、そんな瑣末な隙間から空々しさ(お花畑)を感じて一気に恩田陸から離れた。 | ||||
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この作品がミステリーと呼べるのか疑問。若い頃から交際のあった男二人、女二人の四人がY島(屋久島)へ旅する。現実には何の事件が起きるでもなく、事件らしきものは、四人それぞれの回想の中でしか語られない。しかも、それらは本当に事件であったのかどうかすら定かではなく、混沌としている。ミステリーと普通小説の中間のような味わいである。文章はしっとりと情感があるが、登場人物の会話に作者自身のものの見方が色濃く反映し過ぎていて、同意し難い個所もけっこう多い。 | ||||
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ストーリーそのものは良かったのですが(少なくとも上巻は)、 表現が気になりました。 具体的に述べると、同じ語や抽象的な表現、余計な描写が多いと思ったのです。 まず、学生時代の仲間同士が旅行に行くところから始まるのですが、 時系列が前後するので、最初は潔が不参加であることが分からず、戸惑いました。 そして、主題が「憂理」のことなのに、彼女の名前が出てくるより先に、P71でただ「彼女」とだけ表記するのは、唐突な印象を受けました。 個人的には、「憂理」の名前が先の方が良いと思います。 それにしても、パートナーがいる男女が、それぞれ単独で旅行に参加などするものですかね? 彰彦が女性から呼び捨てにされるのも、現実的ではないような気がします。 彼は蒔生と大学から付き合いがあるというだけなので、そこまで親しくなることができるものなのでしょうか、疑問に思います。 また、P223あたりで「幸福」が4文節の間で5箇所も出てくるのが読み辛く、 「こと」や「そこ」などに置き換えた方がよいと思いました。 それ以外にも、P231やP278あたりの描写はややくどく、 省いた方がすっきりすると感じた文章もありました。 節子が分かりにくい話し方をするというようなことも書かれていますが、 読みやすくすることの方が大切ではないでしょうか。 同様にP206〜208、P306〜314の人達の話も、入れなければいけない必然性は感じませんでした (下巻でリンクしていたらゴメンなさい)。 そうそう、独白なのに「話が逸れたが」という表現もありましたね。 このようなところも、違和感を覚えるものでした。 何かアラ探しをしているようで嫌になりますが、気になるものは気になるのです。 下巻はもっと読みやすいことを期待します。 | ||||
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恩田陸作品、夜のピクニックを読んで以来、このサイトで評価の高いものを片っ端から読んでます。これはぶ厚いけれど恩田作品の中では読みやすい部類だと思います(夜ピクなみに)。屋久島の湿度ベタベタな深い深い森を自分も一緒にさまよう気分になるのはいつもの恩田節ですが、「蛇行する川のほとり」や「麦の海に沈む果実」や「月の裏側」「ユージニア」のような作品に比べるとライトなんです。登場人物4人の会話が多用されてるので他作品のような重苦しさ(そこが良さでもあります)が薄まってるんです。恩田陸は夜ピクかこの作品から入るのがよろしいかと私は思います。映画にならないかな。利枝子は木村多江さん、彰彦は加藤雅也、蒔生は堺雅人…なんて想像しながら読んでました。 | ||||
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タイトルは、一応ほめ言葉のつもりです。 下巻はこれから読むのですが。 明らかに、屋久島をイメージさせる、神秘と古代の空気漂う 島の奥の、奥を目指して、若かりし頃の密接な友人たち が旅行に。しかし、過去を振り返りつつ、自らの内面を省み、 友人関係を深く深く掘り起こすとき、知ってはいけない、知る 必要のなかった、心のわだかまりの謎、失踪した「ある大切な人」 を取り巻く、秘密に迫ることになってしまう・・。 これを、古今東西の膨大な薀蓄(うんちく)と、詩情豊かで、しかし、 簡潔な文章で描く、ある種の、若かりし頃と現在のインナートリップ です。 散々四人の関係と、薀蓄を広げながら、ラスト(上巻での)が、 ミステリーの謎ときになっているところが、ジャンルを超えた才能を もつ、恩田さんの真骨頂。 行ってみたいな、屋久島の千年杉・・・。 | ||||
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学生時代の友人である男女4人が,仕事や家庭を抱える歳になった今, 大自然に囲まれる島への旅に出て,想い,語ります. そんな中,トラウマや相手への感情があらわになる様子は, 人間くささを感じ,生々しくて読み応えがあります. また,物語の鍵となるある人物について語られるところも, 記憶の曖昧さや意図的な情報操作でぼやけた印象なのですが, 却ってそれがリアルに感じられてよかったと想います. ただ,その曖昧さがそのまま最後まで続いてしまって, その鍵となる人物のことははっきりとしないままです. やんわりとぼかす『大人の対応』と読み取りましたが, かなり重要な人物のはずなのでどうも物足りませんでした. あとは,舞台となる地名や名所がイニシャルなのですが, これに出くわすたびに現実に戻されたような違和感でした. それならまったく架空の地名にすればよかったのでは…. 余談ですが,旅のお題で『美しい謎』を持参して語り合うのですが, イメージとしてはちょっと知的な居酒屋トークといった具合. ただ,登場人物それぞれがなかなか頭の切れる人たちばかりで, そのアプローチは本題とは直接関係ないのですがおもしろかったです. | ||||
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恩田ファンなら楽しめると思います。「夜ピク」はまだ未読なのですが、仲間と歩いて肉体的な疲労や達成感を共有しつつ、自分の内面を 振り返る・・・という設定は似ているのでしょうか。 「麦の海」などの学園ものもそうですが、恩田作品は、いったん外部の から遮断された世界の中で展開していく、という点が魅力でもあり、 設定のずるさでもあるような気はします。 同世代感が味わえるのでつい買ってしまう反面、人物像はやはり平坦で 作り物めいた感はぬぐえません。同性愛や近親相姦のとらえ方も薄っぺらでマンガチックなので星は3つにしました。 | ||||
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恩田陸の著書を良く読んでいる人はすぐ気付いたであろうが、この本の題名は「三月は深き紅の淵を」の第一章だ。内容もそれで触れられた通りで、読者としては文句のつけようがなく申し分なかった。けれども、これを「最高長編」と帯で銘打ってしまった。もちろん現時点でのことであろうが、「最高長編」とするには登場人物がマンネリしすぎだ。これを打破できねば「最高長編」は書けないと私は思う。 | ||||
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この年齢になると、一瞬思い出すことはあっても生活や時間に追われそのままになってしまうけど、たっぷり時間のあるの中で記憶のパズルを解いていくのは気持ちのいいことだと思います。4人の旧友がいるから自分の記憶とは違う真実を知ることになるけど、ここが楽しいのかもしれない。 | ||||
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