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無理
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無理の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.31pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全118件 21~40 2/6ページ
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人物描写がリアルでいつの間にか自分も登場人物になっていました | ||||
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奥田さんに、群像劇を書かせたら、びかいちだと思います。 どの登場人物も生きづらさをかかえて生きています。 普通に生活する事がこんなにもしんどいとは、、、。 誰も救われないけど、読んだ後、何かしら爽快感のある作品です。 | ||||
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合併でできた地方都市に住む5人の人物にスポットを当て日常を描いてゆく。 市役所に努める相原友則、市会議員の山本純一、受験生の久保史恵、元暴走族で押し込み販売の加藤裕也、契約警備員で新興宗教にのめり込んでいく堀部妙子。 この五人の別々の日常が段々一つにつながり始める。 最初の事件は久保史恵が誘拐される。 上巻ではまだ一つにつながらない。 果たして下巻で何が起こるか興味深々になってきた。 まさに奥田英朗の世界だ 。 一般文学通算1137作品目の感想。 2015/10/23 17:15 | ||||
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バラバラだった5人の運命がやがて一つにつながっていく。 いずれも自分の運命が、生活が崩れていくのを。 5人を巻き込む追突自動車事故が起き3人にも呼ぶそれぞれの殺人事件の真相が明らかにされないまま作品は終わる。 果たして5人の行方はわからないままだ。 そこがまたいいのかも知れない。 ただ5人の運命が同時に一点に集中することに偶然を超越した感が強すぎる点は否めない。 一般文学通算1137作品目の感想。 2015/10/24 13:35 | ||||
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一つ一つのエピソードが、どこにでもありそうなの出来事なのが面白く、そして怖かったです。落とし穴はすぐそこに。きちんと生きなくてはいけません。最後にうひゃーっとなります。 | ||||
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登場人物は全員クズです。 けれど、読ませる。面白い。 誰一人として共感はできないが、それぞれの人生の重さや不条理さは理解できる。 田舎の閉塞感や雪が降る薄暗い風景など描写も秀逸。 嫌な奴しか出て来ないのにスラスラ読める文章力は素晴らしいと思う。 | ||||
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上巻が面白かっただけにラストが残念。 これはこれでアリだと思うが、じっくり書いてきた文章と内容を一気に踏み潰してゴミ箱に捨てた感じ。 収束はついているがもったいないと感じた。 薄暗い空の下にあるパチンコ屋の駐車場が想像できるような文章は、やはり上手い。 それぞれのキャラクターに踏み込んだあともう一巻が読みたかった。 | ||||
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奥田英朗の作品は初めてだが、社会の底辺の救いようもない人々が私利私欲で泥沼に落ち込んでいく姿を描くところが、新堂冬樹の作品に似ていると思った。もっとも新堂冬樹の吐き気のするほどのグロさは少なくともこの「無理」にはなく、社会の粘着質的な妬み、たかり、威嚇に媚びへつらいが全ページに溢れている。 舞台は地方の「ゆめの市」。不景気と雇用危機が容赦なく住民を苦しめる。しかも記録的な厳寒で街は雪に覆われる。登場人物は複数。 1-社会福祉事務所で働くが、上から生活保護のケースを減らすようにプレッシャーを受け、逆恨みを買う。 2-夢のない地元を離れて東京に進学することを希望する女子高生と、それを誘拐監禁する引きこもりDV青年。 3-元暴走族で今はインチキ販売員。別れた嫁が生活保護を受けられなくなり子供を引き取る。 4-万引き取り締まりの仕事をする中年女。新興宗教に救いを求める。 5-現職市議会議員。産廃施設誘致の件でヤクザまがいの土建屋と、強欲のOB議員に悩まされる。 この5人の登場人物の話が並行に進みます。読者は一体どこでどう絡み合ってくるのだろうかと期待感に煽られますがそこがこの作品の面白いところです。彼らは(女子高生をのぞき)あまりほめられた人達では無いですが、「貧困」という言葉がもはや他国の出来事ではなくなった日本で、しかも大学をでても職が保証されず、ましてや高卒の多くはフリーターとなる現状においては誰もが疲れ果てて、彼ら登場人物に同情してしまう人も多いのではないでしょうか。 かなりの低評価がつけられていますが、現在の日本の人々の「もう無理!」という叫びが聞こえてきそうだという意味で、非常に面白いと思いました。 | ||||
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傑作『オリンピックの身代金』に『東京は幸せを独り占めしている』と言う台詞がある。『無理』は幸せを根こそぎ奪われた東北の小都市の物語。生活保護の不正受給、孤独死、万引き、浮気、主婦売春、キッチンドランカー、ブラジル人ギャング、地元暴走族、詐欺会社、新興宗教、産廃施設、裏取引、誘拐監禁、殺人。過疎化が進む東北の小都市のやりきれない現実がこれでもかと書き込まれている。全く現実はこの通りだとため息が何度も出る。グランドホテル形式で描かれた複数の主人公たちが『タイタニック』の様にラストの大惨事に向かってなだれ込んで行く。主人公たちの隠蔽したい秘密が一気に白日の下に晒されるラストはいっそ清々しくさえある。 | ||||
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それぞれの人物ごとで小説が書けそうなのにそれをまとめてしまったので彼の作品にしては軽いかな。これだけ枝が広がった物語をどのように終わりにするのかワクワクしながら上巻は読みました。 | ||||
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幕切れは唐突すぎて驚き。もっと先が知りたい、各登場人物のことが知りたいと思える。でもそれが著者の狙いなのかも。 | ||||
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読後感が非常に悪かった。 低級な生活でも、いろいろ問題あっても、 そこに救いや希望や、せめて切なさが見出せれば読む価値がある。 登場人物の誰ひとりとして、共感も好感も抱けない。 作者がこの小説を通して何を言いたかったのか、まるで伝わってこない。 特に女子高生・史恵は必要だったのか? そして、結末があまりにも雑。 もしかして「読後感の悪い小説」を書きたかっただけ? | ||||
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久しぶりに奥田さんの作品を手に取りました。 何しろ、最悪で驚いて以来、最近の作風の変わりようにも 驚いて、人間こんなもんか。と感じていたので、すっかり ご無沙汰でしたが、初期のころの奥田作品を、ということで この作品。 物語は、とある東北の田舎町。 議員さん、宗教にはまる主婦、生活保護関係の市役所職員。 インチキ修理工事の会社員。誘拐される女子高生。 最悪の時もそうでしたが、こういう描き方、実にうまい。 場面切り替え、展開。読ませます。文章が、一つ一つが、 丁寧。分かりやすい。相変わらずというところ。 ただ、これだけ低評価のレビューが並ぶ本作品。これからの 展開は、難しそうだなあと、確かに不安の残る上巻でした。 ここまでの出来は80点かな。 | ||||
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読ませる力のある作家での書いた、読ませる力のある作品です。 確かに、ステレオタイプな人物設定や、終盤の強引な展開など、指摘すべき点も多々あります。 しかし、それらをねじ伏せるような、読ませる力を筆者は確実に持っていて、多くの読者を惹きつける魅力を持っています。 物語中に登場してくるような人々にもこんな作品を読んで欲しいな〜なんて思いましたが、きっとこの作品に登場する人々は小説なんて読まないだろうな〜なんて考えながら、グイグイと先を読まされる素晴らしい作品でした。 | ||||
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という帯につられて買ったが、 ウソだった。 ただただ、夢も希望もない疾走感のある崩壊劇だった。 フィクションにしても、 もうちょっと調べた設定にして欲しいところもあったし、 正直期待ハズレでした。 | ||||
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主な登場人物は5人で、それぞれが主役となっています。ゆめの市在住というのが共通点で、 年齢、職業などはばらばらです。そして、つながりも全くありません。最終場面で、5人が顔を 合わせることになります。 『最悪』『ララピポ』同様、複数の登場人物の言動が並行して描かれて います。1~20ページはAさんのこと、21ページから40ページはBさんのこと……、そして一巡して、 100ページから120ページは再びAさん……と言った具合に物語が進んでいきます。それぞれの 節は、当然「いいとこ」で切れるので、どんどん読み進めていきたくなるという仕掛けです。非常に うまい書き方であると思います。 ただ、社会の陰・闇の部分にスポットが当てられているため、非常に暗い内容です。帯の説明に あるように、「夢も希望もありません」 | ||||
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おそらく地元が荒れていた、地方暮らしの方は共感されるのではと思いました。後味悪い話が延々と続きます。読んでいてただただ苦でした。一気読み必死?他の本の合間をぬって数ヶ月かかりました。文体はすごいし、話も悪くはありません。ただ気持ち悪くて受け付けませんでした。価値観は様々なので面白いと感じる方はいると思います。私は「無理」です。 | ||||
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かなり分厚い小説。奥田英朗の以前の小説「最悪」とかと似た系列である。とにかく、個々人の描き方がとてつもなくうまい。 登場人物はおよそ5人くらいいるが、それぞれの立場から徐々に追い詰められていくさまが見事に描かれている。 生き方も立場もまったく異なる別々の人々が、小説の時間軸の一線を境にシーソーが傾くように追い詰められていくさまは、 息がつまるようだった。 エンターテイメント小説に属するものであるが、そこに漂う貧困であるとか社会の病理であるとか、さまざまな現在の社会問題をうまく組み込んでいた。 ただ、もう少しそれぞれの結末を見たかった気がする。 | ||||
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最近、著作物が安易な商品として市場に出てくるケースが多いように思います。安易な商品とは安い、効果が強い、耐久性は問わないと定義しますが、これを著作物に当てはめると、分かりやすい構図で、刺激が強い、再読に耐えるかは問わない、といったところでしょうか。 その視点で本作を視てみると、地方都市の物質的な貧困が精神的貧困を連鎖的に生みだされる、という分かりやすい構図が用意されています。その中に老人をだます詐欺商法、外国人労働者への偏見と対立、新興宗教、主婦売春、地方政治の退廃、それに関連して起こる殺人といった刺激的ガジェットを次々と繰り出され、安易な商品としての要件を確実に満たしています。そうなると結末はどうでもよく、羅列した物を1ヶ所にまとめて爆発させるという成り行きはさもありなん、だと思います。 元は月刊誌へ足掛け3年連載したものの単行本化のようですが、惰性で書き続けたのは分からないでもありませんが、ほとんど手を加えずそのまま単行本化するというのも怠慢さを感じます。私は作者のことは知らず、あくまで単品での評価になりますが、余程のことがない限り次を読むことはないでしょう。 | ||||
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読むのがしんどかったです。脳みそが疲れます。 登場人物の印象は底辺から社会的地位が高い人まで、 全員ろくでもない人々ばかり。 しかし、それぞれが何を考えて生きているかがポイント。 そこがうまく描写されていました。 学もなく犯罪に走るインチキ訪問販売の男たち。 彼らが何に価値を見出して生きているか描かれていますが、 読者からみると、有難くないものばかりに価値を見出しています。 金を持っている方が偉い、みんなにいい顔ができる。 車と家がステータスなど、まことに単純な物欲のみを追い求めます。 そのために他者を詐欺の犠牲にします。 しかし、組織の中で競争し、認められること、 偉くなることだけに存在意義を見出し、自分を肯定します。 そうした人々のメンタリティーがよく描かれていました。それは本物です。 読んでいてこいら全員早く氏ね!と思うのですが、 彼らも彼らなりの喜怒哀楽をもって生きているのです。 悪い点は女子高生は拉致したオタクの精神異常者の描写です。 犯行の原因として、オタクは現実と仮想の区別がつかなくなるためとしていますが、 現実と妄想が区別できなくなるという意味が分かりません。 それはマスコミが伝えるステレオタイプからの引用と理解できますが、 それをあたかも世間の総意、正しい常識であるかのようにかいつまんで キャラクターを作るのは不誠実だと思いました。 ようするに著者が馬鹿にしているということでしょうが。 (まあネガティブな部分を描くので、他の全ての人間も馬鹿しているでしょうが。) 全体を通して、個人の欲望が破壊しか導きださないこと、何も生まないこと。 文化が無いことみな退屈し住民がまちを出て行く。 そのため、都会の文化を求めるが、それが入ると地域の文化を破壊すること。 舞台は都会でもなく、超田舎でもなく、中途半端な都会になりつつある田舎です。 そこで生きるジレンマが描かれています。 本書は読者が本能的に嫌がる作品です。 ここまで文章を書くのも途中で投げたくなりましたが、 田舎の現実が描かれている丁寧な資料として、それを活かしたエンターテイメントとしてみることができます。 | ||||
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