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無理
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無理の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.31pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全118件 81~100 5/6ページ
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もうメックチャ面白かったんですけど、でも最後、あんな偶然でいいんですか>最悪の最後でみんなで銀行強盗してしまうというのがあったけどあの方がまだリアリティーがあったかな。風呂敷広げてたためませんでしたって感じですよね。オリンピックの身代金が★5ですので、こちらは★3です | ||||
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最近、著作物が安易な商品として市場に出てくるケースが多いように思います。安易な商品とは安い、効果が強い、耐久性は問わないと定義しますが、これを著作物に当てはめると、分かりやすい構図で、刺激が強い、再読に耐えるかは問わない、といったところでしょうか。その視点で本作を視てみると、地方都市の物質的な貧困が精神的貧困を連鎖的に生みだされる、という分かりやすい構図が用意されています。その中に老人をだます詐欺商法、外国人労働者への偏見と対立、新興宗教、主婦売春、地方政治の退廃、それに関連して起こる殺人といった刺激的ガジェットを次々と繰り出され、安易な商品としての要件を確実に満たしています。そうなると結末はどうでもよく、羅列した物を1ヶ所にまとめて爆発させるという成り行きはさもありなん、だと思います。元は月刊誌へ足掛け3年連載したものの単行本化のようですが、惰性で書き続けたのは分からないでもありませんが、ほとんど手を加えずそのまま単行本化するというのも怠慢さを感じます。私は作者のことは知らず、あくまで単品での評価になりますが、余程のことがない限り次を読むことはないでしょう。 | ||||
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暗い内容を、軽快に淡々とした平易な文章でつづり、さくさく読んでいくと、最後は痛快にひとつの事件でカーテンとなる。ラストシーンはちょっと痛快で面白かった。「ゆめの」については、私も地方出身なんだけど、都会の人がステレオタイプする地方ってこうなんだろうなあ、と思った。私は九州で、こんな風に雪降る北部ではないので事情は違うのかもしれないけど、地方はここまで病んでいないし、確かに収入は少ないけど、その分出費も少ないし、都会の文化等、無い者に取っては喪失感も無いし、自然を楽しみながら、アクセスせず、ゆったりと人生を楽しんで人たちが多い事も知って欲しい。生活保護をもらえず、電気ガスを切られて餓死するような人も、都会の方が多いんじゃないか。地方は何とかやっていく。確かにいくつか真実あり、ではあるが、これが地方の実体か、というと、物語に過ぎない、ということを強調したい。最終的な感想としては、奥田英朗さんの作品なので、期待もあって、最後まで読んだけれど、それじゃなかったら、特に読まなかったかな、と思える作品だった。 | ||||
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「最悪」「邪魔」の流れの中で、この本が一番おもしろくない。 いつもの引き込まれる感じ、疾走感があまり無い。それでも最後までは読めますけど。 | ||||
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すべてのエピソードが自分にふりかかってもおかしくない(すでにふりかかっている?)錯覚を起こすくらいリアルな内容でした。 薄暗い内容が多いのにどんどん読み進んでしまう、楽しみにしてしまうのはさすがですね。繰り返しては読みませんが。 | ||||
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「最悪」を読んだときは本当に「最悪」な気分になりましたが、エンターテイメントとしてよく出来た作品だと素直に思いました。 この「無理」は登場人物それぞれのエピソードは非常におもしろく惹きつけられるのですけれども、最後のつながりが無理やりすぎます。 生活保護の不正受給、詐欺営業、万引き摘発、新興宗教と素材が良く旬な話題であり、登場人物も個性的です。 それだけにもう少し一つ一つのエピソードを掘り下げて書き、短編集とした物の方が読みたかったですね。 何もこじつけまでして「最悪」的な作品にする必要はないと思います。 ラストでがっかりしてしまったので、非常に惜しい作品だと感じました。 | ||||
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『最悪』『邪魔』に続いて『無理』まったく関わりのなかった人々の人生が ある出来事によって交錯していくという同じパタンの小説だった。 なんだか面白さを僕が読み逃しているのではないかと『最悪』のころから思い続け 『邪魔』『無理』と買ってしまったのだが、僕には無理だった。 偶然が多すぎる。振りまいた複線を拾わな過ぎる。 | ||||
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這い上がれない、底辺を描きたいのか、群像劇による描写をしたいのか。よくわからない。 この内容とボリュームなら、3人くらいまでに抑えるべき。各人の描写が浅い。 結末もこじつけ感があって、いまいち。 | ||||
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テイストは「最悪」と同じ。悪いことに悪いことが重なるパニック小説。 そして舞台は地方都市。この閉鎖された独特の空間での、剥き出しの人間、生の人間を描いた群像劇。 テーマは「束縛」でしょうか。あらゆるものにがんじがらめにされて、どうしようもない。それなのにどんどん状況は悪化する。 描写力はさすが。自らの経験も存分に活かして描かれているのでしょう。 だが、リアリティがありすぎる。全体的にあまりにエゴが剥き出しすぎて、途中で読むのが辛くなった。 ラストの収斂も鮮やかだが、あまりに救いがない。 読後感があんまり良くない作品でした。 でも、これはこういう小説なんだろうな。 | ||||
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作品の内容云々でなく、描写が大事。著者である奥田英朗氏も、インタビュー等でよく仰っていることです。個人的には、この作品に限らず「最悪」も「邪魔」も、結末に無理が有りまくり感が否めません(笑)が、それを上手くカバーしてしまう氏の筆に、やはり毎度舌を巻いてしまいます。…けど、所々で「ララピポと被るな〜」なんて思ったの、わたしだけでしょうか? | ||||
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「邪魔」「最悪」と同じ系列の作品、と思って読み始めたが 読後の印象は違った。 「邪魔」「最悪」は主人公たちが困窮すればするほど笑いを 誘う、という悲喜劇として面白く読んだが、 「無理」は、現代の地方都市の抱える問題をルポルタージュ、 小説仕立てのレポートだった(!?)。 もちろん下請け工場の悲哀もリアルだったが、「無理」のリアルさ はその現実を抱える日本人の割合が多すぎて、笑うに笑えず、 なにやら読んでて段々やりきれなくなってくる程。 氏の「オリンピックの身代金」は昭和30年代の中央と地方の 格差を主人公に怒りを持って告発させたが、「無理」ではそんな 純粋な怒りも持てない。 主人公たちは澱みの中で迷走したあげく、お互いに衝突しても 突破口はない地獄図のようだ。 一見お笑い味をまぶしたこの小説は、自分たちの置かれている 現実を思い起こさせ、超苦い後味となった。 | ||||
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奥田英朗氏お得意の群像小説です。 舞台は夢も希望もない灰色の地方都市。そこで繰り広げられる5人の哀しく滑稽な物語がそれぞれに微妙に絡み合って時間が過ぎていきます。 格差社会の中で弄ばれる彼らの中にふと自分を重ね合わせてしまいます。荒唐無稽とは言えないまでも真っ当ではない彼らの言動がリアルな地方都市の現実の中ではかえってリアリティを感じさせるところが本作の醍醐味でしょうか。喜劇と悲劇とがない交ぜになったリアルが切ない現実を突きつけてきます。 軽いタッチで笑わせながら一気に読ませるので少々分厚いですがすぐに読み切れてしまいます。惜しむらくは、もう少しオチに気が利いていればなというところです。上手に一つに収斂させる点は評価しますが、無理矢理感が強く、疑問も残る終わり方でした。 | ||||
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読むほどに、私が住む地方の情景なのだなぁ・・・・、と感心しきりである。5人の登場人物(主人公?)が負け組ばかりで、彼(女)らの周囲も無知と身勝手な人間ばかり。相手の一言一句・一挙手一投足に幻滅し、自己の優位性を確保するために怒りをばらまく。相変わらず絶妙の言葉回しが、主人公たちと周囲の溝(主人公たちだけが感じている!)を際立たせる部分は、作者の感性あってこそだろう。それが合う人と、合わない人でこの作品の評価は分かれるかも知れない。 この作品には、例によってカタルシスは来ない。あくまでも日本海側?の北国の冬の空のような鉛色のトーンで塗り込められた作品である。こんな作品があってもいいのではないか? | ||||
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相変わらずスピード感があって会話のテンポもよくおもしろかった。社会の底辺で暮らす人たちの生活ぶりはまさに現代社会そのもので、不景気な世の中の様子がリアルに描かれていた。地方都市で暮らす5人がそれぞれトラブルに巻き込まれていき、もう何もかも無理!という状態になる様子は笑えたが、トラブルが大きくなりすぎて最後はまとまらないまま終わってしまったのが残念だった。 | ||||
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地方都市に住むごく普通の人々。 だが、ちょっとしたことで人生の道を踏み外しはじめる。 仕事をさぼる。人を裏切る、不倫をする。 他の人もやっているのだから、いいだろう。 そんな気持ちで、坂を転がるように落ちていく。 それぞれの人が、少しずつ関係し合って、 クライマックスの交差点に向かう。 最初はスピードが遅いが、だんだんスピードに乗って、 半ばからは、止まることなく、最後まで一気に 読ませる。 読後感は、落ちていく人を冷ややかに描いているだけに、 何だか空しい気持ちになりますが、傑作です。 | ||||
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まさかまさかの、オチが某映画からの引用で、びっくり。 題名から、これは確信犯だなー。と思ってしまった。 でも、この複雑な物語をどんなふうに料理するか、 ものスゴク期待したのも確かで、ちょっと裏切られた感もあり。 ただ、地方都市のダークな面や問題を露にしているんで、 そこは救いかなとは思う。 | ||||
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舞台は架空の地方都市「ゆめの」。そこに暮らす5人の男女が、現代社会の歪みから抜け出せずに、止め処もなく暗転していく物語です。解決の糸口は見えません。正義も良心も見えません。もちろん、正義の味方もいません。(もし、あるとしたら読者の良心かな?)生活保護の不正受給、悪徳商法、新興宗教、古い利権がらみの地方政治など、格差社会の元で生まれた様々な事件が、いっぺんにこの地方都市で起きてしまいました。フィックションなのですが、一種の現代社会ドキュメンタリーです。ただ、なぜか、結末だけは、フィックションぽいのですが・・・ また、冒頭、「生活保護費という税金のおよそ半分は、弱者を主張する働きたくない者たちに支給されている。」と、相原に断定させておきながら、もっと深いところに問題の本質があることを、物語を通して読者に示唆しています。同様に、冒頭の様々な社会問題には、発生する原因があって、現代社会には、その解決策がないから、この物語の登場人物たちのように人生が、さらに暗転していくのでしょう。 是是非で語れない現代の社会の歪みを抱えながら、物語はどんな結末に向かうのでしょう?一気に読まませてくれる作品です。 | ||||
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「最悪」「邪魔」という前作2作を読んだ人なら想像が付くとは思いますが、 全て思った通りの内容です。はい。 しかし、分かっていても面白い、おおよその見当はついても、とにかく人間描写が上手い。 前作2作も含めて、いるいるこういう人、あるあるこんな場面のテンコ盛り。 次回は「無理」にいくつかの物語をひとつの作品とするのではなく、 ひとりの描写をとことん突き詰めたものも読んでみたいと思います。 | ||||
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最近の奥田英朗は、格差社会の負け組と称される人々に関心があるようで、専らそうした人々を題材にした作品は、「ララピポ」、「オリンピックの身代金」に次いで、この「無理」が、3作目となる。私は、このうち、「ララピポ」とこの「無理」を読んで、特に感じるのだが、奥田英朗は、こうした人々を、冷めた目で、「こうした境遇からは、絶対に這い上がれない人」と、突き放して見ているような気がしてならないのだ。少なくとも、この2作品の行間からは、奥田英朗が、こうした人々を暖かい眼差しで見ているとは、とても感じられない。 大半が格差社会の負け組に属するこの「無理」の主な登場人物は、一人残らず、出口の見えない迷路に迷い込み、未来への希望が全く見えない絶望的な状況に陥ってしまっているのだ。そんな彼らが最後に交差する最終場面の後に、一体、彼らに、どんな未来が開けているといえるのだろうか。こんな絶望的な未来を描くことによって、奥田英朗が読者に何を伝えたいのかが、私には、さっぱりわからないのだ。 現代社会には、現に、負け組に区分される人々が少なからずおり、また、今は、取りあえず、その反対側にいる人でも、いつ、自分も負け組に転じるかもしれないという、先の見えない不安な時代に生きているのだ。そうした多くの読者が、この小説を読んで、そのあまりの後味の悪さに、気が滅入ってしまうのではなく、一筋の希望や光明を見出すことができる作品にすることはできなかったのだろうか。 ところで、この作品は、実質的には、5人を主役とする1話単純平均で約100ページの連作短編集といえる。しかし、最後に5人を交差させる構成自体は上手いのだが、「ララピポ」のような1話完結方式にせず、5話を交互に描く手法を取ったがために、物語のテンポが5倍遅くなってしまっており、読む側としては、かなり集中力を削がれ、イライラさせられたことも付け加えておきたい。 | ||||
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奥田英朗氏の小説の魅力は、悲劇だか喜劇だかわからない人の人生を描くところですね。 そこが好きです。 今回の登場人物も、おのおの不幸に見舞われてるのだけれど、思わず笑ってしまうこっけいさが あります。 結末がどうなるかということよりも、おのおのの行動やら事の顛末に興味があり 読んでいて楽しかったです。 他のレビューを読むと結末がちょっと…というのが多かったですが、それもご愛嬌。 奥田ワールドを楽しみました。 | ||||
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