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無理
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無理の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.31pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全55件 1~20 1/3ページ
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これは群像劇と言えるのだろう。 東北地方の、とある地方都市。 一冬の出来事である。 市会議員である地域の有力者、詐欺商法の営業マン、東京の大学に憧れる女子高生、生活保護を担当する市役所の職員、スーパーの保安員の女性などが登場人物である。 夫々の目から見た、地方都市の衰退ぶりが面白い。 これらの登場人物たちは身勝手な周囲に毒づきながらも、自分自身も相当に身勝手である。 そして、いくつもの犯罪が起こり、やがてそれがある一点に収斂されていく。 最後は笑える。 もちろん、面白い。でも少し物足りなさもある。 「最悪」「邪魔」の延長上にある作品と位置づけられているが、前2作の方が面白かった。 | ||||
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日常に潜んでいる 日常の恐怖感 世の中は、平和だが 人の心の… | ||||
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上下一気に読んでしまった。 ふ~。 良いよね | ||||
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登場人物がいずれも魅力的で、飽きることがありません。 さすがの奥田英朗でした 我が家の書棚にようこそ!これは何度も読み返すと思います | ||||
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地方都市を舞台に様々な階層と年齢の5人を重奏的に描く群像劇。リアリティが凄まじい。それぞれの仕事や私生活で描かれる社会もそうだが、彼らが生きている分断された社会という感覚。経済的な閉塞感が他者への非共感を生む。貧富関係なく、平坦だった社会に格差が生まれる時、人が感じるのは他者への妬みだったり恐怖だったりという事なのだろう。2009年の時点でこの後の時代を完璧に予見した作品だと思う。 オーソドックスな群像劇の構成だが、クライマックスの事故以降を書かなかったという所にも作家の姿勢は一貫している。貧しい人たちの人生が大きな出来事を通して救われたり、富める人達の腐敗した心が好転するなんてありえない。交錯したとしても交錯した事にさえ気づかない。オーソドックスな小説のフォーマットを反転させて時代の空気をブラックユーモアを交えて紡ぐこの作品は、それでも何か詩的な感じがする。この状況を悲しみながらも傍観するしかないという作者の諦念を感じる。傑作。 | ||||
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地方都市に生きる者達の閉塞感がテーマのお話。主役の一人の公務員は「知識層も富裕層もいない」と露骨にこの街を見下しており、そういったウンザリした描写も生々しくてよい。登場人物達には様々なエンディングが用意されているが、全体的な結末として「やっぱ田舎にもイイとこあるよね」的な終わり方はしておらず、そういった意味では救いがない。パンチの効いたタイトルほどに粘着質なイヤらしさみたいなものはなく、どことなくサバサバしているのだが、それが却ってこの小説の味になっている。何もない田舎に縛られる鬱屈さが限界に達した末の衝動を描いた寓話として読んだ。 | ||||
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久しぶりに読書に夢中になれました。さすが奥田さんの作品!!10年ぶりくらいの再読です。最後のカタルシスなんてどうでもよくて、そこにいくまでの人々の様子を読んでいるだけで楽しいです。世の中を分かっている人(タクシー運転手の加藤パパ、沙羅様、加藤君など)、分かってない人(妙子さん、ノブヒコなど)、の2種がいるんですよね~。実際の世の中もざっといえばそんな感じかも。搾取する人される人、だけじゃなくてその構図を分かってる人分かってない人で、また分かれるというのが書かれてるなあと読後思いました。どうしようもない状況がこれでもか、と描かれていく中でも、先輩柴田君思いの加藤裕也君、お母さんを引き取る妙子さん、など、ところどころに優しさが感じられて少しほっこりします。加藤くん親子が特によかったですね~~~!奥田さん、これを読んでいたら、ぜひ加藤一家を主人公にした小説をお願いします♪ | ||||
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面白いです。上、下ありますが寝る前に読んでいたらあっ。と言う間に読み終えますね。 又、しばらくしたら読む本かもしれない。 | ||||
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面白い、寝る前に読んでいたらあっ。と言う間に読み終えました。 | ||||
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地方都市を舞台に、万引きGメンの中年女性、女子高校生、市会議員、インチキセールスマン、市役所職員の5人の話が平行して進んでいきます。 それぞれが、重大犯罪に巻き込まれ、最終的にどうつながるのかなと思いながら読んでいましたが、最後は、やや強引な、ややがっかり感のあるつながり方でした。ただ、そこまでは描写もよく期待を抱かせながら、読み進められましたのでまあ面白いのは面白かったです。 | ||||
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人物描写がリアルでいつの間にか自分も登場人物になっていました | ||||
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奥田さんに、群像劇を書かせたら、びかいちだと思います。 どの登場人物も生きづらさをかかえて生きています。 普通に生活する事がこんなにもしんどいとは、、、。 誰も救われないけど、読んだ後、何かしら爽快感のある作品です。 | ||||
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合併でできた地方都市に住む5人の人物にスポットを当て日常を描いてゆく。 市役所に努める相原友則、市会議員の山本純一、受験生の久保史恵、元暴走族で押し込み販売の加藤裕也、契約警備員で新興宗教にのめり込んでいく堀部妙子。 この五人の別々の日常が段々一つにつながり始める。 最初の事件は久保史恵が誘拐される。 上巻ではまだ一つにつながらない。 果たして下巻で何が起こるか興味深々になってきた。 まさに奥田英朗の世界だ 。 一般文学通算1137作品目の感想。 2015/10/23 17:15 | ||||
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バラバラだった5人の運命がやがて一つにつながっていく。 いずれも自分の運命が、生活が崩れていくのを。 5人を巻き込む追突自動車事故が起き3人にも呼ぶそれぞれの殺人事件の真相が明らかにされないまま作品は終わる。 果たして5人の行方はわからないままだ。 そこがまたいいのかも知れない。 ただ5人の運命が同時に一点に集中することに偶然を超越した感が強すぎる点は否めない。 一般文学通算1137作品目の感想。 2015/10/24 13:35 | ||||
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一つ一つのエピソードが、どこにでもありそうなの出来事なのが面白く、そして怖かったです。落とし穴はすぐそこに。きちんと生きなくてはいけません。最後にうひゃーっとなります。 | ||||
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登場人物は全員クズです。 けれど、読ませる。面白い。 誰一人として共感はできないが、それぞれの人生の重さや不条理さは理解できる。 田舎の閉塞感や雪が降る薄暗い風景など描写も秀逸。 嫌な奴しか出て来ないのにスラスラ読める文章力は素晴らしいと思う。 | ||||
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奥田英朗の作品は初めてだが、社会の底辺の救いようもない人々が私利私欲で泥沼に落ち込んでいく姿を描くところが、新堂冬樹の作品に似ていると思った。もっとも新堂冬樹の吐き気のするほどのグロさは少なくともこの「無理」にはなく、社会の粘着質的な妬み、たかり、威嚇に媚びへつらいが全ページに溢れている。 舞台は地方の「ゆめの市」。不景気と雇用危機が容赦なく住民を苦しめる。しかも記録的な厳寒で街は雪に覆われる。登場人物は複数。 1-社会福祉事務所で働くが、上から生活保護のケースを減らすようにプレッシャーを受け、逆恨みを買う。 2-夢のない地元を離れて東京に進学することを希望する女子高生と、それを誘拐監禁する引きこもりDV青年。 3-元暴走族で今はインチキ販売員。別れた嫁が生活保護を受けられなくなり子供を引き取る。 4-万引き取り締まりの仕事をする中年女。新興宗教に救いを求める。 5-現職市議会議員。産廃施設誘致の件でヤクザまがいの土建屋と、強欲のOB議員に悩まされる。 この5人の登場人物の話が並行に進みます。読者は一体どこでどう絡み合ってくるのだろうかと期待感に煽られますがそこがこの作品の面白いところです。彼らは(女子高生をのぞき)あまりほめられた人達では無いですが、「貧困」という言葉がもはや他国の出来事ではなくなった日本で、しかも大学をでても職が保証されず、ましてや高卒の多くはフリーターとなる現状においては誰もが疲れ果てて、彼ら登場人物に同情してしまう人も多いのではないでしょうか。 かなりの低評価がつけられていますが、現在の日本の人々の「もう無理!」という叫びが聞こえてきそうだという意味で、非常に面白いと思いました。 | ||||
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傑作『オリンピックの身代金』に『東京は幸せを独り占めしている』と言う台詞がある。『無理』は幸せを根こそぎ奪われた東北の小都市の物語。生活保護の不正受給、孤独死、万引き、浮気、主婦売春、キッチンドランカー、ブラジル人ギャング、地元暴走族、詐欺会社、新興宗教、産廃施設、裏取引、誘拐監禁、殺人。過疎化が進む東北の小都市のやりきれない現実がこれでもかと書き込まれている。全く現実はこの通りだとため息が何度も出る。グランドホテル形式で描かれた複数の主人公たちが『タイタニック』の様にラストの大惨事に向かってなだれ込んで行く。主人公たちの隠蔽したい秘密が一気に白日の下に晒されるラストはいっそ清々しくさえある。 | ||||
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久しぶりに奥田さんの作品を手に取りました。 何しろ、最悪で驚いて以来、最近の作風の変わりようにも 驚いて、人間こんなもんか。と感じていたので、すっかり ご無沙汰でしたが、初期のころの奥田作品を、ということで この作品。 物語は、とある東北の田舎町。 議員さん、宗教にはまる主婦、生活保護関係の市役所職員。 インチキ修理工事の会社員。誘拐される女子高生。 最悪の時もそうでしたが、こういう描き方、実にうまい。 場面切り替え、展開。読ませます。文章が、一つ一つが、 丁寧。分かりやすい。相変わらずというところ。 ただ、これだけ低評価のレビューが並ぶ本作品。これからの 展開は、難しそうだなあと、確かに不安の残る上巻でした。 ここまでの出来は80点かな。 | ||||
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読ませる力のある作家での書いた、読ませる力のある作品です。 確かに、ステレオタイプな人物設定や、終盤の強引な展開など、指摘すべき点も多々あります。 しかし、それらをねじ伏せるような、読ませる力を筆者は確実に持っていて、多くの読者を惹きつける魅力を持っています。 物語中に登場してくるような人々にもこんな作品を読んで欲しいな〜なんて思いましたが、きっとこの作品に登場する人々は小説なんて読まないだろうな〜なんて考えながら、グイグイと先を読まされる素晴らしい作品でした。 | ||||
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