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逃亡者は北へ向かう
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逃亡者は北へ向かうの評価:
| 書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.66pt | ||||||||
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全23件 1~20 1/2ページ
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| 子供の頃の生い立ちが、殺人の要因になるのか?というテーマが多いなぁ。 福島の大震災に絡めての物語。ちょっと、あざとい感じもする。 主人公は真柴亮。22歳は、3月11日東日本大震災の3日後、福島県さつき市で殺人事件を起こした。相手は、半グレの男で、逆恨みされ、揉み合ってナイフが相手に刺さったのだ。その現場を真柴は逃亡する。その翌日、逃亡先の会津市で警官に職務質問されたことで、またしても揉み合い、警官の持っていた銃が警官にあたってしまい死亡させる。2件とも、真柴には殺意はなかった。しかし、二人も殺人したことは、凶悪犯として指名手配される。その場で、人を殺したにもかかわらず自首せず、北に逃亡する。なぜ、真柴は北に向かったのか? 真柴亮の生い立ちは、まさに親ガチャだった。真柴亮はおじいさんの惣一に育てられた。母親は、亮を産んで離婚し、惣一の家で育てていたが、子供の頃に亡くなった。おじいさんの惣一は、孫の亮を育て、亮に、「お前の親父は酒を飲んで、スピード違反をして、人を撥ねて殺した。お前の父親は人殺しだ」と言い続けた。父親の話はおじいさんからしか聞けなかった。亮は、ひどい父親だと刷り込まれた。その交通事故には、理由があった。でも、飲酒運転は許されない。 中学生の亮は、図書館で、『飲酒運転ひき逃げ女性死亡』と言う記事で、父親の名前を見つけ、おじいさんの話は、本当だったと知った。そして、おじいさんが「お前は酒を飲むな」と言われたことを守り、酒を飲まない決意をした。おじいさんもなくなり、児童養護施設に預けられた。18歳の就職するときに、身元保証人を父親を探した。父親は生きているらしいことはわかった。しかし、父親はもういないと決め、保証人は施設長にお願いした。 亮は、社会人になり、職場の先輩に人付き合いが悪いと言われ、飲み屋にしかたがなくついて行って、半グレに絡まれ、喧嘩となる。それがもとで仕事を辞めさせられた。その上、地震で半グレの男が亡くなったことで、逆恨みされ、弾みで刺してしまった。逃走中に、職務尋問の警察官を誤って銃殺した。とにかく、北に逃げるのだ。 生い立ちが、悪かったので、殺人者になる。父親が殺人者なので、殺人者になるというテーマだ。 一方、真柴亮を追いかける刑事の陣内は、震災で子供が行方不明になっていた。妻からは、娘を一緒に探すように言われるが、凶悪犯を追いかけることで精一杯だった。妻からは、娘と仕事のどちらが大切なのか?と問われた。まったく、妻から言われていることは、難しい選択だ。陣内は、真柴を追うことに専念する。娘が夢にまで現れる。お父さんは私を助けにこなかった。 真柴は、とある空き家に入り込むと、一人の子供を見つける。直人という無口な5歳くらいの男の子だ。直人は、真柴寮に懐く。その場に置いておこうとするが、離れずついてくる。そんな直人に心を通わせ、逃げ終わったら、直人と一緒に生活できたらいいなとさえ思う。真柴は、ひき逃げした父親の手紙から、父親のいる病院に向かうのだった。しかし、その病院は津波にあって、父親は行方不明になっていた。 亮は、「俺は誰かに愛されたのか。誰かに求められ、必要とされたのか。俺はこの世に生まれてよかった人間なのか。それがわからないまま死ぬのはいやだ」と心の中で叫ぶ。 真柴は、追い詰められ、直人と一緒に避難所に立てこもる。そこで、何が起こったのか? 真柴は、父親がなぜ交通事故を起こしたのか?その日は、真柴の誕生した日だった。そして、なぜ離婚したのか?亮のためを思っていたのだ。亮は、父親に会うことができたのか?亮は、父親の手紙を読んだ。 亮は、「誰のせいでもない。その時々で道を選んだのは自分だ。これは、なるべきしてなった結果だ。俺は、とてもひどいことをしたんだ。その罪を償わなければならない」と自分を受け入れる。 | ||||
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| 本作における「震災」という設定は、物語の主題そのものというより、 あくまで状況を立ち上げるための“味付け”に近いものだったのではないか、と感じた。 極限状況、社会の混乱、個人が押し流されやすい環境—— そうした前提を自然に用意するための装置として、震災が置かれている。 その点で、この物語は、近年の実際の事件における 「環境や境遇をどこまで斟酌すべきか」という議論とも、 どこかで重なって見える部分がある。 追い詰められた事情や周囲の要因に目を向けることは必要だが、 それだけで行為そのものが説明し尽くされるわけではない。 印象的だったのは、物語の終盤で、容疑者自身が 他責の思考から離れ、私怨や正当化ではなく、 自分の意思決定がこの結果を招いたのだと受け止める地点に戻ってくることだった。 環境のせいにし続けることもできたはずの中で、 最終的に責任を自分の側に引き取る。 そこに、声高な救済や赦しが描かれるわけではない。 それでも、すべてを外部に押し付けて終わらなかった、 その一点にだけ、かすかな「救い」が残されたように思えた。 | ||||
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| 人それぞれいろんなドラマがあり生きているのだが震災における家族との別れとか、生きているかもしれない家族を探す父親の思い・・・・家族とは。犯人の生い立ち、父親の真の思いを感じた。 | ||||
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| 単行本が出てたら良かったのですが面白そうで見るのが楽しみです | ||||
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| 直木賞候補作ということで、迷わず購入しました。柚月裕子さんの作品はいつも重いテーマを扱っていますが、今回は東日本大震災直後の東北という極限状態が舞台ということで、ただのクライムサスペンスでは終わらないだろうと確信していました。 何より良かったのは、そのテーマの深さと人間ドラマの濃さです。震災の混乱の中で人をあやめてしまい、死を覚悟しながらも北を目指す青年・真柴亮の不運すぎる生い立ちが胸に迫ります。そして、自らも娘を津波で亡くしながら職務を優先せざるを得ない刑事・陣内の心の葛藤が生々しく描かれていて、ただ犯人を追うだけの警察小説とは一線を画しています。この二人に、行方不明の息子を探す漁師の視点が加わるという群像劇的な構成が、物語に立体感と奥行きを与えているのがこの作品の最大の差別化ポイントだと思います。 少し感じた注意点としては、震災直後の被災地や遺体安置所などの描写が非常に生々しいため、読む人によっては辛く感じるかもしれません。しかし、これは震災の悲惨さや重さを忘れさせないための、作者の強い意志の表れだと感じました。作者自身が地元の被災者であることから、その描写には凄まじいリアリティがあります。 人生に絶望し、運命に翻弄されてきた青年が、逃亡の途中で出会う幼い男の子との交流を通じて、生きる希望を見出していくラストは本当に感動的です。これは、単なるミステリーやサスペンスではなく、不条理な運命に立ち向かう人々の魂の物語です。「壊れてしまった人生をもう一度やり直せるのか」という問いに、答えを探したいすべての人に読んでほしい傑作です。 | ||||
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| 柚木裕子さんの作品は何冊か読んでいてどの作品も面白いです。この作品も面白く一気に読みましたがしんどかったです。東日本大震災がテーマになっています。被災した人たちの避難所での極限状態の様子などがリアルに描かれており 胸が痛いです。現在でも震災後のPTSDで 苦しみ「こころの電話」に相談する人が 多いそうです。この作品に登場する犯人は20代前半。ひょんな事で殺人を犯してしまったが人生、運や運命ってあるんだな、と考えさせられました。 | ||||
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| 結末は無惨だが、グイグイ読ませる。 直木賞候補になることはある | ||||
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| 安定作品最高 | ||||
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| 東日本大震災直後の混乱の中で、被災した人々のやりきれない思いが詰まった一言だと感じた。 真柴と直人の関係性が深まった過程が分からないという感想をよく見るが、私はそうは思わなかった。2人が初めて会ったとき、真柴が直人にかけた言葉。直人から向けられる愛情が、真柴に直人と2人で生きる夢を見せたのだと思う。 | ||||
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| 生まれた時から父はおらず、母は二歳のときに病死。その後は祖父に育てられたが、祖父も九歳のときに他界し、自動養護施設で育った真柴亮。 そんな真柴亮が震災の混乱の最中に、二つの事件を起こしてしまう。 それを捜査する警察官の陣内もまた震災で家族が行方不明の状況にあり、捜査を優先するのか、自分の家族を探すのか苦悩し続ける。 真柴亮という男の不運な人生が切なかった。何も悪いことはしていないのに、トラブルに巻き込まれたり、恨まれたりしながら、指名手配される事態にまで発展する。 一方、陣内も様々な哀しみや苦しさを抱えながら、真柴を逮捕することに全力を尽くすとともに、真柴の目的を懸命に探っていく。 そんな追う者と追われる者の双方が抱える哀しみや、震災の深刻な被害や家族を失った者の喪失感が丁寧に描かれていたが、最後は切ない終わり方だった。 事件を捜査する中で、真柴と関わった人たちが、真柴が少年のことを大切にしていたこと、そして少年が真柴から離れようとしなかったことを警察に伝えていたら結末は違ったのだろうかと思わずにはいられなかった。 | ||||
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| 大変迅速丁寧な対応で受け取りました商品にも満足しています! | ||||
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| 虚無的な登場人物が、もらい事故のような殺人を重ねてしまう物語。その後の破滅型の行動は、背景の東日本大震災と響き合って、非日常の暴走となる。それなりに読ませるけど、人質になる子供の行動が不可解だったり、ちょっと引っかかるところもあった。 一番大きな疑問は、いくら札付きの半グレだといっても、あの東日本大震災の最中に、お前のせいで友達が死んだとか逆恨みするかなあ、ということだ。圧倒的な地球の暴虐の前で、人間は小さくなって震え、むしろ何とか助け合おうとしたんじゃなかったかなあ。 この作品は直木賞候補作だけど、受賞はしないような気がする。 | ||||
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| サスペンスとしてはやや物足りないが、東日本大震災が物語の中心にあるのでノンフィクションも合わさったようなリアル感がある。 犯罪を犯した逃亡者の生い立ちから現在までの短い半生に対して自分はなぜ、こんな目に合わなければならないのか?という問いは震災で過酷な目にあった人たちの思いとも重なり胸に迫る。 やり切れない思いで逃亡者に感情移入してどんどん読み進めた。 最後が近づくにつれ、読む手がなかなか進まなくなり、涙ぐみながら読みました。救いは手紙。これが無かったら辛い。 | ||||
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| 生まれながらに、お父さんと何もかも、 すれ違い、愛されなかった思い込んだ 彼の人生があまりにも切ない。 最後に寄り添ってくれた、少年の人生が 幸せであってほしい。どれだけの人が、 かの東日本大震災で、涙を流しただろうか、 と今更ながら、思います。 | ||||
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| 震災小説ということで数年ぶりに読書をしようと手に取った。ノンフィクションさながらの被災地の描写に驚きながらも、柚月さんが被災地出身と知って納得がいく。 なぜ自分ばかりが。なぜ自分の家族が。 この広い世の中で、自分というひとりの人間が不運に選ばれた理由を知りたい。誰かのせいにしたい。いつかは救いがあると思いたい。 真柴も陣内も村木も、その想いだけは同じ。 救いはあったのか。その問いに、陣内はひとつのこたえを出してくれている気がします。 いつであれ、方法がどうであれ、人はいつか死ぬ。 この答えこそが、あの日2011年、3月11日に亡くなった方への弔いなんだと、そして作者が自身に向けた答えなんだと、私は思います。 | ||||
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| 岩手県出身で、津波で父と義母を亡くした彼女が、時の癒しを経て満を持して書いただけに、被災者の心理描写や被災地の震災直後の混乱が、臨場感をもって伝わってくる。ただ、事件と解決への筋だては、佐方貞人シリーズや孤老の血シリーズ、盤上の向日葵などと比べ、展開の意外性に欠くかなと。最初にプロローグを持ってこない方が、読者にはよかったのではないかと思ったりした。しかし、死体安置所や避難所の描写は、本当に肉親を亡くした被災者にしか書けないものだと感じ入った。自分が乗り越えねばならない心の澱を乗り越えるために書いたのかもしれないとも思ったもりした。 | ||||
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| この作家らしい作品の本でした良いと思います。 | ||||
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| 「東日本大震災がなかったら」登場人物たちの運命はどうだったのか?「今回は運が悪かったってことだな」でやりすごせたのか?「誰も悪くないのに、心が荒む」のはなぜなんだろう?「誰にもなにもできない。自分で泣き止むしかないんだ」ではあまりにも辛すぎないのか? 自然災害を目の当たりにして、愛する人々を失ったひとびとの負の連鎖はやみません。冒頭に結果のシーンが描かれていますのでラストがわかってしまう「倒置法」ではあるのですがあまりにも切ない物語です。児童養護施設で育った天涯孤独の犯人は、巻き込まれるがままに2人の殺人を犯してしまいただただ北へ向かいます。自分を捨てた父親からきた最初で最後の手紙だけがこころの拠り所となっています。途中で相棒と遭遇して激しい感情移入をして逃亡の旅は続きます。 どこかでたったひとつのボタンを掛け違っただけなのに事態はつねに最悪に転がっていきますが、最後の最後にほんのちょっとだけ希望も見えるところに正直ほっとしました。 | ||||
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| 柚月裕子さんの書く小説は本当に小気味良く読めて内容が頭に入ってくる。 面白かったです。 | ||||
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