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フェイク・マッスル
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フェイク・マッスルの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.61pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全11件 1~11 1/1ページ
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選者の一人、真保裕一氏の選評に全く同感である。乱歩賞受賞作にしては底が浅い気がする。また、貫井徳郎氏の指摘するようにこの作品が「ユーモアミステリー」だという多数の選者の感覚はよく分からない。読み終えて、ああ上手く騙された、という読後の手応えは、残念ながらなかった。 | ||||
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「読みやすい」が「物足りない」ということにつきます。癖がなく非常に読みやすい文章で、主人公にも好感が持て、イライラすることなく読み進められます。ただ、メインの謎は「アイドルが短期間にボディビル大会で入賞できたのは、ドーピングのおかげではないか」というもので、これがそもそも謎として弱い。このドーピング疑惑を解明すべく週刊誌の新人記者が潜入取材を試みる訳ですが、次々と立ち塞がる障害が都合よくクリアされてしまう。真相も「あっと驚く」ようなものではなく、「へえ、そうなんだ」というレベル。ミステリー風味の軽いエンタメ小説だと思って読めばまずまずの作品ですが、伝統ある乱歩賞の記念すべき第70回の受賞作としては物足りない、というのが率直な感想です。 | ||||
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最近、文芸界にはちょっとした筋トレバブルでも起こっているのだろうか。 そもそも、文筆というのは文字通り文弱の徒による営みである。 筋肉からは最も隔たった、遠い世界といえる。 しかし、だからこそ文人にとって筋肉というのは複雑な愛憎の対象にもなり得る。 その最たる例が、本書にも登場する三島由紀夫のような存在であろうか。 おそらく、そうしたねじれた感情は本書の選考過程にまでも、何らかの影響を与えたのではなかろうか。 それにしても、本書のトリックというか勘所は、ちょっと無理があると言わざるを得ない。 (以下本編の内容に触れまくります) 筋トレを始めて3か月でデッドリフトが200㎏というのは、残念ながらアナボリックステロイドを使用しても到達できないと思われる。 もし可能だとしても、開始わずか3か月でデッドが200㎏引ける人間というのは、おそらく筋トレを始める前からもう、一目みて「それ」と分かるような特殊な風貌をしていたはずである。 本書では「マッスル・メモリー」がその「トリック」というか「種明かし」として用いられるが、残念ながら東南アジアの刑務所で数年筋トレしていて、そのメモリー効果で……というのはいくら何でも荒唐無稽である。 タイの刑務所事情はとんと知らないが、塀の中で出来るのは、せいぜいベンチプレスと自重種目ぐらいのものではないだろうか。 それから、いわゆる「マトリ」の方々がその重要な捜査に一般の部外者を紛れ込ませるなどというのも、おそらく関係者からすれば噴飯ものの展開だと思われる。 物語というものは何から何までリアルである必要はない(むしろリアルからの逸脱具合が評価の対象となり得ることもある)のだが、これは明らかにリアリティが破綻していてダメである。 他にもアイドルの尿を奪取するくだりとか、急に記者のピアノが上達してしまうとか、ストーカーが妙に行動力に富み過ぎているとか、いくら何でも次から次へと展開が都合よすぎはしないだろうか。 また、アイドルの逮捕歴を本書では「冤罪」としているが、作者の方は冤罪の意味をご存じないのだろうか。 悪意ある人間にハメられたのは間違いないが、それで「冤罪」になるほど刑法というものは甘くないと思われる。 と、全体として少し粗が目立ってしまったというのが正直な印象である。 そもそも、筋トレ業界の薬物汚染というのは本書の物語世界で騒がれている以上にもっと深刻というか、むしろ深刻な状態はすでに通り越してしまっていて、ドーピングをしてトレーニングに励むのがある意味世界の筋トレ業界の主流派であり、日本も否応なくその流れに飲み込まれつつあるというのが実態である。 | ||||
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ん~~。言うほど面白くはない。 取っ掛かりはよかったと思う。 とにかく事がうまく運びすぎて、その都度鼻白む。 要所要所でそれを感じたので、著者の癖なのかな。 かえってミステリーっぽくしない方がよかったのではないかと思った。 2時間程度で読み終えました。 | ||||
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タイトルそのまま、ボディビルのドーピング問題を題材としたストーリーがシンプルで読みやすい。 ただ、まとまり過ぎていて深みが足りない感。 | ||||
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斬新なテーマとわかりやすい筆致で、あまりミステリを読まない人は楽しめるかもしれないが、ミステリ好きな人からすると「物足りなさ」は少なからず感じるのではないか?江戸川乱歩賞の選評で東野圭吾さんも良くない点として「物足りなさ」を指摘してしている。ミステリ要素としてもうひと捻りふた捻りネタが欲しかった。 あと、あらすじを見ればわかるように「人気アイドルの大峰颯太がたった3カ月のトレーニングでボディービル大会で上位入賞する。」これはドーピングしてるか否かの解明が本作品のテーマだが、(読了した者の観点から言うと特に)この謎は、ある程度筋肉や筋トレの知識がある人なら話の結末が予測できるのではないか。 ただ、設定やミステリの解明の手法などから見るに、これからもっと期待できる作家さんなのではないかと思わせられた。 | ||||
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281p.の小説。前半とてもいい。 関係者への自然な接触、筋トレに疎い自分のような読者にとって痒いところに手が届く主人公の気の利いた質問、地道な捜査。 おかしくなり出したのは間抜けなマトリ(麻薬取締官)が登場してから(p.164)。 その後、スパイウェア・ピアノ練習・スタンガンと続いて一気に嘘くさくなり緊張感を失ってしまった。 よかったところ: ①主人公の一貫したひたむきさ。 ②捜査の主体が雑誌編集部なので、警察小説にありがちで嫌いなノイズ(=内部のいざこざ)がなくストレスにならない。 ③脇の人物(おせっかい屋のジムのお客・ボディビルダー・同僚など)が簡素な文章・セリフでくっきり描かれていて気持ちいい。 全体的には文章がこなれていていい作品かと思んだが、せっかくの意外性のある題材を 軽く消費してしまったようでもったいない気もする。 | ||||
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文芸系への配属がかなわず週刊誌記者として現場に対応できず熱意も持たない若手の社員がアイドルのボディメイクに疑問を持った上司から潜入取材を命じられます。もちろんドーピングを疑ってのことなのですが、筋トレというあまりに小さな世界ですので、多少盛り上がりに欠けているのも事実です。 ドーピング剤の密売、ストーカー、麻取、アイドルと自分の過去、筋トレのハウツーなどたくさんの仕掛けは楽しめましたが、やはり麻薬とは違ってドーピングはあきらかに本人の意思のみですので、ミステリーとしてのとびきりの緊張感はありませんでした。 なんといっても仕事でいやいや筋トレを始める主人公が完全にハマってしまい、自分で自分を変えるきっかけを作って継続してゆく、というある意味では青春小説でした。たぶんシリーズ化も念頭に置かれていると思いますので次作も期待します。 | ||||
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ところどころにユーモアのある文章で、物語が滞りなく進む。 江戸川乱歩賞最終候補に4年連続で残り今回見事受賞とは、下村敦史以来で、筆力は既にプロ級と思う。 ただ、登場した時に無能なはずの主人公が普通に優秀なのと、あとで伏線回収されるとはいえ、ピアノまで習っていたというのは、作り過ぎだと感じた。まあ、コメディ小説だから、言うのも野暮か。 | ||||
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日本語第二言語の私もなんのストレスもなく読むことができた。 没入感とテンポの良さは素晴らしかったが、 ミステリの部分はどうしてもひと味足りなくて、読んでいるときは楽しいが、あまり印象に残らなかった。 | ||||
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普段あまりミステリーを読まない自分からすると、テンポが良い文章で非常に読みやすかったです。 その反面、普段から筋トレをしている身からすると、帯にもある謎に対する「オチ」に納得はできませんでした。 「筋トレってそんな感じなんだー」という、筋トレしない人が純粋に楽しめるのではないかと思います。 それでも「オッ!」と思わせる展開やラストの緊迫感は素晴らしかったです。 | ||||
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