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極楽に至る忌門



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【この小説が収録されている参考書籍】
極楽に至る忌門 (角川ホラー文庫)

極楽に至る忌門の評価: 3.60/5点 レビュー 15件。 Cランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.60pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全4件 1~4 1/1ページ
No.4:
(3pt)

表現がわかりにくかったな

なんかところどころ、これはどういう場面なのか分かりづらいところがありました。
全体的に怖さの描写が夢の中の出来事みたいなあいまいな感じなので、え、これは現実で起こっているの?
それとも夢オチ?と思わせる感じでした。またナリキヨさんが登場しますがイケメンとだけ記載があり、どういう風貌なのか見た目とかその詳細が書いていないので、どんなイケメンなのか想像しづらかったです。なので勝手に長髪で後ろに髪を束ねた人物で想像して読んでいました。ちなみに漫画版だと同じような髪形の人物で描かれてるみたいです。どうやらシリーズを通して出てくる人物らしいので、作者は当たり前に見た目はこんな感じだと分かっているから描写をしなかったのかなと思いました。
お気に入りの点は、津守さんが憐れすぎて逆に好きだなあと思ったことです。25~6歳くらいと書いてあったと思いますが、言動を見ても、どう考えても40前後だろという感じ。またエレカシの宮本さんで想像して読んでいたので、憐れな感じがよく似合っており、報われない感じが良かったです。
極楽に至る忌門 (角川ホラー文庫)Amazon書評・レビュー:極楽に至る忌門 (角川ホラー文庫)より
404114325X
No.3:
(3pt)

最後のほうまで話が見えず、読後感は最悪でした。

「頷き仏」「泣き仏」「笑い仏」「外れ仏」の四つの章からなる長篇ホラー。
タイトルは、〝ごくらくにいたるいみもん〟と読みます。

話の全容が見えてきたんは、「笑い仏」の途中くらいからで、作品の三分の二を占める「頷き仏」「泣き仏」のくだりは、秘密の隠し事がひたひたと進んでいってるって、すごくもどかしい感じ。頭の中に?(はてなマーク)を並べながら、「話が見えねぇよお。キイッ」てなりながら、頁をめくってました。

にしても、怪異譚の肝(きも)となるものに対して、むちゃくちゃ腹立たしい気持ちになりました。序盤から、なんかイヤ~な空気が話に立ち込めてるなあと感じながら読んでいったんだけど、最後の章まできて、「えーい。あの、こな、腐れ外道(くされげどう)め!」て、爆発しそうになりましたよ。

相当に不愉快な読後感だったのと、途中まで話が見えずにイラつきながら頁をめくっていったのがたたって、辛(から)い評価となりました。
まあ、でも、インパクトのあるホラーではあります。
極楽に至る忌門 (角川ホラー文庫)Amazon書評・レビュー:極楽に至る忌門 (角川ホラー文庫)より
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No.2:
(3pt)

なんだかもやっと?すっきり?

作者の作品は2つを除いて読んでいます。

読んでいる最中は、良い感じで気持ちが悪くなる文章で良かったです。
あと物語の舞台のおかげか、情景がイメージしやすい書き方でした。好きなキャラもやっぱり出てきて満足。のはずなんですが、、、、
読了後はなんだかもやっと。終わり方は、どんな作品でも100%満足なんてことは中々ないので、そこでもやっとしたわけではなく、作家さんの特徴と思っている 嫌な気持ちになる表現 が最後に不足していた感じでした。
作品ごとに、どんどん良い文章が増えているのですが、もう少し気持ち悪さが最後にもほしかったです。

なんだかんだ言いましたが、面白い作品でした。応援しています。
極楽に至る忌門 (角川ホラー文庫)Amazon書評・レビュー:極楽に至る忌門 (角川ホラー文庫)より
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No.1:
(3pt)

母親の日記が一番エグくて怖い

美和の母親の日記が一番エグくて怖くて他の怪異描写やホラー演出が霞む。

初っ端の感想、澤村伊智に作風寄ってきた?因習村の書き方も含め、各種ハラスメントやジェンダーバイアスの描写に厭~な親和性を感じる。

いずれの話も短編でラストが尻切れトンボなのが消化不良。一番それを感じたのは「頷き仏」。結局何がどうなったんだってばよ!?
津守の言うこと聞かなかった隼人がろくでもない末路辿ったのはわかるが……本当に善意と善意から始まったと思ってるなら救い難いなコイツ……。

平成→昭和→令和と時系列が錯綜しており、それが人物相関図の複雑さや筋立ての混乱ぶりに拍車をかけている。しかも作中で一切説明されない、考えるな感じろのスタンス。

タケの母親と同じ場所に黒子があった真理子は母親の生まれ変わり?
「淵」さんは川の近くのガキ大将の家→優斗んち?
名前が一字共通だけど、美琴は美和の娘?てかあれから美和はどうなった?
「頷き仏」の津守日立の生死は?

などの疑問点は全スルーなので読者が勝手に補完するしかない。個人的には「頷き仏」の津守は良キャラなので生きててほしいが、描写からして死んでるかな……世襲の名前なら代替わりしてるだろうし、「頷き仏」「泣き仏」で描写も食い違ってる。

「頷き仏」はループ物で、妹を殺したのは時空を飛び越えた隼人自身って解釈で合ってるのか?それとも幻覚?
収録作の中では「泣き仏」が一番引き込まれたのだが……美和の母親の日記のインパクトがでかすぎて、それ以降のホラー描写を完全に食ってしまってた。

そのインパクトのでかさも「怖い」っていうより胸糞方面のエグさで、いちいち娘への当て擦りを付け足す文末に「テメエが産んだんだろ!!」と半ギレしながら読んでた。

本作に関し人物描写が一貫してない、心理描写がブレてると苦言を呈してるレビューを見かけた。「赤ん坊に罪はない」と決めて産んだ母親が粘着質な日記付けてたり、「笑い仏」で早晩ボロ出した爺さんの言うことに親族がすんなり従ってたり、首を傾げる箇所は確かに多い。前者は「産めば愛せる」と信じたの?この小説の良心は重行だけ?
また、美和の上司が「股ぐら使って」と言いかけていたが、あれは取引先に枕したってことでいいの?ただのセクハラ発言?読者の想像に委ねるスタイルだとしても、もう少しわかりやすい補足が欲しい所。

とにかく美和の母親の身勝手さにムカツイてムカツいて、その後てんじ様がハッスルしたり成り立ちが暴かれても、「そうなんだ……(日記の方がエグかったな……)」の雑念が紛れこんで、あんまり怖くなくなってしまった。

おそらくは「笑い仏」のこぼとけのシーンがクライマックスなんだが、偽物部が肩を叩くと同時にシュポッ!シュッポ!と消えてく絵面はシュールというかギャグ紙一重というか、頭の中で思い描いてちょっと笑ってしまった。ホラー小説でこんなタイトル回収ってアリなんか。

今回は物部氏が見殺しにする形で子供が犠牲になってるだけに、後味は悪い。車椅子の人間にあれ以上どうしようもないので、そこを責めるのは酷だとわかっているが。

芦花公園の著作、および昨今のホラー小説は、怪異の起源となる女子供を惨たらしく嬲り殺す描写が頻出する。本筋とは無関係に子供が(性的)被害を受けるエピソードも多く、こうも回数が嵩んでくると、露悪と紙一重の繰り返しにうんざり。

隼人の妹が変質者に誘拐・殺害される話必要だったか?
極楽に至る忌門 (角川ホラー文庫)Amazon書評・レビュー:極楽に至る忌門 (角川ホラー文庫)より
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