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ラウリ・クースクを探して
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ラウリ・クースクを探しての評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.30pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全10件 1~10 1/1ページ
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本書はソビエト連邦時代および独立後のエストニアを舞台としている。 IT先進国としてのエストニアという国名は耳にしたことがあったが、どのような国であるかについては知らなかったため、興味深く読むことができた。特にロシアとの微妙な関係性について、本書を通じてその一端を垣間見ることができた。 登場人物であるラウリはコンピュータに強い関心を持つ少年であり、その姿はどことなく現代のエストニアを象徴しているようにも感じられる。物語の中で、ラウリを含む三人組で集まって遊ぶ場面が何度か描かれており、友人との和解のプロセスは本書の重要なテーマであると感じられた。 | ||||
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沁みる話です。あとは読んでもらうしかないかと。 それにしても、作者の才能には改めて感服させられました。 出会いは短編の「盤上の夜」で、次に短編集『盤上の夜』を読んで驚嘆。その後も読んではいましたが、 「中だるみかな」と思ったところで『スペース金融道』に出会い、その振れ幅に改めて驚嘆。 そして、本作です。読了すると色々な意味で感動。 地味な出だしなのにいつの間にか引き込まれ、ノンフィクションを読んでるような気分になります。が、根底にあるのは、多分、センス・オブ・ワンダー。 両者を両立させた作者の技巧と構成には、改めて感服するしかありません。 | ||||
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エストニアで出会った男女3人の物語。ソビエトが崩壊する前後で歴史に振り回された、ごくごく一般の人たちを描く。ゴルバチョフやエリティン、プーチンが歴史という渦を作った人たちならば、ラウリやイヴァン、カーテャ、アーロンは歴史の渦に巻き込まれ飲み込まれた人たちだ。そのような人たちにスポットをあてるのは、歴史を一般人への影響から解釈するのに意味がある。「ソビエト崩壊」だけでも、それに巻き込まれた人は多い。それ以外の過去の戦争・紛争やテクノロジーの発明、政治家の動向によって人生が変わったという人まで含めたら星の数ほどになるだろう。そこまで私たちは知ることはできない。でも記録(データ)には残せる。これが本作品であり、データ大使館を設置するエストニアを舞台にした意味にもつながる。 | ||||
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とても読みやすくて一気に読みました。 こういう人の事を天才と言うのでしょうね。 本人に推敲を依頼したなら自伝では…という疑問が残りますが…そこも空想なのかな? | ||||
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政情に翻弄され、友情は、夢は、切り裂かれ… 彼が生まれた1977年から始まり、独立回復後の”水晶の国”エストニア。 無から有を生み出すプログラミング言語は”精霊”、自由は”海の匂い”。 ”昨日の善行は今日の愚行”、一体何を信じて生きるべきか。 ”国はデータならいつでもどこでも再興できる”と。 | ||||
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●この物語の主人公は一代で財を成した人でもなければ、革命の英雄でもない。国の体制に翻弄され た一少年である。著者は「何もなさなかった人物」を描きたかったと言っている。普通の人物でも、 自分の人生の主人公なのだから。 それ故、泣けよがしな涙を誘う言葉もなく淡々とした筆致である。が、決して悠長冗長なのではな い。一気に読了させる熱量が感じられる。英雄でなくても冒険譚でなくても、胸を打つものがあった からだろう。それは何か?我々のラウリ・クースクを探してみよう・・・という事なのだろう。 | ||||
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評価も高く絶賛のレビューも多数あるのだが、やはりと言うべきか、案の定だまされた。 物語のダイジェストを延々と読まされている気分になる。たとえば、せっかくラウリにとってもこの物語にとってもいちばん大事なコンピュータが出てきても、深掘りした描写が何もない。一文や数文だけでさっさと改行してしまうので、「いいところなんだからもっとちゃんと書いてくれよ!」とイライラしてしまう。 ラウリがこれまで紙に数字を書き続けていたところから、初めてコンピュータのキーボードを叩いて数値を入力・計算した時の心境の変化とか、そういうのを対比してもっと描写してよ、それが小説家の仕事でしょ。と、いちおう毎日プログラムと論文を書いている情報科学系の研究者の僕なんかは思ってしまう。 文章も描写もなにもかもが尻切れトンボで、まあテンポが良いと言えば良いのかもしれないが、まるでtwitterの短文の羅列をずっと読まされている感じだ。 これは作者のせいではなく、編集者のせいだろう。文章が変なところもたくさんあって、例えば「何を将来したいのかと問われれば、もちろん、プログラミングの関係だ」とか、もはや日本語がおかしい。編集者はちゃんと仕事をしてほしいが、こういう校正なら今はAIの方が得意だろう。 | ||||
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エストニアという馴染みのない国の少年たちの物語。首都のタリンなんて、この本で初めて知った。ソ連からの独立、ロシアとの民族対立が少年たちに及ぼす圧倒的な影響。 そんな背景が描かれつつ、コンピュータ・プログラムに魅せられた一人の少年がくっきりと息づいていた。美しい場面も、残酷な場面も、じりじりと苛立たしい場面も、それぞれに確かな輪郭を持って描かれていた。 前半は叙事詩のように事実を中心に淡々と歯切れよく物語が描かれる。後半に行くにしたがって、中心人物たちの息遣いが熱を帯びてきて、この世界に生きていることを強く肯定する結末だった。皆、懸命に生きている。この世に生きる全ての一人一人に物語がある。 | ||||
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人へ、世界へ、友愛のこもった小説。 一見難しそうなコンピュータ関連のこともとてもわかりやすく、 静かに語られるなかに希望がみえるようです。 宮内悠介作品のなかで、いちばん傑作かもしれません。 | ||||
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読書時間を楽しめました。 | ||||
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