アメリカ最後の実験
- パンドラ (7)
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非常に面白くすぐに読了したが、他のレビューを読むと、タイトルから音楽学校がテーマであることが分からないのと、ややマニアックな音楽理論の記述が読み手を選ぶのかなと思った。 自分は趣味で音楽をかじってたレベルだが、専門的過ぎることはないと思ったが。 基本、アメリカの学生の青春モノにちょっとした社会問題とサスペンスが絡み、そこそこの読み物になってるが、軽すぎず難解すぎず、登場人物も悪意がなくウィットもあるので読後感は悪くない。 重厚なミステリーを求める人にはお勧めしないが、音楽に興味がある人ならお勧めできると思う。 | ||||
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私は音楽に関する造詣は皆無であるが、実験国家としてのアメリカの、先住民への迫害と言う問題意識に、いかにもこの作者らしさを感じた。迫害と言っても単純な目に見えるものでなく、「音楽」を奪ってしまう、と言うのが斬新な視点。殺人を辞さず。マイノリティーの集会に、銃を持ち込んだ危険人物に対して、「音楽」を取り戻した人々が歌い始めた場面に、前向きな未来へのメッセージが感じられ、感動的だった。 この作品はミステリーとしては、必ずしも綺麗に収束しているわけでなく、父と息子の関係も未整理な印象がある。が、それ以上に、骨太なテーマに全く新しいアプローチを試みた、作者の意気込みを高く評価したい。これぞ宮内悠介で、私にとっては心の琴線に触れる作家である。 | ||||
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バークリー音楽大学を思わせる架空の名門ジャズ音大の試験に挑む若者達を描いたエンタメ小説です。 宮内さん自身が楽器経験者なのか、音楽用語が頻出しますが、多少音楽が好きな人なら特に気にならない程度だと思います。(平均律、純正律、ラグタイムなど) 読む前はタイトルから勝手に、アメリカ政府による最後の核実験を扱うハードSFかと思っていましたが、じっさいはミステリー寄りの音楽小説で、独自のプログラムを実装したシンセサイザーが登場する以外、あまりSF要素はないので読みやすいと思います。 もっとも2作目の作品で傑作の『ヨハネスブルグの天使たち』のような、SFと純文学を横断するタイプの作品が好きな方は物足りないかもしれないですね。 音楽好きなら楽しめると思いますよ。 | ||||
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どうやら宮内悠介は、読者を「置いてけぼり」にする傾向にあるようだ。 しかもそれが無意識によるものというより、意識的なものであるような気がするから、なおさらたちが悪い。 私は宮内氏の著書をすべて読んだわけではないが、少なくとも読んだ範囲ではそのような印象がある。 本作については、まず設定は良いものが揃っていると言えよう。 アメリカにおける音楽院の入試と連続殺人事件の交錯が、幼少をアメリカで過ごした筆者の経験もあってか、リアルな空気感の中で描かれる。 序盤から中盤にかけては、先の展開が気になるほど物語に引き込まれた。 しかし終盤に差し掛かってくると、専門的な音楽理論やアメリカの「実験」について詳細な説明がなされないことに「置いてけぼり」を感じるようになる。 最終盤においても、物語の顚末や事件の本質はあっさりと語られる。 したがって、最初の設定が適切に処理されずに唐突に終わる感じ、すなわち「風呂敷の広げすぎ」の印象が否めないだろう。 本作の全体的な雰囲気が好きだっただけに、この点は非常にもったいないと感じた。 種明かしのされないミステリのように、「ヒントは散りばめたから、あとはよろしく!」と言われているようである。 宮内氏の本意は分からないが、凡庸な読み手に「納得」されないことには、高い人気を得ることはできないだろう。 | ||||
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音楽用語をはじめとし,それらの説明やまつわるやり取りなどにほとんどついていけず, 見えない壁に阻まれているような,最後まで中には入れてもらえなかったという印象です. また,父を捜してはるばる…という主人公や,そこから導かれる不思議なシンセサイザ, 追って動き出し,合間合間に挟まれている謎多き連鎖殺人に,その事件名の由来でもあり, タイトルにもある『最後の事件』と財団あたりの中盤までは,惹かれる要素もありましたが, 終盤になって都合のいい繋がりや,ありがちな動機や場面が目立つなどで一気にトーンダウン. また,待ち望んだはずの再会もわずかであっさり,その後は何もわからないまま曖昧で, ほかにも多くの疑問が残されはしますが,,こちらもやはりはっきりせずに消化不良です. 一方,失われたものを取り戻すという,わかりやすいテーマも多くある内の一つと思われ, 入り口で躓いて,表面しか見えなかった自分には,恥ずかしながら理解が及びませんでした. | ||||
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